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今季注目のルーキー12人 エンゼルス・大谷も選出
2018.2.2 14:30 FridayMLB公式サイトでは「今季インパクトを残る可能性のあるルーキー」として各リーグ6人、計12人のルーキーを選出。ア・リーグからは大谷翔平(エンゼルス)、ナ・リーグからはルイス・ブリンソン(マーリンズ)らが選出された。この中から今季の新人王は現れるのだろうか。
ア・リーグで真っ先に名前を挙げられたのは大谷。新人王の最有力候補と目されており、「最も高いレベルで二刀流を実践することは、球界に大きなインパクトを与えるだろう」と評価されている。本格的な二刀流選手として先発・指名打者の各ポジションでどれくらいの成績を残すことができるのか。今季のメジャーリーグにおける最大の注目ポイントの一つとなることは間違いないだろう。大谷以外の5人はオースティン・ヘイズ(オリオールズ)、ウィリー・アダメス(レイズ)、ウィリー・カルフーン(レンジャーズ)、ブレント・ハニーウェル(レイズ)、グレイバー・トーレス(ヤンキース)という顔ぶれ。ヘイズとカルフーンは開幕からレギュラーとして起用されることが予想されており、レギュラーに相応しい数字を残すことができれば、新人王争いにおいて大谷の強力なライバルとなりそうだ。アダメス、ハニーウェル、トーレスの3人も今季中のメジャー昇格が確実視されており、昇格時期や昇格後のパフォーマンス次第では新人王争いに加わってくるだろう。
ナ・リーグからはブリンソンのほか、ホルヘ・アルファロ(フィリーズ)、ルイス・ゴハラ(ブレーブス)、J.P.クロフォード(フィリーズ)、マックス・フリード(ブレーブス)、ロナルド・アクーナ(ブレーブス)が選出。6人全員が東部地区所属チームに在籍している選手である。クリスチャン・イェリッチとのトレードでマーリンズに加入したブリンソンは再建を進めるマーリンズで正中堅手として起用される可能性が高く、出場機会の面から見ても新人王候補の筆頭と言えるだろう。アルファロ&クロフォードのフィリーズ・コンビも今季はレギュラーを務める予定であり、フルシーズン活躍できれば新人王のチャンスはある。ゴハラとフリードは現時点ではローテ候補の一角に過ぎず、ローテの座を勝ち取れるかがポイントとなりそうだ。そして、最大の注目株はアクーナ。マット・ケンプを放出したことにより開幕からレギュラーで起用される可能性もあり、昨季の急成長がホンモノならば、大谷以上のインパクトを残すことになるかもしれない。
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日本でもプレーしたゴームズ氏 Dバックスルーキー級の打撃コーチへ
2018.2.2 12:45 Fridayチームにとって選手を補強することはもちろん、指導者を誰にするのか決めることもチームにとっては重要なことだ。日本時間2月2日、ダイヤモンドバックスはルーキーリーグの打撃コーチとしてジョニー・ゴームズ氏を採用すると発表した。
37歳のゴームズ氏は長打力自慢の外野手として活躍し、7球団を渡り歩いた。2013年にはレッドソックスの一員としてワールドシリーズ制覇を経験し、2016年には日本の楽天イーグルスでもプレーしていた。日本ではわずか18試合の出場に終わり退団となった後はメジャー復帰を模索したが、実現には至っていない。メジャーでの通算成績は1203試合に出場して打率.242 162本塁打 526打点だった。打撃面では左投手に強く、キャリアで打率.273 OPSは.885を記録している(右投手に対しては打率.221、OPS.712)。
ハッスルプレーとリーダーシップに対して高い評価を受けていたゴームズ氏はアスレチックスとロイヤルズに在籍していた当時、若手選手を指導する場面もみられ、ポストシーズン中は若手の精神的支柱となっていた。レッドソックスで世界一を経験したベテラン選手の存在感はチームにとって大きなものだったことだろう。2016年には引退報道があったが、本人はこれを否定している。
今回、打撃コーチという新たな肩書きがつくことになるゴームズ氏。将来のメジャーのスター選手を輩出するため、自らの経験を伝えていくことになる。今回のルーキーリーグでの指導経験を経てメジャーのチームのユニフォームを着てグラウンドに立つ日も来るかもしれない。
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剛腕・ロンドンがホワイトソックスとマイナー契約
2018.2.2 12:30 FridaySBネーションのクリス・コティーロによると、ホワイトソックスは救援右腕のブルース・ロンドンとマイナー契約を結ぶことで合意に至ったようだ。平均90マイル台後半の速球を武器とするロンドンは、ブルペン候補の一人として開幕ロースター入りを目指すことになりそうだ。
ロンドンは先月27歳になったばかり。2013年にタイガースでメジャーデビューを果たし、最速103マイルに達する速球で注目を集め、将来のクローザー候補として期待されたが、その後は2014年にトミー・ジョン手術を受けるなど、故障や制球難の影響もあって伸び悩み。2016年に37試合で防御率2.97と飛躍の兆しを見せたものの、昨季は21試合で防御率10.91と壊滅的な成績に終わり、シーズン終了後にノンテンダーFAとなっていた。
メジャートップクラスの球速を誇る速球がロンドンの最大の魅力だが、いわゆる「棒球」になることが多く、球速のわりに威力がないことが伸び悩みの要因となっている。また、2016年には奪三振率11.15、与四球率2.97と投球内容に大幅な向上が見られたものの、昨季は奪三振率こそ12.64と自己ベストを記録したが、与四球率は自己ワーストの5.74。この制球難を克服しない限り、メジャーで安定した活躍を続けるのは難しいだろう。また、グラウンド外の言動を問題視されることも多く、2015年のシーズン終盤には「努力の様子が見られない」として自宅へ強制送還されたこともある。
今オフのホワイトソックスはゼイビアー・セデーニョ、ロブ・スケーヒル、ジェンマー・ゴメスといったメジャー経験のあるリリーバーをマイナー契約で獲得しており、ロンドンはこれらの投手とブルペンの1~2枠をかけて争うことになると見られる。新天地で心機一転、タイガース時代に高く評価されていた才能をフルに開花させることができるのか。まだ27歳と若いだけに、新天地での活躍を期待したい。
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全体1位指名右腕・アッペルが「無期限休養」を発表
2018.2.2 12:00 Friday2013年のドラフトで全体1位指名を受けてプロ入りしたマーク・アッペル(フィリーズ)は野球から離れ、「無期限休養」することを発表した。もしこのまま球界に戻らず、メジャーでプレイすることがなければ、全体1位指名選手としては史上3人目となる。
アッペルは2009年のドラフトでタイガースから15巡目(全体450位)指名を受けたが、入団を拒否してスタンフォード大学へ進学。大学3年時の2012年にはパイレーツから1巡目(全体8位)指名を受けたものの、このときも契約合意には至らず、翌2013年にアストロズから全体1位指名を受けて契約金635万ドルで入団が決まった。この年のドラフトではクリス・ブライアントがカブスから全体2位指名を受けており、ブライアントを回避してまでアッペルを指名したアストロズの期待は大きく、ジェフ・ルーノウGMは「アストロズの球団史上、アマチュア選手に対する最も大きな投資だ」と話していたが、プロ入り後はマイナーの打者有利な環境にも苦しめられ、思うような活躍をすることができなかった。
2015年にはAAA級まで到達していたが、この年のオフにケン・ジャイルズのトレードの交換要員の一人としてフィリーズへ移籍。ところが、フィリーズ移籍後は相次ぐ故障に悩まされ、2016年はAAA級で8試合に先発しただけ。昨季もAAA級での17先発で5勝4敗、防御率5.27という不本意な成績に終わり、メジャー昇格を果たすことはできなかった。アッペルによると、右肩の状態は現在も万全ではないそうで、もしアッペルがこのままメジャーでプレイすることなくキャリアを終えると、スティーブ・チルコット(1966年メッツ全体1位)とブライエン・テイラー(1991年ヤンキース全体1位)に続く史上3人目の「メジャー昇格を果たせなかった全体1位指名選手」となる。
全体1位指名のプレッシャーを感じながらプレイしてきたアッペルは現在、ビジネス・スクールに通うことを検討しているという。ビジネスの世界に興味があり、インターンとして働くことも考えているようだ。「野球のことを今でも愛している」と語るアッペルが球界に戻ってくる日は訪れるのか。それとも、球界とは別の世界で活躍していくのか。全体1位指名選手の今後を見守りたい。
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1月28日 フィリーズが通算437セーブのF.ロドリゲスとマイナー契約
1月11日 通算59勝右腕・コールのアストロズ移籍が決定
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カブスが外野のバックアップ確保へ ボアジャスとマイナー契約
2018.2.2 11:45 Friday2016年以来のワールドシリーズ制覇を目指すカブスにとって重要視すべきことの1つとして外野陣のバックアップ要員の確保だ。チームはその一手としてレイズに所属していたピーター・ボアジャスとマイナー契約を結んだ。
30歳のボアジャスは昨年、外野のポジションをすべて守り122回の守備機会で失策なしという安定感を見せた。5月末に故障で戦列を離れたものの、6月からはシーズン終了までメジャーに帯同し、打撃や守備など縁の下の力持ちとしてチームを支えた。昨年の打撃成績は100試合に出場して打率.223 5本塁打 15打点だった。
カブスはジェイソン・ヘイワードをはじめ、イアン・ハップ、カイル・シュワーバーなど長打力自慢の外野陣が揃ってはいるものの、長いシーズンで怖いのは故障だ。特に昨年はハップの急成長が目立ったものの、ヘイワードは2度は渡る故障、シュワーバーは打撃不振で3Aに降格した時期もあった。そこで手薄になる外野陣のバックアップ候補としてボアジャスに白羽の矢が立った。
「MLBトレード・ルーモア」のスティーブ・アダムス記者によると、開幕ロースターに入ることができたならばボアジャスは145万ドルを手にすることができるという。マイナー契約からのスタートになるが、カブスにとってボアジャスは必要な存在であり、本人もその期待に応えなければならない。果たして開幕ロースターにボアジャスの名前があるかどうか。運命のスプリングトレーニング開始までもうすぐだ。
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1月29日 今週中にもダルビッシュの契約先が決定 カブス最有力か
1月23日 カブスがダルビッシュの元女房役とマイナー契約
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ナショナルズがベテラン捕手・モンテロとマイナー契約
2018.2.2 11:30 FridayMLB公式サイトでナショナルズの番記者を務めるジャマール・コリアーによると、ナショナルズはベテラン捕手のミゲル・モンテロとマイナー契約を結んだようだ。モンテロは開幕ロースター入りを目指して招待選手としてスプリング・トレーニングに参加する。
現在34歳のモンテロは長らくダイヤモンドバックスの正捕手として活躍し、2014年オフにトレードでカブスへ移籍。カブスでも主戦捕手として活躍していたが、ウィルソン・コントレラスの台頭により徐々に出場機会が減少。昨季は44試合で打率.286、4本塁打、OPS.805と限られた出場機会のなかで存在感を発揮していたが、6月のナショナルズ戦で7盗塁を許した際に、「先発のジェイク・アリエタが走者を塁にとどめる努力を怠った」と批判してカブスをDFAとなり、その後まもなくブルージェイズへ放出された。ブルージェイズでは故障もあって32試合で打率.138、2本塁打、OPS.489と活躍できず、最終的なシーズン通算成績は打率.216、6本塁打、OPS.656に終わった。
正捕手のマット・ウィータースに不安を抱えるナショナルズは、J.T.リアルミュート(マーリンズ)の獲得に動いていることが報じられている。しかし、マーリンズは働き盛りの正捕手を放出する対価としてビクトル・ロブレスやフアン・ソトといったトップ・プロスペクトを求めており、トレードが成立するかどうかは不透明な状況である。現時点ではウィータースが正捕手、好守のペドロ・セベリーノが控え捕手を務める予定となっており、モンテロはセベリーノと控え捕手の座をかけて争うことになりそうだ。
なお、ナショナルズのマイク・リゾーGMはベネズエラ出身のモンテロが2001年にダイヤモンドバックスと契約した際、ダイヤモンドバックスでスカウティング部門のディレクターを務めていた人物である。また、ナショナルズの新監督に就任したデーブ・マルティネスはベンチコーチとしてカブスでモンテロとともに戦っていた。縁のある人物のもとで、モンテロが復活を遂げることができるか注目だ。
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Dバックス・ミラーが年俸調停に勝利 選手側が2連勝
2018.2.2 11:00 FridayMLBネットワークのジョン・ヘイマンによると、日本時間2月2日にシェルビー・ミラー(ダイヤモンドバックス)の年俸調停が行われ、ミラー側の要求(年俸490万ドル)が認められたようだ。ダイヤモンドバックスが提示した年俸は昨季と同じ470万ドルだった。
今オフが年俸調停2年目となったミラーは、昨季から微増となる年俸490万ドルを希望。それに対してダイヤモンドバックスは昨季と同じ年俸470万ドルを提示し、両者の交渉は年俸調停に持ち込まれた。年俸調停の結果、ミラー側が勝利。今オフの年俸調停ではムーキー・ベッツ(レッドソックス)も勝利しており、これで選手側が2連勝となった。
ダイヤモンドバックス移籍1年目の2016年に3勝12敗、防御率6.15という自己ワーストのシーズンを過ごしたミラーは、昨季が復活をかけたシーズンとなった。開幕から4試合に先発し、2勝2敗、防御率4.09をマーク。フォーシームの球速も回復し、まずまずの出だしとなったが、5月にトミー・ジョン手術を受けることになり、4試合のみの登板でシーズンを終えた。
もともとカージナルスのプロスペクトとして将来を嘱望されていたミラーは、2012年にメジャーデビューを果たし、翌2013年に15勝、2014年に10勝をマーク。ジェイソン・ヘイワードらとのトレードでブレーブスへ移籍した2015年も6勝17敗ながら自己ベストの防御率3.02をマークするなど、その実力を存分に発揮していた。そして、2015年オフにダイヤモンドバックスはダンズビー・スワンソン(全体1位指名選手)、エンダー・インシアーテ(ゴールドグラブ受賞者)、アーロン・ブレア(有望株右腕)の3人を放出してミラーを獲得。ザック・グレインキーとのダブル・エースとしてミラーには大きな期待が寄せられていたが、2年間で5勝にとどまり、ダイヤモンドバックスにとっては大失敗のトレードとなってしまった。
今季はオールスター・ブレイク後の戦列復帰が見込まれているミラー。フリーエージェントとなるまでの残り1年半の間に、「トレード失敗」の評価を覆すような働きを見せることはできるだろうか。
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ブリュワーズがレイズ・アーチャーの獲得に興味
2018.2.2 10:30 FridayMLBネットワークのケン・ローゼンタールによると、先発投手の補強を目指しているブリュワーズはトレードでクリス・アーチャー(レイズ)の獲得を検討しているようだ。ただし、ローゼンタールは「トレード成立の可能性は低い」と伝えている。
クリスチャン・イェリッチとロレンゾ・ケインを獲得し、ポストシーズン進出を目指す姿勢を明確にしたブリュワーズ。残る補強ポイントはエース格のジミー・ネルソンを故障で欠く先発ローテーションである。ダルビッシュ有やジェイク・アリエタといったフリーエージェント市場の大物先発投手の獲得に動いていることはすでに報じられているが、ブリュワーズはフリーエージェント市場のみならず、トレード市場にも目を向けているという。
ブリュワーズはイェリッチとケインの加入により、外野が人員過剰状態となっている。レギュラーポジションを失うことになりそうなドミンゴ・サンタナや出場機会が限定されそうな若手有望株のブレット・フィリップスを軸として先発投手を補強したい考えだが、アーチャーの見返りとしてサンタナやフィリップスを軸としたパッケージではレイズ側が納得しない可能性が高い。
直近4シーズンで3度の2ケタ勝利を記録し、3年連続で200イニング&200奪三振をマークしているアーチャーは、球団オプションを含めるとレイズとの契約をあと4年残している。安価で4年保有できるエースを簡単に放出するわけにもいかず、またアーチャー自身もレイズ残留を希望している。ローゼンタールによると、ブリュワーズはイェリッチ獲得のために若手有望株を多数放出したため、これ以上の有望株の放出は避けたいと考えている。しかし、トップクラスの有望株を放出することなしにアーチャーを獲得することは不可能に近いだろう。
ブリュワーズがダルビッシュ、アリエタ、アーチャーのいずれかを獲得できれば、その戦力は地区3連覇中のカブスを上回るものになるだろう。なお、ブリュワーズはこれらの投手の獲得に失敗した際の「プランB」として、アレックス・カッブ、ランス・リンといった「準エース級」の投手の獲得も検討しているようだ。
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人材豊富なドジャースの正左翼手争いを制するのは誰だ!?
2018.2.1 18:30 Thursday日本時間2月1日現在、ドジャースの40人枠には8人の外野手がいる。このうちセンターのクリス・テイラーとライトのヤシエル・プイーグはレギュラー当確。スプリング・トレーニングでは残りの6人による熾烈な正左翼手争いが繰り広げられることになりそうだ。
昨季のワールドシリーズ第7戦、左翼手として先発出場したのはジョク・ピーダーソンだった。しかし、今季ピーダーソンがレフトのレギュラーを務める保証はどこにもない。昨季の開幕時に正左翼手を務めていたアンドリュー・トールズが故障から復帰し、キケ・ヘルナンデス、トレイス・トンプソン、アレックス・ベルドゥーゴも虎視眈々とレギュラーの座を狙っている。さらにはブレーブスとのトレードで通算259本塁打の実績を誇るマット・ケンプもチームに加わっているのだ。
ドジャースはケンプ獲得後、他球団へのトレードを試みたものの、現時点ではトレードは成立せず。ファーハン・ザイディGMは方針を転換し、ケンプを正左翼手候補の一人と見なすようになっている。ザイディは「外野はとても混雑しているね。レフトは競争になるだろう」と人材豊富な外野陣に正左翼手の座を競わせる方針だ。デーブ・ロバーツ監督も「外野の人員過剰状態は悪いことではない」とし、「競争があれば選手のプレイの質も向上する。チームにとっては良いことだよ」とレフトのレギュラー争いを歓迎する。
首脳陣が特に注目しているのが右膝前十字靭帯断裂の大怪我から戦列に戻ってくるトールズだ。2016年7月にメジャーデビューを果たしたトールズは48試合に出場して打率.314、3本塁打、OPS.870の好成績を残し、昨季は「1番・レフト」で開幕スタメンの座をゲット。昨季も31試合で打率.271、5本塁打、OPS.772とまずまずの働きを見せていたが、日本時間5月10日のパイレーツ戦で右膝前十字靭帯を断裂し、無念のリタイアとなった。ロバーツは「昨季、彼を失ったのは非常に痛かった。彼が戻ってくるのは嬉しいね。レギュラー争いに刺激を与えてくれるだろう」と、トールズの復活に期待を寄せた。
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ドジャース 若手左腕・ウリアスの復帰を急がない方針
2018.2.1 16:30 Thursdayデビューイヤーの2016年に5勝を挙げた若手左腕、フリオ・ウリアス(ドジャース)は昨年6月に左肩の手術を受けた。球団はウリアスの復帰を急がない方針であり、ダルビッシュ有の動向に関わらず、ウリアスが開幕ローテーションに含まれないことは確実な情勢となっている。
ファーハン・ザイディGMはスプリング・トレーニング中にウリアスがマウンドからの投球練習を行う可能性が低いことを明らかにした。手術を受けてからおよそ7ヶ月を経過したウリアスは、「故障の再発はない」とザイディが語るように、今のところは順調に回復している。しかし、ザイディは「マウンドに立ったり、試合で投げたりするまでには、まだ越えなければならないハードルがいくつかある」と有望株左腕の早期復帰には慎重な姿勢を見せている。
ウリアスはオフシーズンをアリゾナ州にある球団のトレーニング施設で過ごしている。トレーニングを続けるなかで、「僕は本当に健康だよ。もうすぐ投球を再開できるところまで来ているんじゃないかな」と戦列復帰に向けての手応えも感じつつあるようだ。「毎日、痛みがなく健康であるかを気にしている。目標を達成することができたらいいね」と語るウリアスが目指すのは、手術から1年が経過する6月下旬の戦列復帰だ。そこから本格的にメジャー復帰への準備が開始されることになるだろう。
2年前にメジャーデビューを果たしているため忘れられがちな事実だが、ウリアスはまだ21歳である。今後の長いキャリアを考えると、戦列復帰を焦る必要など全くないのだ。ウリアスは「ファンフェスタに参加したときに、誰も僕のことを覚えていないんじゃないかって(チームメイトと)冗談を言っていたんだよ。でも、ファンは僕のことを覚えていてくれた。それがモチベーションになっているよ」と語り、戦列復帰に向けて意欲を見せた。
なお、今季のドジャースは現時点ではクレイトン・カーショウ、リッチ・ヒル、アレックス・ウッド、前田健太、柳賢振(リュ・ヒョンジン)の5人で先発ローテーションを形成する予定。デーブ・ロバーツ監督はウォーカー・ビューラー、ロス・ストリップリング、ブロック・スチュワートらもローテ候補として考えているようだ。
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1月29日 ドジャース ケンプをレギュラー候補の一人と見なす
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ズニーノはフルシーズン活躍できるのか? 番記者が回答
2018.2.1 15:30 Thursday昨季は開幕から打率が2割にすら届かない大不振に陥り、マイナー降格を経験したマイク・ズニーノ(マリナーズ)。しかし、再昇格後は本来の実力を発揮し、最終的には25本塁打、OPS.840の好成績をマークした。この好成績を今季も維持することはできるのだろうか。
MLB公式サイトでマリナーズの番記者を務めるグレッグ・ジョーンズは日本時間2月1日、マリナーズの捕手陣を分析する記事を公開した。この記事のなかでジョーンズは「ズニーノはフルシーズン活躍できるのだろうか」との疑問を掲げ、ズニーノの今季を展望している。
まずジョーンズはズニーノが「間違いなくマリナーズの正捕手である」とした。2012年のドラフトで全体3位指名を受けてプロ入りしたズニーノは、翌2013年に早くもメジャーデビュー。かねてから評価が高かった守備面では早い段階でメジャーで通用する実力があることを証明したが、打撃面では一発長打の魅力こそあるものの、打率が2割そこそこに低迷するなど、なかなかメジャーレベルの投手に適応できなかった。昨季は開幕から正捕手を務めたが、5月上旬の時点で打率.167、0本塁打、OPS.486と結果を残せず、マイナーへ降格。しかし、ここでスイングの改造やアプローチの修正に取り組み、再昇格してからは355打席で打率.270、25本塁打、OPS.921と見違えるような好成績を残した。
ジョーンズはズニーノが再昇格後の活躍を今季も維持できるのであれば、「マリナーズのトップ選手になるだけでなく、球界で最高の打撃力を持った捕手の一人になるだろう」と分析。昨季の時点ですでに長打率.509が捕手メジャー2位、25本塁打が同3位、OPS.840が同4位であることを指摘し、今季のさらなる成長に期待を寄せた。FanGraphsの成績予想では打率.224、26本塁打、OPS.749という数字が出ているズニーノだが、昨季の活躍がホンモノであれば、この予想を超える成績を残すのは難しくないはず。今季は昨季の好調ぶりをフルシーズン維持することを期待したい。
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アビラ Dバックス移籍決断の裏にJ.D.マルティネスの存在
2018.2.1 14:30 Thursday日本時間2月1日、ダイヤモンドバックスはアレックス・アビラと2年825万ドルで契約を結んだことを正式に発表した。アビラがダイヤモンドバックスへの移籍を決めた裏には、タイガース時代の同僚であるJ.D.マルティネスからの助言があったようだ。
昨季のダイヤモンドバックスはクリス・アイアネッタ、ジェフ・マシス、クリス・ハーマンの捕手3人体制でシーズンを戦い抜き、ワイルドカードを獲得。このなかからアイアネッタが退団(ロッキーズと契約)し、マイク・ヘイゼンGMが「捕手のアップグレードは我々が求めていたものだった」と語るように、アイアネッタに代わる主力捕手の獲得が急務となっていた。そして、市場に残る捕手のなかからヘイゼンが選択したのは昨季タイガースとカブスで打率.264、14本塁打、OPS.834をマークしたアビラだった。
ヘイゼンは「アレックス(・アビラ)は我々が評価するものを多く持ち合わせている。リーダーシップ、実績、試合運びの技術、左打席からのパワーなど、あらゆるものが我々にとって魅力的だったんだ」とアビラを高く評価する。アビラはアイアネッタの代役としてマシス、ハーマン、ジョン・ライアン・マーフィーらと併用される見込みだが、「(併用されることについては)あまり気にしていないよ」とチームの方針に理解を示している。「ここ数年間、僕は120~140試合プレイしていたわけじゃないからね。昨季も100試合くらいだった。各球団は捕手を健康に保ち、能力をフルに発揮させるために併用するようになっているのだと思っているよ」と捕手3人体制に含まれることに前向きな姿勢を示した。
そして、アビラはダイヤモンドバックスからのオファーを受諾するか否かを決断する際、タイガース時代の同僚であり、昨季途中にダイヤモンドバックスへトレードされたマルティネスに意見を求めたという。アビラは「彼は街や生活、チームメイトやスタッフについて非常に好印象を持っていた。ダイヤモンドバックスの選手たちが勝利に貪欲で、勝利を欲しているというところに最も魅力を感じたんだ。彼の言葉を聞いて、ダイヤモンドバックスに加入するのが楽しみになったんだよ」と語り、新天地でのプレイを心待ちにしている様子だった。
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スプリング・トレーニング開始前に先発補強を目指すツインズ
2018.2.1 12:30 Thursdayスプリング・トレーニング開始が2週間後に迫るなか、ツインズは引き続き先発投手補強の可能性を模索しているようだ。ツインズの編成最高責任者であるデレク・フォルビーはMLBネットワークの「High Heat」に出演し、先発投手の獲得を目指していることを明言した。
「我々にはまだ(先発投手獲得の)チャンスがある。多くの選手が市場に残っているからね。スプリング・トレーニングが始まるまでに補強するチャンスがあると思っているよ」とフォルビー。ツインズがダルビッシュ有の獲得レースに参戦していることはすでに報じられているが、ツインズはダルビッシュに5年を超える長期契約を与えることについては消極的であり、ダルビッシュを逃した場合の「プランB」としてアレックス・カッブの獲得を検討していることが噂されている。フォルビーは具体的な選手名を口にすることは避けたものの、ダルビッシュ、カッブのほか、ランス・リンやクリス・ティルマンなどが獲得候補に挙がっていると見られている。
2年連続のポストシーズン進出を目指すツインズは、昨季16勝のアービン・サンタナと同14勝のホゼ・ベリオスが二本柱となり、防御率5点台ながら12勝をマークしたカイル・ギブソンのローテ入りもほぼ当確。4番手以降は昨季4勝をマークした若手左腕のアダルベルト・メヒア、通算88勝の実績を誇り、故障からの復活を目指すフィル・ヒューズ、球団3位のプロスペクトであり、昨季マイナーで9勝を挙げたスティーブン・ゴンサルベス、球団4位のプロスペクトであり、同じくマイナーで11勝を挙げたフェルナンド・ロメロ、昨季メジャーで3試合に先発したアーロン・スレジャースらが候補となるが、ポストシーズン進出を目指すチームのローテ投手としては物足りなさは否めない。メヒアをローテに抜擢するにしても、少なくともあと1人、先発投手を補強することが必要だろう。
オフシーズン当初から狙っていたダルビッシュの獲得は実現するのか。あるいはカッブやリンといった計算できる投手へシフトするのか。スプリング・トレーニング開始までの2週間、ツインズは注目のチームの一つとなりそうだ。
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ベッツが年俸調停に勝利 今季年俸は1050万ドルに
2018.2.1 12:00 Thursday日本時間2月1日、ムーキー・ベッツ(レッドソックス)の年俸調停が行われ、ベッツの要求(年俸1050万ドル)が認められたことが明らかになった。レッドソックスは今季のベッツの年俸として750万ドルを提示していた。
今オフ、クリス・ブライアント(カブス)が年俸調停1年目の選手としては歴代最高額となる年俸1085万ドルで契約を更改していたが、これは年俸調停を回避してのもの。年俸調停1年目かつ年俸調停に突入した選手としては、2008年のライアン・ハワード(フィリーズ)の1000万ドルを上回り、ベッツが歴代最高額の選手となった。
ベッツは球界有数のオールラウンド・プレイヤーとして知られており、2016年には打率.318、31本塁打、113打点、26盗塁、OPS.897の好成績をマークしてMVP投票ではマイク・トラウト(エンゼルス)に次ぐ2位につけた。昨季はやや成績を落としたものの、それでも打率.264、24本塁打、102打点、26盗塁、OPS.803をマークして2年連続で「20本塁打&20盗塁」を達成。2年連続となるゴールドグラブ賞も受賞した。総合的な貢献度の指標として知られるWAR(Baseball-Reference版)では3年連続でリーグTOP10にランクイン(2015年:8位、2016年:2位、2017年:7位)。メジャー歴は3年半、まだ25歳のベッツだが、すでにリーグを代表する外野手へ成長したと言っても過言ではないだろう。
昨季のベッツは前年から三振を減少させる一方で、四球を大幅に増やしており、打撃の質という面では大きな成長が見られた。打率の大幅な低下はBABIPが急落(.322→.268)したことからもわかるようにツキに恵まれなかった部分も大きく、今季は「復調する可能性が高い選手」の一人に挙げる声もある。「打率3割・30本塁打・30盗塁」をクリアしてMVPレースに名乗りを上げる可能性も十分にありそうだ。
なお、レッドソックスで年俸調停に突入したのはベッツのみであり、レッドソックスは年俸調停権を持つ全選手の今季の年俸が確定した。
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今季こそ本格開花へ ローテ争いに自信を見せるサラザー
2018.2.1 11:30 Thursdayエース級のポテンシャルを秘めながらも、故障により開花を阻まれている投手は数多く存在する。ドミニカ共和国出身の右腕、ダニー・サラザー(インディアンス)もその一人だ。先発ローテ争いを強いられるサラザーだが、「故障さえなければ自分はやれる」と自信を見せる。
今季のインディアンスの先発ローテーションは昨季のサイ・ヤング賞投票で1位と4位にランクインしたコリー・クルーバーとカルロス・カラスコ、昨季17勝と飛躍を遂げたトレバー・バウアーで3枠は確定。残りの2枠を昨季12勝のマイク・クレビンジャー、同10勝のジョシュ・トムリン、貴重な先発左腕であるライアン・メリット、そしてサラザーの4人が争う見込みとなっている。
過去数年間の度重なる故障がなければ、エース級のポテンシャルを秘めるサラザーは先発ローテーションの座を不動のものとしていたことだろう。速球とスプリットチェンジを軸とした力強いピッチングはまさしくエースのそれであり、実際に2016年の前半戦には17先発で10勝3敗、防御率2.75と素晴らしい成績を残している。しかし、2016年8月以降は肩や肘に故障が続出。昨季は23試合(うち19先発)に登板して5勝6敗、防御率4.28という不本意なシーズンを過ごすこととなった。
トレードの可能性も取り沙汰されている今オフだが、サラザーは先発ローテーションの座を取り戻すことを目指している。「状態が良いときは自分の仕事をしっかりできるということはわかっている」と語るサラザーにとって、活躍を妨げるものは故障のみと言っても過言ではないだろう。「競争があることはわかっている。僕は自分ができることをしっかりやるだけだよ」と冷静に状況を分析したサラザーだが、その冷静さは「故障さえなければローテの座を勝ち取れる」という自信の表れなのだろう。
「全てをリセットすべき時なんだ。全てを忘れるべき時なんだ。苦しい年はもう終わった。失敗から学んで、前進していくだけだよ」と語るサラザーがそのポテンシャルを本格開花させるようなら、70年ぶりのワールドシリーズ制覇の可能性はグッと高まるはずだ。
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昨季以上の好成績を目指すツインズ・ベリオス
2018.2.1 11:00 Thursdayメジャー2年目の昨季は急成長を遂げ、チーム2位の14勝をマークしたホゼ・ベリオス(ツインズ)。しかし、プエルトリコ出身の23歳右腕は昨季のパフォーマンスに満足することなく、オフの間も熱心にトレーニングを積み、昨季以上の好成績を目指している。
ツインズのファンが今オフのベリオスの取り組みをチェックするのはそれほど難しいことではない。ベリオスはプエルトリコで行っているトレーニングの様子をソーシャル・メディアを通して発信しているのだ。特にファンの注目を集めたのがトラックを押している様子を収めた30秒のムービー。ベリオスは身体を強くするためのトレーニングだと説明したが、現時点で再生回数は6万回近くに達している。
昨季のベリオスは5月中旬にメジャーへ昇格し、26試合(うち25先発)に登板して14勝8敗、防御率3.89をマーク。デビューイヤーの2016年が3勝7敗、防御率8.02だったことを考えると、まさに「急成長」を遂げたシーズンだった。しかし、ベリオスは「今季は200イニングを投げて、昨季よりも多くの試合に勝って、オールスター・ゲームにも出場したいね」とさらなる高みを目指している。「もし僕がこれらの目標を達成できれば、チームを昨季以上に手助けできると思う。良いシーズンを過ごすために、スプリング・トレーニングに一生懸命取り組むつもりだよ」と2週間後に始まるスプリング・トレーニングに向けて意気込んだ。
また、昨季のワイルドカード・ゲームで思うようなピッチングができなかったことも、ベリオスのモチベーションとなっているようだ。「(ポストシーズンを戦うために)僕たちはプレイしているし、僕たちは努力しているんだ。僕は優勝争いができるチームでプレイしたい。今季は昨季以上に期待できるチームだと思うし、良いシーズンにするためにモチベーションも高まっているよ」とベリオスは語る。
ツインズは4月にプエルトリコでインディアンスとの2連戦を予定しており、ベリオスにとっては地元に凱旋するシリーズとなる。「この試合が(ハリケーンの被害からの復興を目指す)プエルトリコを元気づけられればいいね」と語るベリオスだが、自身が掲げる目標をクリアできるようであれば、故郷に多くのエネルギーを届けられるはずだ。
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ホズマーが7年を超える長期契約を希望か
2018.2.1 10:30 Thursdayロイヤルズとパドレスから7年契約のオファーを受けたことが報じられているエリック・ホズマーだが、どうやらホズマーはそのオファーに満足していないようだ。MLB.comのジョン・ポール・モロシによると、ホズマーは7年を超える長期契約の可能性を模索しているという。
今オフのフリーエージェント市場において最高の一塁手との評価を得ているホズマーは、今季まで所属したロイヤルズから7年1億4700万ドル(年平均2100万ドル)、チーム再建の柱として期待を寄せるパドレスから7年1億4000万ドル(年平均2000万ドル)のオファーを提示されたことがすでに報じられている。しかし、モロシによると、ホズマーの代理人を務めるスコット・ボラスは現時点でのオファーを上回る契約を模索しており、少なくとも8年契約を希望していると見られている。
ホズマーは現在28歳。フリーエージェントの選手としては比較的若く、仮に8年契約を結んだとしても、契約終了時にはまだ36歳である。しかし、過去に8年以上の長期契約を結んだ選手の顔ぶれを見てみると、アルバート・プーホルス(エンゼルス)やアレックス・ロドリゲス(元ヤンキースなど)を筆頭に、超一流の成績を残した選手ばかり。昨季は打率.318、25本塁打、OPS.882と自己最高の成績を残したとはいえ、大半の球団は30本塁打やOPS.900を一度もクリアしたことのない一塁手に8年以上の長期契約を与えるのを躊躇するに違いない。
現時点でホズマー獲得レースの先頭を走っていると見られるのはロイヤルズ。ブランドン・モスをアスレチックスへ放出したことにより、チーム内には一塁手がいなくなり、モスやホアキム・ソリアの放出によりペイロールにも多少の余裕が生まれている。着実にホズマーと再契約を結ぶための態勢を整えつつあるのだ。ロイヤルズは精神的支柱としてもチームに不可欠な存在であるホズマーとの再契約を前向きに検討しており、他球団(特にパドレス)が大幅に条件を上積みするようなことがなければ、最終的にはロイヤルズとの再契約で話がまとまるのではないだろうか。
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パドレスとDバックスでGMを務めたタワーズが56歳で逝去
2018.1.31 18:30 WednesdayパドレスとダイヤモンドバックスでGMを務めたケビン・タワーズが2016年12月に患った未分化甲状腺がんによる闘病生活の末、日本時間1月31日にサンディエゴで逝去したことがわかった。56歳の若さだった。
タワーズは1982年のドラフトでパドレスから1巡目指名を受けてプロ入り。プロ2年目の1983年にはA級とAA級の2階級合計で12勝をマークし、1988年にはAAA級まで到達したが、メジャー昇格を果たすことはできず、マイナー通算29勝の成績を残して1989年限りでユニフォームを脱いだ。その後はマイナーの投手コーチやスカウトを経て、1995年11月にパドレスのGMに就任。2009年10月に解任されるまで14シーズンにわたる長期政権を築き、ワールドシリーズへ進出した1998年を含め、4度の地区優勝を成し遂げた。2010年9月からはダイヤモンドバックスのGMを務め、2011年にいきなり地区優勝。しかし、その後は低迷が続き、チームのチーフ・ベースボール・オフィサーに就任していたトニー・ラルーサによって2014年9月に解任された。2015年からはレッズのウォルト・ジョケッティGM(当時。現在は野球部門社長)のもとで特別アシスタントを務めていたが、それが最後の仕事となった。
パドレス時代の2003年オフにポスティング・システムを利用してメジャーリーグへ挑戦した大塚晶則を獲得し、2007年オフにはフリーエージェントとなっていた井口資仁と1年契約。ダイヤモンドバックス時代の2011年オフには1年契約で斎藤隆を獲得するなど、日本人選手との関わりも深く、才能を発掘する能力に長けたGMとして長きにわたって球界に貢献した人物だった。
タワーズのもとでパドレスの監督を務めたバド・ブラック(現ロッキーズ監督)は「私は彼のことを球界における真の友人の一人だと思っている。彼はサンディエゴで私を採用してくれた。彼があの機会を与えてくれなかったら、その後どうなっていたかわからない。本当に感謝しているよ」とタワーズへの感謝を口にした。ブラック以外にもロブ・マンフレッド・コミッショナーをはじめ、パドレスとダイヤモンドバックスの関係者などから、早すぎる死を惜しむコメントが多数寄せられた。
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メジャー昇格&定着を目指すカージナルスの若手外野手たち
2018.1.31 17:30 Wednesdayカージナルスは今オフ、外野の人員整理に取り組み、40人枠からマグネウリス・シエラ(マーリンズへトレード)、スティーブン・ピスコッティ(アスレチックスへトレード)、ランドール・グリチック(ブルージェイズへトレード)を放出した。それでも球団内には才能豊かな外野手が揃っており、若手外野手たちは数少ないチャンスを生かすべく努力を続けている。
カージナルスは前述の3人を放出する一方で、打線の軸となり得るスラッガーとしてマーリンズからマーセル・オズーナを獲得。オズーナがレフト、昨季「打率3割・20本塁打・20盗塁」を達成したトミー・ファムがセンター、5年契約の2年目を迎えるデクスター・ファウラーがライトに入り、昨季打率.309のホゼ・マルティネスが外野4番手となるところまではほぼ当確と見られている。となると、控え外野手の枠はあと最大で1枠。ハリソン・ベイダーとタイラー・オニールがこの1枠をかけてスプリング・トレーニングで競争することになる。
ベイダーは昨年7月にメジャーデビューを果たし、32試合に出場して打率.235、3本塁打、10打点、OPS.659を記録。打撃のアプローチにやや粗さは残るものの、パンチ力とスピードを兼ね備え、センターを中心に外野3ポジションを守ることができる点も大きな魅力である。一方のオニールは昨年7月にマルコ・ゴンザレスとのトレードでマリナーズから加入。カージナルスの首脳陣の前でプレイするのは今回のスプリング・トレーニングが初めてとなる。昨季はAAA級で31本塁打、95打点、OPS.820をマークしたものの、打率.246、151三振と課題も残した。ベイダー同様に外野3ポジションを守ることができるが、どちらかと言うと両翼向きの選手であり、長打力をいかにアピールできるかがポイントとなるだろう。
ベイダーとオニールの下にはオスカー・メルカドとホゼ・アドリス・ガルシア(元巨人)も控えており、外野のタレント供給は途絶える気配がない。レギュラーが固定されており、チャンスはそれほど多くないかもしれないが、レギュラー陣から学ぶことも多いはず。若手外野手たちがスプリング・トレーニングを有効活用し、レギュラー陣から学んだことを今後に生かすことができれば、カージナルスの外野は当分の間、戦力の心配をする必要はなさそうだ。
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J.D.マルティネス、アリエタ、ホズマーらの動向を探る
2018.1.31 15:30 WednesdayJ.D.マルティネス、ダルビッシュ有、ジェイク・アリエタ、エリック・ホズマー、マイク・ムスターカスと大物選手がまだ市場に残っている今オフ。スプリング・トレーニングの開始がおよそ2週間後に迫るなか、各選手の市場はどのように動いていくのだろうか。MLB.comのジョン・ポール・モロシが大物5選手の状況を伝えている。
マルティネスには獲得候補の本命と目されるレッドソックスが5年1億2500万ドルのオファーを提示したとの報道があった。その後、レッドソックスがこのオファーを取り下げたのか、あるいは条件を引き上げたのかは定かではないが、レッドソックスの辛抱強いアプローチはレッドソックス以外に有力なオファーを提示しているチームがないことの証だろう。要するに、マルティネスとレッドソックスは希望条件に開きがあるとはいえ相思相愛の関係であり、遅かれ早かれ契約合意に達するはずである。
ダルビッシュについてはブリュワーズ、ツインズ、カブスなどが獲得に動いている。ただし、ツインズは5年、カブスは4年を超える長期契約に消極的であり、ダルビッシュ獲得に最も積極的な姿勢を見せているブリュワーズを本命に挙げる声もある。ドジャースもダルビッシュとの再契約を狙っていると見られるが、ぜいたく税を回避するためにはマット・ケンプ、ローガン・フォーサイス、ヤスマニ・グランダルといった高額年俸選手を放出することが必要不可欠。彼らの放出に目処が立たなければ、ダルビッシュ獲得は実現しないだろう。
ダルビッシュ同様に今オフのフリーエージェント市場においてトップクラスの先発投手と目されているアリエタの市場は比較的静かである。ダルビッシュ獲得に失敗したチームが次善の策としてアリエタ獲得に動く可能性はあるが、現時点では具体的な話はほとんど聞こえてこない。
ホズマーはロイヤルズとパドレスの一騎打ちという状態が続いている。ロイヤルズはホアキム・ソリア、ブランドン・モスらを放出して予算に余裕を作っており、これらの動きはホズマーと再契約を結ぶための準備だと捉えられている。両球団とも7年契約をオファーしていることが報じられており、ホズマーがどちらを選ぶのか注目が集まっている。
ムスターカスは三塁手の補強を目指しているチームが少ないこともあり、苦しいオフシーズンとなっている。正三塁手不在のチームとしてはブレーブス、ホワイトソックスなどが挙げられるが、注目はヤンキース。1500万ドルほどの予算を残していると見られており、ムスターカスが長期の大型契約を望まないのであれば、2~3年程度の契約で話がまとまる可能性もありそうだ。
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