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ヤンキースが2年ぶりのポストシーズンへ
2017.9.24 11:31 Sunday昨日、ドジャースが地区優勝したことによって優勝未決定なのはナ・リーグ中地区とア・リーグ東地区の2地区のみとなった。そのア・リーグ東地区で首位のレッドソックスを追う2位のヤンキースが日本時間9月24日のブルージェイズ戦に勝利して2年ぶりのポストシーズンを決めた。
この試合前まででレッドソックスとの差は4ゲーム、残り9試合で逆転しなければならない。既に直接対決が終わっているため自力で勝っていくしかない。前日は田中将大が満塁弾を浴びるなど8失点で敗れてしまった。連敗は必ず避けたい大事な試合の先発マウンドにはソニー・グレイが立った。グレイはアスレチックスから移籍したが好投しても味方の援護に恵まれないこともあってヤンキースでは3勝6敗と負け越していた。ちなみに今回、対戦したブルージェイズとの通算対戦成績は7試合に登板して3勝3敗 防御率2.60となっている。
注目の立ち上がり。初回に安打と四球で1死一・二塁のピンチを迎えるが後続を打ち取って無失点に抑えた。しかし、3回裏の投球では7月末に青木宣親(現メッツ)と共にチームに加入したテオスカー・ヘルナンデスに中堅方向へのソロ本塁打を浴びてブルージェイズに先制点を与えてしまう。それでもグレイは崩れることなく打たせてとる投球で走者こそ背負うもその後は無失点投球を披露し、6回4安打1失点で降板した。
好投しているグレイを援護したい打線は5回表、1死一・二塁の場面からこの日「8番 一塁」としてスタメン出場していたグレッグ・バードが相手先発のジョー・ビアギニが投じた初球のカッターを捉えてその打球が右中間スタンドに飛び込む逆転3ランを放ち3対1と試合をひっくり返した。その後も後半に2点をとったヤンキースはそのままリードを守り切り、5対1で勝利。先発したグレイは2桁10勝目に到達した。
今回の勝利で2年ぶりのポストシーズン進出を決めたヤンキース。前回は一発勝負のワイルドカードゲームで敗退し、ワールドシリーズ制覇の夢は早くも散ってしまった。ちなみにレッドソックスもレッズを相手に5対0と勝利したため、ゲーム差はこの日も変わることなく、優勝マジックも5となったためにヤンキースにとってはさらに不利な状況となってしまった。それでも今回はポストシーズン進出の壁を突破することができた。次はギリギリまで地区優勝を諦めない。
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ジャッジが飛距離140m超えの46号本塁打を記録
2017.9.23 11:36 Saturday9月に入り不振を脱出した印象があるヤンキースのアーロン・ジャッジ。日本時間9月23日の試合前までで9月の成績は打率.262 8本塁打 19打点と数字を伸ばしている。そして迎えた本日のブルージェイズ戦でも自慢の打棒を見せつけた。
今年はチームだけではなく、球界の顔となったジャッジだったが、オールスター明けから調子を崩し、三振の連続試合記録を樹立してしまうほど極度の不振に陥っていた。7月は打率.185で8月は.230となかなか復調の兆しが見えて来ない状態が続いていた。しかし、9月になってからは1試合2本塁打が2回と前半戦のような打撃を取り戻しつつあり、本日の試合前まで今月、彼が本塁打を打てばチームは無敗状態だった。
そして迎えたブルージェイズ戦。この日は「2番 右翼」として出場したジャッジは初回、1死走者なしで迎えた場面で打席に立った。対戦相手はこの日のブルージェイズの先発マルコ・エストラーダがでこの試合に勝てば2桁10勝に到達することになっていた。カウント2-1で迎えた4球目の内角へのフォーシームを捉えてその打球を左翼スタンドへと運び、チームに先制点をもたらした。
これで今季46号となり、1937年にジョー・ディマジオが放ったヤンキースの新人最多本塁打記録に並ぶことになった。また、今回の飛距離は469フィート(約142.9m)をと計測され今季、ロジャース・センターで放たれた最長弾の数字に認定された。
次々と記録を塗り替えていくジャッジ。次は1987年にマーク・マグワイアが記録したメジャー新人最多本塁打記録の更新だ。マグワイアの記録まであと「3」と迫り、新人初のシーズン50号到達も現実味を帯びてきた。
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タイガース 来季から監督交代へ
2017.9.23 11:04 Saturdayレギュラーシーズンが終わりに近づいているメジャーリーグにおいて低迷するチームにとっては指揮官の去就について考慮しなければならない時期がやってきた。ア・リーグ中地区4位と低迷するタイガースはブラッド・オースマス監督と来季の契約を結ばないと発表した。
オースマス監督は現役時代、捕手としてパドレスやアストロズなど4球団に所属し、メジャー18年で打率.251 80本塁打 607打点の成績を残した。彼は3度のゴールドグラブ賞を受賞する守備力の持ち主でリーグを代表する捕手の1人だった。引退後は2012年に第3回WBC予選に出場したイスラエル代表を率いるなど指導者としての経験を積んだ。現在のタイガースの指揮官となったのは2013年11月からで勇退したジム・リーランド前監督の後釜として期待されてきた。
タイガースは2011年から地区4連覇を果たしており、黄金時代を迎えた。オースマス監督に代わってからもすぐ優勝を果たし、ディビジョンシリーズで敗れたものの、監督初年度としては好成績を残した。しかし、その翌年は一転して地区最下位に沈んでしまう。それでも昨年は2位と上位に返り咲くなど今季は優勝が期待されたが、前半戦から下位に低迷し、エースのジャスティン・バーランダーをはじめ、主力のJ.D.マルティネス、ジャスティン・アップトンを放出するなどチームは再建モードに突入した。
オースマス監督は契約しない旨を通達され「その理由は分かっている。チームが勝てなかったからだ」と低迷した責任を感じている。また、タイガースのアル・アビラGMも「チームに新しい風を入れる為に選手の入れ替えをしなければならない。そのために新しい考えを持った指揮官を迎える必要がある」と改革の意思を示している。
アビラGMは「チームにとっては今回の件については驚くべきことではない」とシーズンの成績次第で監督を代えることを考えていたようだ。それでもオースマス監督との間には壁などはなく良い関係を築いている。「私たちはオースマスを監督を任せたことに後悔はしていない」と話しているほどだ。
来季からまた新たなスタートを切るタイガース。果たして新指揮官は誰になるのか、再び黄金時代を迎えるために人選が重要になってくる。
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オリオールズのマチャド引き止め予定はなし
2017.9.22 11:24 Fridayポストシーズン開幕が刻々と迫っているメジャーリーグの裏では少しずつオフの選手契約に向けての話し合いが行われている。先日、ブルージェイズがマルコ・エストラーダと1年の契約延長を決めたばかり。一方で同地区のライバルであるオリオールズでは来季オフ限りでFAとなるマニー・マチャドを引き止めしない方向だという報道が出た。
今季、1年契約でシーズンに臨んでいるマチャドは日本時間9月20日時点で147試合に出場して打率.264 32本塁打 92打点と主力の1人として活躍している。8月には自身2度目の月間MVPに選出されるなどその打棒を発揮していたが、9月は一転して打率.229 2本塁打 4打点と不振に喘いでいる。
第一報を報じた「MLB Network」のジョン・ヘイマン記者によると「オリオールズはオールスターに3回選出されたマチャドを引き止めるつもりはない」という。彼を手放す代わりにチームは投手陣の再建を目指し、他球団から先発ローテーションを守れる安定した投手を獲得を狙う。実際にチームの先発防御率はメジャーワーストの5.64と落ち込んでいる。また、ジェレミー・ヘリクソンやウバルド・ヒメネス、クリス・ティルマンらもFAになる予定で先発陣の立て直しが急務となっている。
このまま来季オフにFAとなればマチャドの他球団移籍が濃厚になった。彼は打撃だけではなく、ゴールドグラブ賞を2回受賞している守備力も魅力のため争奪戦が予想される。果たしてどこのチームのユニフォームを着ることになるだろうか。
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ドジャースの地区優勝までマジック1
2017.9.22 10:46 Friday9月後半になった今、各地区では次々と優勝チームが決まっている。昨日はレッドソックスがポストシーズン進出を決めた。一方のナ・リーグ西地区首位のドジャースは優勝へのマジックを2として日本時間9月22日のフィリーズ戦に臨み、この日の先発マウンドには前田健太が立った。
今季25度目の先発となった前田は13勝目を目指す大切な試合であり、チームのマジックナンバーを減らす重要な役割を担っていた。現地ではポストシーズンでリリーフにまわる話がでていることもあり、これが実質、今年のレギュラーシーズン最後の先発となる可能性がある。今回、対戦したフィリーズとは通算3試合に登板して3勝負けなしととても相性がよい。今年は日本時間4月29日、本拠地のドジャー・スタジアムで対戦しており7回2失点と好投している。
注目の立ち上がり。初回は先頭打者のセザー・ヘルナンデスにいきなり四球で歩かせると、次打者のフレディ・ガルビスに右翼への安打を許し無死一・二塁のピンチを迎える。しかし、その後は2者連続三振に抑えて2死とするが5番のアーロン・アルテールを四球で出塁させて2死満塁とさらにピンチを広がった。それでも前田は落ち着いており、続くオドゥベル・ヘレーラを見逃し三振に抑えて結果的に球数を要したものの、この回のアウトをすべて三振でとった。
続く2回は3者凡退に抑えこのまま序盤を乗り切るかに思われたが、3回の投球で試練が待っていた。2対0とドジャースのリードで迎えた3回裏のフィリーズの攻撃、先頭打者のヘルナンデスに二塁打を許すも続くガルビスの進塁打により1死三塁とする。だが、3番のニック・ウィリアムズに初球のチェンジアップを捉えられてこれが本塁打となり2対2の同点とされた。それでもその後は崩れることもなく残りの2人の打者を打ち取って最少失点で3回の投球を終えた。この時点で既に前田の球数は61に達しており、デーブ・ロバーツ監督はここで前田を代えるという決断を下した。
前田が序盤で降板し、3番手として登板したジョシュ・フィールズが5回裏に2点を失うもドジャース打線が6、7回の攻撃で合計3点をとり5対4と逆転に成功した。最終回は守護神のケンリー・ジャンセンがフィリーズ打線を3人で抑えて試合終了。チームは勝利を収めてマジックを1としたがこの日は2位、ダイヤモンドバックスの試合がないために本日の地区優勝は決まらなかった。
この日、先発の前田は3回3安打2失点の投球も勝ち負けはつかず。今回はポストシーズンでのロングリリーフを見据えてのものだったのかもしれない。先発ではないが、チームのワールドシリーズ制覇に向けて必要な戦力であることには変わりはない。ドジャースは明日からジャイアンツ戦に臨み、リッチ・ヒルが先発予定。次こそ地区優勝を決めたいところだ。
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ブルージェイズがエストラーダと契約延長
2017.9.21 06:37 Thursday今季限りで2年契約が終了し、シーズン終了後にフリーエージェントになる予定だったマルコ・エストラーダ(ブルージェイズ)が1年1300万ドルで契約延長に合意した。ブルージェイズは日本時間9月21日に正式に契約合意を発表している。
エストラーダは2008年にナショナルズでメジャーデビューを果たし、ナショナルズで2年、ブリュワーズで5年プレイした後、総額2600万ドルの2年契約でブルージェイズに加入。加入1年目の2015年に13勝8敗、防御率3.13という自己ベストの成績を残し、昨季は9勝9敗、防御率3.48をマークした。
今季は5月末の時点で4勝2敗、防御率3.15と上々のスタートを切ったものの、6月に0勝4敗、防御率9.11の大不振に陥り、日本時間7月22日の時点で防御率は5.52まで悪化。9月に入ってようやく本来のピッチングを取り戻し、今季ここまでの成績は9勝8敗、防御率4.84となっている。
昨季は腰の故障により2度の故障者リスト入りを経験したが、今季は戦列を離れることなく31試合に先発。マーカス・ストローマンとともに開幕から先発ローテーションを守っている。ある程度のイニング数を計算できるイニング・イーターである点、そして9月に入って本来のピッチングを取り戻し、来季に向けての光明が見えてきた点などが評価されて契約延長に至ったと見て差し支えないだろう。
これで来季のブルージェイズはストローマン、アーロン・サンチェス、J.A.ハップ、エストラーダで先発4番手までが確定。残り1枠をジョー・ビアジーニやライアン・ボルッキらが争うことになりそうだ。ホゼ・バティースタの今季限りでの退団が確実となっており、一つの時代が終わったことを感じさせつつあるブルージェイズ。その中で先発ローテーションの顔ぶれにある程度の目処がついたことは朗報と言えそうだ。
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シーズン本塁打の新記録誕生!17年ぶりの記録更新
2017.9.21 05:40 Thursday日本時間9月20日、シーズン5693本塁打(2000年)のメジャーリーグ記録がついに更新された。ジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)、アーロン・ジャッジ(ヤンキース)らが本塁打続出のシーズンを牽引してきたが、記念すべき5694本目の本塁打を放ったのは極度の打撃不振に苦しむあの男だった。
タイガース対アスレチックス戦の5回裏、アレックス・プレスリー(タイガース)がダニエル・ゴセット(アスレチックス)から2号ソロを放ち、5693本塁打のメジャーリーグ記録に並んだ。そしてロイヤルズ対ブルージェイズ戦の8回表、アレックス・ゴードン(ロイヤルズ)がライアン・テペラ(ブルージェイズ)から8号ソロを放ち、これが記念すべき記録更新の一発となった。レギュラーシーズン12日を残しての記録更新である。
ゴードンは今季137試合に出場して打率.209、8本塁打、44打点、OPS.600の大不振。OPS.692に終わった昨季の数字すら下回り、長打率.314とOPS.600は規定打席に到達している150人の中でワーストの数字である。そのゴードンが記録更新の一発を放ったのだから面白い。
今季はシーズン本塁打以外にも本塁打に関する記録が続々と生まれている。1試合複数本塁打を記録した選手は延べ374人。これは1999年の362人を上回る新記録である。日本時間5月31日から6月27日にかけての28日間は、1試合複数本塁打を記録した選手が毎日現れた。さらに、日本時間9月20日にヤスマニ・グランダル(ドジャース)とイアン・キンズラー(タイガース)が20号本塁打を放ち、これで今季20本塁打に到達した選手は110人となった。歴代最多記録は昨季の111人。こちらも記録更新は間違いないだろう。
ジャッジ、コディ・ベリンジャー(ドジャース)のほか、リース・ホスキンス(フィリーズ)、マット・オルソン(アスレチックス)といった新時代のスラッガーたちが続々と台頭してきた2017年シーズン。記録にも記憶にも残る一年となったことは間違いないだろう。
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三振率50%超 キンブレルのずば抜けた三振奪取能力
2017.9.20 07:21 Wednesdayレッドソックスのクローザー、クレイグ・キンブレルが歴史的なシーズンを過ごしている。62試合に登板して5勝0敗33セーブ、防御率1.41というのはキンブレルにとっては特別優れた数字ではないかもしれないが、64イニングで120奪三振。なんと対戦した打者の過半数から三振を奪っているのだ。
キンブレルは今季ここまで236人の打者と対戦し、120人から三振を奪っている。三振率は実に50.8%。もしキンブレルが50%以上の三振率をキープしたままレギュラーシーズンを終えれば、60イニング以上の投手としては史上2度目の快挙となる。ちなみに、史上初の三振率50%超えを2012年に成し遂げたのもキンブレルである。この年、キンブレルは231人の打者と対戦して116三振を奪い、三振率50.2%をマークした。
60イニング以上ではキンブレルしか達成していない「三振率50%超え」だが、イニング数の制限を50イニングまで下げると2014年のアロルディス・チャップマン(当時レッズ)が三振率52.5%(打者202人から106奪三振)を記録している。しかし、イニング数の制限をさらに下げて30イニングとしても、三振率50%超えは現れない。2015年にカーター・キャップス(当時マーリンズ)が三振率49.2%(打者118人から58奪三振)を記録したのが惜しかった唯一のケースである。
キンブレルの登場前、三振率のメジャー記録を持っていたのはエリック・ガニエだった。ガニエは55度のセーブ機会をすべて成功させ、2勝3敗55セーブ、防御率1.20という驚異的な成績を残してサイ・ヤング賞を受賞したドジャース時代の2003年に三振率44.8%(打者306人から137奪三振)を記録。ガニエはこの年82.1イニングを投げていたが、80イニング以上ではもちろんガニエの数字が歴代トップ。年々打者の三振率が上昇しているメジャーリーグだが、50イニング以上までハードルを下げてもガニエを上回るのはキンブレルとチャップマンだけである。
今季のキンブレルは対戦した236人の打者のうち184人を2ストライクに追い込んでいる。割合にすると78.0%という高率になるが、これはカウントの記録が残されるようになった1988年以降で最高の数字である。また、キンブレルは対戦した打者の35.2%をカウント0-2に追い込んでいる。2012年の43.3%には劣るものの、昨季の26.4%から大きく上昇。投手有利のカウントを作り、高めのフォーシームないし低めのカーブで仕留めるというパターンで三振の山を築いている。
球界屈指の三振奪取能力を誇るキンブレル。最終的にどのような数字を残して今季を終えるのか楽しみだ。
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第24週のMVPはクルーバーとJ.D.マルティネス
2017.9.19 07:24 Tuesday第24週(9月11日~9月17日)の週間最優秀選手が発表され、ア・リーグはコリー・クルーバー(インディアンス)、ナ・リーグはJ.D.マルティネス(ダイヤモンドバックス)が選出された。
クルーバーは2試合に先発して16イニングを投げ、1完封を含む2勝0敗、防御率0.00、奪三振17、与四球0という完璧なパフォーマンスで第12週以来今季2度目、通算4度目となる週間MVPに輝いた。四球を1つも与えなかっただけでなく、許したヒットもわずか8本だけ。文字通り支配的なピッチングを展開し、チームの22連勝に大きく貢献した。日本時間9月13日のタイガース戦では被安打5、奪三振8の無四球完封勝利をマーク。この快投によりインディアンスはア・リーグタイ記録となる20連勝を成し遂げた。また、日本時間9月18日のロイヤルズ戦でも7イニングを投げて被安打3、奪三振9、与四球0の好投。これで8月以降の10先発で9勝1敗となり、特に9月は4戦4勝、防御率0.87という驚異的なピッチングを続けている。腰痛により5月上旬からおよそ1ヶ月を欠場しながらも、今季ここまで17勝4敗、防御率2.35、252奪三振という素晴らしい成績をマーク。今やサイ・ヤング賞の筆頭候補に挙げられている。
マルティネスは打率.435(23打数10安打)、3本塁打、6打点、OPS1.437の好成績をマークし、なんと2週連続今季4度目、通算6度目の週間MVP受賞となった。1シーズンに4度の週間MVPを受賞したのは史上初の快挙。また、同一シーズンに両リーグで週間MVPを受賞したのは2004年のカルロス・ベルトラン(ロイヤルズ&アストロズ)に次いで史上2人目の快挙である。期間中の長打率.957はリーグトップ、10安打は同トップタイ、3本塁打は同2位タイ、打率.435は同4位の好成績だった。日本時間9月9日から15日にかけて7試合連続打点を記録したが、これは球団史上3位の記録。また、日本時間9月2日から15日にかけての12試合で18得点、10本塁打、20打点を記録したが、これは史上5人目の快挙だった。ダイヤモンドバックス加入後の51試合で24本塁打を量産しているスラッガーの勢いはまだまだ止まりそうにない。
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9月19日 第24週の最優秀ブルペンはフィリーズ
9月12日 第23週のMVPはホズマーとJ.D.マルティネス
9月12日 第23週の最優秀ブルペンはインディアンス
9月5日 第22週の最優秀ブルペンはエンゼルス
8月29日 第21週のMVPはバクストンとスタントン
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シーズン本塁打記録更新目前!あと31本塁打で新記録
2017.9.19 05:15 Tuesdayレギュラーシーズンも残すところ2週間。「フライボール・レボリューション」に象徴されるようにメジャーリーグ全体の本塁打量産が話題となった今季だが、レギュラーシーズン第24週を終えた時点で5663本もの本塁打が飛び出した。歴代最多記録は2000年の5693本塁打。あと31本塁打で新記録樹立となるのである。
4月に歴代2位となる863本塁打が飛び出した今季は、5月に1060本塁打(歴代2位)、6月に1101本塁打(歴代最多)、7月に936本塁打(歴代2位タイ)、8月に1119本塁打(歴代最多)と驚異的なペースで本塁打が量産され、9月はここまで584本塁打。6月に全ての月を通じての最多本塁打記録を更新し、それをさらに8月に更新するという記録ラッシュで、いわゆる「ステロイド時代」に樹立されたシーズン5693本塁打の歴代最多記録の更新が目前に迫っている。
8月に18本塁打を放ち、マーリンズのシーズン最多本塁打記録を塗り替えたジャンカルロ・スタントンはここまで両リーグ最多の54本塁打。前半戦だけで30本塁打を放ち、ルーキーとしては史上2人目のシーズン40本塁打をクリアしたアーロン・ジャッジ(ヤンキース)はここまでア・リーグ最多の43本塁打。そして、1試合4本塁打を記録するなど、史上5人目となる「1シーズンで複数球団に所属してシーズン40本塁打」の快挙を成し遂げたJ.D.マルティネス(ダイヤモンドバックス)はここまで40本塁打。40本塁打以上を放っているのはこの3人だけだが、30本塁打以上がすでに31人、20本塁打以上がすでに107人も誕生し、20本塁打以上の選手数は歴代最多記録(昨年の111人)を超えそうな勢いである。
今季は1試合1チームあたり1.26本の本塁打が飛び出しており、このままのペースでいけば日本時間9月20日にも新記録が誕生する。それどころか、このペースを維持すれば最終的には6100本塁打を超える計算であり、空前絶後の大記録が生まれることになりそうだ。
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第24週の最優秀ブルペンはフィリーズ
2017.9.19 03:38 TuesdayMLB公式サイトでは今季から週ごとに独自の計算方法で「週間最優秀ブルペン」を選出している。第24週の最優秀ブルペンにはフィリーズが選出された。
計算方法は至ってシンプル。以下のルールに従ってポイントを加減していくだけである(合計100ポイントで優秀だと考えられている)。
・1アウト=+1.5ポイント
・1奪三振=+1.5ポイント
・1セーブ=+5ポイント
・1被安打=-2ポイント
・1自責点=-4ポイント
・1非自責点=-2ポイント
・1与四球=-1ポイント
・1セーブ失敗=-5ポイント第24週のフィリーズは28.2回(=86アウト)で34奪三振、1セーブを記録した一方、被安打11、自責点4、与四球7、セーブ失敗1で合計135ポイントを獲得。防御率1.26という安定したパフォーマンスで期間中の6試合を4勝2敗と勝ち越したチームの戦いを支え、第24週にして「週間最優秀ブルペン」初受賞となった。新人左腕のホビー・ミルナーと新人右腕のリカルド・ピントがチーム最多の4試合に登板し、それぞれ無失点の好投。日本時間9月13日にメジャーデビューを果たしたばかりのビクトル・アラーノ、今季から本格的にリリーバーへ転向したアダム・モーガン、日本時間9月3日にカージナルスからウエーバーで獲得したケビン・シーグリストもそれぞれ3試合に登板して無失点だった。期間中唯一のセーブを挙げたクローザーのヘクター・ネリスは2試合に登板して2本塁打を浴び、防御率6.00と今一つ。なお、獲得ポイント数の2位はブリュワーズ(130ポイント)、3位はレッドソックス(107.5ポイント)だった。
各週の最優秀ブルペン
第1週 ロッキーズ(98ポイント)
第2週 レッズ(119.5ポイント)
第3週 アストロズ①(132.5ポイント)
第4週 エンゼルス①(100.5ポイント)
第5週 インディアンス①(125ポイント)
第6週 エンゼルス②(80.5ポイント)
第7週 アストロズ②(106ポイント)
第8週 ドジャース①(126ポイント)
第9週 マーリンズ(124.5ポイント)
第10週 マリナーズ(87ポイント)
第11週 レッドソックス(106.5ポイント)
第12週 ドジャース②(120.5ポイント)
第13週 ジャイアンツ(116ポイント)
第14週 ブリュワーズ(101.5ポイント)
第15週 オールスター週のため発表なし
第16週 ヤンキース①(112ポイント)
第17週 カブス(118.5ポイント)
第18週 ヤンキース②(99ポイント)
第19週 ツインズ(114ポイント)
第20週 ナショナルズ(91ポイント)
第21週 ドジャース③(132ポイント)
第22週 エンゼルス③(109.5ポイント)
第23週 インディアンス②(116.5ポイント)
第24週 フィリーズ(135ポイント)
(丸印は受賞回数)
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8月29日 第21週のMVPはバクストンとスタントン
8月28日 第21週の最優秀ブルペンはドジャース
8月22日 第20週のMVPはマチャドとリゾー
8月21日 第20週の最優秀ブルペンはナショナルズ
8月15日 第19週のMVPはロサリオとスタントン
8月14日 第19週の最優秀ブルペンはツインズ
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【戦評】ボイド ノーヒッターまであと1人も快挙逃す
2017.9.18 08:32 Monday長年タイガースのエースとして活躍したジャスティン・バーランダーがアストロズを地区優勝に導いた日本時間9月18日、26歳の左腕マシュー・ボイド(タイガース)がノーヒッターまであと1人に迫る快投を披露。9回二死からティム・アンダーソンに二塁打を浴びて快挙達成はならなかったものの、ノーヒッターまであと1人に迫ったのはタイガースではバーランダー以来6年ぶりのことだった。
この試合では序盤からタイガース打線が機能し、初回から6イニング連続得点で大量9点をリード。7回裏こそ無得点に終わったものの、8回裏にはジャイマー・キャンデラリオに3号スリーランが飛び出し、試合の行方を決定づけた。そして、猛打爆発の陰に隠れてボイドがノーヒットピッチングを展開。気付けば観客の関心は試合の行方よりも、ノーヒッターの行方に向けられていた。
9回表のホワイトソックスの攻撃。先頭のアダム・エンゲルがカウント2-1からの4球目を打ち上げて三塁へのファウルフライに倒れると、代打で登場したケバン・スミスはカウント0-2からの3球目を打って二塁ゴロに倒れ、ノーヒッター達成まであと1人となった。ここで打席には1番アンダーソン。「ノーヒッターを達成させないように、何とかしようと思っていたんだ」と自身の打席を振り返ったアンダーソンはカウント2-0からの3球目、外角低めへのチェンジアップを右中間へ弾き返し、これが二塁打となってノーヒッター阻止に成功したのだった。114球目を打たれて快挙達成を逃したボイドだったが、気落ちすることなくヨアン・モンカダを打ち取って記念すべきメジャー初完投&初完封を達成。121球の熱投だった。
試合後、ブラッド・オースマス監督はシーズンの大半を三塁手として過ごし、ここ最近になってライトを守る機会が多くなったニコラス・カステヤーノスに守備固めを起用する考えはなかったのかと問われ、「あの打球は誰も捕れないよ」と答えた。惜しくも快挙を逃したボイドだが、9月は4先発で防御率2.16と好投を続けており、8月末の時点で6.13だった防御率は5.33まで向上。今日の好投は来季の先発ローテーション定着に向けて大きなアピールとなったに違いない。
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アストロズがア・リーグ編入後初の地区優勝!
2017.9.18 07:55 Monday地区優勝へのマジックナンバーを1としていたアストロズが、日本時間9月18日のマリナーズ戦に7-1で快勝。2013年にア・リーグ西部地区へ編入して以降初めて、2001年以来16年ぶりとなる地区優勝を成し遂げた。
地区優勝を懸けた試合で先発のマウンドに上がったのは8月末のトレードでチームに加入したジャスティン・バーランダー。アストロズ加入後の2先発で計14イニングを投げて1失点と好投したベテラン右腕は、この試合でも7回1失点の好投を見せ、試合の流れを引き寄せた。打線は1点ビハインドの5回裏にデレク・フィッシャーの5号ツーランとマーウィン・ゴンザレスの22号ツーランで4点を奪い、逆転に成功。7回裏にもジョージ・スプリンガーに32号ソロ、カルロス・コレアに21号ツーランが飛び出し、合計4発の一発攻勢で好投するバーランダーを援護した。
7-1と6点差がついたものの、A.J.ヒンチ監督は8回にクリス・デベンスキー、9回にケン・ジャイルズを起用する必勝リレーを展開。ジャイルズが一死から3連打を浴びて満塁のピンチを背負ったが、ネルソン・クルーズを空振り三振、カイル・シーガーをショートフライに打ち取り、歓喜の瞬間を迎えた。
日本時間7月29日の時点で貯金は34を数え、シーズン100勝を軽く超えそうな勢いで勝利を積み重ねていたが、8月に入って11勝17敗と急失速。7月末のトレード・デッドラインでの補強失敗により選手の士気が低下したとの報道も出ていたが、8月末のバーランダー獲得をきっかけに盛り返した。バーランダーは加入後3戦3勝の活躍ぶり。バーランダーの獲得が地区優勝に繋がったことは言うまでもないだろう。
チーム打率.282、815得点、OPS.824はいずれもリーグトップ。221本塁打もリーグ3位の数字だが、その一方で987三振はリーグ最少。確実性と破壊力を兼ね備えた強力打線がチームの快進撃を支えてきた。バーランダーが加入したとはいえ決して強力とは言えない投手陣を打線が援護することができれば、ポストシーズンでも十分に戦えるはず。次なる目標は2005年以来となるリーグ優勝、そして球団史上初となるワールドシリーズ制覇だ。
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レッズ注目新人のグリーンがマイナーで二刀流実践中
2017.9.17 11:57 Sunday去る6月に行われたドラフト会議でレッズからドラフト1巡目指名(全体2番目)を受けたハンター・グリーンは今、チーム傘下の「ビリングス・ムスタングス」で経験を積んでいる。入団前から投手と野手の二刀流として注目が高かった選手はメジャーへの階段を一歩ずつ上がっている。
ドラフト以前は高校生でありながら投手として最速165キロの直球、野手としては主に遊撃手として140m近い特大弾を放つパワーと技術を持った大型選手としてドラフト組のプロスペクトランキングでは1位に位置していた。入団後はレッズ内で2位にランクインするほど18歳でありながら大きな期待をかけられている。現在は野手中心で出場しており、7試合で打率.233 7安打 3打点の成績を残している。また投手としても既に登板しておりこちらは3試合で0勝1敗 防御率12.46となっている。
「僕は打つことも投げることも好きなんだ」話すグリーン。球団はドラフト時に投手として指名したこともあってどちらかを集中して鍛えることになると思われたが現在のように投手、野手ともに出場機会がある。このままレッズの選手としてメジャー昇格できた際には投手も打席に立つナ・リーグ所属のため、彼にとっては良いことづくしといえるだろう。それでもグリーンのプロ人生は始まったばかり。「まだまだ道は長いよ。もっとやるべきことがある」と将来のメジャーデビューに向けて向上していくことを誓っていた。
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ベリンジャーがナ・リーグ新人最多タイの38本塁打
2017.9.17 11:17 Sunday泥沼11連敗を脱出したドジャースはクレイトン・カーショウ、ダルビッシュ有、アレックス・ウッドの3人で再び3連勝と上昇気流に乗った。そして日本時間9月17日に行われたナショナルズ戦で4番打者として出場したコディ・ベリンジャーがナ・リーグ新人最多タイとなるシーズン38本塁打を記録した。
3連勝で迎えたナショナルズとの第5回戦、両チームは今季2勝2敗と五分五分の戦いをしている。終盤戦の9月に突入しても好調を維持し続けているベリンジャーの試合前までの月間成績は打率.288 3本塁打 7打点の成績。迎えた今回の試合では2回表の第1打席から魅せ場がやってきた。
対戦したナショナルズの先発は今季わずか1勝のA.J.コール。2回表の先頭打者として打席に立ったベリンジャーは2球目のフォーシームを捉えてその打球は右中間スタンドまで飛んでいきドジャースに先制点をもたらした。これでシーズン38号となり、ナ・リーグ新人最多タイの本数となった。ちなみに過去にこの記録を達成したのは1930年に当時のボストン・ブレーブスに所属していたワリー・バーカーと1956年にレッズで活躍したフランク・ロビンソンの2人となっている。試合はドジャースが3対2でナショナルズを下して4連勝を飾った。
去る日本時間9月4日のパドレス戦で1993年にマイク・ピアッツァが持つドジャース新人最多本塁打記録「35」を塗り替えたベリンジャー。球団記録の次はナ・リーグ記録も塗り替えようとしておりこの大型新人がどこまでその本数を伸ばすのか注目される。
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右膝を故障していたヌニェスが戦線復帰
2017.9.16 11:29 Saturday2年連続のア・リーグ東地区制覇を狙うレッドソックスは2位のヤンキースと3ゲーム差とし烈な優勝争いを繰り広げられている。長いシーズン中はどうしても故障者が出てしまうが、この大事な時期にきて投手では左肘を痛めていたデービッド・プライスが、野手では右膝を故障したエドゥアルド・ヌニェスが復帰した。
ヌニェスは日本時間7月27日にジャイアンツから移籍後は主に1播打者として37試合に出場し打率.319 8本塁打 27打点と新天地で本領を発揮している。しかし、日本時間9月10日に行われたレイズ戦の1回裏に二盗を成功させるも左膝を痛めてしまった。その後もプレーを続けて2安打の活躍も大事をとって途中交代となり試合から退いた。その後はこの試合を最後に数日間の休養が決まり、静養していた。そして日本時間9月16日のレイズ戦からスタメンではないものの、戦線復帰を果たした。
ジョン・ファレル監督は「ヌニェスの復帰はチームによってとても良いことだ。週末のトロピカーナ・フィールドでのレイズ戦には帯同できる。ただし、まだ完全な状態ではないためにスタメンに戻るにはまだ数日かかるだろう」と話している。
既に今季、ヤンキースとの直接対決は終了していることから自力で勝利を積み重ねていくしかないレッドソックス。直近10試合では6勝4敗と勝ち越しており、ヌニェスがスタメン復帰となれば再びリードオフマンとして活躍してくれることだろう。
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ラッキー&コントレラスのバッテリーが退場処分
2017.9.16 10:35 Saturdayナ・リーグ中地区首位を走るカブスは2位タイのカージナルス(日本時間9月15日時点)との首位攻防戦に臨んでいる。初戦は8対2と勝利を収めてこれで4連勝を飾ったものの、試合は途中、先発と4番打者が同時退場する出来事があった。
今回、退場となったはジョン・ラッキーとウィルソン・コントレラス。発端は1対1で迎えた5回表のカージナルスの攻撃、2死一・二塁の場面で打席にはカルロス・マルティネスがいたときだった。カウント2-2でラッキーが投じた5球目のカッターは外角へ、これがストライクかに思われたが審判の判定はボールとなった。これに激高するラッキー、その間にジョー・マドン監督が審判に確認をとるも判定が覆ることなく試合は続けられた。その直後の6球目のカッターをマルティネスに捉えられてこれが適時打となり勝ち越しを許した。
2失点となったラッキーは5球目の判定に不服な状態のまま、再び審判に詰め寄ると退場処分を受けてしまった。直後に捕手のコントレラスもマスクを叩きつけて怒りを露わにしたが、彼も続けて退場することになった。同時に2人が途中交代することになったカブスは投手がジャスティン・ウィルソン、捕手がアレックス・アビラに交代した。試合は6回裏にカブス打線が爆発して7得点を挙げ、逃げ切った。
試合後、コントレラスは「この怒りをコントロールすることができなかった。審判にあたった訳ではないのだが、謝罪したい」と振り返っている。また、打席に立っていたマルティネスは「5球目はボールだと確信していたよ」とコメントしている。実際にこの事件の発端となった球が投じられた直後に彼は打席を外している。ラッキーは審判の判定に不服なのと同時に彼がボール球だと堂々と打席を外したことが許されなかった可能性もある。試合こそ勝ったカブスだが、4連勝を飾った試合で一波乱の出来事だった。
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【戦評】田中7回2失点で12勝目 ジャッジがスリーラン2発
2017.9.15 13:08 Fridayヤンキースのレギュラーシーズンは残り17試合。そのうちの14試合を本拠地ヤンキー・スタジアムで戦うことができる。ジョー・ジラルディ監督は「今夜からスタートだ」とスケジュールの利を生かしたラストスパートを誓ったが、日本時間9月15日のオリオールズ戦はラストスパート開始に相応しい試合展開となった。
1回裏、ヤンキース打線がいきなり火を噴いた。1番ジャコビー・エルズベリーからの3連打であっという間に1点を先制すると、マット・ホリデイの内野ゴロの間に2点目。チェイス・ヘッドリーのタイムリーの後、トッド・フレイジャーの25号スリーランで一挙6得点のビッグイニングとなり、オリオールズ先発のウェイド・マイリーをノックアウトした。
4回裏にアーロン・ジャッジの42号スリーランで3点、6回裏にはジャッジの43号スリーランとゲーリー・サンチェスの31号ソロで4点を追加。大量13点の援護を先発の田中将大にプレゼントした。
大量援護をもらった田中は4回表にジョナサン・スコープに32号ソロ、6回表にトレイ・マンシーニに24号ソロを浴びたものの、7イニングを投げて失点はこの2点だけ。オリオールズ打線に8安打を許しながらも要所をしっかりと締め、反撃のきっかけを与えなかった。
ヤンキースは8回表に2番手ブライアン・ミッチェルが2失点、9回表にジオバニー・ガジェゴスが1失点を喫したが、いわゆる勝ちパターンを担う投手を使わずに勝利。本拠地6連戦の初戦を良い形で取ることができた。
田中は今季12勝目(11敗)をマークし、日米通算150勝に到達。「150勝もできるなんて夢にも思っていなかった」と語った田中だが、4回7失点でノックアウトされた前回登板の反省を生かして7回2失点の好投。前回登板を除けば後半戦は毎試合のように試合を作っており、頼れるエースが戻ってきたと判断しても良さそうだ。なお、この試合で31号本塁打を放ったサンチェスは1952年と1956年に30本塁打を放ったヨギ・ベラ、2003年に30本塁打を放ったホルヘ・ポサダを抜き、捕手によるシーズン本塁打の球団記録を更新している。
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【戦評】9回二死から追い付き延長10回サヨナラで22連勝
2017.9.15 12:41 Fridayノーヒッター達成の試合にファインプレイが付き物であるように、奇跡にはドラマが付き物だ。日本時間9月15日のロイヤルズ戦で21連勝中のインディアンスがまさにドラマチックな奇跡を起こしてみせた。連勝ストップまであと1アウトに追い込まれながら同点に追い付き、延長戦の末、メジャーリーグ史上単独2位となる22連勝を成し遂げたのだ。
インディアンスはタイガースとの3連戦を終え、この日からロイヤルズとの4連戦。その初戦はジョシュ・トムリン(インディアンス)とジェイコブ・ジュニス(ロイヤルズ)の両先発で始まった。ロイヤルズは2回表に無死一、三塁のチャンスを作り、マイク・ムスターカスの併殺打の間に先制。インディアンスは3回裏にロニー・チゼンホールのタイムリーで同点に追い付いたが、ロイヤルズが6回表にエリック・ホズマーのタイムリー二塁打で勝ち越しに成功し、ロイヤルズが1点をリードしたまま試合は9回裏を迎えた。
9回裏、ロイヤルズはクローザーのケルビン・ヘレーラを投入。インディアンスは先頭のヤンディ・ディアスがショートゴロに倒れた後、タイラー・ネークインがレフト前ヒットで出塁したが、フランシスコ・メヒアが二塁ゴロに倒れ、連勝ストップまであと1アウトに追い込まれてしまった。しかし、ここでフランシスコ・リンドーアがレフトフェンスを直撃する二塁打を放ち、メヒアの代走として出場していたエリック・ゴンザレスが一塁から一気に生還。土壇場での同点劇に、本拠地プログレッシブ・フィールドは大歓声に包まれた。
クローザーのコディ・アレンが10回表のロイヤルズの攻撃を無得点に抑え、そして迎えた10回裏。先頭のホゼ・ラミレスが今季50本目の二塁打で出塁すると、エドウィン・エンカーナシオンが四球を選んで無死一、二塁のチャンスを作る。ここでジェイ・ブルースがライト線へのタイムリー二塁打を放ち、22連勝が達成された。
1916年にニューヨーク・ジャイアンツが記録した26連勝まであと4つ。今日のドラマのような同点劇、サヨナラ劇を見ればメジャー記録の更新も不可能ではないように思われるが、まずはマジック3(インディアンスの試合終了時点)に迫った地区優勝が次なる目標となりそうだ。
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アストロズ 俊足好守の外野手・マリズニックが戦線離脱
2017.9.15 12:18 Fridayアストロズの控え外野手、ジェイク・マリズニックが日本時間9月14日のエンゼルス戦で右手親指を骨折し、ポストシーズンを含めた今季の残り試合を欠場する可能性が高くなった。チームの発表によるとマリズニックは日本時間9月16日に手術を受ける予定であり、全治には6~8週間を要すると見られている。
マリズニックは日本時間9月14日のエンゼルス戦の3回表、一塁手と右翼手の間に落ちるポテンヒットを放って二塁へスライディングした際に右手を負傷。そのまま試合から退いたが、検査の結果、親指の骨折が判明した。全治6~8週間との診断であり、復帰は早くても10月末。ちょうどワールドシリーズの時期であり、アストロズがワールドシリーズまで進出すればマリズニックが間に合う可能性もあるが、6週間で完治する保証はなく、今季中の戦列復帰は極めて難しい状況だ。
3月に26歳の誕生日を迎えたマリズニックは今季がメジャー5年目。今季は打撃面で急成長を遂げて自己最高のシーズンを送っており、ここまで106試合に出場して打率.243、16本塁打、35打点、OPS.815をマークしている。昨季までの自己最多本塁打が9本(2015年)、通算OPSが.607だったことを考えるとまさに急成長。一方、2015年に24盗塁を記録するなど3年連続2ケタ盗塁を記録していたものの、今季は9盗塁どまりであり、外野でのDRS(守備防御点)も2014年に+15、2015年に+13、2016年に+18をマークしていたが、今季は+2どまりと、自慢の守備・走塁面ではやや精彩を欠くシーズンだった。また、マリズニックの離脱により8月末に獲得したキャメロン・メイビンの出場機会がさらに増加することが予想されている。
アストロズが親指の故障に悩まされるのはこれが2度目である。オールスター遊撃手のカルロス・コレアが左手親指靱帯の断裂により7月中旬からおよそ6週間にわたって戦線離脱。コレアの離脱中にアストロズは急失速し、現在はア・リーグ最高勝率の座をインディアンスに譲ってしまっている。レギュラー選手ではないものの、控え外野手としてチームを支えていたマリズニックの離脱は小さくないダメージとなりそうだ。
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