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  • ファン投票中間発表 大谷はDH1位、最多得票はゲレーロJr.

    2021.6.15 03:00 Tuesday

     日本時間6月15日、オールスター・ゲームのファン投票の中間発表が行われ、大谷翔平(エンゼルス)が52万6608票を獲得してアメリカン・リーグの指名打者部門で1位となった。現在はファン投票の第1ラウンド(日本時間6月25日まで)が行われており、各ポジションの上位3名(外野は9名)がファイナリストとして第2ラウンドに進出。第2ラウンドで1位(外野は上位3名)の選手がオールスター・ゲームの先発メンバーとなる。先発メンバーは日本時間7月2日に発表される。

     大谷は大方の予想通り、指名打者部門の1位にランクイン。52万6608票を獲得し、2位のJ・D・マルティネス(レッドソックス)とは23万票以上の差がついている。3位はヨーダン・アルバレス(アストロズ)、4位はヤーミン・メルセデス(ホワイトソックス)、5位はルルデス・グリエルJr.(ブルージェイズ)だが、いずれも15万票未満。少なくとも第2ラウンドに進出できる上位3名から大谷が漏れることはなさそうだ。

     全体トップの票を集めたのは、本塁打王やMVP争いで大谷のライバルとなっているブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)で、ア・リーグの一塁手部門1位となる85万7956票を獲得。70万票を超えたのは、ア・リーグではゲレーロJr.と外野手部門1位のマイク・トラウト(エンゼルス)、ナショナル・リーグでは遊撃手部門1位のフェルナンド・タティスJr.(パドレス)と外野手部門1位のロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)だけだった。

     第2ラウンドに進出できる各ポジション上位3名(外野は9名)の現時点での顔ぶれは以下の通り。

    ア・リーグ

    ◆捕手
    1 サルバドール・ペレス(ロイヤルズ) 69万4710票
    2 ヤスマニ・グランダル(ホワイトソックス) 14万1801票
    3 マーティン・マルドナード(アストロズ) 11万2585票

    ◆一塁手
    1 ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ) 85万7956票
    2 ホゼ・アブレイユ(ホワイトソックス) 14万6549票
    3 ユリ・グリエル(アストロズ) 13万188票

    ◆二塁手
    1 マーカス・セミエン(ブルージェイズ) 56万1326票
    2 ホゼ・アルトゥーベ(アストロズ) 32万9783票
    3 DJ・レメイヒュー(ヤンキース) 15万2021票

    ◆三塁手
    1 ラファエル・デバース(レッドソックス) 45万1042票
    2 ヨアン・モンカダ(ホワイトソックス) 21万5295票
    3 アレックス・ブレグマン(アストロズ) 19万4765票

    ◆遊撃手
    1 ザンダー・ボガーツ(レッドソックス) 50万2629票
    2 ボー・ビシェット(ブルージェイズ) 25万2479票
    3 ティム・アンダーソン(ホワイトソックス) 17万7320票

    ◆外野手
    1 マイク・トラウト(エンゼルス) 70万6503票
    2 アーロン・ジャッジ(ヤンキース) 53万8448票
    3 バイロン・バクストン(ツインズ) 38万3178票
    4 アドリス・ガルシア(レンジャーズ) 35万3230票
    5 テオスカー・ヘルナンデス(ブルージェイズ) 22万4441票
    6 ランドール・グリチック(ブルージェイズ) 20万1307票
    7 アレックス・ベルドゥーゴ(レッドソックス) 19万290票
    8 ランディ・アロザレーナ(レイズ) 17万1462票
    9 マイケル・ブラントリー(アストロズ) 16万6298票

    ◆指名打者
    1 大谷翔平(エンゼルス) 52万6608票
    2 J・D・マルティネス(レッドソックス) 29万3757票
    3 ヨーダン・アルバレス(アストロズ) 14万3091票

    ナ・リーグ

    ◆捕手
    1 バスター・ポージー(ジャイアンツ) 51万1221票
    2 ヤディアー・モリーナ(カージナルス) 27万3515票
    3 ウィルソン・コントレラス(カブス) 19万4550票

    ◆一塁手
    1 マックス・マンシー(ドジャース) 40万5609票
    2 フレディ・フリーマン(ブレーブス) 28万8580票
    3 アンソニー・リゾー(カブス) 20万7187票

    ◆二塁手
    1 オジー・オルビーズ(ブレーブス) 29万5478票
    2 アダム・フレイジャー(パイレーツ) 20万1886票
    3 ギャビン・ラックス(ドジャース) 16万7421票

    ◆三塁手
    1 クリス・ブライアント(カブス) 50万2970票
    2 ノーラン・アレナード(カージナルス) 23万9189票
    3 ジャスティン・ターナー(ドジャース) 19万8807票

    ◆遊撃手
    1 フェルナンド・タティスJr.(パドレス) 70万1251票
    2 ハビアー・バイエズ(カブス) 23万3644票
    3 コリー・シーガー(ドジャース) 15万3863票

    ◆外野手
    1 ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス) 83万4287票
    2 ニック・カステヤーノス(レッズ) 56万8758票
    3 ジェシー・ウィンカー(レッズ) 46万2692票
    4 ムーキー・ベッツ(ドジャース) 40万202票
    5 フアン・ソト(ナショナルズ) 19万5950票
    6 クリス・テイラー(ドジャース) 18万5612票
    7 ブライス・ハーパー(フィリーズ) 15万7816票
    8 トレント・グリシャム(パドレス) 14万2390票
    9 ケテル・マーテイ(ダイヤモンドバックス) 12万8515票

  • タイガース・トーケルソンがAA級昇格 2020年ドラフト全体1位指名

    2021.6.14 13:00 Monday

     メジャーリーグ公式サイトでタイガースを担当しているジェイソン・ベック記者によると、タイガースは昨年のドラフト全体1位で指名したスペンサー・トーケルソンと同38位で指名したディロン・ディングラーの2人を上位A級ウエストミシガンからAA級エリーに昇格させることを決定したようだ。これにより「MLBパイプライン」が公開している球団別プロスペクト・ランキングでタイガースのトップ4に入っている野手3人全員がAA級でプレーすることになった(1位トーケルソン、2位ライリー・グリーン、4位ディングラー)。

     タイガースのAA級に多くの有望株が集まるのは2019年以来2年ぶり。ただし、今回はAA級に有望な野手が集まったのに対し、このときはケーシー・マイズ、タリク・スクーバル、マット・マニング、アレックス・ファエド、ジョーイ・ウエンツの有望株投手5人が先発ローテーションを形成したものだった。

     アル・アビラGMは「彼らは苦労した時期もあったが、そこから盛り返して昨年のドラフトで我々が1番目と2番目に指名した選手に相応しい活躍を見せてくれている」とコメント。昨年はマイナーのシーズンが開催されなかったため、2人にとって今季はプロ1年目のシーズン。招待選手としてオープン戦を経験したあと、上位A級ウエストミシガンに配属された。

     トーケルソンはシーズン開幕からの2週間半で50打数9安打、長打は二塁打2本だけと苦戦したが、それ以降は本領を発揮し、ここまで31試合に出場して打率.312、5本塁打、28打点、出塁率.440、OPS1.009の好成績をマーク。打率はリーグ4位、出塁率は同2位、OPSは同1位にランクインしている。

     一方のディングラーは途中から成績を急上昇させたトーケルソンよりもコンスタントに結果を残し、32試合に出場して打率.287、8本塁打、24打点、出塁率.376、OPS.925をマーク。OPSはリーグ4位の数字である。

     マイズとスクーバルがすでに先発ローテーションの一員となり、マニングも今季中のメジャーデビューが確実視されるなど、やや投手が先行する形でチーム再建が進んでいるタイガース。トーケルソンとディングラーが今後も順調にステップアップしていけば、近い将来の展望はさらに明るくなる。

  • 外野手過多のレッズ 強打のアキーノが故障者リストから復帰

    2021.6.14 03:00 Monday

     日本時間6月14日、レッズは左手有鉤骨の骨折で故障者リスト入りしていたアリスティデス・アキーノの戦列復帰を発表した。今季のレッズは正右翼手ニック・カステヤーノスと正左翼手ジェシー・ウィンカーが首位打者争いを繰り広げ、マイナー契約で加入したタイラー・ネークインもチーム最多打点を叩き出す活躍で正中堅手の座を確保。3年契約の2年目を迎えた秋山翔吾がなかなか出場機会を確保できないほど外野手の層は厚い。戦列復帰したアキーノをどのように起用していくのだろうか。

     現在27歳のアキーノは2018年にメジャーデビューを果たして1打席だけ出場したが、本格的なメジャーデビューとなったのは2019年。この年は8月にメジャー昇格を果たすと29試合で打率.320、14本塁打、33打点、OPS1.158の猛打を見せ、月間最優秀選手と月間最優秀新人をダブル受賞した。シーズン通算でも56試合で19本塁打を放ったが、昨季はカステヤーノスと秋山の加入もあって出場機会が激減。今季もベンチ要員という立場になっている。

     デービッド・ベル監督はアキーノの起用法について「これまでと同様の形になるが、彼は準備を怠ってはいけない。スタメン出場する機会もあるだろう」とコメント。「今後数日のスタメンはまだ決めていないが、左腕が何人か出てくる。そこでスタメン出場することになるかもしれない。ベンチスタートが多くなると思うが、スタメン出場しない日は重要な場面で(代打として)打席に立つことになるだろう」と具体的な起用法にも言及した。

     ベルは「彼は走れるし、守備も上手い。まだまだシーズンは長いから彼にも出場機会があるだろう」と語り、アキーノの打撃以外のツールにも一定の評価を与えている。なお、レッズはアキーノの戦列復帰に伴ってマーク・ペイトンをAAA級ルイビルに降格させ、左膝の手術で離脱しているニック・センゼルを10日間の故障者リストから60日間の故障者リストに移している。今後は秋山、アキーノ、スコット・ハイネマンの3人が控え外野手として出場機会を争うことになりそうだ。

  • レッズ・グリーンがAAA級昇格 2017年全体2位指名の有望株

    2021.6.14 02:00 Monday

     メジャーリーグ公式サイトでレッズを担当するマーク・シェルドン記者によると、レッズの球団内2位の有望株であるハンター・グリーンがAA級チャタヌーガからAAA級ルイビルへ昇格することが決定したようだ。日本時間6月15日もしくは16日にAAA級への昇格が正式発表される見込みとなっており、ロイヤルズ傘下AAA級オマハとの6連戦のどこかで先発予定。2017年ドラフト全体2位で指名された有望株がまた一歩、メジャーの舞台に近付いた。

     現在21歳のグリーンは「MLBパイプライン」によるプロスペクト・ランキングで球団2位・全体57位にランクインしている有望株。今季はAA級ルイビルで開幕を迎え、7試合に先発して41イニングを投げ、5勝0敗、防御率1.98、奪三振60、与四球14、被本塁打2、WHIP1.00と素晴らしい成績を残している。現時点での最終登板である日本時間6月12日のマーリンズ傘下AA級ペンサコーラとの試合では最速102マイルを計測し、6回2安打無失点の好投で勝利投手となった。

     自身のツイッターに「素晴らしい経験をさせてくれたこと、僕の面倒を見てくれたことについて、チャタヌーガの全ての人々に感謝したい」と記したグリーンは前回登板の試合後、「僕が今、集中して取り組んでいるのは2番目の球種を向上させることだ。チェンジアップを信頼してもっと頻繁に投げられるようにしたい。スライダーも完璧に仕上げてどんなカウント、どんな状況でも投げられるようにしたい」と自身の課題について語っている。

     ドラフト時は二刀流選手としても注目されたグリーンだが、プロ入り後は投手に専念。プロ2年目の2018年に右肘の内側側副靭帯を痛め、2019年4月にはトミー・ジョン手術を受けた。今春はメジャーのオープン戦で初登板し、最初の3球がスピードガンで101、102、103マイルを計測。速球のスピードは申し分ないだけに、課題の変化球を向上させることができれば、今季中のメジャー昇格も見えてくるだろう。

  • 球宴ファン投票の第1回中間発表は日本時間15日 大谷翔平に注目

    2021.6.13 12:00 Sunday

     メジャーリーグ公式サイトによると、日本時間6月15日にオールスター・ゲームのファン投票の第1回中間発表が行われるようだ。日本人選手では大谷翔平(エンゼルス)がアメリカン・リーグの指名打者部門でノミネート。投打にわたる「二刀流」の大活躍で日本のみならずアメリカ国内でも大きな注目を集める存在となっており、オールスター・ゲームのファン投票でも多くの票を獲得することが予想される。指名打者部門1位のみならず、全体1位の可能性もありそうだ。

     大谷は今季ここまで打者として59試合に出場して打率.270、17本塁打、45打点、9盗塁、OPS.966を記録。本塁打とOPSでリーグ2位、打点と盗塁でリーグ7位タイにランクインしているほか、15二塁打はリーグ10位タイ、長打率.611はリーグ2位、長打35本はリーグ1位タイと多くの部門でリーグ上位に名を連ねている。打者としての成績だけを見ても、十分にオールスター・ゲーム選出に値する数字をマークしている。

     指名打者部門で大谷のライバルになる可能性があるのはJ・D・マルティネス(レッドソックス)だろう。今季ここまで59試合に出場して打率.311、13本塁打、41打点、OPS.929を記録。打率は大谷を大きく上回っている。しかし、他の部門では軒並み大谷がマルティネスを上回る数字を残しており、「二刀流」のインパクトを考えても、ファン投票で大谷がマルティネスの後塵を拝することは考えにくい。

     マルティネス以外にも、ミゲル・カブレラ(タイガース)、ネルソン・クルーズ(ツインズ)、ジャンカルロ・スタントン(ヤンキース)といったビッグネームがノミネートされているが、いずれも大谷からファン投票1位を奪うほどの成績ではない。ヨーダン・アルバレス(アストロズ)、オースティン・メドウズ(レイズ)、ヤーミン・メルセデス(ホワイトソックス)らもトップ5に名を連ねる可能性はあっても、大谷やマルティネスより上位に行くのは難しいだろう。

     オールスター・ゲームのファン投票は日本時間6月25日まで第1ラウンドが行われ、各ポジションの上位3名(外野は9名)が第2ラウンドに進出。第2ラウンドで1位(外野は上位3人)となった選手がオールスター・ゲームのスタメンに名を連ねることになる。

  • 44歳のバイメルがパドレスとマイナー契約 6年ぶり復帰目指す

    2021.6.12 13:00 Saturday

     日本時間6月12日、44歳のリリーフ左腕、ジョー・バイメルがパドレスとマイナー契約を結んだことが明らかになった。バイメルがメジャーでプレーしたのは2015年が最後(マリナーズで53試合に登板)であり、マイナーでも2016年にロイヤルズ傘下AAA級オマハで12試合に登板したのが最後となっている。「ジ・アスレチック」のデニス・リンによると、バイメルはチーム傘下AA級サンアントニオに配属され、6年ぶりのメジャー復帰を目指すようだ。

     バイメルは2001年にパイレーツでメジャーデビュー。この年は先発とリリーフを兼任して自己最多の7勝を挙げたが、メジャー3年目の2003年以降はリリーフに完全転向し、先発登板は1度もない。パイレーツ、ツインズ、デビルレイズ、ドジャース、ナショナルズ、ロッキーズ、再びパイレーツと多くのチームを渡り歩きながら11年間プレーしたが、2012年からの2シーズンはメジャーでの登板なし。2014年にマリナーズでメジャー復帰を果たして56試合で防御率2.20の好成績をマークし、翌年も53試合に登板したが、メジャーでのプレーはこの2015年が最後となっている。

     2016年はロイヤルズ傘下AAA級オマハ、2017年は独立リーグでプレーし、リンによると、バイメルがプロ野球の世界でプレーしたのはこの2017年が最後。ただし、リンはバイメルが現在も90マイル中盤の速球を投げられることを伝えている。また、2001年に殿堂入りの名打者トニー・グウィンに現役最後の本塁打を献上したのがバイメルであることも付け加えている。

     今季のメジャーリーグでは、スコット・カズミアー(ジャイアンツ)がドジャースでプレーした2016年以来5年ぶりとなるメジャー復帰を果たしたが、カズミアーより7歳年上のバイメルは、それを上回る6年ぶりのメジャー復帰を目指す。メジャー通算成績は676試合で防御率4.06と平凡だが、90マイル台中盤の速球を投げる44歳のサウスポーは再びメジャーのマウンドに立つことができるだろうか。

  • タティスJr.はすでにパドレス史上最高のショートストップなのか

    2021.6.11 11:30 Friday

     球界を代表するスター選手の1人となりつつあるフェルナンド・タティスJr.(パドレス)はまだ22歳であり、メジャーで通算189試合しかプレーしていない。しかし、メジャーリーグ公式サイトでパドレスを担当するAJ・カッサベル記者は「タティスJr.はすでにパドレス史上最高のショートストップかもしれない」と言う。カッサベルはいくつかの数字を使いながらタティスJr.が球団史上最高の遊撃手であるかどうかを分析している。

     カッサベルは今後タティスJr.が成し遂げるかもしれないことを考慮して「タティスJr.は球団史上最高の遊撃手だ」と主張しているわけではない。タティスJr.がわずか189試合という出場機会のなかで残してきた数字を見て、「タティスJr.が今後全くプレーしなかったとしても、球団史上最高の遊撃手として語り継がれる可能性がある」と主張しているのだ。まずは2つのデータサイト「ベースボール・リファレンス」と「ファングラフス」が算出している総合指標WARのランキングを見てみよう。

    ◆パドレスの遊撃手WARランキング(ベースボール・リファレンス)
    1 オジー・スミス(1978~81年) 10.9
    2 ギャリー・テンプルトン(1982~91年) 10.0
    3 フェルナンド・タティスJr.(2019~21年) 9.7
    4 カリル・グリーン(2003~08年) 9.3

    ◆パドレスの遊撃手WARランキング(ファングラフス)
    1 グリーン 9.0
    2 タティスJr. 8.8
    3 テンプルトン 8.4
    4 スミス 8.1

     これらの数字を見てわかるように、パドレスには球団創設から現在に至るまで、スター遊撃手が不在だった。スミスは殿堂入りの名遊撃手だが、パドレス時代も守備は上手かったものの、あまり打てなかったため、1981年12月にトレードでカージナルスへ放出。スミスは移籍後に打撃面や走塁面でさらなる進化を遂げ、殿堂入りプレーヤーへと成長した。

     パドレスがスミスとのトレードで獲得したのがテンプルトン。彼は1984年のリーグ優勝に貢献するなど、パドレスで10年間プレーし、球団殿堂入りも果たしている選手だが、あくまでも平均的なレギュラー選手に過ぎなかった。また、グリーンは2004年に新人王投票2位となり、4年連続で15本塁打以上を放ったが、期待されたレベルの選手にはなれなかった。

     さらに、グリーンが消えたあと、タティスJr.が現れるまでの期間はパドレスの遊撃手にとって「暗黒時代」であり、2009~2018年の10年間でWAR(ファングラフス版)をわずか1.4しか稼げなかった。この期間の遊撃手としての出場試合数トップ10は以下のようになっている。

    1 エバース・カブレラ 452試合
    2 アレクシー・アマリスタ 189試合
    3 ジェイソン・バートレット 164試合
    4 フレディ・ギャルビス 160試合
    5 アレクセイ・ラミレス 109試合
    6 エリック・アイバー 95試合
    7 クリント・バーメス 70試合
    8 ジェリー・ヘアストン 61試合
    9 ミゲル・テハダ 58試合
    10 ルイス・サルディニャス 37試合

     この「暗黒時代」に終止符を打ったのが、A・J・プレラーGMがホワイトソックスからトレードで獲得したタティスJr.だった。メジャー3年目の今季はここまで46試合に出場して打率.277、17本塁打、39打点、13盗塁、OPS.996を記録。このまま数字を積み重ねていけば、今季中に2つのWARで球団史上遊撃手トップに躍り出ることは間違いない。今季すでに15失策(守備率.909)というディフェンス面は懸念材料だが、カッサベルは「彼の守備範囲の広さを考えれば、失策の多さはそれほど非難されるべきものではない」と主張する。

     また、パドレスがタティスJr.を中心として球団史上最高の黄金期を迎えようとしている事実も無視することはできない。カッサベルは昨年4月の時点で、「球団史上最高の遊撃手トップ5」を1位グリーン、2位スミス、3位テンプルトン、4位トニー・フェルナンデス(1991~92年)、5位タティスJr.としていたが、すでにタティスJr.が上位4人を抜いて1位に躍り出たと考えているようだ。

  • Wソックスの巧打の新人二塁手・マドリガルが故障で長期離脱へ

    2021.6.11 11:00 Friday

     日本時間6月11日、ホワイトソックスは新人ながら3割を超えるハイアベレージを残していた正二塁手のニック・マドリガルを60日間の故障者リストに登録したことを発表した。マドリガルは日本時間6月10日のブルージェイズ戦の7回裏にサードゴロを打って一塁へ全力疾走した際に右足を負傷。自力で歩くことができず、コーチとトレーナーの肩を借りてフィールドから去った。右ハムストリングの肉離れと発表されており、長期離脱が決定した。

     リック・ハーンGMによると、マドリガルは少なくとも6週間は野球の活動を行えない見込みだという。手術を受ければシーズン終了となる可能性が高いが、ハーンは「手術を受けることが決定しているわけではない」とコメント。さらに「専門的な話になってしまうが、ハムストリングの上部には3本の腱が付着している。すべてが断裂していれば手術は避けられないが、ニックの場合は1本が完全に断裂、もう1本が部分的に断裂という状態だ」と語っており、手術を受けずに回復を待つ可能性も残されているようだ。

     今後はマドリガルの状態を見ながら手術を受けるのか、手術を回避して今季中の復帰を目指すのかを判断していくことになるが、ハーンいわく、方針決定の際に重要となるのが「マドリガルが完全に回復し、これまでと同じような選手に戻るためには何がベストか」ということだ。マドリガルはメジャー2年目の24歳。選手生活はこれからも長く続いていくため、ハーンは「最速の復帰」よりも「完全復活」を重視する方針を明言している。

     チーム再建を終えて勝負モードに突入しているホワイトソックスは、数多くの若手有望株を抱えているが、正左翼手のエロイ・ヒメネスはオープン戦で左胸筋腱断裂の重傷を負って長期離脱中。正中堅手のルイス・ロバートも5月上旬の試合で右股関節を痛めて以降、欠場が続いている。これに加えてマドリガルの長期離脱が決定し、3人もの有望な若手レギュラー選手を同時に欠くという緊急事態となっている。

     マドリガルは今季ここまで54試合に出場して打率.305、2本塁打、21打点、OPS.774をマーク。コンタクト能力が非常に高い選手で、空振りや三振の少なさには定評があり、今季215打席でわずか17三振しか喫していない。ホワイトソックスは当面のあいだ、レウリー・ガルシアやダニー・メンディックが空席となった二塁の穴を埋めることが予想されている。

  • 低迷・Dバックスが打撃コーチ解任 新コーチは元楽天・リック

    2021.6.11 10:30 Friday

     直近35試合で30敗、敵地では19連敗中と低迷が続き、両リーグ最低勝率に沈んでいるダイヤモンドバックス。調子の上がらないチームにテコ入れするために、日本時間6月11日、打撃コーチの交代が発表された。ダーネル・コールズ打撃コーチ(元中日・阪神)とエリック・ヒンスキー打撃コーチ補佐が解任され、AAA級リノで打撃コーチを務めていたリック・ショート(元ロッテ・楽天)と得点生産コーディネーターを務めていたドリュー・ヘドマンが新たに共同打撃コーチに就任する。

     マイク・ヘイゼンGMとトーリ・ロブロ監督(元ヤクルト)によると、打撃コーチの交代はロブロが最終的に決断を下したという。ダイヤモンドバックスは6試合の敵地遠征を終えたばかりだが、その6試合で0勝6敗。6試合の合計得点はわずか12(1試合平均2得点)だった。それまでも得点力不足に苦しんでいたが、ケテル・マーテイ、クリスチャン・ウォーカー、カーソン・ケリーといった主力選手が戦列復帰。ロブロは故障者の復帰によって得点力が向上することを期待していたが、思うような効果が得られなかったため、打撃コーチの交代に踏み切った。

     ただし、ロブロはコールズとヒンスキーの2人が考えたゲームプランに問題がなかったことを認めている。「そのプランを正確に実行できなかっただけだ」とロブロ。2人が考えたゲームプランを承認し、監督として実行に移すのはロブロ自身であり、その点において、ロブロ自身も責任の一端を担っている。今後はショート、ヘドマンの2人とともに得点力不足の解消を目指していくことになるが、打撃コーチの交代にどのくらいの効果があるかは未知数だ。

     また、ロブロは今季限りで契約が終了するため、ロブロ自身の地位も保証されているわけではない。とはいえ、デリック・ホール球団社長はロブロへの信頼を強調しており、ロブロと長い付き合いがあるヘイゼンも「チーム作りの最終的な責任は私にある」と責任をロブロに押し付けることを否定している。ロブロは「自分の仕事に専念するだけ。それを上司が判断する」と語っているが、その言葉通り、今のロブロにできることは、目の前の戦いに集中し、1つでも多くの白星を積み重ねていくことだけだろう。

  • Rソックス・澤村拓一 股関節痛で故障者リスト入りの可能性も

    2021.6.11 10:00 Friday

     レッドソックスの澤村拓一は直近9登板で防御率0.93、奪三振率14.90の好投を見せ、勝ちパターンの継投の一員としての地位を確立しつつあるが、アレックス・コーラ監督によると、澤村は右股関節に痛みを感じており、今後数日間は登板させずに様子を見る方針だという。現在37勝25敗でア・リーグ東部地区の2位につけ、1.5ゲーム差で首位のレイズを追っているレッドソックス。もし澤村が故障者リスト入りすることになれば、チームにとって大きな痛手となることは間違いない。

     澤村が最後に登板したのは日本時間6月8日のマーリンズ戦。4番手として6回表二死1・2塁のピンチでマウンドに上がった澤村は、スターリング・マーテイに四球を与えてピンチを広げたものの、ヘスス・アギラーを空振り三振に仕留めてピンチを脱出。7回表も続投して三者凡退に抑え、今季2勝目をマークした。コーラによると、澤村はこの登板後に右股関節の痛みを訴え、それ以降は登板不可の状態が続いているという。

     コーラは「彼は治療を受けている。今後数日間は、彼がどのように感じるかを見守り、もし我々が動く必要があるならば、おそらくそれは故障者リスト入りということになるだろう」と澤村が故障者リスト入りする可能性があることを示唆。レッドソックス公式サイトの故障者情報のページでは、澤村の戦列復帰時期について「故障者リストに入るかどうか次第」と伝えている。

     澤村は今季ここまで22試合に登板して2勝0敗、4ホールド、防御率2.63、奪三振率12.38の好成績をマーク。ここ最近は僅差で負けている試合や2~3点をリードしている試合での登板も増えつつあり、レッドソックス救援陣における序列も徐々に上がっている。マット・バーンズ、アダム・オッタビーノ、ダーウィンソン・ヘルナンデス、ギャレット・ウィットロックらとともにブルペンを支えてきただけに、大事に至らないことを祈るばかりだ。

  • 延期されていた殿堂入り式典は現地時間9月8日に開催決定

    2021.6.10 16:00 Thursday

     日本時間6月10日、アメリカ野球殿堂は2021年度の殿堂入り式典を出席者の人数を制限したうえで開催することを発表した。殿堂入り式典は現地時間9月8日午後1時30分(日本時間9月9日午前2時30分)から行われ、ファンは偉大な殿堂入り選手たちを直接祝福することができる。芝生エリアは無料で開放されるが、クラーク・スポーツ・センターの野外座席はチケットが必要となり、日本時間7月13日から野球殿堂のウェブサイトで限定販売される。また、ワクチン接種者と非接種者で座席エリアが分けられる予定となっている。

     アメリカ野球殿堂博物館のジェーン・フォーブス・クラーク会長は「理事会と我々のスタッフを代表して、殿堂入りしたレジェンドたちとファンの皆様をクーパーズタウンにお迎えし、2020年の殿堂入り投票で殿堂入りした名選手のお祝いをできることを大変嬉しく思います」とのコメントを発表。また、「殿堂入り式典を野外イベントに戻すことで、野球界の皆様がクーパーズタウンを訪れ、偉大な4人の殿堂入りを祝福する機会を提供することができます」とも述べている。

     今回の殿堂入り式典で表彰されるのは、デレク・ジーター、ラリー・ウォーカー、テッド・シモンズ、マービン・ミラーの4人。ジーターとウォーカーの2人は2020年度の全米野球協会による殿堂入り投票、シモンズとミラーの2人は2020年度のベテランズ委員会による投票で選出され、2021年度の殿堂入り投票は当選者なしに終わった(2021年度のベテランズ委員会の投票は新型コロナウイルスの影響で延期)。

     殿堂入り式典は米国疾病対策センター(CDC)とニューヨーク州が定めたガイドラインに従って行われ、また、殿堂入り式典の模様は「MLBネットワーク」にて独占生中継される。

     なお、殿堂入り式典の開催が9月に決定したことにより、ロッキーズはウォーカーの永久欠番&殿堂入りセレモニーを当初予定されていた8月21日(現地時間)から9月25日(現地時間)に変更することを発表した。

  • ツインズ・前田がマイナーでリハビリ登板 4回1安打1失点

    2021.6.10 15:00 Thursday

     日本時間6月10日、右内転筋痛で故障者リスト入りしている前田健太(ツインズ)がマイナーAAA級の試合でリハビリ登板し、4回1安打1失点の好投を見せた。前田は先週末にカンザスシティで行った2度のブルペン投球を経て、2017年以来4年ぶりにマイナーで登板。すべての球種を交えて54球を投げ、順調な回復ぶりをアピールした。ツインズ公式サイトの故障者情報によると、来週中(現地時間6月14日から始まる週)に戦列復帰する可能性が高いようだ。

     前田はAAA級セントポールの先発投手として、ロイヤルズ傘下AAA級オマハとの試合に登板。初回はわずか3球で2アウトを取ったあと、ライアン・オハーンを空振り三振に仕留め、三者凡退に抑えた。2回表は二死後にメイブリス・ビローリアを歩かせたが、ババ・スターリングをファーストゴロに打ち取って無失点。3回表は4球で2アウトを取り、カイル・イズベルから空振り三振を奪って2度目の三者凡退となった。

     4回表は一死からメジャー通算31本塁打のオハーンにライトへの6号ソロを浴びたものの、後続2人をいずれも三振に仕留め、4回54球、被安打1、奪三振5、与四球1、失点1という内容で今回のリハビリ登板は終了。戦列復帰に向けて今日のピッチングが十分であると判断されれば、次回登板はメジャーのマウンドになるだろう。

     前田がリハビリ登板したこの日、ツインズはメジャーの試合でランディ・ドブナックが先発。ドブナックはヤンキース打線に4本塁打を浴び、5回途中11安打8失点でノックアウトされた。現在の先発ローテーション5人のなかではドブナックが最も序列が低いため、ツインズ首脳陣は同日に登板したドブナックと前田を入れ替えることを検討しているのかもしれない。

     もし前田がドブナックと入れ替わる形で先発ローテーションに復帰するのであれば、戦列復帰のマウンドは日本時間6月15日から始まる敵地でのマリナーズ3連戦のどこかということになりそうだ。

  • ドジャース・筒香嘉智が故障者リスト入り 40人枠に残留

    2021.6.10 08:00 Thursday

     日本時間6月10日、ドジャースはトニー・ゴンソリンの戦列復帰に伴い、スコット・アレクサンダー(左肩の炎症)を10日間の故障者リストから60日間の故障者リストに移したことと、筒香嘉智(右ふくらはぎ痛)を10日間の故障者リストに登録したことを発表した。これによりロースターの40人枠と26人枠が1つずつ空いたため、ドジャースは選手を1人も失うことなくゴンソリンを復帰させることが可能になった。筒香にとっては本格的な打撃改造に取り組む絶好のチャンスとなるかもしれない。

     メジャー2年目を迎えた筒香は、ここまで38試合に出場して打率.155、0本塁打、7打点、出塁率.256、OPS.451を記録。レイズで出場した26試合で打率.167、出塁率.244、OPS.462に終わり、DFAを経てドジャースへトレードされたが、移籍後も12試合で打率.120、出塁率.290、OPS.410と打撃の状態は上向いていない。

     筒香はドジャース移籍後に打撃改造に取り組んでいることが報じられているが、まだ目に見える形で結果は出ていない。故障者リスト入りすることによって本格的な打撃改造を行う時間を確保することができ、なおかつ戦列復帰前にはリハビリ出場の名目でマイナーの試合に出場することも可能になるため、ドジャースにとっては筒香を一時的に打撃改造に専念させるという狙いもあるとみられる。

     現行のメジャーリーグのルールでは、故障者リストに登録されたあと、戦列復帰する前に野手は最大20日間、マイナーでのリハビリ出場が可能となっている。ドジャースはこの期間をフルに活用し、筒香の「再生」を目指すことになるかもしれない。今後はトレードでの戦力補強に伴うロースターの入れ替えも予想されるため、筒香にとってはロースター生き残りをかけたラストチャンスとも言える。今回の故障者リスト入りの期間を生かし、浮上のきっかけをつかむことはできるだろうか。

  • エース不在のエンゼルス 大谷自身がエースになるしかない?

    2021.6.9 18:30 Wednesday

     エンゼルスが最後にポストシーズンに進出した2014年、先発ローテーションにはリーグ最多タイの18勝を挙げたジェレッド・ウィーバーを筆頭に、13勝以上を挙げた投手が4人もいた。ところが、15勝以上の投手は2015年のギャレット・リチャーズが最後。エース候補の故障や死亡、伸び悩みによって「エース不在」が叫ばれて久しい。この「エース不在」が6年連続でポストシーズン進出を逃す要因にもなっている。しかし、チーム状況を考えると、絶対的エースを外部から補強するのは難しい。大谷翔平がエースになるしかなさそうだ。

     エンゼルスが絶対的エースを補強できない最大の原因は、野手にお金をかけすぎていることだ。球界最大のスター選手であるマイク・トラウトと12年4億2650万ドルの超大型契約を結んでいるのは仕方ないとしても、アルバート・プーホルスの10年2億4000万ドルとジャスティン・アップトンの5年1億600万ドルの大型契約は期待通りの成果を得られなかった。

     2019年オフには、この3選手の大型契約を抱えていたところにアンソニー・レンドンを7年2億4500万ドルの大型契約で獲得。ゲリット・コールやスティーブン・ストラスバーグがFA市場に出ていただけに、「なぜエース級の投手を獲得しないのか」と疑問の声が上がったのは当然のことだった。

     しかし、エンゼルスにはエース級の投手が入団したがらない理由があると言われている。それは大谷の存在によって6人制ローテーションを採用せざるを得ないことだ。5人制ローテーションであれば、エースは年間32~34試合に先発できるが、6人制ローテーションになると、先発登板の機会は27試合ほどに制限されてしまう。この5~7試合の違いは非常に大きい。タイトル争いや通算成績を積み重ねていくうえで、この違いが不利に作用することに疑問の余地はないだろう。

     また、大谷は6人制ローテーションの順番をしっかり守ることができているわけではない。これに伴い、他の先発投手は不規則な登板を強いられることになる。6人制ローテーションによって登板機会が減少し、なおかつ大谷の状態に合わせて不規則な登板を強いられる可能性があるチームにエース級の投手が入団したくないと考えるのは極めて自然なことと言える。

     よって、今後もエンゼルスが絶対的エースを外部から補強することは期待できないだろう。絶対的エースとなるポテンシャルを秘める大谷自身が6人制ローテーションの柱となり、エースへと成長するしかない。大谷が自身初のポストシーズン進出を果たすための最大の近道は、大谷がシーズンを通してローテーションを守り、エースとして君臨することに違いない。

  • 「見限ってはいけない勝率5割以下の5球団」にエンゼルスも選出

    2021.6.9 17:00 Wednesday

     日本時間6月9日、メジャーリーグ公式サイトのウィル・レイッチは「見限ってはいけない勝率5割以下の5球団」を特集する記事を公開。マーリンズ、フィリーズ、レッズ、ツインズに加えて大谷翔平が所属するエンゼルスも選出された。2019年には開幕50試合で19勝31敗(=借金12)と低迷していたナショナルズがそこから巻き返し、球団史上初のワールドシリーズ制覇を達成。レイッチはこれらの5球団にもまだポストシーズン進出のチャンスが残されていると考えているようだ。

     エンゼルスは今季ここまで61試合を消化して29勝32敗の借金3という成績。ア・リーグ西部地区の4位に低迷し、首位アスレチックスには6.5ゲーム差をつけられている。日本時間5月19日に故障者リスト入りしたマイク・トラウト(右ふくらはぎ痛)はオールスター明けまで復帰できない可能性が高く、エンゼルスはレギュラーシーズン6ヶ月のうち2ヶ月をトラウト抜きで戦うことに。しかし、レイッチはエンゼルスがトラウト離脱後の21試合で11勝10敗と踏ん張っていることを指摘。ここにトラウトが復帰すれば、エンゼルスが一気に巻き返す可能性は大いにある。

     また、レイッチはエンゼルスの巻き返しを推す理由として「同地区の他球団に不安要素があること」を挙げている。エンゼルスに0.5ゲーム差の3位マリナーズは戦力的にエンゼルスに劣り、再建中の5位レンジャーズは主力選手をトレードで放出してさらに弱体化する可能性がある。2位アストロズはルイス・ガルシアやクリスチャン・ハビアーといった若手投手が健闘しているが、彼らが息切れすれば急失速するかもしれない。ここに首位アスレチックスの失速も加われば、エンゼルスのポストシーズン進出は決してノーチャンスではないだろう。

     100試合近くを残した状態で、ワイルドカード圏内からまだ5.5ゲームしか離されていないエンゼルス。レイッチは「トラウトが戻ってきたときに現在の位置をキープしているようであれば、エンゼルスは要注意の存在だ」と記している。

  • ドジャース・ゴンソリンがついに戦列復帰 40人枠から外れるのは?

    2021.6.9 13:00 Wednesday

     およそ1ヶ月にわたって先発5番手不在で戦ってきたドジャースにようやくトニー・ゴンソリンが戻ってくる。ゴンソリンは右肩の炎症で開幕直後から故障者リスト入りしていたが、マイナーでの3度のリハビリ登板を経て、日本時間6月10日のパイレーツ戦に先発することが決定。昨季の新人王投票で4位にランクインした右腕は、現在60日間の故障者リストに登録されており、戦列復帰の際には26人枠だけでなく40人枠も空ける必要があるため、ドジャースのロースター編成に注目が集まっている。

     ゴンソリンはAAA級オクラホマシティでのリハビリ登板3試合で合計10回1/3を投げ、防御率3.48、奪三振9、与四球3、被打率.162、WHIP0.87を記録。ドジャースは明日の復帰戦で最大5イニングを投げさせることを考えているようだ。「まるでスプリング・トレーニングを繰り返しているような感じだった」とリハビリのプロセスを振り返ったゴンソリン。「状態はいいし、準備はできているよ」と復帰登板への意欲を口にした。

     ドジャースはおよそ1ヶ月にわたって先発ローテーションをクレイトン・カーショウ、トレバー・バウアー、ウォーカー・ビューラー、フリオ・ウリアスの4人とブルペンデーを織り交ぜながらやりくりしてきた。ゴンソリンの復帰により、ようやく先発ローテーション5人を固定することができ、ブルペンデーがなくなることでリリーフ投手陣の起用法にも好影響を与えるに違いない。単なる「先発投手の復帰」以上の効果をチームに与えるはずだ。

     問題はゴンソリンに代わって誰をロースターの26人枠と40人枠から外すのか、ということだ。26人枠に関してはマイナー・オプションを持っている投手1名をマイナーに降格させるだけで解決する。しかし、ゴンソリンが60日間の故障者リストに登録されているため、ドジャースは同時に40人枠も空ける必要がある。10日間の故障者リストに登録されているスコット・アレクサンダーやコリー・シーガーを60日間の故障者リストに移して枠を空ける方法もあるが、日本時間6月6日のブレーブス戦を最後に出場機会がない筒香嘉智のDFAが行われる可能性もゼロではないだろう。ドジャースの決断に注目だ。

  • Rソックス・セールがブルペン投球 復帰に向けて着々と準備

    2021.6.9 11:00 Wednesday

     昨年3月にトミー・ジョン手術を受けたレッドソックスのエース左腕クリス・セールが戦列復帰に向けて大きな一歩を踏み出した。フロリダ州フォートマイヤーズにある球団施設から離れ、日本時間6月9日に本拠地フェンウェイ・パークでブルペン投球を行ったのだ。速球、チェンジアップ、スライダーを織り交ぜて25球を投じたセール。まだ復帰時期の具体的な見込みは立っていないが、大方の予想を裏切って開幕から首位争いを続けるチームに貢献することに強い意欲を示している。

     今季中に復帰するつもりかを尋ねられたセールは「そうだね。(今季中に復帰する確率は)100%だよ」と力強くコメント。まだ本拠地でのブルペン投球を開始したところであり、実戦形式の打撃練習での登板、マイナーの試合でのリハビリ登板など、これから多くのステップを消化していなければならないが、セールは「(アレックス・コーラ監督には日本時間6月17日の)ブレーブスの2戦目から登板できると伝えたよ」と早期復帰に強い意欲を示す。

     コーラがトレーナーのブラッド・ピアソンと投手コーチのデーブ・ブッシュにセールのブルペン投球について状況を確認したところ、「1月くらいと考えてほしい」との回答があったという。よって、戦列復帰までには少なくとも2ヶ月近くの時間が必要であり、早期復帰に意欲を見せるセールだが、早くて8月に復帰できれば御の字といったところだろう。

     また、復帰を早めるためにブルペンに回る可能性について、セールは「そのことについて考えたことはない。もしチームに言われたら喜んでそうするけれど、ブルペンの役割は僕の給料に見合わないと思う」とコメント。あくまでも先発投手としての復帰を目指しているようだ。

     今季のレッドソックスは投手陣が予想以上の頑張りを見せ、レイズと地区首位の座を争っている。「前に冗談で言ったことがあるけれど、復帰したときに僕のポジションがないかもね」と語るセール。しかし、レッドソックスがハイレベルな地区優勝争いを制し、その先の戦いを勝ち抜いていくためには、やはり球界を代表するエース左腕の力が必要だろう。

  • ヤンキースのエース・コールが自身の回転数減少について言及

    2021.6.9 10:00 Wednesday

     ヤンキースのエース右腕ゲリット・コールは、前回登板(日本時間6月4日のレイズ戦)でボールの回転数が減少していたことをジョシュ・ドナルドソン(ツインズ)に指摘されたことを受け、日本時間6月9日に出席したオンライン会見のなかでこの問題について言及した。「今週に入ってからそのことを知らされた」とコール。「(回転数の減少は)明らかに望ましくないことだ。この話題がみんなにとって重要であることは理解している。彼(=ドナルドソン)にも意見を言う権利がある」と一定の理解を示した。

     回転数の細かいデータを扱っている「Baseball Savant」によると、コールが5回5失点で今季3敗目を喫した前回登板のレイズ戦では、1分あたりの回転数がフォーシームは125回転、カーブが78回転、チェンジアップが77回転、スライダーが48回転と主要な4つの持ち球すべてで減少していた。ただし、コールは「ここ数試合は自分のベストな投球ができていないと思っている」と語り、回転数の減少の原因は粘着物質を使用しなくなったことではなく、自身のメカニクスに原因があると考えているようだ。

     粘着物質の「スパイダー・タック」を使用したことがあるかを尋ねられたコールは「正直に言って、どのように答えればいいかわからない。先輩から後輩へ、前の世代から現代の世代へ受け継がれてきた慣習ややり方があるからね」と微妙なコメント。その一方で、アーロン・ブーン監督は「ヤンキースのクラブハウスでスパイダー・タックを見たことがない」と断言している。

     メジャーリーグ機構は投手の粘着物質使用の取り締まりに関するガイドラインを強化する方針を明らかにしており、今月末には新たなガイドラインが発表される見込みとなっている。日本時間6月10日にドナルドソンが所属するツインズ戦に先発する予定のコールは「僕には(粘着物質の問題以上に)集中しなければならないことがある。今は試合に勝つことが最も大切だ」とコメント。従来通りの快投を見せ、周囲の雑音を一掃することはできるだろうか。

  • 現時点でのアウォード受賞者を選出 大谷翔平はアMVPの対抗馬

    2021.6.8 16:00 Tuesday

     メジャーリーグ公式サイトのアンソニー・カストロビンスは、各チームがおよそ60試合を消化したここまでのシーズンを昨季の短縮シーズンに見立て、現時点での各リーグのMVP、サイ・ヤング賞、新人王、最優秀監督賞の受賞者を選出した。残念ながら日本人選手は選出されなかったが、ア・リーグのMVP候補として大谷翔平(エンゼルス)、ナ・リーグのサイ・ヤング賞候補としてダルビッシュ有(パドレス)の名前が紹介されている。

     ア・リーグのMVPに選ばれたのは大ブレイク中のブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)。今季ここまで57試合に出場して打率.333(リーグ1位)、18本塁打(メジャー1位)、47打点(1打点差のメジャー3位)、OPS1.098(メジャー1位)の好成績をマークしている。

     カストロビンスは「今、ア・リーグのMVPを決めるとしたら、大ブレイクのゲレーロJr.と二刀流の大谷の二択ということになるだろう」と指摘。フロリダ州ダニーデンのTDボールパーク、ニューヨーク州バッファローのセーレン・フィールドという打者有利の環境の恩恵を受けている面はあるものの、メジャートップクラスの打撃成績を残しているゲレーロJr.をMVPの1番手に推している。

     ア・リーグのMVPには、ゲレーロJr.と大谷以外の候補として、マーカス・セミエン(ブルージェイズ)、ザンダー・ボガーツ(レッドソックス)、J・D・マルティネス(レッドソックス)の名前も挙げられている。

     ナ・リーグのサイ・ヤング賞に選ばれたのは防御率0.62という圧巻のパフォーマンスを続けているジェイコブ・デグロム(メッツ)。カストロビンスはデグロムの投球を「人間だけでなく、おそらくロボットでもこれ以上の投球をするのは不可能だろう」と表現している。

     デグロムに続く2位争いはケビン・ゴーズマン(ジャイアンツ)とブランドン・ウッドラフ(ブリュワーズ)の二択だという。そして、カストロビンスは「デグロムの偉大さの唯一の残念な点は他の候補者の影が薄くなってしまうことだ」として、ダルビッシュのほか、コービン・バーンズ(ブリュワーズ)、トレバー・ロジャース(マーリンズ)、トレバー・バウアー(ドジャース)らを「トップ3」に続く候補に挙げた。

     なお、これ以外の部門では、ナ・リーグのMVPにフェルナンド・タティスJr.(パドレス)、ア・リーグのサイ・ヤング賞にゲリット・コール(ヤンキース)、新人王にアドリス・ガルシア(レンジャーズ)とロジャース、最優秀監督賞にアレックス・コーラ(レッドソックス)とゲーブ・キャプラー(ジャイアンツ)が選出されている。

  • Wソックスの新星・メルセデス HRダービーへの出場を熱望

    2021.6.8 12:00 Tuesday

     4月のア・リーグ月間最優秀新人に選出されたイェルミン・メルセデス(ホワイトソックス)はメジャーリーグ公式サイトが行ったインタビューのなかでホームラン・ダービーへの出場を熱望していることを明らかにした。新人王受賞やオールスター・ゲーム選出については謙虚な姿勢を示したメルセデスだが、ホームラン・ダービーの話題になるとテンションが一変。「僕はホームラン・ダービーの場にいたい。絶対に出場したいと思っている。ファンのみなさんにホームランを打てるところを見せたい」と熱く語った。

     エロイ・ヒメネスが長期離脱していることで指名打者としての出場機会を得た28歳のメルセデスは、開幕から8打数連続安打の大暴れ。4月は4割を超えるハイアベレージ(.415)をマークし、一気にレギュラーの座を手中に収めた。新人王受賞の可能性については「努力を続け、あらゆる瞬間に備えて準備をしたい」、オールスター・ゲーム選出の可能性については「球界の偉大な選手たちとプレーしてみたい」と謙虚に語ったが、ホームラン・ダービーの話題になると満面の笑顔を見せ、「僕はホームラン・ダービーの場にいたいんだ」と何度も強調した。

     メルセデスは今季7本塁打を記録し、これはホゼ・アブレイユの11本、ヤスマニ・グランダルの9本に次ぐチーム3位の数字。4月に5本塁打を記録したのに対し、5月は2本塁打に終わったが、この2本塁打はいずれもカウント3-0から放ったものであり、特に日本時間5月18日のツインズ戦で大量リードの9回表に内野手のウィリアンス・アストゥディーヨから放った一発は、トニー・ラルーサ監督が「相手へのリスペクトを欠いた行為」と公に批判したこともあり、大きな注目を集めた。今季メジャーで最も話題となった本塁打を打った選手という意味では、ホームラン・ダービーに相応しい選手と言えるのかもしれない。

     また、日本時間4月9日のロイヤルズ戦で放った一発は飛距離485フィート(約147.8メートル)を計測し、これは今季メジャー最長。また、本塁打の平均飛距離439フィート(約133.8メートル)もメジャートップの数字となっている。アストゥディーヨの球速47マイル(約75.6キロ)のスローボールをスタンドまで運んだパワーを考えると、メルセデスがホームラン・ダービーに出場した際にどんなパフォーマンスを見せてくれるか非常に楽しみになってくる。

     クアーズ・フィールドで行われるホームラン・ダービーでどれくらいの飛距離を記録できるかを尋ねられ、「500フィート(約152.4メートル)くらいかな」と豪語したメルセデス。大谷翔平(エンゼルス)の出場も期待される今年のホームラン・ダービーだが、28歳の新人スラッガーのもとに招待状は届くのだろうか。

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