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  • 電撃トレード!カブスがキンターナを獲得

    2017.7.14 10:52 Friday

     ナ・リーグ中部地区首位のブリュワーズから5.5ゲーム差の地区2位タイで前半戦を終えたカブスが早速動いた。後半戦の巻き返しを狙う昨季のワールドシリーズ王者が若手有望株4人を放出し、ホワイトソックスから安定感抜群の左腕ホゼ・キンターナを獲得した。

     このトレードは大きな衝撃を与えた。通常であれば各メディアの敏腕記者たちがトレードの情報をキャッチし、交渉の進展状況などを逐一Twitterなどで発信してくれるのだが、このトレードに関してはそのような前情報は一切なし。日本時間7月14日の午前0時過ぎにホワイトソックスの公式アカウントが「キンターナとの交換でイロイ・ヒメネス、ディラン・シーズ、マット・ローズ、ブライアント・フリートを獲得した」と発表したのだ。

     キンターナ獲得に関して、カブスのセオ・エプスタイン野球部門社長はチームの前半戦の不振を受けての動きであることを否定。クリス・ブライアント、アンソニー・リゾー、アディソン・ラッセルといった若き主力選手たちとともにもう一度ワールドシリーズ制覇を目指すチームを作るための動きであることを強調した。

     「前半戦は不振だったが、我々はそれに対して責任があるし、このチームを信じている。我々は中心選手を放出することは考えていないし、もし可能なら中心選手をキープしたまま、このチームでもう一度ワールドシリーズを制覇したいと思っている」

     1年前にはヤンキースからアロルディス・チャップマンを獲得するためにグレイバー・トーレスら若手有望株を放出。今回のトレードでも球界屈指の有望株であるヒメネスらを放出したが、それは現在の主力選手たちへの信頼の表れでもあるのだろう。

     今季のキンターナは開幕から本調子ではなかったものの、6月以降はすっかり復調し、本来の姿を取り戻している。球団オプションを含めると2020年まで保有できるのも大きな魅力だ。昨季と比べて成績を落としている先発投手陣の補強になるのはもちろんのこと、今季終了後にジェイク・アリエタとジョン・ラッキーがFAとなるだけに、来季以降に向けても大きな補強となった。

     「ヒメネスとシーズを放出しなければこのトレードが成立する可能性はゼロだった」とエプスタインが語ったように、カブスはキンターナ獲得のために大きな対価を支払った。しかし、若手有望株は所詮「可能性」であり、確実に戦力になる保証はどこにもない。キンターナの「実績」という得がたいものを手に入れたカブス。この電撃トレードによって今夏のトレード市場の幕が切って落とされた。


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  • 【前半戦レビュー】ア・リーグ西部地区

    2017.7.13 18:47 Thursday

     2017年のレギュラーシーズンは前半戦が終了。試合が行われない今日、明日の2日間を利用して、全30球団の前半戦を簡単に振り返っていく。第3回はア・リーグ西部地区だ。

    ヒューストン・アストロズ(60勝29敗:地区1位)

     防御率3.93はリーグ3位。エースのダラス・カイケル(9勝0敗、防御率1.67)の故障者リスト入りにより台所事情はやや苦しくなったが、ブルペンから先発に回ったブラッド・ピーコック(7勝1敗、防御率2.63)の活躍もあり、大きな破綻には繋がらなかった。ランス・マカラーズJr.(7勝2敗、防御率3.05)、マイク・ファイアーズ(5勝4敗、防御率3.84)、チャーリー・モートン(6勝3敗、防御率3.82)の3人が防御率3点台を記録。デービッド・ポーリーノ(2勝0敗、防御率6.52)がPED使用で80試合出場停止となったのは残念だった。ブルペン陣はロングリリーフを何度もこなし、52.2イニングで74奪三振を記録したクリス・デベンスキー(35試合、防御率2.73)の奮闘が光った。ウィル・ハリス(34試合、防御率2.86)も安定していたが、クローザーのケン・ジャイルズ(34試合、防御率3.34)、ルーク・グレガーソン(37試合、防御率3.97)、トニー・シップ(31試合、防御率4.10)らは不安定な投球も目立った。

     打線は文句なし。527得点はリーグトップの数字であり、チームOPS.855という驚異の数字を叩き出した。ジョージ・スプリンガー(打率.310、27本塁打、OPS.993)を筆頭にカルロス・コレア(打率.325、20本塁打、OPS.979)、ホゼ・アルトゥーベ(打率.347、13本塁打、OPS.968)、マーウィン・ゴンザレス(打率.308、16本塁打、OPS.967)とOPS.960以上が4人。ジョシュ・レディック(打率.313、9本塁打、OPS.880)、エバン・ギャティス(打率.284、8本塁打、OPS.832)、ジェイク・マリズニック(打率.248、10本塁打、OPS.824)、ユリエスキー・グリエル(打率.297、11本塁打、OPS.813)ら中軸の脇を固める打者も軒並みOPS.800以上をマークした。心配なのは大ベテランのカルロス・ベルトラン(打率.227、11本塁打、OPS.690)。強力打線の中で一人取り残されているような印象を受けた。

     打線には補強の必要がないだけに、トレード・デッドラインでは投手力のグレードアップを目指すことになりそう。ワールドシリーズ制覇に向けてカイケル、マカラーズJr.と三本柱を形成できるようなエース級のスターターとブルペンに安定感をもたらすリリーバーを少なくとも一枚ずつは補強したいところだ。

    ロサンゼルス・エンゼルス(45勝47敗:地区2位)

     先発・リリーフともに故障者が続出し、開幕前の構想は完全に崩壊。特に先発投手陣は人材を欠き、ブルペンからJ.C.ラミレス(8勝7敗、防御率4.46)を配置転換したり、マイナーからパーカー・ブライドウェル(3勝1敗、防御率3.24)を登用したりしてなんとかやりくりしていた。それでもチームが持ち堪えられたのはブルペン陣の頑張りのおかげ。キャム・ベドロージアン(16試合、防御率1.69)の故障離脱は痛かったが、バド・ノリス(37試合、防御率2.23)、ユスメイロ・ペティート(33試合、防御率2.84)、ブレイク・パーカー(42試合、防御率2.58)、デービッド・ヘルナンデス(32試合、防御率2.73)らロートル軍団が強力ブルペンを形成。崩壊した先発ローテーションを支えた功績は計り知れない。

     打線はマイク・トラウト(打率.337、16本塁打、OPS1.203)の長期離脱が大きく影響し、リーグ13位の377得点にとどまった。合格点と言えるのはアンドレルトン・シモンズ(打率.290、9本塁打、OPS.779)とリーグ盗塁王(25盗塁)のキャメロン・メイビン(打率.245、6本塁打、OPS.729)くらい。アルバート・プーホルス(打率.241、13本塁打、OPS.675)は衰えを隠せず、コール・カルフーン(打率.242、12本塁打、OPS.697)やC.J.クロン(打率.213、2本塁打、OPS.568)も精彩を欠いた。新加入のルイス・バルブエナ(打率.185、6本塁打、OPS.585)も期待外れで、「お買い得候補」だったはずの補強は高い買い物になってしまった。

     ポストシーズン進出を狙える位置にはいるものの、とにかく故障者がある程度復帰しないことには話にならない。トラウトの復帰は大きなプラスだが、それだけではポストシーズンには届かないだろう。特に先発ローテーションの立て直しは必要不可欠だ。

    オークランド・アスレチックス(39勝50敗:地区5位)

     左腕ショーン・マネイア(7勝5敗、防御率3.76)が先発ローテーションの軸へと成長を遂げ、ソニー・グレイ(4勝4敗、防御率4.00)も本来のピッチングを取り戻して前半戦を終えた。開幕から好投を続けていたアンドリュー・トリッグス(5勝6敗、防御率4.27)は失速した挙句、長期離脱となってしまい、ジャーレル・コットン(5勝8敗、防御率5.17)やケンドール・グレイブマン(2勝2敗、防御率3.83)も故障者リスト入り。そんな中、ポール・ブラックバーン(1勝0敗、防御率0.66)の台頭は明るい材料だ。ブルペン陣は使える投手とそうでない投手の格差が大きすぎる。ライアン・マドソン(38試合、防御率2.17)、ショーン・ドゥーリトル(22試合、防御率3.54)らは比較的安定していたが、リアム・ヘンドリックス(38試合、防御率5.40)、ジョン・アックスフォード(20試合、防御率6.30)らはさっぱり。クローザーのサンティアゴ・カシーヤ(34試合、防御率3.82)も全幅の信頼を置ける投球ではなかった。

     打線はリーグ5位の125本塁打を放ったが、リーグワーストの打率.236に終わり、382得点はリーグ12位どまり。主砲クリス・デービス(打率.244、24本塁打、OPS.847)が昨年同様に本塁打を量産し、ヨンダー・アロンゾ(打率.275、20本塁打、OPS.934)も30歳にしてブレイク。ジェッド・ラウリー(打率.279、9本塁打、OPS.805)やライオン・ヒーリー(打率.269、19本塁打、OPS.804)も好成績を残したが、打線の底上げを狙って獲得したはずのトレバー・プルーフ(打率.214、7本塁打、OPS.634)、ラジェイ・デービス(打率.210、2本塁打、OPS.579)、マット・ジョイス(打率.220、11本塁打、OPS.739)らが期待を裏切り、打線全体として機能したとは言えない状況だった。

     すでに若手有望株を積極的に起用しており、今後はベテランを放出して本格的に若手主体のチーム構成に切り替えていくと見られる。ただし、放出候補のベテランが低調な成績に終わっており、大きな見返りは期待しないほうが良さそうだ。

    シアトル・マリナーズ(43勝47敗:地区4位)

     フェリックス・ヘルナンデス(4勝3敗、防御率4.44)、岩隈久志(0勝2敗、防御率4.35)、ジェームス・パクストン(7勝3敗、防御率3.21)、ドリュー・スマイリー(登板なし)と開幕前の構想で先発ローテーションに入っていた4投手が次々に戦線離脱。ヘルナンデスとパクストンはすでに戦列復帰を果たしているが、アリエル・ミランダ(7勝4敗、防御率4.15)らの踏ん張りがなければ、先発ローテーションが完全に崩壊してもおかしくない状況だった。ブルペン陣はクローザー2年目のエドウィン・ディアス(35試合、防御率3.53)が不安定。メジャー定着が期待されたダン・アルタビラ(29試合、防御率5.46)も期待外れに終わったが、ニック・ビンセント(37試合、防御率2.02)、ジェームズ・パゾス(35試合、防御率3.06)らの頑張りが光った。とはいえ、チーム防御率4.56はリーグ10位。ポストシーズン進出を目指すチームとしては褒められない数字である。

     リーグ4位の431得点と打線はまずまず。新加入のジーン・セグーラ(打率.349、6本塁打、OPS.872)がリードオフマンとしてしっかり機能し、ロビンソン・カノー(打率.275、17本塁打、OPS.813)とネルソン・クルーズ(打率.292、17本塁打、OPS.892)で返す形が出来上がった。ミッチ・ハニガー(打率.273、7本塁打、OPS.847)やベン・ギャメル(打率.323、4本塁打、OPS.828)も期待以上の働き。マイク・ズニーノ(打率.223、12本塁打、OPS.744)も下位打線でポイントゲッターとなった。物足りないパフォーマンスに終わったカイル・シーガー(打率.248、10本塁打、OPS.723)が復調すれば、さらに強力な打線となるだろう。

     打線はある程度形になっているだけに、先発ローテーションの立て直しがポストシーズン進出に向けての最優先課題。同時に、ブルペンにも安定感のあるリリーバーを加えたいところ。本気でポストシーズン進出を狙うかどうかはオールスター・ブレイク明けの2週間の戦いぶり次第だろう。

    テキサス・レンジャーズ(43勝45敗:地区3位)

     ダルビッシュ有(6勝8敗、防御率3.49)と左右のダブル・エースを形成するはずのコール・ハメルズ(4勝0敗、防御率3.51)が故障離脱。6月下旬に戻ってきたが、チームはエース左腕の穴を埋めるのに四苦八苦した。ダルビッシュ、マーティン・ペレス(4勝6敗、防御率4.60)、アンドリュー・キャッシュナー(4勝7敗、防御率3.54)とイニング数上位3人はまずまずの成績を残しながらも、打線との巡り合わせが悪く揃って黒星先行。期待を裏切る投手が多い中、遅咲きの新人オースティン・ビベンス・ダークス(3勝0敗、防御率4.04)の頑張りが光った。ブルペン陣はサム・ダイソン(17試合、防御率10.80)の大乱調が大誤算。結局1つもセーブを記録できず、ジャイアンツへ放出された。マット・ブッシュ(34試合、防御率3.55)はクローザー昇格後に調子を落とし、ジェレミー・ジェフレス(33試合、防御率5.34)やトニー・バーネット(25試合、防御率6.58)も不振。チーム防御率4.31はリーグ8位だが、数字以上に台所事情は苦しかった。

     打線は打率.240こそリーグ14位だったが、リーグ2位の135本塁打を放ち、リーグ3位の444得点を叩き出した。ジョーイ・ギャロ(打率.194、21本塁打、OPS.821)を筆頭に、2桁本塁打がすでに8人。低打率に喘ぐ選手が多い中、エルビス・アンドルース(打率.300、11本塁打、OPS.816)の急成長は嬉しい誤算だった。秋信守(打率.250、12本塁打、OPS.773)もここまで大きな故障なくシーズンを過ごし、出遅れたエイドリアン・ベルトレイ(打率.283、7本塁打、OPS.912)も実力を発揮。攻守に精彩を欠くジョナサン・ルクロイ(打率.256、4本塁打、OPS.666)の状態が心配だ。

     トレード・デッドラインでどのように立ち回るかは難しいところ。ポストシーズン進出を狙える位置にはいるものの、来季以降のチーム設計を考えていく必要もある。ポストシーズンを勝ち抜ける戦力が整っているようには見えず、来季以降を見据えて売り手に回るのが得策かもしれない。


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  • 【前半戦レビュー】ア・リーグ中部地区

    2017.7.13 16:41 Thursday

     2017年のレギュラーシーズンは前半戦が終了。試合が行われない今日、明日の2日間を利用して、全30球団の前半戦を簡単に振り返っていく。第2回はア・リーグ中部地区だ。

    シカゴ・ホワイトソックス(38勝49敗:地区5位)

     クリス・セール(レッドソックス)に代わるエースとして期待されたホゼ・キンターナ(4勝8敗、防御率4.49)が予想外の不振。ただし、6月以降は防御率2.70と立ち直っており、後半戦の巻き返しに期待したい。その他、デレク・ホランド(5勝9敗、防御率5.01)、ミゲル・ゴンザレス(4勝8敗、防御率5.15)らも安定感を欠き、出遅れたジェームス・シールズ(2勝1敗、防御率4.95)も36.1イニングで10本塁打を浴びるなど今一つ。先発防御率4.95はリーグ13位に沈んだ。ブルペン陣はアンソニー・スウォーザック(35試合、防御率2.41)とトミー・ケインリー(35試合、防御率2.65)の予想外の好投もあり、意外な健闘。クローザーのデービッド・ロバートソン(29試合、防御率2.87)には放出の噂が絶えない。

     打線はアダム・イートン(ナショナルズ)の穴が埋まらず、397得点はリーグ10位。ホゼ・アブレイユ(打率.299、16本塁打、OPS.871)、トッド・フレイジャー(打率.213、16本塁打、OPS.779)、メルキー・カブレラ(打率.286、10本塁打、OPS.748)らは期待外れとまではいかないものの、期待値を考えると物足りなさは否めない。そんな中、アビサイル・ガルシア(打率.310、11本塁打、OPS.850)がブレイクし、オールスター初選出。マット・デービッドソン(打率.245、18本塁打、OPS.799)が長打力を開花させた一方、ティム・アンダーソン(打率.240、9本塁打、OPS.632)は87三振に対して9四球と課題のアプローチは改善されず。出塁率.263ではレギュラー失格である。

     前半戦はリーグ最低勝率。リック・ハーンGMは今後、マイナーの若手有望株を積極的に起用していくことを示唆しており、ヨアン・モンカダ、ルーカス・ジオリト、カーソン・フルマー、レイナルド・ロペスらに出場機会が与えられることになりそうだ。

    クリーブランド・インディアンス(47勝40敗:地区1位)

     防御率3.78はリーグトップ。特にアンドリュー・ミラー(37試合、防御率1.42)、コディ・アレン(35試合、防御率2.62)、ブライアン・ショウ(42試合、防御率2.81)らを擁するブルペン陣はリーグ唯一の2点台となる救援防御率2.84を記録しており、リーグ連覇を目指すチームの大きな強みとなっている。先発陣では一時故障者リスト入りしていたコリー・クルーバー(7勝3敗、防御率2.80)が完全復調し、カルロス・カラスコ(10勝3敗、防御率3.44)も好成績を残しているが、ジョシュ・トムリン(5勝9敗、防御率5.90)とトレバー・バウアー(7勝7敗、防御率5.24)の防御率5点台コンビが悩みの種。なるべく早い段階で先発ローテーションの立て直しを図りたいところだ。

     打線は「可もなく不可もなく」といった状況。ホゼ・ラミレス(打率.332、17本塁打、OPS.988)の活躍が光る一方、開幕直後に好調だったフランシスコ・リンドーア(打率.252、14本塁打、OPS.767)はその後失速。逆に開幕からなかなかエンジンがかからなかったエドウィン・エンカーナシオン(打率.263、18本塁打、OPS.855)は徐々にコンディションを上げてきた。復活したマイケル・ブラントリー(打率.304、5本塁打、OPS.807)が相変わらずの巧打を発揮し、ロニー・チゼンホール(打率.305、12本塁打、OPS.953)も好調。あとはカルロス・サンタナ(打率.238、10本塁打、OPS.749)とジェイソン・キプニス(打率.232、8本塁打、OPS.693)の復調に期待したい。

     昨季の快進撃を支えたブルペン陣は健在だが、ポストシーズン以降の戦いを考えると現状の先発投手陣では心許ない。バウアーやダニー・サラザー(3勝5敗、防御率5.40)の復調状況次第ではトレード・デッドラインで補強に動く必要があるかもしれない。

    デトロイト・タイガース(39勝48敗:地区4位)

     昨季の新人王マイケル・フルマー(9勝6敗、防御率3.19)が先発の柱として好投を続けているが、昨季復活したジャスティン・バーランダー(5勝6敗、防御率4.73)が精彩を欠き、その他の投手は軒並み防御率5点台。フルマーが投げる試合でしか勝ちを計算できない状況となっている。ブルペン陣はもっと深刻で、救援防御率5.04はリーグワースト(唯一の5点台)。クローザーのフランシスコ・ロドリゲス(28試合、防御率7.82)は滅多打ちを喰らった挙句、6月下旬に解雇され、ジャスティン・ウィルソン(36試合、防御率2.36)が代理クローザーとして奮闘している。ワーウィック・サポールド(18試合、防御率1.99)もロングリリーフで好投しているが、信頼できるリリーバーの頭数が明らかに足りない。

     打線は豪華な名前が並ぶわりに、得点力はリーグ中位(リーグ8位の409得点)。故障で出遅れたJ.D.マルティネス(打率.299、14本塁打、OPS.991)は復帰後、強打を発揮しているものの、主砲ミゲル・カブレラ(打率.264、11本塁打、OPS.796)のコンディションがいつまで経っても上がってこない。ジャスティン・アップトン(打率.265、15本塁打、OPS.841)は例年通りの成績だが、イアン・キンズラー(打率.240、9本塁打、OPS.710)、ビクター・マルティネス(打率.253、6本塁打、OPS.687)らも揃って低調で、ベテラン依存の打線に一気にガタがきてしまった印象だ。そんな中、アレックス・アビラ(打率.299、11本塁打、OPS.958)が意外な活躍を見せている。

     ポストシーズン進出の可能性はゼロではないが、かなり難しい状況。しかし、主力選手は高齢&高年俸でトレードをまとめるのもなかなか難しい。この状況をどのように打破していくのか、アビラの父であるアル・アビラGMの手腕に注目したい。

    カンザスシティ・ロイヤルズ(44勝43敗:地区3位)

     契約最終年を迎えたジェイソン・バルガス(12勝3敗、防御率2.62)がオールスター・ゲームでの先発も取り沙汰されるほどの好成績をマークし、先発ローテーションの柱に。しかし、新加入のジェイソン・ハメル(4勝8敗、防御率5.04)が期待を裏切り、ダニー・ダフィー(5勝5敗、防御率3.76)が故障者リスト入りするなど、バルガスの活躍がありながらも全体的には苦しい状況が続いている。ブルペン陣もマイク・マイナー(35試合、防御率1.87)が華麗な復活を遂げたが、ケルビン・ヘレーラ(36試合、防御率4.50)とホアキム・ソリア(39試合、防御率3.41)のクローザー&セットアッパーコンビが不安定で、新加入のトラビス・ウッド(26試合、防御率6.06)は大不振。投手陣の立て直しは後半戦に向けての大きな課題である。

     スタートダッシュ失敗の原因となったのは極度の貧打。362得点はリーグワーストの数字である。球団の前半戦記録を更新したマイク・ムスターカス(打率.270、25本塁打、OPS.863)、サルバドール・ペレス(打率.290、18本塁打、OPS.850)らの活躍により本塁打数はリーグ中位となっているが、フリースインガーが多く、出塁率が低い(出塁率.300はリーグワースト)ため、本塁打がなかなか大量得点に繋がらない。アルシデス・エスコバー(打率.226、2本塁打、OPS.548)、アレックス・ゴードン(打率.195、5本塁打、OPS.592)とOPS.600未満がレギュラーに2人もおり、新加入のブランドン・モス(打率.193、10本塁打、OPS.657)とホルヘ・ソレアー(打率.159、2本塁打、OPS.537)も打率1割台の体たらくである。当然ながら彼らはいずれも出塁率.300未満。出塁率軽視の戦略を根本的に見直す必要がありそうだ。

     スタートダッシュ失敗から巻き返し、貯金1で前半戦を終了。デイトン・ムーアGMはトレード・デッドラインでの補強に動く可能性を示唆しているが、補強すべきポイントが多すぎる。今季終了後に主力選手の多くがFAになることを考えると、勝ちに行くのであれば中途半端な補強はやめて、今季にすべてをかけるくらいの意気込みが必要になってくるだろう。

    ミネソタ・ツインズ(45勝43敗:地区2位)

     先発投手陣はアービン・サンタナ(10勝6敗、防御率2.99)とホゼ・ベリオス(8勝2敗、防御率3.53)の二本柱が確立。新人アダルベルト・メヒア(4勝4敗、防御率4.43)も健闘しているが、カイル・ギブソン(5勝7敗、防御率6.31)、ヘクター・サンティアゴ(4勝8敗、防御率5.63)、フィル・ヒューズ(4勝3敗、防御率5.50)が期待を裏切り、二本柱に依存する状況となっている。ブルペン陣もクローザーのブランドン・キンツラー(39試合、防御率2.29)が安定した投球でセーブを積み重ね、左腕テイラー・ロジャース(39試合、防御率2.14)も好投。しかし、その他の投手は軒並み防御率5点台で、チーム防御率4.89はリーグ14位とポストシーズン争いをしていることが不思議なくらいである。

     打線もひいき目に見て平均レベルといったところ。ミゲル・サノー(打率.276、21本塁打、OPS.906)がようやくブレイクを果たしたが、彼に次ぐスラッガーが不在。エディ・ロサリオ(打率.287、10本塁打、OPS.784)、マックス・ケプラー(打率.266、10本塁打、OPS.788)、エドゥアルド・エスコバー(打率.274、8本塁打、OPS.759)らは決して悪い成績ではないが、中軸を任せるには物足りない。ジョー・マウアー(打率.286、5本塁打、OPS.763)とブライアン・ドージャー(打率.242、13本塁打、OPS.745)の両スター選手の奮起に期待したいところだ。

     403得点、463失点と前半戦の得失点差は大きなマイナス。得失点差から導かれるピタゴラス勝率は.432に過ぎず、前半戦は明らかに出来過ぎである。ポストシーズン進出を目指すには、とにかく投手陣の立て直し・補強が急務である。


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  • 【前半戦レビュー】ア・リーグ東部地区

    2017.7.13 15:08 Thursday

     2017年のレギュラーシーズンは前半戦が終了。試合が行われない今日、明日の2日間を利用して、全30球団の前半戦を簡単に振り返っていく。第1回はア・リーグ東部地区だ。

    ボルティモア・オリオールズ(42勝46敗:地区4位)

     先発防御率5.75は他球団に大差をつけてリーグワースト(14位ツインズは4.95)。ディラン・バンディ(8勝8敗、防御率4.33)が開幕から8先発連続でクオリティ・スタートを達成するなど健闘していたが、6月以降は息切れした。勝ち越している先発投手は一人もおらず、本格ブレイクが期待されたケビン・ゴーズマン(5勝7敗、防御率5.85)と4年連続2桁勝利のクリス・ティルマン(1勝5敗、防御率7.90)も期待外れ。守護神ザック・ブリットン(11試合、防御率2.25)が長期離脱する中、ブリットンに代わってクローザーを務めたブラッド・ブロック(38試合、防御率2.58)、セットアッパーのマイケル・ギブンス(37試合、防御率2.25)、左腕リチャード・ブライアー(25試合、防御率1.48)らが踏ん張ったものの、ブルペン陣の頑張りが無駄になる試合のほうが多かった。

     打線はリーグ6位の123本塁打と相変わらずコンスタントに一発は出るものの、392得点はリーグ11位に過ぎず、出塁率.308はリーグ14位、18盗塁はリーグワーストと出塁や機動力を軽視したことが得点力の低下に繋がっている。オールスター初出場を果たしたジョナサン・スコープ(打率.295、18本塁打、OPS.883)と新人トレイ・マンシーニ(打率.312、14本塁打、OPS.892)の活躍が目立ったが、マニー・マチャド(打率.230、18本塁打、OPS.741)やマーク・トランボ(打率.254、14本塁打、OPS.738)のコンディションがなかなか上がらず、クリス・デービス(打率.226、14本塁打、OPS.781)は三振を量産した挙句、故障で長期離脱となった。

     ワイルドカードを狙える位置にはいるものの、地区のレベルが高いのは大きなハンデ。先発ローテーションを立て直し、大雑把な攻撃を改善していかなければ、このままズルズルと負け越しの数を増やしていくだけになるだろう。

    ボストン・レッドソックス(50勝39敗:地区1位)

     防御率3.82はリーグ2位。デービッド・プライス(4勝2敗、防御率3.91)が故障で大きく出遅れるというアクシデントはあったものの、新加入のクリス・セール(11勝4敗、防御率2.75)が期待通りのピッチングを披露し、ドリュー・ポメランツ(9勝4敗、防御率3.60)も安定した活躍。昨季のサイ・ヤング賞投手であるリック・ポーセロ(4勝11敗、防御率4.75)には後半戦の奮起を期待したい。ブルペン陣ではクレイグ・キンブレル(36試合、防御率1.19)が完全復活して守護神と呼ぶに相応しいピッチングを続けており、ジョー・ケリー(34試合、防御率1.49)もリリーフ本格転向で開花。もう一人、頼れるリリーバーがいると台所事情はかなり楽になりそうだ。

     打線はリーグワーストの92本塁打に終わるなどデービッド・オルティス引退の影響を感じさせたが、431得点はリーグ4位。極端な得点力不足には陥っていない。OPS.900以上のスラッガーは一人もいないが、70試合以上に出場した7選手がいずれもOPS.779以上をマークしており、OPS.800以上も4人。本塁打が少なくとも、ヒットを繋いで点が取れる打線になっている。ムーキー・ベッツ(打率.272、16本塁打、OPS.841)は爆発する試合と沈黙する試合の波が大きく、安定したパフォーマンスを求めたい。パブロ・サンドバル(打率.212、4本塁打、OPS.622)の不振と故障により三塁に大きな穴が開いており、トレード・デッドラインでの補強に動くことになりそうだ。

     セールを獲得し、目標は地区優勝ではなくワールドシリーズ制覇だったはず。そのためには三塁手の補強はもちろん、ポーセロの復調、ベッツやザンダー・ボガーツ(打率.303、6本塁打、OPS.806)のもうワンランク上の活躍など、まだまだ足りない要素がある。

    ニューヨーク・ヤンキース(52勝34敗:地区2位)

     エース田中将大(7勝8敗、防御率5.47)の大不振、守護神アロルディス・チャップマン(23試合、防御率3.48)の故障離脱という誤算はあったものの、リーグ4位の防御率4.02は及第点。先発陣ではルイス・セベリーノ(5勝4敗、防御率3.54)が開花し、オールスターにも選出された。また、新人左腕ジョーダン・モンゴメリー(6勝4敗、防御率3.65)も期待以上のパフォーマンスを披露している。ブルペン陣はチャップマン離脱の穴を埋めるべく奮闘していたが、徐々に息切れ。チャップマンが本調子ではなく、28.1イニングで26四球を与えているデリン・ベタンセス(32試合、防御率3.18)の制球難も深刻だ。

     打線は新星アーロン・ジャッジ(打率.329、30本塁打、OPS1.139)の活躍もあり、リーグ2位の477得点を叩き出した。スターリン・カストロ(打率.313、12本塁打、OPS.835)、マット・ホリデイ(打率.262、15本塁打、OPS.877)、アーロン・ヒックス(打率.290、10本塁打、OPS.913)といった打線を支えていた打者たちが次々に故障離脱し、6月以降は急失速してしまったが、ゲーリー・サンチェス(打率.276、13本塁打、OPS.850)やディディ・グレゴリウス(打率.291、10本塁打、OPS.779)もまずまずの成績を残しており、開幕前の評判を考えれば「期待以上」と言っても過言ではない。チームの足を引っ張っている一塁だけは、なるべく早く補強に動きたいところ。

     次なる黄金期への「過渡期」と見られていた今季だが、途中まで地区首位を走る予想外の健闘。ただし、ジャッジがこのままのペースで突っ走るとは思えず、ポストシーズン進出のためには投打両面で戦力の底上げが不可欠だろう。

    タンパベイ・レイズ(47勝43敗:地区3位)

     マット・アンドリース(5勝1敗、防御率3.54)の長期離脱は大きな痛手だが、クリス・アーチャー(7勝5敗、防御率3.95)、アレックス・カッブ(7勝6敗、防御率3.75)に新人ジェイコブ・ファリア(4勝0敗、防御率2.11)が加わった先発ローテーションはなかなか強力。先発防御率4.05はリーグ2位であり、チームの強みとなっている。その一方でブルペン陣は苦戦気味。クローザーのアレックス・コロメイ(38試合、防御率3.76)には昨季のような安定感がなく、期待以上の活躍を見せているのはトミー・ハンター(29試合、防御率2.13)くらい。元クローザーのブラッド・ボックスバーガー(4試合、防御率0.00)がようやく戦列に復帰しており、コロメイの状態次第ではボックスバーガーとのダブル・クローザー体制の導入、あるいはクローザー交代も視野に入ってくるだろう。

     打線はエバン・ロンゴリア(打率.259、12本塁打、OPS.744)が低調だが、ローガン・モリソン(打率.258、24本塁打、OPS.931)やコリー・ディッカーソン(打率.312、17本塁打、OPS.903)の活躍により133本塁打はリーグ3位、428得点はリーグ6位と長年の「投高打低」傾向を解消。マレックス・スミス(打率.333、1本塁打、OPS.828)、ティム・ベッカム(打率.274、11本塁打、OPS.760)ら伏兵も好成績を残している。新加入のウィルソン・ラモス(打率.242、3本塁打、OPS.873)が戦列復帰を果たし、長期離脱中のケビン・キアマイアー(打率.258、7本塁打、OPS.737)も後半戦のどこかのタイミングで復帰できるはず。さらなる得点力アップも期待できそうだ。

     トレード・デッドラインで派手に動くチームではないが、先発投手陣が安定した投球を続け、それを打線がしっかり援護できれば、大型補強がなくとも、おのずと白星はついてくるはず。4年ぶりのポストシーズン進出を期待したい。

    トロント・ブルージェイズ(41勝47敗:地区5位)

     先発ローテーションの中で期待通りと言えるのはマーカス・ストローマン(9勝5敗、防御率3.28)だけ。他の4投手は故障や不振により、期待を下回るパフォーマンスに終始した。先発ローテーションの穴を埋めるためにジョー・ビアジーニ(2勝8敗1セーブ、防御率5.52)をブルペンから先発に回したが、11先発で防御率5.60と結果は今一つ。マイナーから登用された投手は揃って結果を残せなかった。ブルペン陣では守護神ロベルト・オスーナ(37試合、防御率2.06)と右腕ダニー・バーンズ(32試合、防御率2.31)が合格点のピッチング。しかし、救援防御率4.21はリーグ9位に過ぎず、安心して試合終盤を任せられるような状態ではなかった。

     主力投手の故障や不振により戦力ダウンした先発投手陣と同様、打線もジョシュ・ドナルドソン(打率.261、9本塁打、OPS.868)の故障やホゼ・バティースタ(打率.234、14本塁打、OPS.749)の不振をカバーできる選手がおらず、366得点はリーグ14位と得点力不足に陥った。新加入のケンドリズ・モラレス(打率.252、16本塁打、OPS.754)も物足りない成績に終わる中、ジャスティン・スモーク(打率.294、23本塁打、OPS.936)のブレイクは数少ない光明。しかし、スモークもすでに30歳。打線全体の高齢化と選手層の薄さは明らかにチームにとってネガティブな要素となっている。

     ポストシーズン進出を完全に諦めてしまうような成績ではないが、地区のレベルが高いこともあり、急激なチーム状態の向上がなければポストシーズン進出は期待薄。今後は主力と控えの格差、主力選手の高齢化といった課題を解決するべく動いていくことになるのではないだろうか。


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  • オールスター終了はトレード市場オープンの合図だ!

    2017.7.13 12:38 Thursday

     2017年のオールスター・ゲームはロビンソン・カノー(マリナーズ)が延長10回表に放った決勝本塁打により、ア・リーグの勝利で幕を閉じた。昨年、オールスター・ゲーム終了から48時間も経過しないうちにドリュー・ポメランツがパドレスからレッドソックスへトレードされたことを覚えているファンもいることだろう。そう、オールスター・ゲーム終了は同時に後半戦以降の戦いを見据えたトレード市場オープンの合図でもあるのだ。ここでは今夏のトレード市場を俯瞰してみたい。

     MLB.comのコラムニストであるジム・デュケットは今回のトレード・デッドラインで動く可能性があるビッグネーム15選手を紹介している。放出される可能性の高さを1~5の5段階でランク付けしており、放出可能性が最も高い「5」には5選手の名前が挙がっている。ランクの内訳は以下の通り。

    5:デービッド・ロバートソン(ホワイトソックス)、J.D.マルティネス(タイガース)、ジェレミー・ヘリクソン(フィリーズ)、ブラッド・ハンド(パドレス)、パット・ニーシェック(フィリーズ)
    4:ホゼ・キンターナ(ホワイトソックス)、ジェイ・ブルース(メッツ)、マルコ・エストラーダ(ブルージェイズ)、アディソン・リード(メッツ)、ジャスティン・ウィルソン(タイガース)、サンティアゴ・カシーヤらブルペン陣(アスレチックス)
    3:ソニー・グレイ(アスレチックス)、ホゼ・バティースタ(ブルージェイズ)、ザック・ブリットンらブルペン陣(オリオールズ)
    2:ダルビッシュ有(レンジャーズ)
    1:該当者なし

     唯一の「2」となったダルビッシュは「トレードされる可能性はそれほど高くないものの、他球団にとっては魅力的な選手であり、レンジャーズがダルビッシュを放出すれば十分な交換要員を手に入れられるだろう。また、昨年のアロルディス・チャップマンのようにトレードで放出後、オフに再契約する可能性もあるだろう」と評価されている。

     では、放出確実と見られる「5」の選手について見ていこう。ロバートソンにはブルペンに難を抱えるナショナルズが強い関心を示している。3年連続34セーブ以上の実績を誇るロバートソンの加入はブルペン崩壊に苦しむナショナルズにとって大きな戦力となるはずだ。右打ちの強打者・マルティネスにはドジャースやカージナルスが興味を持っているようだ。今季もOPS.991と好成績を残しており、獲得にはかなりの対価を要求されることになるだろう。ヘリクソンは昨オフの再契約時点から今季途中の放出が有力視されていた。今季は5勝5敗、防御率4.49と今一つの成績に終わっているが、先発ローテーションの底上げを目指すチームが獲得に動くことになりそうだ。左投げのリリーバーであるハンドにはアストロズを筆頭に数えきれないほどの球団が興味を示している。42試合に登板して防御率2.30、奪三振率11.49のリリーフ左腕を欲しがらないチームはないだろう。サイドハンドのベテラン右腕・ニーシェックもポストシーズン進出を目指すチームにとって非常に魅力的な存在だ。38試合に登板して防御率1.27の好成績をマークしているが、メジャー最低勝率のフィリーズに彼をキープし続ける理由はなく、放出されることは間違いない。

     また、同じくMLB.comのコラムニストであるジョン・ポール・モロシはポジションごとにトレード候補選手(打者)をリストアップし、各ポジションの補強に動くであろうチームを紹介・分析している。

     ヤンキースの大きな穴となっている一塁手では、ヨンダー・アロンゾ(アスレチックス)、トミー・ジョセフ(フィリーズ)、ブランドン・ベルト(ジャイアンツ)、ホゼ・アブレイユ(ホワイトソックス)らの名前が挙げられている。オールスター初出場を果たしたばかりのアロンゾが最有力候補、有望株リズ・ホスキンスに押し出される形でジョセフが放出される可能性もあるようだ。

     三塁手では2015年のア・リーグMVPであるジョシュ・ドナルドソン(ブルージェイズ)の名前が挙げられている。ブルージェイズはまだポストシーズン進出の可能性を残しているが、今後2週間でチーム状態が上向かないようであれば、主力選手の放出に踏み切る可能性もある。ドナルドソン獲得にはジャイアンツやカージナルスが興味を示しているという報道も出ている。また、ワールドシリーズ制覇を目指すレッドソックスは三塁手がチーム最大の弱点となっており、トッド・フレイジャー(ホワイトソックス)、マイケル・フランコ(フィリーズ)といったトレード候補選手の獲得に動くことになりそうだ。

     外野手の注目株はアンドリュー・マカッチェン(パイレーツ)だろう。今季は開幕から2ヶ月ほどは低迷していたものの、そこから完全復活を遂げ、前半戦は打率.294、17本塁打、OPS.909の好成績をマーク。来季の球団オプションを残しているのも魅力であり、若手有望株を豊富に抱える球団が獲得を目指すことになるかもしれない。その他にはカーティス・グランダーソン(メッツ)、ランドール・グリチック(カージナルス)、ハンター・ペンス(ジャイアンツ)といった選手の名前も挙げられている。

     ウエーバーを介さないトレードの期限は7月末。今季は特にア・リーグで混戦が続いており、多くのチームがポストシーズン進出の可能性を残している。それだけに、後半戦開始からの2週間での戦いぶりが「売り手」と「買い手」を大きく分けることになる。どのチームが「売り手」に回るのか。そしてどの選手がトレード市場に出てくるのか。メジャーリーグファンにとって楽しみな2週間が、いよいよ幕を開けようとしている。


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  • 前半戦を10のトピックで振り返る

    2017.7.13 11:43 Thursday

     開幕前、ブリュワーズがナ・リーグ中部地区の首位を走ることを予想した人はいるだろうか?アーロン・ジャッジ(ヤンキース)がア・リーグMVP最有力候補となる活躍を見せることを予想した人はいるだろうか?ツインズがポストシーズン争いに絡むことを予想した人はいるだろうか?あっという間に開幕から3ヶ月が経過した2017年のレギュラーシーズン。その前半戦を10のトピックで振り返ってみよう。

    1.アーロン・ジャッジが大活躍

     昨季メジャーデビューを果たし、95打席で42三振を喫したジャッジ。今季は8番打者として開幕を迎えたように、主力選手として大きな期待を背負っていたわけではなかった。ところが、4月から3ヶ月連続で月間最優秀新人に選出される大活躍。前半戦で放った30本塁打は両リーグ最多の数字であり、すでに球団の新人記録を更新してしまった。先日行われたホームラン・ダービーでも圧倒的なパワーを見せつけて優勝。苦戦が予想されたヤンキースが地区優勝争いに顔を出す原動力となっている。

    2.アストロズの快進撃

     オフの間に戦力補強に成功したアストロズの前評判は高かった。しかし、前半戦を60勝29敗で終え、地区2位に16.5ゲーム差をつけるなどいったい誰が予想しただろうか。ホゼ・アルトゥーベ、カルロス・コレア、ジョージ・スプリンガーの3人を中心に、驚異的な得点力を誇る強力打線が最大の武器。後半戦には開幕9連勝中のエース、ダラス・カイケルも復帰する予定であり、どこまで快進撃を続けるか注目である。

    3.シャーザーとカーショウのサイ・ヤング賞争い

     ナ・リーグのサイ・ヤング賞争いはこの2人に絞られたと言ってもいいだろう。オールスター・ゲームでナ・リーグの先発投手を務めたマックス・シャーザー(ナショナルズ)は10勝5敗、防御率2.10、173奪三振の好成績で防御率と奪三振はリーグトップの数字。一方、クレイトン・カーショウ(ドジャース)も例年通りの質の高いピッチングを続けており、防御率2.18と159奪三振ではシャーザーの後塵を拝しているものの、14勝(2敗)は両リーグトップの数字となっている。どちらが栄冠を手にするのか、極めてハイレベルな争いとなりそうだ。

    4.ベリンジャーら若手選手の活躍

     4月25日にメジャーデビューを果たしたコディ・ベリンジャー(ドジャース)。そこからの70試合でなんと25本塁打を放ち、リーグトップと1本差の3位で前半戦を終えた。ベリンジャーの昇格後、ドジャースは52勝18敗の快進撃。ダイヤモンドバックスとロッキーズに後れを取っていたが、気付けば2位ダイヤモンドバックスとの差は7.5ゲームに広がっていた。ベリンジャーのほかにもレッドソックスのアンドリュー・ベニンテンディやムーキー・ベッツ、ヤンキースのジャッジ、アストロズのコレア、メッツのマイケル・コンフォート、ベリンジャーの同僚であるコリー・シーガーなど若手選手の活躍が目立った2017年の前半戦。後半戦も彼らの活躍に期待したい。

    5.ダイヤモンドバックス、ロッキーズ、ツインズの健闘

     前年のリーグ王者であるインディアンスが所属するア・リーグ中部地区。地区4連覇中の本命・ドジャースが所属するナ・リーグ西部地区。「地区優勝間違いなし」と見られる強豪を差し置いてダイヤモンドバックスやロッキーズ、ツインズが地区首位を走ると予想した人はそれほど多くなかったはずだ。最終的にはインディアンスとドジャースが地区首位で前半戦を終えたものの、ダイヤモンドバックスとロッキーズはそれぞれリーグ2位、リーグ4位の勝率をマークしており、ワイルドカード獲得が有力。ツインズも首位と2.5ゲーム差の地区2位につけており、ワイルドカードだけでなく地区優勝も十分に狙える位置にいる。「伏兵」たちの戦いぶりも後半戦の注目ポイントの1つだろう。

    6.逆輸入された大砲・テームズの衝撃

     昨季の本塁打王であるクリス・カーターをノンテンダーFAとし、韓国球界で大活躍していたエリック・テームズを3年契約で獲得したブリュワーズのデービッド・スターンズGM。この決断は吉と出た。テームズは4月13日から5試合連続本塁打を記録するなど、4月に打率.345、11本塁打の大暴れ。その後、急激にペースを落としたものの、23本塁打はリーグ4位タイ、OPS.936は同13位と期待以上の成績をマークした。テームズの活躍がブリュワーズの予想外の快進撃に寄与したことは間違いないだろう。リーグトップとは3本塁打差であり、タイトル獲得の可能性もまだ消えていない。

    7.ロイヤルズの「V字回復」

     4月を7勝16敗で終え、その間のチーム打率が.210とまったく打てなかったロイヤルズ。今季終了後にFAとなる主力選手を多く抱えており、トレード・デッドラインまでに主力選手の大半を放出することが濃厚と見られていた。ところが、5月1日から7月5日までの61試合で37勝24敗と復調。前半戦の最後はドジャース3連戦でスイープを喰らったものの、地区優勝ないしワイルドカードを狙える位置で前半戦を終えた。デイトン・ムーアGMもトレード・デッドラインで「買い手」に回ることを示唆。2015年のワールド・チャンピオンが2年ぶりの頂点を目指すことになりそうだ。

    8.レイズが予想を上回る健闘

     ジョー・マドン監督がカブス、アンドリュー・フリードマンGMがドジャースへ流出し、「魔法」が解けてしまったかに思われたレイズだが、ケビン・キャッシュ監督とマット・シルバーマン野球部門社長のコンビが限られた予算の中でポストシーズン進出を狙えるチーム作りを進めている。前半戦は2位ヤンキースとゲーム差なしの地区3位。ワイルドカード争いでもヤンキースに次ぐ2位につけており、4年ぶりのポストシーズン進出が見えてきた。チーム得点はリーグ6位、チーム防御率はリーグ5位と例年の「投高打低」から抜け出し、投打のバランスが整いつつあることにも注目だ。

    9.トラウトを欠くエンゼルスの健闘

     今季はマイク・ソーシアが名監督であることを思い出させるシーズンとなっている。球界最高のスター選手であるマイク・トラウト、エース格のギャレット・リチャーズらを故障で欠きながら、他球団を戦力外となった選手などを上手く組み合わせ、地区2位で前半戦を終了。地区優勝は絶望的な状況だが、ワイルドカード圏内まで3ゲーム差の好位置につけている。後半戦からトラウトが復帰してくるだけに、ワイルドカードを狙う他球団にとっては嫌な存在になりそうだ。

    10.戦力均衡の実現

     アストロズとドジャースが100勝超のペースで白星を積み重ねてはいるものの、ア・リーグの東部地区と中部地区、ナ・リーグの中部地区はまだまだ地区優勝の行方がわからない混戦が続いている。ア・リーグは全球団がワイルドカード圏内から7.5ゲーム差と、どの球団にもポストシーズン進出の可能性が残っている状況。このままいけばシーズン終盤まで熱いポストシーズン争いが繰り広げられることは確実で、戦力均衡に向けての取り組みは正しい方向へ向かっていると言えそうだ。


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  • 【2017ASG】カノーの決勝弾でア・リーグが延長戦を制す

    2017.7.12 16:17 Wednesday

     両リーグの豪華投手陣によるロースコアの投手戦が繰り広げられた今年のオールスター・ゲーム。史上最多ペースで本塁打が量産されている2017年シーズンを象徴するかのように、試合を決めたのは延長10回表に飛び出したロビンソン・カノー(マリナーズ)の一発だった。

     ア・リーグがクリス・セール(レッドソックス)、ナ・リーグがマックス・シャーザー(ナショナルズ)の先発で始まったマイアミ初開催のオールスター・ゲーム。1回表にシャーザー対アーロン・ジャッジ(ヤンキース)という注目の対決が実現したが、フルカウントからの6球目、シャーザーの渾身のスライダーにジャッジのバットは空を切った(動画は画像をクリック)。

     一方のセールも、地元マーリンズ・パークの大歓声を浴びたジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)を空振り三振に斬って取るなど、2イニングを無失点。史上初となる「異なる2チームで2年連続オールスター・ゲームの先発投手」という大役をしっかり果たしてみせた。

     ナ・リーグは3回からカルロス・マルティネス(カージナルス)が登板。時速100マイル(約160.9km/h)の速球を低めにコントロールし、3回表は二死二塁のピンチでジャッジをショートゴロに抑えた。続く4回表にはジャスティン・スモーク(ブルージェイズ)に四球を与えたものの、アウト3つをすべて三振で奪い、2回4奪三振無失点という見事なピッチングを披露した。

     4回裏、ナ・リーグは先頭のノーラン・アレナード(ロッキーズ)がア・リーグの3番手ジェイソン・バルガス(ロイヤルズ)からレフト前ヒットを放って出塁。次打者ライアン・ジマーマン(ナショナルズ)がセンターへ大飛球を放つと、ムーキー・ベッツ(レッドソックス)が捕球したのを確認してアレナードは二塁へのタッチアップを試みたが、ベッツからのワンバウンドのストライク返球によりダブルプレイが成立。4回まで両チーム無得点の緊迫した投手戦が展開された。

     5回表、ナ・リーグは4番手アレックス・ウッド(ドジャース)がマウンドへ。わずか3球でサルバドール・ペレス(ロイヤルズ)とベッツを打ち取ったが、ジョナサン・スコープ(オリオールズ)にレフトへの二塁打を浴び、二死二塁のピンチを背負う。ア・リーグはここでミゲル・サノー(ツインズ)がライト線にポトリと落ちる先制タイムリーを放ち、ようやくスコアボードに「0」以外の数字が刻まれた。

     6回表二死一塁の場面で、ア・リーグのブラッド・ミルズ監督はネルソン・クルーズ(マリナーズ)を代打に起用。するとクルーズはユニフォームの後ろポケットからスマートフォンを取り出し、捕手のヤディアー・モリーナ(カージナルス)に「写真を撮ってくれ」とお願い。クルーズ本人の話によると、クルーズは球審を務めたベテラン審判員ジョー・ウエスト氏のファンであり、ツーショットを撮りたかったものの、打撃用グローブを着用していたため自分では撮れず、モリーナにお願いしたとのこと。オールスター・ゲームらしい、微笑ましい一幕だった。

     そのモリーナは金ピカのキャッチャーマスクとプロテクターで場内の注目を集めていたが、6回裏の第1打席でアービン・サンタナ(ツインズ)の速球を捉え、右中間へ同点ホームランを叩き込んだ。各球団の投手を好リードし、9回裏の第2打席ではクレイグ・キンブレル(レッドソックス)から四球を選ぶなど、オールスター選出8度を誇る名捕手がその実力を存分に発揮したオールスター・ゲームとなった。

     7回以降は両リーグの投手陣が安定したピッチングを続け、なかなか勝ち越し点が生まれない。9回表、ア・リーグは先頭のヨンダー・アロンゾ(アスレチックス)がライト前ヒットで出塁し、二盗を成功させて無死二塁のチャンスを作ったものの、後続がケンリー・ジャンセン(ドジャース)の前に三者連続三振。9回裏のナ・リーグもキンブレルから2つの四球を選び、二死一、三塁としたが、マイケル・コンフォート(メッツ)が空振り三振に倒れ、サヨナラのチャンスを生かせなかった。

     そして試合は延長戦に突入。10回表、ナ・リーグのジョー・マドン監督は自軍の守護神ウェイド・デービス(カブス)をマウンドへ送ったが、先頭のカノーがナックルカーブを見事に捉え、ライトスタンドへ突き刺さる勝ち越しホームランを放つ。その裏、ア・リーグはアンドリュー・ミラー(インディアンス)を投入。ミラーはジャスティン・アップトン(タイガース)とフランシスコ・リンドーア(インディアンス)の好守にも助けられ、最初の2打者から2アウトを奪うと、ジョーイ・ボットー(レッズ)を歩かせたものの、最後はコディ・ベリンジャー(ドジャース)を空振り三振に斬って取り、2017年のオールスター・ゲームを締めくくった。

     MVP(テッド・ウィリアムス賞)には決勝弾を放ったカノーが選出された。好投手が次々に出てくることもあってなかなか得点が生まれず、やや物足りなさを感じたファンも少なくないかもしれないが、随所に好プレイもあり、楽しそうにプレイする選手たちの姿も印象的で、オールスター・ゲームらしい「夢」がたくさん詰まった好ゲームとなったのではないだろうか。ワールドシリーズのホーム・アドバンテージがオールスター・ゲームの勝敗と無関係になり、「お祭り」らしさがオールスターに戻ってきた。そんな印象を受けた一戦だった。


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  • バムガーナー オールスター明けに復帰予定

    2017.7.11 18:04 Tuesday

     ジャイアンツの大黒柱マディソン・バムガーナーが4試合にわたるマイナーでのリハビリ登板を終え、およそ3ヶ月ぶりにメジャーのマウンドに戻ってくる。

     日本時間7月11日にAアドバンス級の試合で先発したバムガーナーは、リハビリ登板4試合で最長となる6イニングを投げ、被安打2、奪三振8、与四球1、失点1(自責点0)の安定したピッチングを披露。前回のリハビリ登板では4本塁打を浴びて9失点と周囲を心配させたが、戦列復帰への準備がようやく整ったようだ。

     バムガーナーは日本時間7月16日のパドレス戦での戦列復帰に向けて調整を進めている。「それ(=16日の復帰)を予定している。今後数日で様々なことが予定通りに進めば、の話だけどね」とバムガーナー自身も復帰予定を明言した。

     「今日の登板はオープン戦の最終戦のような感じがした」とバムガーナー。最後のリハビリ登板では過去3試合と比べて変化球を多投し、速球は最速でも時速90マイル(約145km/h)程度だった。戦列復帰に向けて、日本時間7月13日には本拠地AT&Tパークでブルペン・セッションを行う予定だという。

     前半戦を地区最下位で終えたジャイアンツ。7月末のトレード・デッドラインでは売り手に回り、主力選手を放出することが濃厚と見られているが、エース左腕の戦列復帰は明るい話題が少ない今季のチームにおいて、数少ないポジティブなニュースになりそうだ。


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  • ホームラン・ダービー アーロン・ジャッジが圧勝

    2017.7.11 12:46 Tuesday

     前年王者のジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)が史上3人目の連覇を狙ったホームラン・ダービーは、ア・リーグ二冠王の新人アーロン・ジャッジ(ヤンキース)の圧勝で幕を閉じた。

    ファースト・ラウンド(丸数字はシード順)
    ⑤ミゲル・サノー(ツインズ) 11-10 ④マイク・ムスターカス(ロイヤルズ)

     先攻のサノーは最初の5本塁打がいずれも440フィート(約134.1m)以上を記録し、早々に30秒のボーナス・タイムを獲得。最長470フィート(約143.3m)の特大弾を放つなど、ボーナス・タイムを含む4分30秒で11本のアーチを架けた。後攻のムスターカスは最初のスイングで本塁打を放った後、7球連続で本塁打なしに終わったが、その後の12球で9本塁打。最後の本塁打は437フィート(約133.2m)でボーナス・タイム獲得には至らず、1本差で敗退となった。

    ⑧ゲーリー・サンチェス(ヤンキース) 17-16 ①ジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)

     先攻のサンチェスは最長483フィート(約147.2m)の特大弾を含む17本塁打を放ち、公式戦での自己最長である450フィート(約137.2m)を超える本塁打も6本。この時点で本数、最長飛距離とも今大会のトップに立った。後攻のスタントンは480フィート(約146.3m)を超える特大弾を8本も放つなど、圧倒的なパワーを発揮。最初の1分30秒で4本塁打しか打てず、周囲を慌てさせたが、その後はペースを上げてボーナス・タイム勝負に持ち込んだ。最長496フィート(約151.2m)を記録するなど、本拠地マーリンズ・パークに集ったファンを大いに沸かせたが、惜しくもサンチェスに1本届かず、前年王者が無念のファースト・ラウンド敗退となった。

    ③コディ・ベリンジャー(ドジャース) 15-14 ⑥チャーリー・ブラックモン(ロッキーズ)

     先攻のブラックモンは苦戦が予想されていたものの、序盤から快調に本塁打を量産し、最終的に14本塁打を記録。しかし、最長本塁打は434フィート(約132.3m)にとどまり、ボーナス・タイムを獲得することはできなかった。後攻のベリンジャーは元メジャーリーガーの父クレイとともにホームラン・ダービーに参戦。残り1分30秒の時点で7本ビハインド、残り1分の時点で4本ビハインドと劣勢に立たされていたが、4分終了間際に446フィート(約135.9m)の本塁打を放ち、ボーナス・タイムを獲得。ブラックモンが獲得できなかったボーナス・タイムで放った一発でファースト・ラウンド突破を決めた。

    ②アーロン・ジャッジ(ヤンキース) 23-22 ⑦ジャスティン・ボーア(マーリンズ)

     先攻のボーアが地元マーリンズ・パークの大歓声を受け、予想以上の好パフォーマンスを披露。タイムアウトを要求した時点ではまだボーナス・タイムを獲得できていなかったが、タイムアウト後に440フィート(約134.1m)以上の本塁打を5本も放ち、軽々とボーナス・タイムを獲得。ボーナス・タイムで3本塁打を追加し、この時点で最多となる22本塁打を記録した。後攻のジャッジは勝利のために23本塁打が必要という高いハードルを課されながらも、圧巻のパフォーマンスを見せた。Statcast導入後の3度のホームラン・ダービーで最長となる501フィート(約152.7m)の超特大弾を放つなど、右へ左へアーチを架け続け、4分終了時点でボーアと並ぶ22本塁打。最後はボーナス・タイムで放った一発でハイレベルな争いに決着をつけた。なお、天井直撃の打球は本塁打としてカウントされなかった。

    準決勝
    ⑤ミゲル・サノー(ツインズ) 11-10 ⑧ゲーリー・サンチェス(ヤンキース)

     ファースト・ラウンドで前年王者のスタントンを破ったサンチェスだったが、疲労の影響か、準決勝ではなかなか本数が伸びない。最長485フィート(約147.8m)を記録するなど、440フィート(約134.1m)以上の本塁打を5本放ち、ボーナス・タイムを獲得してなんとか本数を2桁に乗せたが、ファースト・ラウンドと比較すると物足りないパフォーマンスに終わった。後攻のサノーはファースト・ラウンドと同数の11本塁打を記録。45秒+ボーナス・タイム30秒を残して決勝進出を決めた。491フィート(約149.7m)の超特大弾を放つなど、自慢のパワーを遺憾なく発揮したラウンドとなった。

    ②アーロン・ジャッジ(ヤンキース) 13-12 ③コディ・ベリンジャー(ドジャース)

     注目の新人同士の対戦が実現した。先攻のベリンジャーは最初の4分で12本のアーチを架けたものの、最長本塁打は433フィート(約132.0m)どまり。ボーナス・タイムを獲得することはできず、本数を伸ばせなかった。ファースト・ラウンドで23本塁打を放ったジャッジにとってベリンジャーの12本塁打を超えるのは困難なミッションではなかった。ファースト・ラウンドと同様に、逆方向へも本塁打を量産し、1分を残して決勝進出が決定。504フィート(約153.6m)、513フィート(約156.4m)、507フィート(約154.5m)と規格外の超特大弾を連発し、満員のマーリンズ・パークを大いに沸かせた。

    決勝
    ②アーロン・ジャッジ(ヤンキース) 11-10 ⑤ミゲル・サノー(ツインズ)

     先攻のサノーは疲労の影響か、かなりのスロースタート。1度目のタイムアウトを要求した時点では1本塁打にとどまっていた。しかし、その後はペースを取り戻し、最終的には3ラウンド連続の2桁となる10本塁打まで記録を伸ばしてこの日のパフォーマンスを終えた。後攻のジャッジがサノーの10本塁打を超えるには、タイムアウトもボーナス・タイムも必要なかった。最初のスイングでアーチを架けると、過去2ラウンドと変わらぬペースで本塁打を量産。およそ2分を残して早々にホームラン・ダービー優勝を決めた。

     第2シードのジャッジは各ラウンドで後攻となり、勝利が決定した瞬間に打ち止めとなってしまうため、3ラウンド合計で47本塁打どまりとなった(昨年のスタントンは合計61本塁打)。体力的なアドバンテージを考えると勝利が決まった時点で打ち止めにするのが理に適っているのかもしれないが、ジャッジの本塁打ショーを楽しみにしていたファンにとってはやや物足りなさが残ったかもしれない。また、多くのファンが楽しみにしていたジャッジとスタントンの直接対決も来年以降に持ち越しとなった。それでも、並み居るスラッガーたちを圧倒したジャッジのパフォーマンスは世界中の野球ファンに強烈なインパクトを与えたに違いない。明日のオールスター・ゲームでもジャッジの活躍に期待したいところである。


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    2017.7.11 10:28 Tuesday

     いよいよ明日に迫った第88回オールスター・ゲーム。日本時間7月11日、マーリンズの本拠地で初開催となるオールスター・ゲームの先発メンバーが発表された。

     基本的にはファン投票でオールスター・ゲームに選出された選手がそのまま先発メンバーに名を連ねることになるが、ア・リーグは出場を辞退したマイク・トラウト(エンゼルス)に代わってムーキー・ベッツ(レッドソックス)が先発メンバー入り(控え外野手のなかで選手間投票において最多得票のため)。指名打者がファン投票によって選出されないナ・リーグでは、地元マーリンズのジャンカルロ・スタントンが指名打者として先発メンバーに起用される。「とても簡単な決断だったよ」とナ・リーグのジョー・マドン監督(カブス)。ただし、打順の決定に関しては「難しかった。こんなに素晴らしい名前が並んでいるんだからね」とコメントしている。

     両チームの先発投手はクリス・セール(レッドソックス)とマックス・シャーザー(ナショナルズ)に決定。マドン監督は仮にクレイトン・カーショウ(ドジャース)が出場していたとしても、シャーザーを先発投手に選んだだろうと語った。「カーショウのことはとても尊敬しているけど、いろいろな数字を比較したうえで私はシャーザーを選んだんだ」

     ア・リーグは今季大活躍の新人アーロン・ジャッジ(ヤンキース)が3番打者に抜擢された。新人がオールスター・ゲームで3番打者を務めるのは1936年のジョー・ディマジオ(ヤンキース)、1943年のディック・ウェイクフィールド(タイガース)に次いで史上3人目。療養中のテリー・フランコーナ監督(インディアンス)に代わってア・リーグを率いるブラッド・ミルズは「ジャッジにラインナップのどこを打たせようか迷ったよ。でも、初回にジャッジの打席を見たかったんだ」とジャッジの活躍に期待を込めた。

     両チームの先発メンバーは以下の通り。

    アメリカン・リーグ
    1 2B ホゼ・アルトゥーベ(アストロズ)
    2 3B ホゼ・ラミレス(インディアンス)
    3 RF アーロン・ジャッジ(ヤンキース)
    4 LF ジョージ・スプリンガー(アストロズ)
    5 SS カルロス・コレア(アストロズ)
    6 1B ジャスティン・スモーク(ブルージェイズ)
    7 DH コリー・ディッカーソン(レイズ)
    8 C  サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)
    9 CF ムーキー・ベッツ(レッドソックス)
    P   クリス・セール(レッドソックス)

    ナショナル・リーグ
    1 CF チャーリー・ブラックモン(ロッキーズ)
    2 DH ジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)
    3 RF ブライス・ハーパー(ナショナルズ)
    4 C  バスター・ポージー(ジャイアンツ)
    5 2B ダニエル・マーフィー(ナショナルズ)
    6 3B ノーラン・アレナード(ロッキーズ)
    7 1B ライアン・ジマーマン(ナショナルズ)
    8 LF マーセル・オズーナ(マーリンズ)
    9 SS ザック・コザート(レッズ)
    P   マックス・シャーザー(ナショナルズ)


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  • いよいよホームラン・ダービー 優勝者は誰だ!?

    2017.7.10 19:03 Monday

     「若手有望株のオールスター・ゲーム」であるフューチャーズ・ゲームを終え、いよいよ明日(日本時間7月11日)、「オールスター・ゲーム前夜祭」としてホームラン・ダービーが開催される。史上3人目の連覇を目指すジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)に7人のスラッガーが挑む今年のホームラン・ダービー。その行方を簡単に占ってみよう。

     今年のホームラン・ダービーで最も注目されるのがスタントンとアーロン・ジャッジ(ヤンキース)の対決である。「スタントン二世」と評されてきたジャッジが今季、本家スタントンを上回る大活躍を見せており、直接対決への期待が高まっている。スタントン自身も「双子のような存在だ」とジャッジとの対戦を楽しみにしているようだが、2人が対戦する可能性があるのは決勝戦。お互いに1次ラウンドと準決勝を突破しなければ対戦は実現しないのだ。「スタントンとジャッジなら大丈夫だろう」と考えるMLBファンも多いかもしれないが、スタントンが2014年の準決勝で1本もホームランを打てずに敗退していることを忘れてはならない。

     苦戦が予想されるのはチャーリー・ブラックモン(ロッキーズ)とジャスティン・ボーア(マーリンズ)の2人。ブラックモンは「強打の1番打者」として打率.319、20本塁打、OPS.955の好成績をマークしているが、純粋なホームラン打者ではない。「打者天国」と呼ばれる本拠地クアーズ・フィールドで打率.390、13本塁打、OPS1.247という驚異的な成績を残している一方で、アウェイでは打率.261、7本塁打、OPS.718と平凡。広いマーリンズ・パークでホームランを量産できるかどうかは疑わしい。ボーアは故障者リストからの戦列復帰後にやや調子を落としており、本塁打の平均飛距離が出場8選手のなかで最も短いというデータもある。2015年のトッド・フレイジャー(当時レッズ、現ホワイトソックス)は本拠地開催のホームラン・ダービーを制したが、本拠地開催のホームラン・ダービーに出場した選手は第1ラウンドで敗退しているケースの方が多い。「ホームフィールド・アドバンテージ」には期待しないのが吉だろう。

     マイク・ムスターカス(ロイヤルズ)もデータ的には苦戦が予想される。ハードヒット率は出場8選手中7位であり、打球の平均初速度に関してはリーグ平均程度というデータもある。引っ張り専門のプル・ヒッティングで本塁打を量産しているムスターカスだが、自慢のプル・ヒッティングはホームラン・ダービーでも通用するだろうか。豪快なホームランを連発し、ホームラン・ダービーでの活躍も期待されるコディ・ベリンジャー(ドジャース)にも心配なデータがある。ホームラン・ダービーでは440フィート以上の本塁打を2本以上放った場合に30秒のボーナス・タイムが加算されるが、ベリンジャー(とボーア)は今季440フィート以上の本塁打を1本も打っていないのだ。ボーナス・タイムを得られなければ苦戦は必至。ベリンジャーはホームラン・ダービーで440フィートを超える本塁打を打てるのだろうか。

     上記の様々な観点からホームラン・ダービー優勝の有力候補に挙げられるのがスタントン、ジャッジ、ゲーリー・サンチェス(ヤンキース)、ミゲル・サノー(ツインズ)の4選手だ。スタントンに関しては改めて言うまでもないだろう。広いマーリンズ・パークを物ともせず本塁打を量産する規格外のパワー。スイングを大きく乱すようなことさえなければ順当に勝ち上がっていくに違いない。ジャッジは450フィート以上の本塁打、425フィート以上の本塁打ともメジャー最多。今季の最長本塁打と最速本塁打もこの男が放っている。初の大舞台に物怖じすることなく、本来の力を発揮できれば、スタントンとの頂上決戦が実現するはずだ。

     サンチェスは出場8選手中最少の13本塁打ながら、今季10本塁打以上を放った全選手の中で最も平均飛距離が長い(427フィート)というデータがある。本塁打の平均初速度もジャッジに次いでメジャー2位。本塁打数が少ないのは故障者リスト入りによる欠場も影響しており、「たった13本塁打」だからといって侮るべき存在ではない。サノーは今季途中まで打球の平均初速度メジャー1位の座に君臨していた。その後、ジャッジとベリンジャーに抜かれてしまったものの、現在でもメジャー3位にランクイン。メジャーリーグの中で最も強い打球を打てる打者の一人であることは間違いない。空振り率が高いことが心配材料だが、打ちやすいボールが来るはずのホームラン・ダービーで空振りを連発するようなことはないだろう。

     スタントンが史上3人目の連覇を成し遂げるのか。それとも「スタントン二世」のジャッジが本家スタントンを破るのか。あるいはサノー、サンチェス、ベリンジャーといった新世代のスラッガーたちが優勝トロフィーを手にするのか。メジャーリーグを代表するスラッガーたちが共演するホームラン・ダービーを見逃すな!


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  • 第14週の最優秀ブルペンはブリュワーズ

    2017.7.10 16:11 Monday

     MLB公式サイトでは今季から週ごとに独自の計算方法で「週間最優秀ブルペン」を選出している。第14週の最優秀ブルペンにはブリュワーズが選出された。

     計算方法は至ってシンプル。以下のルールに従ってポイントを加減していくだけである(合計100ポイントで優秀だと考えられている)。
    ・1アウト=+1.5ポイント
    ・1奪三振=+1.5ポイント
    ・1セーブ=+5ポイント
    ・1被安打=-2ポイント
    ・1自責点=-4ポイント
    ・1非自責点=-2ポイント
    ・1与四球=-1ポイント
    ・1セーブ失敗=-5ポイント

     第14週のブリュワーズは22.1回(=67アウト)で36奪三振、1セーブを記録し、被安打12、自責点5、与四球9、セーブ失敗1で合計101.5ポイントを獲得。14.51という驚異的な奪三振率を叩き出し、開幕14週目にして「週間最優秀ブルペン」初受賞となった。ジャレッド・ヒューズはチームの7試合中5試合に登板し、5イニングを投げて7奪三振、無失点。マイケル・ブレイゼック、ジェイコブ・バーンズ、オリバー・ドレイクらも安定したパフォーマンスでチームに貢献した。唯一のセーブ失敗は新人クリント・フレイジャー(ヤンキース)にサヨナラ弾を浴びたコリー・クネーベル。それでも防御率1点台をキープしており、チームの代表としてオールスター・ゲームに出場する。なお、獲得ポイント数の2位はオリオールズ(99.5ポイント)、3位はカージナルス(92ポイント)だった。

    各週の最優秀ブルペン
    第1週 ロッキーズ(98ポイント)
    第2週 レッズ(119.5ポイント)
    第3週 アストロズ(132.5ポイント)
    第4週 エンゼルス(100.5ポイント)
    第5週 インディアンス(125ポイント)
    第6週 エンゼルス②(80.5ポイント)
    第7週 アストロズ②(106ポイント)
    第8週 ドジャース①(126ポイント)
    第9週 マーリンズ(124.5ポイント)
    第10週 マリナーズ(87ポイント)
    第11週 レッドソックス(106.5ポイント)
    第12週 ドジャース②(120.5ポイント)
    第13週 ジャイアンツ(116ポイント)
    第14週 ブリュワーズ(101.5ポイント)
    (丸印は受賞回数)


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      7月8日 今日はアギラル・デー! 満塁弾含む7打点で勝利に貢献

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      7月5日 代走・スーター ヘルメットを忘れる珍(?)プレイ

      7月4日 絶好調オーランド・アルシアの神(?)走塁を見よ!

      6月30日 ブリュワーズ打線が6本塁打11得点の大爆発!

      6月29日 シェブラーの見事なホームランキャッチ!

      6月29日 驚異の盗塁阻止率.567!バーンハートの強肩で試合終了

      6月28日 主砲・ボットー 今季21号は勝ち越しツーラン!

  • 【戦評】カーショウ14勝目 ドジャース最高勝率ターン

    2017.7.10 15:48 Monday

     ドジャースの勢いが止まらない。球団史上初めてロイヤルズをスイープし、直近30試合で26勝4敗の快進撃。気付けば開幕から驚異のペースで白星を積み重ねていたアストロズを追い抜き、両リーグ最高勝率(61勝29敗、勝率.678)で前半戦を終えることになった。

     先発のクレイトン・カーショウは4回表にエリック・ホズマーに12号ツーランを浴びたものの、失点はこれだけ。わずか99球で9イニングを投げ抜き、13奪三振、無四球という見事なピッチングで両リーグ最多となる14勝目をマークした。ドジャースの投手が前半戦で14勝以上をマークしたのは1966年に15勝を挙げたサンディ・コーファックス以来51年ぶり。100球未満で完投した投手が13奪三振以上を記録したのはメジャー史上初の快挙だった。

     ドジャース打線は3本塁打でカーショウを援護。なかでも「ファイナル・ボート」でオールスター・ゲーム初出場を決めたジャスティン・ターナーは2本塁打を放つ活躍を見せた。「誰と対戦しているかなんて彼には関係ないんだ。ずっと状態が良いみたいだから。彼のスカウティング・レポートを持っているわけじゃないけど、彼には弱点がないように見える。彼を全てのことをしっかりやってのける。だからこそ、彼はオールスターに選ばれたんだよ」とカーショウは頼れる同僚の活躍に賛辞を贈った。

     ドジャース、ダイヤモンドバックス、ロッキーズの3球団による熾烈な争いが続いていたナ・リーグ西部地区だが、ダイヤモンドバックス、ロッキーズとの直近の直接対決をいずれもスイープするなど、絶好調のドジャースが頭一つ抜け出した。オールスター・ブレイク明けには下位球団との対戦が続くため、ドジャースが現在の驚異的な快進撃を維持する可能性も十分にある。シーズン110勝ペースで白星を積み重ねるドジャースがどこまで快進撃を続けるのか。現在の調子を維持できるのであれば、1988年以来29年ぶりとなるワールドシリーズ制覇も夢ではなさそうだ。


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  • 【戦評】新人フリーランド ノーヒッターならずも9勝目

    2017.7.10 15:27 Monday

     コロラド州デンバー出身の新人左腕、カイル・フリーランドが本拠地クアーズ・フィールドで自身の価値を改めて証明する快投を見せた。ロッキーズの投手としては2010年4月17日(対ブレーブス)のウバルド・ヒメネス(現オリオールズ)以来史上2人目、クアーズ・フィールドでは1996年9月17日の野茂英雄(ドジャース)以来史上2人目となるノーヒッターまであと2アウト。メルキー・カブレラにレフト前ヒットを打たれて快挙の夢は潰えたが、球場からの大歓声に相応しい見事なピッチングだった。

     試合中盤あたりからノーヒッターを意識していたというフリーランド。「僕は良いピッチングができていた。僕たちのチームは良い野球をしてリードを奪っていた。マウンドへ行って、とにかく素早くアウトを取るだけだったよ」

     「インコースをしっかり攻めて、ストライクを取る球も、ゾーン外で空振りを取る球も、しっかり投げることができていた」とバド・ブラック監督は新人左腕の快投を絶賛した。6月中旬までに8勝を挙げ、開幕からチームの快進撃の一翼を担ってきたフリーランドだったが、過去3先発で0勝3敗、防御率7.27のスランプ。しかし、「スライダーもカッターも過去の4先発よりはるかに良かった。速球もよく動いていたね」というブラック監督のコメントを聞く限り、スランプを脱したと判断して良さそうだ。

     相手のエラーなどで2回裏に2点を先制したロッキーズは、フリーランドの快投に呼応するかのように、6回裏にチャーリー・ブラックモンの20号ソロ、パット・バライカの7号スリーランなどで5点を追加。7回裏にはフリーランド自身もタイムリーを放つなど3点を追加してリードを10点に広げ、試合を決めた。

     首位ドジャースと9.5ゲームの大差がついたとはいえ、前半戦の勝率.571はリーグ4位の堂々たる数字。ワイルドカード2位の座をキープしており、次点のカブスとカージナルスには7.5ゲーム差をつけている。2009年以来8年ぶりのポストシーズン進出に向けて、チーム最多タイの9勝目をマークしたフリーランドは後半戦も不可欠な戦力となりそうだ。


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  • 【戦評】エンゼルス完封リレー ダルビッシュの力投実らず

    2017.7.10 15:05 Monday

     アルバート・プーホルスの13号先制ソロなどでレンジャーズ先発のダルビッシュ有から2点を奪ったエンゼルスが、9回表にも1点を追加し、4投手による完封リレーで3-0の快勝。被スイープを回避し、借金2とはいえワイルドカード圏内まで3ゲーム差となる地区2位で前半戦を終えた。

     1回表、プーホルスは真ん中付近に甘く入ったカーブを逃さず捉え、通算604号となる先制弾を左中間へ叩き込んだ。「彼(=プーホルス)はカーブを打っていないというデータがあった。どのカウントでもカーブを投げられるとデータは示していた。カウント1-1から僕はカーブを投げた。それを彼はしっかり捉えたんだ」とダルビッシュは決勝弾となったプーホルスの一発を振り返った。

     5回表には二死二、三塁からフアン・グラテロルに犠牲フライを打たれて2点目を献上。8回表に一死二、三塁のピンチを作ったところで降板となった。

     今日のダルビッシュは7.1イニングを投げて3安打、6奪三振、4四球、2失点という内容。四球がやや多く、奪三振の数もあまり増えなかったが、要所をしっかり締め、エンゼルス打線に思うような攻撃をさせなかった。それだけに、いずれも真ん中付近の変化球を打たれたプーホルスの先制弾とグラテロルの犠牲フライが勿体なかった。

     ダルビッシュを援護したいレンジャーズ打線だったが、エンゼルス投手陣の前にわずか2安打と沈黙。エンゼルス先発のJCラミレスは5四球を与えながらも2度のゲッツーなどでピンチを未然に防ぎ、レンジャーズ打線に付け入る隙を与えなかった。7回以降はデービッド・ヘルナンデス、キャム・ベドロージアン、バド・ノリスが無失点リレー。「相手の投手陣はとても良かった。僕たちに対して良いピッチングをした。残念なことに、ダルビッシュに援護点をプレゼントすることはできなかった」とエルビス・アンドルースはエンゼルス投手陣の好投にお手上げといった様子だった。

     エンゼルス(45勝47敗)とレンジャーズ(43勝45敗)はともに借金2で前半戦を終了。前半戦を負け越しで終えてワイルドカードを獲得したチームは過去に1チーム(1995年のヤンキース)しかなく、両チームは史上2チーム目を目指して後半戦に臨むことになる。特にエンゼルスは後半戦からマイク・トラウトが復帰してくるだけに、まだワイルドカード獲得のチャンスは十分。移籍も噂されるダルビッシュの動向も含め、両チームの今後に注目だ。


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  • 【戦評】レスターまさかの10失点 パイレーツ大勝

    2017.7.10 12:31 Monday

     「勝率5割ターン」を託されたカブスのエース左腕、ジョン・レスター。しかし、初回に味方の2失策も絡んでまさかの10失点を喫した。キャリアで初めて初回を投げ切ることができず、0.2回10失点(自責点4)で屈辱のノックアウト。昨年の前半戦を53勝35敗で終えたカブスは、1年後、43勝45敗でシーズンを折り返すことになった。

     「チームメイトの多くがフラストレーションを感じているし、自分たちにがっかりしていると思う。僕もそうだよ。こんな形でオールスター・ブレイクを迎えたくなかった」とカブスが誇る若きスーパースター、クリス・ブライアントは語ったが、前年のワールドシリーズ優勝メンバーが1人もオールスター・ゲームに出場できないのは史上初。期待外れの前半戦を象徴するような一戦だった。

     1回表、パイレーツは先頭のジョシュ・ハリソンがセンターへのヒットで出塁すると、2番フランシスコ・セルベリは三塁ゴロに倒れたものの、3番アンドリュー・マカッチェンが四球を選んで一死一、二塁。ここで4番デービッド・フリーズのゲッツー性の当たりを三塁ブライアントがファンブルし、一死満塁のチャンスを迎える。すると、5番ジョシュ・ベル、6番ホゼ・オスーナ、7番ジョーディ・マーサーに三者連続タイムリーが飛び出し、一挙5点を先制した。さらに、8番マックス・モロフが四球を選び、9番チャド・クールが送りバントを決めて二死二、三塁となった後、1番ハリソンが四球を選んで二死満塁。このチャンスで2番セルベリが左中間へ4号グランドスラムを叩き込み、続く3番マカッチェンにも17号ソロが飛び出して10点目。ブライアントのエラーをきっかけにパイレーツ打線が爆発し、レスターをノックアウトした。

     パイレーツは先発予定のジェイムソン・タイオンが試合開始直前に登板を回避するアクシデントがあったものの、急遽先発のマウンドに上がったクールが3回2安打1失点と試合を作る。その後はウェイド・ルブランが1イニング、A.J.シューゲルが3イニング、ヤン・マリーネズが2イニングを投げ、試合全体ではカブス打線に11安打を浴びながらも反撃を3点に抑え、前半戦の最終戦を14-3の大勝で飾った。

     5打点を叩き出したセルベリは「俺たちが初回に10点を取ったのは良いニュースだった。クールは必要以上に考える必要がなかったからね」と初回の猛攻がクールの好投を引き出したと分析。3日前に今季最長の7イニングを投げたばかりのクールについて、クリント・ハードル監督は「信じられないよ。今季最長イニングを投げたばかりだったのに。彼(の3イニング)が試合を6イニングに縮めてくれた」とその仕事ぶりを称えていた。

     「私は(チームに)自信を持っている。選手たちを信じているし、オールスター・ブレイク後の戦いが楽しみだよ」とカブスのジョー・マドン監督は語ったが、首位ブリュワーズとは5.5ゲーム差。選手を信頼するのは悪いことではないが、悠長に構えていられなくなりつつあることも事実である。後半戦に向けてカブスがどのように動いていくのか、今後の動きに注目したい。


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  • 【戦評】アストロズ打線が止まらない リーグ60勝一番乗り

    2017.7.10 11:35 Monday

     「今日は大爆発だったね」とアストロズのA.J.ヒンチ監督は語ったが、「今日も」の間違いではないだろうか。アストロズが前半戦最後の6連戦で4度目となる2桁得点を記録し、ドジャースに次いで今季2球団目、ア・リーグでは最速となる60勝に到達して前半戦を終えた。

     途中出場の青木宣親を含む出場10選手で、無安打に終わったのはカルロス・ベルトランだけ。打点がなかったのもベルトランを含む3人だけであり、「どこからでも点が取れるアストロズ打線」を印象付けた試合となったが、特に2番ホゼ・アルトゥーベ、3番カルロス・コレア、4番エバン・ギャティスの3人が合計14打数9安打12打点という驚異の打棒を見せつけた。

     7月の打率が.516(31打数16安打)という驚異的な数字になっているアルトゥーベは1913年以降9人目となる5試合連続3安打以上をマーク。1976年のジョージ・ブレット(ロイヤルズ)以来41年ぶりの快挙となった。

     2本塁打を含む4安打5打点の大活躍を見せたコレアは今季20本塁打となり、早くも昨季の数字に並んだ。4月は打率.233と出遅れたものの、5月に月間MVPを受賞するなどエンジン全開。7月は出場7試合で打率.500(28打数14安打)、4本塁打、12打点と5月を上回る猛打を発揮している。

     昨季32本塁打を放ちながらも、今季は「準レギュラー」のような扱いとなっているギャティス。しかし、そのなかでも腐ることなく、打率.284、OPS.832としっかり結果を残している。この試合では6回表に8号スリーランを放つなど、2安打4打点の活躍を見せた。

     7月のチーム成績は打率.350、OPS1.078、1試合平均得点9.75と、まさに規格外。打線がまさに絶好調の時期にオールスター・ブレイクに突入してしまうのは少し残念だが、後半戦も30球団断トツの得点力を誇る強力打線がチームの快進撃を牽引していくことだろう。3選手が先発出場するオールスター・ゲームでも「アストロズ旋風」に期待したい。


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  • 【戦評】ブリュワーズ 田中を攻略して今季50勝に到達

    2017.7.10 11:06 Monday

     初回にトラビス・ショウの19号スリーランで先制したブリュワーズがヤンキース先発の田中将大を攻略し、田中は5回途中5失点でノックアウト。最後はクローザーのコリー・クネーベルが前日のサヨナラ被弾の借りを返す4アウトセーブで締めくくり、ブリュワーズは同率2位タイのカブスとカージナルスに5.5ゲーム差をつけた地区首位で前半戦を終えた。

     誰がこの快進撃を予想しただろうか。開幕前は絶対的本命のカブスに常勝カージナルスが対抗する展開が予想されていたナ・リーグ中部地区。この2球団を追う3番手はパイレーツであり、再建中のブリュワーズとレッズは下位に低迷するというのが大方の予想だった。しかし、蓋を開けてみれば前半戦で50勝に到達するという大躍進。カブスとカージナルスの予想外の低迷という要因があったとはいえ、それだけでは説明できない。三振や失策はリーグワーストながら本塁打や盗塁はリーグトップ。粗削りながら才能豊かな選手たちが見事に期待に応え、チームとして機能した結果の快進撃だったことは言うまでもないだろう。

     この試合では初回にショウのスリーランで先制すると、2回表には途中加入のスティーブン・ボートに8号ソロが飛び出して1点を追加。4回裏にジミー・ネルソンがチェイス・ヘッドリーにタイムリー、クリント・フレイジャーに3号ツーランを浴びて1点差に迫られたものの、直後の5回表にショウがタイムリーを放ち、追いすがるヤンキースを突き放した。

     6回以降は毎回のように得点圏へ走者を進めながらも要所でリリーフ陣が踏ん張り、4投手による無失点リレー。8回裏二死二塁の場面ではチームで唯一オールスター・ゲームに出場するクネーベルがマウンドに上がり、8回裏のピンチを凌ぐと、最後はアーロン・ジャッジ、ディディ・グレゴリウス、ゲーリー・サンチェスから三者連続三振を奪う圧巻のピッチングで試合を締めくくった。

     クレイグ・カウンセル監督は「私が言いたいのは『面白い試合だった』ということだね」と何度も同点・逆転のピンチを背負った一戦を振り返った。「これからもこういう戦いを続けていけたらいいね」と指揮官もチームの現状に手応えを感じているようだ。

     一方のヤンキースは最後の25試合で18敗を喫し、首位レッドソックスと3.5ゲーム差の地区2位で前半戦を終了。前日は新人フレイジャーの劇的なサヨナラ弾で勝利したが、その勢いを田中のピッチングが台無しにしてしまった。背後にはレイズがゲーム差なしに迫っており、一時は間違いなしと思われたポストシーズンへの切符も決して安泰ではない。チームの再浮上のためには、やはりエース・田中の復調が必要不可欠だろう。チームをポストシーズンへ導く投球をできるか。後半戦の田中のピッチングに期待したい。


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      7月4日 絶好調オーランド・アルシアの神(?)走塁を見よ!

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      6月29日 シェブラーの見事なホームランキャッチ!

      6月29日 驚異の盗塁阻止率.567!バーンハートの強肩で試合終了

      6月28日 主砲・ボットー 今季21号は勝ち越しツーラン!

  • フューチャーズ・ゲーム 今年は米国選抜が勝利

    2017.7.10 10:30 Monday

     日本時間7月10日、各球団の若手有望株が集結するフューチャーズ・ゲームがマーリンズ・パークにて開催された。球界トップクラスの若手有望株が集まるこのイベントは1999年に始まり、今年で19回目。昨年はヨアン・モンカダ(当時レッドソックス、現ホワイトソックス)の活躍もあって世界選抜が7年ぶりの勝利を挙げたが、今年はブレント・ハニーウェル(レイズ)の好投もあり、米国選抜が勝利した(通算成績は米国選抜12勝、世界選抜7勝)。

     最終的には7-6と1点差ゲームになったこの試合だが、試合序盤から米国選抜が世界選抜を圧倒する展開となった。米国選抜の先発ハニーウェルは自慢のスクリューボールが冴えわたり、2イニングを投げて打たれたヒットはラファエル・ディバース(レッドソックス)に打たれた1本だけ。3つの空振り三振を含む4奪三振を記録し、球界屈指の若手有望株が居並ぶ世界選抜打線に得点を与えなかった。

     米国選抜は1回裏にニック・センゼル(レッズ)のタイムリーで1点を先制すると、2回裏にはチャンス・シスコ(オリオールズ)のタイムリースリーベースとブレンダン・ロジャース(ロッキーズ)の犠牲フライで2点を追加。さらに3回裏にカイル・タッカー(アストロズ)のタイムリーツーベースで1点、4回裏にルイス・ブリンソン(ブリュワーズ)とデレク・フィッシャー(アストロズ)の連続タイムリーツーベースで3点を追加し、4回終了時点で大量7点をリードした。

     しかし、世界選抜も黙ってはいない。5回表にジョシュ・ネイラー(パドレス)がタイムリーを放って反撃の狼煙をあげると、6回表に2点、7回表に1点を返し、4-7と3点差に迫る。8回表こそジミー・ハーゲット(レッズ)に三者凡退に抑えられたものの、9回表二死からヨルダン・アルバレス(アストロズ)とトマス・ニドー(メッツ)に連続タイムリーが飛び出してついに1点差。しかし、最後はマウリシオ・デュボン(ブリュワーズ)が三塁ゴロに倒れ、試合終了となった。

     MVP(ラリー・ドビー賞)は米国選抜の先発を務め、2回4奪三振無失点の好投で勝利投手となったハニーウェルが受賞。フューチャーズ・ゲーム19年目にして初めて投手がMVPを受賞した。「今まで自分が成し遂げてきたことのなかで、最も素晴らしいことだよ。MVPを受賞できるなんて思っていなかったからね。先発のマウンドに立たせてくれたことに感謝したい。本当に、本当に、先発したかったんだ」とハニーウェル。

     フューチャーズ・ゲームに出場した選手の中にはすでにメジャー昇格を果たしている選手やメジャー昇格が間近に迫っている選手もいる。彼らの後半戦での活躍がポストシーズン争いの行方を左右する可能性も十分にある。若手有望株たちの今後の活躍にも注目だ。


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  • D.ゴードンの弟ニックが野球・ソフトボール体験イベント参加

    2017.7.9 10:34 Sunday

     メジャーリーグのオールスターゲームまであと数日と迫り、年に1度の真剣勝負に楽しみにしているファンも多いことだろう。今年は日本時間7月12日にマーリンズ・パークで開催されることになっている。また、この時期はオールスターウィークということもあり、開催地のマイアミでは野球やソフトボールのPR活動も行っている。

     このプロモーションイベントは「PLAY BALL PARK」と呼ばれ、誰でも無料で投球や打撃、走塁など一連のプレーを体験することができる。既に日本時間7月7日から行われており、オールスターゲーム当日12日までの期間限定となっている。参加者を手ほどきするのは球界OBのみならず現役選手もする。主に日本時間10日に行われる有望選手を集めた「フューチャーズゲーム」に出場する選手達だ。中でもツインズ2Aに所属するニック・ゴードンは積極的に指導をしていたという。ゴードンはマーリンズに所属するディ―・ゴードンの弟で打撃と走塁が武器の遊撃手。現在は77試合に出場して打率.302 本塁打6 打点45の成績を残している。

     彼が目を見張ったのが主に4歳から14歳の選手で構成される「ペンダー・ベースボールアカデミー」から参加した選手達の打撃練習だ。ゴードンは練習に取り組む選手達に「プレーを楽しんでほしい。そして野球を愛し続けてベストを尽くせば結果はついてくる」とアドバイスを送った。現在、アカデミーで三塁手としてプレーしている14歳のティウス・テイラーくんは「まるで夢が叶ったようだ」と目を輝かせていたという。

     アカデミー創設者であるデレル・ペンダー氏はタイガースでプレー経験がある人物で「今回、参加した選手達にとってはよい経験になったと思う」と話している。また、ゴードンとしても指導するという大きな経験をしたことで今後のキャリアアップのために役に立つことだろう。

     ちなみにゴードンは日本時間10日の「フューチャーズゲーム」ではアメリカ選抜の一員としてプレーする予定だ。


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