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  • ブリュワーズ・ブラウン「指名打者での出場はとても魅力的」

    2020.7.6 18:05 Monday

     今年は史上初めてナショナル・リーグにも指名打者制が導入される。マディソン・バムガーナー(ダイヤモンドバックス)を筆頭に、打撃を得意とする投手のなかには指名打者制の導入に不満を漏らす者もいるが、その一方で指名打者制の導入を歓迎する選手も少なくない。その筆頭がライアン・ブラウン(ブリュワーズ)だ。

     今年のブリュワーズにおいて、ブラウンは指名打者のレギュラー格として起用されることになるだろう。クレイグ・カウンセル監督は「レギュラーの指名打者は存在しない」と1人の選手をレギュラーに固定することを否定し、故障明けのクリスチャン・イェリッチなど、主力選手の負担軽減や休養のために指名打者の枠を使うことを示唆しているが、指名打者として最も多くの出場機会を得るのがブラウンであることに疑いの余地はない。

     ブラウンは「今年は60試合しかない。僕くらいの年齢になってキャリアの終盤を迎えると、多くの試合に指名打者として出場できるのはとても魅力的だよ」と語り、指名打者制の導入を歓迎する。「今年はこれまでに経験したことがないことを経験するシーズンになる。(来年以降も指名打者制が採用されるなら)もう1年プレーする可能性は数ヶ月前に考えていたよりも高いと思っている」と現役引退の決断に大きな影響を与える可能性すらあるようだ。

     ブラウンは「今は今年のシーズンに向けて準備することに集中している」と語る一方、現役を続行するのであればブリュワーズでプレーしたいと考えているようだ。今年は外野でアビサイル・ガルシア、一塁でジャスティン・スモークと出場機会を分け合うことが想定されていたが、指名打者制の導入がブラウンを取り巻く環境を大きく変化させている。

     今年5月に第3子が誕生したブラウンだが、「僕は野球が好きなんだ。キャリアの終わりが近付いているし、もし今年がラストイヤーになるなら、プレーしないという選択はしたくない」と出場辞退は考えていない様子。「家族のことはずっと頭のなかにある」と語りつつも、メジャー14年目のシーズンに向けて着実に準備を進めている。

  • 王者・ナショナルズ 正三塁手に有望株・キーブームを抜擢へ

    2020.7.6 17:05 Monday

     「ナショナルズは正三塁手に誰を起用するのか」という問いに対し、夏季キャンプの終了を待たずに答えが出た。夏季キャンプ2日目、ナショナルズのデーブ・マルティネス監督は「我々はカーター・キーブームが三塁を守ることになると考えている」と発言。昨年4月26日のデビュー戦で初本塁打を放った22歳の有望株を正三塁手に抜擢する方針であることを明言した。

     2020年シーズンの正三塁手は誰なのかを尋ねられたマルティネスは、「現時点では」と前置きしつつも、22歳のキーブームの名前を挙げた。キーブームは「MLB Pipeline」の球団別プロスペクト・ランキングで1位に名を連ねる有望株。本職は遊撃だが、マルティネスは「彼は60試合制のシーズンで毎日プレーすることになるだろう」とレギュラー起用する方針を固めている。

     アンソニー・レンドン(エンゼルス)を失ったナショナルズには、キーブームの三塁転向のほか、再契約を結んだアズドゥルバル・カブレラを正三塁手として起用する選択肢もあった。しかし、ナショナルズは34歳のカブレラを三塁に置くのではなく、チーム内最高の有望株を抜擢することを決断。スプリング・トレーニング期間中、三塁の守備にしっかり適応していたことも決断の後押しとなったようだ。

     昨年AAA級で109試合に出場して打率.303、16本塁打、79打点、OPS.902の好成績をマークしたキーブームだが、メジャーでは11試合で2本塁打を放ったものの、打率.128、OPS.491に終わり、今年のオープン戦でも14試合で打率.233、OPS.695にとどまった。守備面では一定の評価を得ているだけに、レギュラーの座を維持できるかどうかは、打撃面の結果次第と言えそうだ。

     なお、キーブームとの正三塁手争いに敗れたカブレラは、二塁と三塁のバックアップを務めつつ、ハウィー・ケンドリック、エリック・テームズ、カート・スズキらと指名打者での出場機会を分け合うことになりそうだ。

  • エンゼルスの開幕投手はヒーニーが最有力 マドン監督が明言

    2020.7.6 16:30 Monday

     エンゼルスのジョー・マドン監督は日本時間7月6日、2020年シーズンの開幕投手を昨年4勝の左腕、アンドリュー・ヒーニーに任せる方針が変わっていないことを明言した。ヒーニーは3月のスプリング・トレーニング期間中に今年の開幕投手に指名されていたが、新型コロナウイルスの影響によってシーズン開幕が大幅に延期。しかし、マドンは4ヶ月遅れの開幕戦のマウンドもヒーニーに任せる方針だ。

     エンゼルスの先発投手陣では、新加入のフリオ・テーランがまだチームに合流できていない。マドンによると、メジャーリーグの規定により、テーランが夏季キャンプに合流していない理由を明らかにできないという。マドンは「彼がいつ合流し、どれくらいのペースで調整できるか次第」と語りつつも、テーラン抜きで開幕を迎えることを覚悟しているようだ。

     「現時点では、彼がいつチームに合流できるかはわからない」と語るマドンは、マット・アンドリースとフェリックス・ペーニャの両右腕が先発ローテーションの一員としてシーズン開幕を迎える可能性に言及。アンドリースは春の時点で先発としての調整を行っていたが、夏季キャンプではペーニャも先発としての準備を進めている。

     マドンは「彼らの両方が先発ローテーションに加わる可能性がある」とコメント。「もし先発投手が足りなければ、彼らの両方が先発を務めることになるだろう。アンドリースはすでに先発として調整を行っているし、ペーニャにも第1に先発、第2にリリーフとして準備してもらう」と今後の見通しについて語った。

     エンゼルスは大谷翔平が週に1度のペースで登板するため、6人制の先発ローテーションを採用する予定。テーランが開幕に間に合わないようであれば、ヒーニー、大谷、アンドリース、ペーニャのほか、新加入のディラン・バンディ、24歳のグリフィン・キャニングを加えた6人で開幕ローテーションを形成することになりそうだ。

  • フィリーズの新戦力・ウィーラー 出場辞退の可能性も

    2020.7.6 15:55 Monday

     今オフ、5年1億1800万ドルの大型契約でフィリーズに加入したザック・ウィーラーは、今月中に第1子の誕生を控えているが、現時点では今年プレーする予定だ。しかし、「赤ん坊が生まれれば、状況は変わるかもしれない」とも話しており、妻のドミニクが出産を控えているなかで、今年プレーしないことを選択する可能性もあるようだ。

     ウィーラーは日本時間7月6日に行われたZOOMでのメディア対応のなかで「僕たちはフィールドやスタジアムで状況がどのように変化するかをチェックしている。今のところは満足しているけれど、赤ん坊が生まれれば、状況は変わるかもしれない。身の回りで起こっていることについて常に考えているよ。安全かな?大丈夫かな?ってね」と語り、第1子の誕生を控えるなかで、健康管理に最大限気を付けていることを強調した。

     「とても難しい決断だよ。頭のなかでいろいろ考えてしまう。グラウンド内でもグラウンド外でも、どこへ行くときも本当に気を付けなければならない。赤ん坊とドミニクの健康が僕にとって一番大切だからね」とウィーラー。「彼女たちを安全にすることが僕にとって最優先だ。野球はその次だね」と状況次第ではプレーしないことを選択する可能性があることを示唆した。

     シーズン開幕日前後に第1子が誕生する予定であり、ウィーラーは産休リスト(3日間)に登録されて開幕を迎える可能性もある。妻の出産に立ち会ったあと、チームに合流するためには新型コロナウイルスの検査が必要だ。フィリーズはエース右腕のアーロン・ノラがまだキャンプに合流できていないため、先発1~2番手の両右腕を欠いた状態で開幕を迎えることになるかもしれない。

     公共の場では常にマスクを着用し、頻繁に手を洗い、手の消毒を行っているウィーラーは「家族を安全にできることなら何でもするよ」と語る。マウンドに立ちたい気持ちもあるが、あくまでも家族の安全が最優先。新天地フィリーズでの1年目のシーズン、ウィーラーはどのような決断を下すのだろうか。

  • コロナ感染のブレーブス主砲・フリーマン 体調は回復傾向

    2020.7.6 14:15 Monday

     新型コロナウイルスに感染していることが判明し、高熱などコロナの症状に苦しんでいたフレディ・フリーマン(ブレーブス)だが、体調は徐々に快方へ向かっているようだ。しかし、主砲がコロナに感染したという事実は、ブレーブスの選手たちに小さくないインパクトを与えた様子。また、ブライアン・スニッカー監督は、フリーマンが開幕に間に合わないケースに備え、代役の一塁手について検討し始めている。

     22歳の先発右腕、マイク・ソローカは「僕もみんなと同じように驚いたよ。みんなコロナには十分に気を付けていたからね。フレディのような人ならなおさらだよ」と驚きを隠さなかった。「彼は家族と一緒に自粛生活を過ごしていた。それでも感染してしまうということを実感したよ」とコロナの恐ろしさを改めて実感したようだ。

     フリーマンは中断期間の大部分をカリフォルニアの自宅で過ごし、最近になってようやくシーズンに向けた準備のためにアトランタに戻ってきた。妻チェルシーのインスタグラムの投稿によると、彼らはコロナ感染拡大によるロックダウンが始まったあと、食料品店やレストランには足を運ばなかったようだ。しかし、それでもフリーマンは感染してしまった。アトランタへ移動してから感染した可能性も取り沙汰されている。

     チームに合流するためには、コロナの症状がない状態が72時間継続し、24時間以上のスパンのなかで2度陰性と判定される必要がある。レギュラーシーズン開幕まで3週間を切っており、フリーマンの調整が開幕に間に合わない可能性もあるため、スニッカーは代役の一塁手について検討し始めている。

     現時点で最有力の案は、ヨハン・カマルゴと正三塁手の座を争う新鋭オースティン・ライリーを一塁へ移すことだ。スニッカーはライリーの一塁守備について「よく動けていたよ。しっかり守ることができると思っている」と合格点を与えている。また、外野手のニック・マーケイキスとアダム・デュバルを一塁でプラトーン起用したり、40人枠外のヨンダー・アロンゾやピート・オブライエンを起用する案も浮上しているようだ。

  • 同地区ライバルの脅威となる6人のスラッガーたち

    2020.7.6 13:40 Monday

     60試合制で行われる2020年のレギュラーシーズンは、40試合が同リーグの同地区球団、20試合が他リーグの同地区球団との対戦となる予定である。つまり、シーズンの3分の2が同リーグの同地区球団との対戦となり、地区優勝を争ううえで大きなウエートを占めることになる。メジャーリーグ公式サイトのサラ・ラングスは、同リーグの同地区球団に対して好成績を残している選手として、6人のスラッガーをピックアップしている。

    アメリカン・リーグ東部地区

    グレイバー・トーレス(ヤンキース)
    昨年オリオールズ戦18試合で13本塁打、長打率1.045を記録。同一カードで13本塁打以上を放ったのは、1961年のロジャー・マリス(対ホワイトソックス)以来のことだった。オリオールズ戦で5度の複数本塁打を記録しており、これはメジャー史上最多。オリオールズとのダブルヘッダー両試合で本塁打を放つのを2度達成したが、これは1983年のマイク・シュミット(対エクスポズ)以来。オリオールズ戦で通算長打率.876を記録しているが、これは現役選手の同一チームに対する数字としては最も高い。

    アメリカン・リーグ中部地区

    ジョシュ・ドナルドソン(ツインズ)
    ツインズに対して通算長打率.852をマークしているが、今年はそのツインズに加入。同地区ライバルのホワイトソックスに対して通算長打率.686を記録しており、これは現役選手のなかで最高の数字である。2015年にホワイトソックスとの7試合で6本塁打、11打点を記録するなど、通算44試合で15本塁打、35打点をマーク。ホワイトソックスの本拠地ギャランティードレイト・フィールドでの通算長打率.676は、球場別では自己2番目に高い(1位はツインズの本拠地ターゲット・フィールドで.819)。

    アメリカン・リーグ西部地区

    マイク・トラウト(エンゼルス)
    マリナーズとの通算155試合で41本塁打、107打点、長打率.641を記録。マリナーズ戦でこれ以上の本塁打を放っているのは、通算216試合で52本塁打のラファエル・パルメイロだけ。過去2年間のマリナーズ戦で長打率.891をマークし、これは同一チームに対する数字としてはメジャー最高。レンジャーズ戦とアスレチックス戦でも通算30本以上の本塁打を放っており、同地区の3球団に対して通算30本塁打以上を記録しているのは、トラウトのほかにクリス・デービス、ライアン・ブラウン、ミゲル・カブレラの3人だけ。

    ナショナル・リーグ東部地区

    ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)
    まだメジャーで2年しかプレーしていないが、マーリンズ戦で通算16本塁打を記録。過去2年間の同一チームに対する本数としては、トーレス(対オリオールズ)と並んでメジャー最多タイの数字である。1試合複数本塁打を通算3度マークしているが、うち2回はマーリンズ戦。このうち2018年8月14日の試合は史上最年少での5試合連続本塁打の5試合目だった。また、マーリンズに対して3試合連続で本塁打を放っただけでなく、3試合連続先頭打者本塁打の快挙も達成している。

    ナショナル・リーグ中部地区

    エウヘニオ・スアレス(レッズ)
    昨年ナ・リーグ三塁手記録となる49本塁打を放ったが、そのうちカブス戦とブリュワーズ戦で各9本塁打を記録。ただし、カブス戦は打率.378、長打率.797、ブリュワーズ戦は打率.294、長打率.735とカブスのほうが得意だった。カブス戦で9本塁打以上を放つのは、1999年に9本塁打を放ったグレッグ・ボーン以来20年ぶり。これより多いのは、1949年のラルフ・カイナー(11本)、1929年のチャック・クライン(10本)、1980年のシュミット(10本)の3人だけ。

    ナショナル・リーグ西部地区

    マックス・マンシー(ドジャース)
    ロッキーズ戦での通算長打率.745は、同一チームに対する数字としては現役選手のなかで9位。32試合で12本の本塁打を放っている。「打者天国」のクアーズ・フィールドにも大いに助けられており、同球場での9本塁打はビジター球場では自己最多。長打率.868も球場別で自己最高の数字である。昨年はクアーズ・フィールドでの9試合で打率.333、5本塁打、14打点、出塁率.425、長打率.879、OPS1.304の好成績をマーク。今年も「打者天国」での打棒爆発が期待される。

  • 球宴未経験選手によるオールスター MLB公式サイトが選出

    2020.7.6 12:45 Monday

     先日、ドジャー・スタジアムで開催予定だった2020年オールスター・ゲームの中止が正式に発表され、現役選手たちにとって貴重なオールスター出場のチャンスが失われることになった。そこで、メジャーリーグ公式サイトでは「オールスター未経験の選手によるオールスター・チーム」を選出。野手は通算500試合、投手は通算100試合以上に出場している選手が対象となっている。

    捕手:フランシスコ・セルベリ(マーリンズ)
    2015年から2018年にかけてパイレーツの正捕手として活躍したが、故障が多く、規定打席到達は1度だけ。過去10年間で記録した出塁率.361はバスター・ポージー(ジャイアンツ)の.371に次ぐ捕手2位の数字。

    一塁手:C・J・クロン(タイガース)
    過去2年間で55本塁打を放ち、昨年は左腕に対してOPS1.020をマーク。再建中のタイガースに加入した今年は、チームの代表としてオールスター・ゲームに出場する最大のチャンスだったかもしれない。

    二塁手:コルテン・ウォン(カージナルス)
    昨年は4年ぶり2度目の規定打席到達を果たし、自身初のゴールドグラブ賞を受賞。2011年ドラフト1巡目指名から時間はかかったが、今やリーグ有数の二塁手へ成長しており、来年以降もチャンスはありそう。

    三塁手:エドゥアルド・エスコバー(ダイヤモンドバックス)
    昨年は自己ベストの35本塁打、118打点、OPS.831をマークする大活躍。チームの主砲へと飛躍を遂げた。アンソニー・レンドン(エンゼルス)のア・リーグ移籍により、来年以降もチャンスがあるかも。

    遊撃手:アンドレルトン・シモンズ(エンゼルス)
    球界トップクラスの守備力を誇る名手だが、打撃面でのインパクトに欠けるため、オールスターの舞台は未経験。通算WAR 36.3(Baseball-Reference版)はオールスター未経験の現役選手では最高の数字である。

    左翼手:トミー・ファム(パドレス)
    26歳でメジャーデビュー、29歳でレギュラー定着を果たした遅咲きの選手。過去3年間で65本塁打&65盗塁を記録しているのはメジャーで4人だけ。出塁率も高く、過去3年間で.381をマークしている。

    中堅手:ケビン・キアマイアー(レイズ)
    2015年以降に記録した守備防御点+111はシモンズ(+125)に次ぐメジャー2位の数字。通算WAR 25.7(Baseball-Reference版)もオールスター未経験の現役選手ではシモンズに次いでメジャー2位である。

    右翼手:ニック・カステヤーノス(レッズ)
    昨年は歴代10位となる58二塁打を記録。右打者では1936年にジョー・メドウィックが64二塁打をマークして以来の好記録だった。今年は4年6400万ドルの大型契約でレッズに加入し、秋山翔吾の同僚に。

    指名打者:クリス・デービス(アスレチックス)
    2015年から4年連続で打率.247を記録。そのうち、2016年からの3年間は42本塁打以上を放ち、2018年は48本塁打で本塁打王のタイトルを手にした。昨年は故障と不振で打率.220、23本塁打に終わった。

    先発投手:カイル・ヘンドリックス(カブス)
    2016年に両リーグ1位の防御率2.13を記録。前半戦の防御率2.55に対し、後半戦は防御率1.68という素晴らしいピッチングを披露した。この年は自己最多の16勝を挙げ、2018年に14勝、昨年も11勝をマーク。

    救援投手:ケン・ジャイルズ(ブルージェイズ)
    昨年は53試合に登板して防御率1.87、被打率.188、WHIP1.00、奪三振率14.09という見事な活躍。24度のセーブ機会で失敗は1度だけだった。アストロズ時代の2017年には自己最多の34セーブをマーク。

  • 田中がチームに再合流 112マイルが頭部直撃も軽傷

    2020.7.6 11:50 Monday

     ヤンキース生え抜きのベテラン外野手、ブレット・ガードナーによると、田中将大がチームに再合流し、自力でグラウンドを歩き回り、クラブハウスでもいつも通りの姿を見せていることに、チームは安心しているという。田中は日本時間7月5日に行われた実戦形式の打撃練習で、ジャンカルロ・スタントンの打球が頭部を直撃し、ニューヨークの病院で精密検査を受けていた。

     アーロン・ブーン監督によると、田中の頭部を直撃したスタントンの打球の初速は、時速112マイル(約180キロ)を計測していたようだ。ブーンは田中に軽い脳震盪の症状が見られることを明らかにしたが、幸いにも大事には至らなかった。

     「彼の現在の状態には本当に安心しているよ。昨夜はよく眠れたみたいだし、食欲も失われていないみたいだ。でも、毎日慎重に様子を見ていく必要がある。長い時間が掛からないことを願っているよ」と指揮官は今後の見通しについて語った。

     田中はメジャーリーグ機構が定める脳震盪プロトコルの手順に従って本格復帰への準備を進めていくため、症状の回復状況次第では、シーズン開幕に間に合わない可能性もある。ブーンは田中がレギュラーシーズン第1週の試合に間に合うかどうかについて明言を避けた。

     なお、田中が頭部に打球を受けたこともあり、田中よりも後に登板したジョーダン・モンゴメリーはL型の防球ネットを使用。日本時間7月6日に行われた実戦形式の打撃練習では、ジェームス・パクストンも防球ネットを使用して投球を行った。

     「あの出来事を目にした後だから、特に最初の登板では安全にプレーしたいと思ったんだ。めったに起きないことだけど、昨日の出来事は恐ろしかったからね」とパクストン。ただし、「次に登板するときは、より実戦に近い形式で投げるために、たぶん防球ネットは使わないと思うよ」とも話していた。

  • ダルビッシュの新球「スプリーム」 投手コーチも注目

    2020.7.6 11:15 Monday

     カブスのトミー・ホットビー投手コーチは、野球が中断されていた過去3ヶ月間、時にはソーシャルメディアを使いながらダルビッシュ有と連絡を取り合っていたという。「彼は、我々の多くができないことや野球とは関係のないことをたくさんできるから、その取り組みを見ているだけで楽しいんだ」とホットビー。ダルビッシュの数々の取り組みのなかで、特に注目しているのが新球「スプリーム」だ。

     ダルビッシュの新球「スプリーム」について、ホットビーは「ツーシームとスプリットのハイブリッド」と語っている。ダルビッシュ自身だけでなく、ホットビーも新球の出来に手応えを感じており、ホットビーによると、日本時間7月5日に行われた実戦形式の打撃練習でダルビッシュの球を受けたビクトル・カラティーニも、ダルビッシュの新球に好感触を得ていたようだ。

     メジャーリーグ公式サイトのマイク・ペトリエロは昨年9月、ダルビッシュが10種類のボールを投げ分けていることを紹介。フォーシーム、カッター、スライダー、ツーシーム、カーブ、スローカーブ、スプリッター、チェンジアップの8種類にナックルカーブとハードカッターが加わって10種類となり、「スプリーム」はダルビッシュにとって11個目の球種となる。

     ホットビーは、縦横自在にボールを操れる点をダルビッシュの強みとして挙げている。「もう少し打者に近いところで曲げたいとか、もう少し縦方向の変化がほしいとか、もう少し横へ大きく曲げたいとか、彼はそういうことができる投手なんだ」とホットビー。昨年からカブスの投手コーチを務めているホットビーだが、ダルビッシュの器用さに驚きを隠さない。

     デービッド・ロス新監督は「昨年の後半戦のようなピッチングを見せてほしい」とダルビッシュの活躍に期待を寄せる。3月の時点では開幕投手の最有力候補に挙がっていたが、それは現在も変わっていない。夏季キャンプの3週間を順調に過ごせば、エースとして2020年シーズンの開幕を迎えることになるだろう。

  • マドン監督「大谷はロックンロールの準備ができている」

    2020.7.5 10:55 Sunday

     今年からエンゼルスの監督に就任したジョー・マドンは、本格的な二刀流を再開する大谷翔平について「ロックンロールの準備ができている」とコメント。独特の表現で、2020年シーズンの大活躍を予言した。

     投手としてはトミー・ジョン手術明け、打者としても左膝の手術明けのシーズンとなる今年の大谷は、新型コロナウイルスの影響でシーズン開幕が延期されたことにより、シーズン開幕から二刀流でプレーする準備が整っている。

     「僕のプロ生活では、バッティングとピッチングの両方をこなすのが普通だった。今年は通常のルーティンをこなすことができている。その意味では、とても快適」と大谷。「今年のシーズンは短いから、マラソンではなく短距離走のような形になる。シーズンの最初から最後まで、100%の状態でプレーしたい」と意気込みを口にした。

     大谷によると、「身体的には」いつでも開幕を迎えられる状態だという。しかし、この数ヶ月間はシーズン開幕日が決まらない状況でのトレーニングを強いられたため、「精神的には」オフシーズンのような状態だった。ようやくシーズン開幕という目標が定まり、集中力も高まりつつあるようだ。

     今年の大谷は、メジャー1年目の2018年のように、投手として週1回、指名打者として週4~5回出場することが想定されている。よって、60試合制のシーズンであれば、投手として8~10試合、指名打者として30~35試合に出場することになるだろう。

     実際、2018年の大谷は、開幕からの60試合で投手として8試合に先発し、打者としては33試合に出場。防御率3.18、打率.283、6本塁打という成績をマークした。マドンはメジャー3年目を迎えた大谷にとって、今年がブレイクの1年になることを望んでおり、さらなる活躍が期待される。

     メジャー30球団は、日本時間7月24日または25日にそれぞれ2020年シーズンの開幕戦を迎える。大谷は今年、どんな活躍を見せてくれるのだろうか。

  • ドジャース・プライスが出場辞退 各球団でコロナ陽性者続出

    2020.7.5 10:15 Sunday

     デービッド・プライス(ドジャース)は日本時間7月5日、自分自身と家族の健康を最優先に考えた結果、2020年シーズンにプレーしない決断を下したことをTwitterで明らかにした。ドジャースは「デービッドの決断を全面的にサポートします」とプライスの決断を支持する声明文を発表している。また、各球団で新型コロナウイルスの陽性反応を示す選手が続出。バスター・ポージー(ジャイアンツ)は今年プレーするか否かの選択を迷っているという。

     プライスは、熟考し、家族や球団と議論を重ねた結果、今年プレーしないことを選択。「チームメイトがワールドシリーズで勝利するのを応援したい。今年プレーしないことを申し訳なく思うけど、来年を楽しみにしている」と新天地ドジャースのチームメイトへエールを送った。

     プライスは今年2月、レッドソックスとのトレードでムーキー・ベッツとともにドジャースへ加入。先発3番手としての活躍が期待されていた。ロス・ストリップリング、ダスティン・メイ、トニー・ゴンソリンらがプライスの代役の座を争うことになりそうだ。

     また、高熱のフレディ・フリーマン(ブレーブス)を筆頭に、DJ・レメイヒュー(ヤンキース)、ミゲル・サノー(ツインズ)、サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)など各球団の主力選手に陽性者が続出。ロイヤルズのマイク・マシーニー監督が新型コロナウイルスに感染していたことも明らかになった。

     そんななか、元MVPのポージーは今年プレーするか否かの選択を迷っているようだ。「今後数週間、状況がどのように変化していくかを見守りたい」とポージー。マイク・トラウト(エンゼルス)も第1子の誕生を控える状況のなかで、出場辞退の可能性があることを示唆しており、2020年のメジャーリーグは、さらに多くのスター選手を失う可能性が出てきた。

     現時点では、プライスのほか、ダイヤモンドバックスのマイク・リーク、ロッキーズのイアン・デズモンド、ナショナルズのライアン・ジマーマンとジョー・ロスが出場辞退の意思を明言している。

  • 打球直撃の田中が退院 「早くまた、マウンドに上がれるように」

    2020.7.5 09:50 Sunday

     田中将大(ヤンキース)は日本時間7月5日、本拠地ヤンキー・スタジアムでの夏季キャンプの練習中にジャンカルロ・スタントンの打球が頭部を直撃。ニューヨークの病院でCTスキャンを受けた結果、異状はなく、ヤンキースは田中がすでに退院したことを発表している。アーロン・ブーン監督によると、田中は今後、脳震盪プロトコルに従って復帰への準備を進めることになるようだ。

     シミュレーテッド・ゲーム(実戦形式での打撃練習)に登板し、複数の打者と対戦した田中は、ピッチャー返しを防ぐネットを使用していなかった。田中は打球が頭部の右側を直撃してマウンドに倒れ、打球を放ったスタントンは打席で頭を抱えてうずくまった。球場内が騒然とする、衝撃的なシーンだった。

     同僚左腕のジョーダン・モンゴメリーは「恐ろしい出来事だった。今はただ、彼の無事を祈っている」とコメント。田中はトレーナー2人の助けを借りながら自力で歩いてマウンドを降り、病院へ向かった。検査の結果、大事には至らなかったようだ。

     田中はTwitterで「ご心配をおかけしております。患部に痛みはありますが、それ以外は元気です」と状況を報告。「出来るだけ早くまた、マウンドに上がれるように頑張っていきたいと思います」と日本語で記し、英語で投稿したツイートでは「励ましの言葉をありがとう!」と感謝を述べた。

     ヤンキースとの7年1億5500万ドルの契約が最終年を迎え、今シーズン終了後にフリーエージェントとなる予定の田中。大事な1年を控えるなかで、まずは出来るだけ早くまた、グラウンドで元気な姿を見られることを祈りたい。

  • インディアンスが球団名の変更を検討か 声明文を発表

    2020.7.4 11:05 Saturday

     インディアンスは日本時間7月4日、声明文のなかで球団名の変更を検討していることを明らかにした。現在のアメリカを取り巻く社会不安のなかで、組織としての改善の必要性を感じ、組織内での議論が継続されているという。インディアンスは2018年シーズンをもって、インディアンの男性を模した「ワフー酋長」のロゴを使用することを取りやめていた。

     インディアンスは声明文のなかで「我々は、地域社会にポジティブな影響を与えることを約束し、社会の正義と平等を推進する責任を負っています。我々の組織は、球団名が地域社会とつながる最もわかりやすい方法であることを十分に認識しています」と述べ、球団名が社会へ与える影響の大きさを認識していることを明言した。

     そして、「我々は、これらの問題について組織内で継続的に議論を行ってきました。我々の地域社会や国における最近の社会不安は、社会の正義の問題について、組織として改善し続ける必要があることを強調しているに過ぎません。このことを念頭に置き、我々は、地域社会や適切なステークホルダーと協力しながら、球団名について最善の道筋を見定めていきたいと考えています」と今後の方針について明らかにした。

     さらに、「球界のフォーカスが前例のない形で行われる2020年シーズンの興奮へと移っていくなか、我々は、自分たちが地域社会においてユニークな立ち位置にいることを認識し、我々の街と、我々の球団を支えてくれるすべての人々を最大限団結させ、鼓舞するできるように、周りの声に耳を傾け、学び、行動していくことをお約束します」と述べ、声明文を締めくくった。

     インディアンスは、当時のスター選手、ナップ・ラジョイにちなんで1903年から1914年までナップスという球団名で呼ばれていた。ラジョイの退団により、1915年に球団名をインディアンスに変更して現在に至るが、アメリカの社会の動きのなかで、1世紀以上の歴史を誇る球団名が変更される日がやってくるかもしれない。

  • 第1子誕生を控えるトラウト 2020年シーズンの出場は不透明

    2020.7.4 10:40 Saturday

     MVP3度、オールスター・ゲーム選出8度の実績を誇る球界屈指のスター選手、マイク・トラウト(エンゼルス)は、妻のジェシカが8月に第1子の出産を控えている。そのため、新型コロナウイルスに感染するリスクを冒してプレーすることを懸念しており、今年プレーするか否かについて、まだ正式な決断を下していないことを明らかにした。

     トラウトはZOOMによる会見のなかで「正直に言うと、(今年プレーすることについて)まだ心地よさは感じていない。僕自身や妻、家族の心のなかにはいろんなことが浮かんでいる。シーズンを過ごすなかで、最も安全で最も注意深い方法をとるように努めているよ」とコメント。「ビリー・エプラーGMや他の人たちにも話したけれど、これはタフな状況だ。陽性になりたくないし、妻に移してはならない。これまでいろいろ考えてきたけれど、今もまだずっと考えているよ」と複雑な心境を吐露した。

     トラウトはチームの公式練習の初日となった日本時間7月4日、マスクを着用してベースランニングや外野守備の練習に取り組んだ。現時点ではプレーすることを希望しているが、妻との話し合いの結果、考えが変わる可能性も示唆している。

     「ファンのためにプレーするには、家族や自分の命を危険に晒さなければならない。プレーするつもりだし、プレーしたいと思っているけれど、本当にタフな状況なんだ。でも、明日や明後日に何が起こるかはわからない。感染が爆発的に拡大する可能性だってある。不確実な要素が多すぎるんだ」とトラウト。妻と子供の健康が最優先だと明言し、そのために自分が今年プレーすべきかどうかを熟考しているようだ。

     ジョー・マドン監督は「このような状況のなかで第1子が誕生し、初めて父親になるというのは、非常に大きなことだ。彼の周りには妊娠中の奥さんや生まれてくる子供がいるのだから、彼は健康でいなければならない」と語り、今年プレーするか否かを決断できないでいるトラウトに理解を示している。

     「60試合制のシーズンを楽しみにしているよ」と語ったトラウトだが、最終的にどのような決断を下すのだろうか。

  • 新型コロナウイルス検査結果発表 3185件のうち陽性は38人

    2020.7.4 10:15 Saturday

     メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会は日本時間7月4日、夏季キャンプ開始に先駆けて行われた新型コロナウイルスの検査結果を発表し、検査総数3185件のうち陽性が38人(選手31人とスタッフ7人)だったことを明らかにした。陽性となったのは19球団の選手またはスタッフで、残りの11球団には陽性を示した者は1人もいなかった。

     発表された検査結果によると、3185件のうち陽性は38人で、その割合は1.2%となっている。ESPNは、プロバスケットボール(NBA)が5.3%(302件中16人)、プロサッカー(MLS)が2.7%(668件中18人)であったことを紹介しており、メジャーリーグはそれよりも低い数字となった。

     先日、チャーリー・ブラックモン外野手などロッキーズの3選手が陽性となったことが報じられていたが、日本時間7月4日には、インディアンスのデライノ・デシールズ外野手、パドレスのトミー・ファム外野手らの検査結果が陽性だったことが判明した。

     今年は通常の故障者リストのほかに、新型コロナウイルス用の故障者リストが新設されており、選手自身が望まなければ氏名は公表されないことになっている。フィリーズは先日、ヘクター・ネリス投手、スコット・キンガリー内野手ら4選手を具体的な理由を公表することなく故障者リストに登録したが、新型コロナウイルスが関係しているとする報道もある。

     なお、日本時間7月4日には、ナショナルズのウェリントン・カスティーヨ捕手が今年プレーしないことを選択したことが明らかになった。カスティーヨには幼い子供がいるため、新型コロナウイルスに感染するリスクを冒してプレーするのが好ましくないと判断したようだ。ナショナルズからの辞退者は、ライアン・ジマーマン内野手、ジョー・ロス投手に次いでカスティーヨが3人目となる。

  • オールスター・ゲーム 1945年以来の中止が決定

    2020.7.4 09:55 Saturday

     メジャーリーグ機構は日本時間7月4日、ドジャースの本拠地ドジャー・スタジアムで開催予定だった今年のオールスター・ゲームの中止を正式に発表した。1933年にスタートしたオールスター・ゲームが中止となるのは、第二次世界大戦の影響により中止となった1945年以来75年ぶり2度目のことである。

     今年のオールスター・ゲームは、1980年以来40年ぶりにドジャー・スタジアムで行われる予定だった。来年の開催地はすでにブレーブスの本拠地トゥルイスト・パークに決定しているため、ドジャー・スタジアムでは2022年にオールスター・ゲームが開催されることになった。

     メジャーリーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーは「今年のオールスター・ゲームを開催するのが不可能であることが確実になった段階で、我々はまだ開催地が決まっていない次のオールスター・ゲームをドジャースに主催してもらいたいと考えた。それが2022年だった」と述べた。

     ドジャースのスタン・カステン球団社長は「我々は今年のオールスター・ゲームを主催できることをとても楽しみにしていたし、ドジャー・スタジアムとロサンゼルスが2022年にワールドクラスのイベントを主催するのを待つ価値があるということも知っている。ロブ・マンフレッド・コミッショナーがこんなにも早い段階でロサンゼルスを再び開催地に選んでくれたことに感謝したい」とのコメントを発表している。

     2022年のオールスター・ゲームが無事にドジャー・スタジアムで開催されれば、ロサンゼルスでは3度目のオールスター・ゲーム開催となる。前回ドジャー・スタジアムで開催された1980年に加え、ドジャースは1959年に前本拠地のメモリアル・コロシアムでオールスター・ゲームを主催している(1959~1962年は2試合開催でドジャースが主催したのは1959年の2試合目)。

  • 7月下旬開幕の60試合制で得をするのは「春男」?「夏男」?

    2020.7.3 18:30 Friday

     今年のメジャーリーグのレギュラーシーズンは、新型コロナウイルスの影響によって7月下旬開幕の60試合制という異例の形式で行われる。この形式は、例年スタートダッシュを見せる「春男」に有利なのだろうか。それとも、後半戦に調子を上げてくる「夏男」に有利なのだろうか。全く予想のつかないシーズンとなりそうだ。

     60試合制という数字だけを見れば、例年スタートダッシュを見せ、その後スタミナ切れなどによって失速してしまう選手にとって有利なスケジュールと言えそうな気がする。スタミナ切れを起こす前にシーズンが終了し、好成績を維持したままシーズンを終えられる可能性があるからだ。

     しかし、例年の開幕60試合とは異なり、今年の60試合は7月下旬から9月下旬にかけて行われる。通常のレギュラーシーズン後半戦に相当する期間であり、夏の到来とともに調子を上げてくるスロースターター型の選手にとって有利に作用する可能性もあるわけだ。

     7月下旬開幕の60試合制という異例のスケジュールは、春先にシーズン序盤に好成績を残すスタートダッシュ型の選手、いわゆる「春男」にとって有利なのか、夏場に調子を上げてくるスロースターター型の選手、いわゆる「夏男」にとって有利なのか。こればかりはふたを開けてみなければわからない。

     メジャーリーグ公式サイトのアンソニー・カストロビンスは、日本時間6月26日に公開した記事のなかで、スタートダッシュ型の選手とスロースターター型の選手の選手を5人ずつピックアップしている。カストロビンスが紹介している選手は以下のような顔ぶれだ。

    ◆スタートダッシュ型の選手

    【1】ブライス・ハーパー外野手(フィリーズ)
    3~4月の通算OPS1.025は現役選手のなかでベストの数字(300打数以上)。通算OPSが2番目に高いのは5月(.902)。よって、約2ヶ月間の60試合制で好成績を残す可能性がある。

    【2】チャーリー・モートン投手(レイズ)
    過去2年間の3~4月に記録した防御率2.21はメジャー2位の好成績。5月以降の防御率も3.29と優秀だが、特に3~4月は被打率.182、被OPS.566と相手打者を圧倒していた。

    【3】フレディ・フリーマン一塁手(ブレーブス)
    3~5月の通算OPS1.021は現役2位(600打席以上)。通算長打率を比較すると、後半戦の.484に対して前半戦は.520を記録している。今年こそMVPに手が届くかもしれない。

    【4】カルロス・マルティネス投手(カージナルス)
    過去5年間の3~4月に記録した防御率2.39と被打率.193はともにメジャー1位(100イニング以上)。キャリア通算では後半戦の防御率3.69に対し、前半戦は3.14をマークしている。

    【5】アーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)
    3~4月は2017年に10本塁打、OPS1.161、2018年に7本、OPS1.037、昨年も5本、OPS.925の好成績をマーク。キャリア通算では前半戦がOPS1.013、後半戦が.879と大差がついている。

    ◆スロースターター型の選手

    【1】アレックス・ブレグマン三塁手(アストロズ)
    3~4月の通算OPS.765は、自己ワースト2位の7月(.894)よりはるかに低い。その一方で、8月は打率.335、OPS.985、9月も打率.293、OPS.971の好成績をマークしている。

    【2】コリー・クルーバー投手(レンジャーズ)
    2014年と2017年は3~4月の防御率がそれぞれ4.14と4.19だったにもかかわらず、サイ・ヤング賞を受賞。3~4月の通算防御率は3.91だが、後半戦の2.92は現役2位(500イニング以上)。

    【3】エドウィン・エンカーナシオン一塁手(ホワイトソックス)
    3~4月の通算打率.236とOPS.752は他の月と比べて極端に低い。例年、5月以降に本塁打や三振のペースが向上していくため、今年はスタートダッシュがカギとなりそうだ。

    【4】ザック・ウィーラー投手(フィリーズ)
    5年1億1800万ドルという大型契約で新加入。過去2年間の後半戦で記録した防御率2.26はメジャー3位の好成績だが、前半戦は4.57とスタートダッシュに不安を残している。

    【5】カルロス・サンタナ一塁手(インディアンス)
    昨年初めてオールスターに選出されたが、スロースターターであることと無関係ではない。前半戦が通算打率.241、OPS.797であるのに対し、後半戦は打率.262、OPS.841を記録。

     7月下旬開幕の60試合制シーズンで輝くのは、スタートダッシュ型の「春男」なのか、それともスロースターター型の「夏男」なのか。思いがけない選手がタイトル争いに加わってくる可能性もあるだけに、2020年シーズンは例年とは異なる面白さのある1年となるに違いない。

  • 異例の60試合制シーズンに挑戦する各球団のGMたち

    2020.7.3 15:25 Friday

     ブライアン・キャッシュマンは、ヤンキースのゼネラル・マネージャー(GM)に就任して今年が23年目のシーズンとなる。一方、アストロズのジェームス・クリックGMは就任してからまだ6ヶ月しか経っていない。しかし、今年に限ってはGM経験の差はそれほど大きな問題とはならないかもしれない。60試合制のシーズンを経験したことのあるGMなど存在しないからだ。

     60人の「プレーヤー・プール」、予備選手3人の「タクシー・スクワッド」、8月31日に変更されたトレード・デッドラインなど、今年のメジャーリーグには各球団のGMが対応しなければならない新ルールが非常に多い。クリックが「我々が頼れる経験なんてほとんどない。GM経験が1年か20年かなんてことは大した問題じゃないんだ」と語るのは、そのためだ。

     60人の選手を登録する「プレーヤー・プール」だけを見ても、各球団の取り組み方は様々である。有望株に貴重な経験を積ませるべく、多くの有望株を「プレーヤー・プール」に登録している球団がある一方、今年中にメジャーの戦力として計算できる有望株のみを登録している球団もある。

     選手を「プレーヤー・プール」から外す際には、トレードや解雇など、その選手が他球団へ流出するリスクを避けられない。キャッシュマンは「故障や新型コロナウイルスの感染によって新たな選手が必要になった場合、短いシーズンのために若い選手を失う危険性がある」とそのリスクを考慮し、「プレーヤー・プール」に登録する有望株は必要最小限にとどめている。

     また、8月31日に変更されたトレード・デッドラインでも、難しい判断を強いられることになる。通常であれば、開幕からの4ヶ月でチームのニーズを判断し、残り2ヶ月(ポストシーズンも含めれば3ヶ月)のために補強を行うことになる。ところが、今年は開幕からの2ヶ月でチーム状況を正しく把握する必要があるのだ。原則として「プレーヤー・プール」内の選手しかトレードできないというルールの存在も、各GMの動きを難しくすることだろう。

     各球団には2020年シーズンの運営マニュアルとして101ページにも及ぶ文書が配布されている。レッドソックスのチーフ・ベースボール・オフィサーであるチェイム・ブルームは、球団フロント内で手分けをして、このマニュアルの内容を正しく把握することに努めているという。

     「マニュアルを読むことと、そのルールのなかでどのように生き抜いていくかということは全く別の問題だ」とブルームは語る。異例の状況で行われる2020年シーズンは、実際にプレーする選手たちだけでなく、GMを中心とした球団フロント陣にとってもチャレンジの1年となりそうだ。

  • マーリンズはDHを固定せず 複数の選手を併用する方針

    2020.7.3 14:40 Friday

     今年はナショナル・リーグでも指名打者制が採用されることになったが、マーリンズのドン・マティングリー監督は特定の選手を指名打者のレギュラーとして固定することは考えていないようだ。マティングリーは相手投手との相性や選手のコンディションを考慮し、複数の選手を併用する方針であることを明らかにした。

     今年のマーリンズのロースターには、右中間や左中間へライナーを飛ばす中距離打者が多く、また、大半の選手が複数のポジションを守ることができる。そのため、マティングリーは「指名打者に固定したくなるような選手はいない。ウチにはデービッド・オルティスのように毎日指名打者を務める選手はいないよ」と語り、特定の選手を指名打者のレギュラーとして起用することを否定している。

     ギャレット・クーパーとヘスス・アギラーのほか、ジョナサン・ビヤー、マット・ジョイス、ハロルド・ラミレスといった選手たちが指名打者の候補に挙げられているが、基本的には複数の選手を併用していくことになるだろう。マティングリーは「誰を最も多く指名打者として起用するか、ということは考えている」と語っており、その筆頭候補と見られるのがクーパーである。

     クーパーは移籍2年目となった昨年、自己最多の107試合に出場して打率.281、15本塁打、50打点、OPS.791をマーク。一塁と外野の両翼を守れる選手だが、一塁にアギラー、左翼にはコリー・ディッカーソンが加入したため、レギュラーポジションがない。クーパーの打撃力を生かすべく、指名打者での起用が検討されるのは当然の流れと言えるだろう。

     ただし、マティングリーは「ローテーション制を採用することも考えている。休息を与えたいけど打線には残しておきたい選手を起用するような形になるんじゃないかな」とも語っている。クーパーを軸としつつも、主力選手に休養を与えるために指名打者の枠を利用していく形になりそうだ。

  • ブレーブス・アクーニャJr. 60試合で「20-20」達成なるか

    2020.7.3 14:00 Friday

     ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)は今年2月、キャンプ地に到着した際に同僚のオジー・アルビーズに対して「メジャー史上初の50本塁打&50盗塁を達成するのが目標だ」と語っていたという。今年は60試合制でのシーズン開催となったため、「50-50」の達成は絶望的だが、アクーニャJr.が「20-20」を達成する可能性は十分にありそうだ。

     昨年のアクーニャJr.は41本塁打(自己最多)&37盗塁(リーグ最多)を記録し、シーズン終盤まで史上5人目となる「40-40」達成の可能性を残した。21歳以下での「30-30」達成は、マイク・トラウト(エンゼルス)に次ぐ史上2人目の快挙だった。

     アクーニャJr.は昨年の前半戦を21本塁打&13盗塁で終え、この時点では「40-40」への挑戦が大きく取り上げられることはなかった。しかし、7月の最終16試合で12盗塁と一気にペースアップ。「40-40」達成が現実味を帯び始め、シーズン終盤まで大きな注目を浴びることになった。

     昨年6月4日から8月10日にかけての60試合で、アクーニャJr.は21本塁打&21盗塁を記録。60試合のスパンで「20-20」を達成したのは、直近25年間では1998年のアレックス・ロドリゲス、2004年のカルロス・ベルトラン、2006年のアルフォンゾ・ソリアーノに次ぐ4人目の快挙だった。なお、ロドリゲスとソリアーノはそれぞれこの年に「40-40」を達成している。

     つまり、アクーニャJr.は昨年すでに60試合のスパンで「20-20」を達成しており、60試合制で行われる2020年シーズンも「20-20」を達成する可能性は十分にあるわけだ。ただし、2018年はメジャーデビューからの60試合で12本塁打&7盗塁、昨年は開幕60試合で11本塁打&8盗塁にとどまっており、快挙達成のためには開幕ダッシュが必要不可欠となる。

     ブレーブスで過去に「20-20」を複数回達成しているのは、ハンク・アーロン(6回)、アンドリュー・ジョーンズ(3回)、ロン・ガント(3回)、チッパー・ジョーンズ(2回)、デール・マーフィー(2回)の5人だけ。異例の60試合制で行われる2020年シーズンだが、アクーニャJr.がこの仲間入りを果たすことができるか注目したい。

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