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  • 山を下りると一流投手 タイラー・チャットウッド

    2017.6.9 12:23 Friday

     昨季自身初の2桁勝利(12勝)をマークしたタイラー・チャットウッド(ロッキーズ)。このチャットウッドのある数字が注目を浴びている。

     今季ここまで13試合に先発しているチャットウッド。本拠地クアーズ・フィールドでのホームゲームで6試合、アウェイゲームで7試合に先発しており、ホーム/アウェイ別の成績は以下のようになっている。

     

    ホーム  6試合 2勝4敗 防御率7.03
    アウェイ 7試合 4勝3敗 防御率2.52

     

     ホームでは防御率7点台、被打率3割台という「三流投手」に成り下がってしまうチャットウッドが、アウェイでは防御率2点台、被打率1割台という「一流投手」に変貌を遂げるのである。

     この傾向は昨季も全く同じであり、ホームでの14先発で4勝8敗、防御率6.12、被打率.303に終わったチャットウッドは、アウェイでは13先発で8勝1敗、防御率1.69、被打率.190という素晴らしい成績をマーク。ホーム防御率が両リーグワーストだった一方、アウェイ防御率は両リーグベストの数字だった。

     ホームとアウェイで奪三振率や与四球率に大差はなく、目立つのはやはり被打率の差。奪三振率がそれほど高くない「打たせて取るタイプ」の投手だけに、打球が良く飛び、なおかつヒットが出やすいクアーズ・フィールドとは絶望的に相性が悪いのかもしれない。

     ナ・リーグ西部地区の首位を走るロッキーズは今季、アントニオ・センザテラ、カイル・フリーランド、ヘルマン・マルケス、ジェフ・ホフマンの新人カルテットがチーム39勝のうち22勝を挙げる大活躍。ここに故障離脱中のジョン・グレイが復帰すれば若さと実力を兼ね備えた非常に魅力的な先発ローテーションが完成する。同じく故障離脱中で、昨季5勝、防御率3.54をマークしたタイラー・アンダーソンも控えており、今後チャットウッドが余剰戦力となる可能性も十分にある。山の上では本来のピッチングができないチャットウッドに対してトレードでの放出やブルペンへの配置転換の可能性も含め、チームがどのような判断を下すのか。チャットウッドの今後のピッチング、そしてロッキーズの今後の動きに注目したい。

  • カイケルとヘンドリックスが故障者リスト入り

    2017.6.9 11:33 Friday

     各球団で主力投手の故障離脱が相次いでいる。

     日本時間6月9日、アストロズはエース左腕ダラス・カイケルを10日間の故障者リストに登録した。カイケルは前日のロイヤルズ戦で先発予定だったが、詳細不明の病気により試合開始直前になって登板を回避。その後、首の違和感を訴え、チームは故障者リストへの登録を決断した。

     カイケルはチームドクターの診察を受けるためにチームを離れ、今日ヒューストンへ戻った。ジェフ・ルーノウGMによると復帰時期は未定とのこと。ここまで11先発で9勝0敗、防御率1.67と見事なパフォーマンスを見せていたエース左腕の離脱は、ア・リーグ西部地区の首位を快走するチームにとって小さくないダメージになりそうだ。

     また、カブスは昨季ブレイクした右腕カイル・ヘンドリックスを右手中指の腱の炎症により10日間の故障者リストに登録した。ヘンドリックスは日本時間6月10日のロッキーズ戦で先発する予定となっていたが、代役として左腕マイク・モンゴメリーが先発に起用される。

     「長期離脱になるような深刻なものだとは考えていない」とセオ・エプスタイン球団副社長。「今回の先発を回避することにはなるけど、(日本時間6月17~19日の)パイレーツとのシリーズで復帰できるんじゃないかと思っているよ」

     昨季は16勝8敗、防御率2.13という素晴らしい成績を残し、108年ぶりのワールドシリーズ制覇にも大きく貢献したヘンドリックス。今季はここまで11先発で4勝3敗、防御率4.09と今一つのパフォーマンスが続いており、故障者リスト入りの期間が良いリフレッシュになることを願うばかりだ。

  • フューチャーズ・ゲームの監督が決定

    2017.6.9 10:18 Friday

     マイアミでの初開催となる今年のオールスター・ゲーム。日本時間7月10日にマーリンズ・パークで開催されるフューチャーズ・ゲームの監督を1997年のマーリンズ世界一メンバーが務めることが発表された。

     アメリカ選抜の監督を務めるのはチャールズ・ジョンソン。マーリンズが初めて参加した1992年のドラフトで1巡目指名を受け、球団史上初の「ドラ1」となった名捕手だ。12年のキャリアで打率.245、167本塁打、570打点を記録し、1997年と2001年にオールスター出場。1997年のワールドシリーズでは打率.357の活躍を見せ、チームのワールドシリーズ制覇に貢献した。メジャー2年目の1995年から4年連続でゴールドグラブを受賞し、捕手として582試合出場は現在でも球団記録となっている。

     また、アメリカ選抜のベンチコーチをホワイトソックスとメッツで監督経験があり、1997年にはマーリンズでベンチコーチを務めたジェリー・マニュエル、打撃コーチを元マーリンズの強打者クリフ・フロイド、投手コーチをマーリンズなどで通算162勝を挙げた名投手アル・ライターが務めることも併せて発表されている。

     一方の世界選抜を率いるのはエドガー・レンテリア。1997年のワールドシリーズ第7戦で延長11回裏にサヨナラヒットを放ち、球団史に残る名場面を演出した名遊撃手だ。コロンビア出身のレンテリアは16年のキャリアで2327安打を放ち、打率.286、140本塁打、294盗塁を記録。オールスター出場5回、シルバースラッガー賞3回、ゴールドグラブ賞2回、そしてジャイアンツ時代の2010年にワールドシリーズMVPと輝かしい実績を誇る。カージナルス時代の2003年には打率.330、13本塁打、100打点、34盗塁という素晴らしい成績をマークした。

     さらに、世界選抜のベンチコーチをルイス・カスティーヨが務めることも発表されている。ドミニカ共和国出身のカスティーヨは2000年と2002年に盗塁王に輝くなど、巧打・俊足・好守を兼ね備えた二塁手として15年にわたってメジャーで活躍した。なお、その他のコーチ陣や両軍のロースター、この試合を担当する審判団などは今後数週間以内に発表される予定となっている。

  • 【戦評】マリナーズが劇的なサヨナラ勝ちで勝率5割復帰

    2017.6.8 18:02 Thursday

     「今季こそついにポストシーズン進出か」と期待されながらも開幕から情けない戦いが続いていたマリナーズが、ツインズ戦で劇的な逆転サヨナラ勝ちを収め、約1ヶ月ぶりに勝率5割に復帰した。

     4回まで安定したピッチングを見せていたマリナーズの先発ヨバニ・ガヤード。ところが、5回表に2番ジョー・マウアーに同点タイムリーを浴びると、続く3番ミゲル・サノーに今季15号となる勝ち越しスリーランを浴びてしまう。その裏、マリナーズは2番タイラー・スミスの犠牲フライで1点を返し、6回裏には5番カイル・シーガーの7号ソロが飛び出して1点差に迫る。

     ツインズ投手陣も粘りを見せ、2番手タイラー・ダフィーと3番手テイラー・ロジャースが7回、8回の2イニングを無失点に切り抜ける。そして9回裏。ツインズは今季15セーブを挙げているクローザーのブランドン・キンツラーを投入し、逃げ切りを図る。

     キンツラーは5番シーガーを二塁ゴロ、6番テイラー・モッターをショートゴロに打ち取り、あっという間にツーアウト。グラウンドボーラーらしいピッチングを展開してマリナーズを追い詰める。しかし、7番ベン・ギャメルが低めのシンカーをセンター前に弾き返して出塁し、打席には3回裏に同点ソロを放っている8番マイク・ズニーノ。カウント2-1からの4球目、外角へのシンカーを振りぬくと、そのまま打球はセンター後方のスタンドへ吸い込まれていった。

     「ビックリだね」とキャリア初のサヨナラ本塁打を振り返ったズニーノ。「(キンツラーは)良いシンカーを投げる投手だからね。彼は打たせて取ろうとしていたけど、僕はしっかり集中していた。そしてシンカーを上手く捉えることができたんだよ」

     マリナーズは直近10試合で9勝1敗となり、5月11日以来となる勝率5割に復帰した。マリナーズのスコット・サービス監督も「我々は良い野球をしているね。シーズン序盤はこれができなかったんだ」と現在のチーム状態に手応えを感じている。右ふくらはぎの張りで欠場した主砲ネルソン・クルーズの代役として控え捕手のカルロス・ルイーズを「9番・DH」で起用すると、そのルイーズが3回裏に一時は勝ち越しとなる今季1号本塁打。「捕手2人をスタメンで起用するのは危険かもしれないよ、と言ったんだけどね」とズニーノは笑いながら話したが、これもチーム状態が良いことの表れなのだろう。

     ジェームス・パクストンの戦列復帰に続き、故障離脱中のフェリックス・ヘルナンデスとミッチ・ハニガーもマイナーの試合で調整中。徐々に役者が揃いつつあるマリナーズの反撃がようやく始まりそうだ。

  • 【戦評】代打同点弾&サヨナラ弾!マンシーニが大暴れ

    2017.6.8 16:35 Thursday

     強打の新人トレイ・マンシーニ(オリオールズ)が驚異的な勝負強さを見せつけた。

     9番マックス・モロフの2点タイムリーツーベースなどで序盤から試合を優位に進めたパイレーツは4点リードの9回裏、前の回に2番アダム・ジョーンズに11号ソロを浴びたジョニー・バーベイトを続投させた。しかし、この判断が結果的に裏目に出てしまうことになる。

     9回裏、オリオールズは先頭の5番マーク・トランボが四球を選んで出塁すると、6番ジョナサン・スコープがレフトへのツーベースを放ち、無死二、三塁のチャンスを作る。ここでパイレーツはクローザーのトニー・ワトソンを慌てて投入。しかし、3連続セーブ失敗中の左腕には明らかに荷が重すぎた。代打ジョーイ・リカードがセンターへ犠牲フライを打ち上げて1点を返すと、8番J.J.ハーディがレフトへのタイムリーツーベースで続き2点差。そして二死後、1番セス・スミスの代打としてマンシーニが打席へ。「野球は何が起こるかわからないゲームなんだ。2-6で負けていたけど、みんなが必死に繋いで僕に出場機会を与えてくれた」と試合後にチームメイトへの感謝を語ったマンシーニは8球目、真ん中付近に甘く入ったチェンジアップを右中間スタンドへ放り込み、今季8号となる代打同点ツーラン。強打の新人が大仕事をやってのけた。

     しかし、ドラマはこれだけでは終わらなかった。11回裏、パイレーツの7番手ウェイド・ルブラン(元西武)から途中出場の7番リカードがレフト前ヒットで出塁すると、9番ケイレブ・ジョセフが8球粘って四球を選び、二死一、二塁と一打サヨナラのチャンスを作る。そして、打席には再びマンシーニ。その初球だった。インローへのカットボールを捉えた打球は勢いを失うことなく、そのままレフトスタンドへ。延長11回の熱戦にピリオドを打つ、豪快な9号サヨナラスリーランとなった。

     「9回にみんなが繋いでくれなかったらこんなに幸せにはなれなかっただろうね」とマンシーニ。9回に代打で同点本塁打を放ち、その後サヨナラ本塁打を放ったのは2011年5月17日のブライアン・マッキャン(当時ブレーブス、現アストロズ)以来6年ぶりの快挙となった。オリオールズは今季6度目のサヨナラ勝ち。延長戦では9勝1敗と驚異的な強さを発揮している。

     2試合連続のサヨナラ勝ちで一時の不調を脱した感のあるオリオールズ。ここから再び上昇気流に乗り、ヤンキースとレッドソックスの2強による首位争いに割って入りたいところだ。一方、大逆転負けを喫したパイレーツはクリント・ハードル監督がクローザー交代を示唆しており、今後の動きに注目が集まっている。

  • 【戦評】ダルビッシュの力投実らず メッツが接戦を制す

    2017.6.8 15:52 Thursday

     レンジャーズのダルビッシュ有が5月21日以来となる勝ち星を目指してマウンドに上がったこの試合。ダルビッシュはメッツ打線に連打を許さない力投を見せたものの、一発に泣く結果となった。

     立ち上がりのダルビッシュはほぼ完璧な投球を見せる。1回表、1番マイケル・コンフォートを二塁ゴロに打ち取ると、2番アズドゥルバル・カブレラと3番ジェイ・ブルースを空振り三振に斬って取り、三者凡退の好スタート。2回表は4番ルーカス・デューダを一塁ゴロ、5番ウィルマー・フローレスを二塁ゴロ、6番カーティス・グランダーソンを空振り三振、3回表は7番ホゼ・レイエスをセンターフライ、8番トラビス・ダーノウをライトフライ、9番フアン・ラガレスを空振り三振に打ち取り、3回を投げて打者9人パーフェクトの立ち上がりとなった。

     4回表、先頭の1番コンフォートに死球を与えたダルビッシュは一死後、3番ブルースにカーブを捉えられ、右中間への大飛球。ビデオ判定の末、判定が覆ってこの大飛球がホームランとなり、メッツが逆転に成功する。さらに6回表、ここまで僅か1安打のメッツ打線は3番ブルースが2打席連続となる15号ソロをダルビッシュに浴びせ、貴重な追加点。メッツの先発ザック・ウィーラーは不安定な立ち上がりを攻められ、初回に先制を許したものの、その後は立ち直り、7回1失点の好投でリリーフ陣に後を託す。

     ダルビッシュは8回表のマウンドにも上がったが、一死後、9番ラガレスにライト前ヒットを浴びたところで降板。ブルースに2本塁打を浴びたとはいえ、打たれたヒットは僅か3本。7.1回で9奪三振1四球3失点という力投を見せた。

     そして、終盤に試合が動き出す。8回裏、レンジャーズは簡単にツーアウトを奪われたものの、4番ノマー・マザーラがセンター前ヒットで出塁すると、この日5番に入っていたロビンソン・チリーノスがメッツの2番手ジェリー・ブレビンスから6号ツーランを放ち、レンジャーズが同点に追い付く。この時点でダルビッシュの負けはなくなった。

     サヨナラ勝ちに向けて絶対に失点を阻止したいレンジャーズは9回表、クローザーのマット・ブッシュを投入。ところが、4番デューダにツーベースを浴びた後、6番グランダーソンに四球を与え、二死ながら一、二塁のピンチを背負ってしまう。ここで打席には7番レイエス。やや詰まった打球がセンター方向へ飛び、これを捕球したルーグネッド・オドーアが二塁封殺を狙ってエルビス・アンドルースへ送球。しかし、この送球がワンバウンドになってしまい、アンドルースはしっかり捕球できなかった。この間に二塁走者のマット・レイノルズが生還。メッツが1点を勝ち越した。

     最後はメッツのクローザー、アディソン・リードが三者凡退に抑えて試合終了。レンジャーズは一度は同点に追い付いたものの、勝負どころで痛恨のミスが出て接戦を落とす結果となってしまった。メッツのテリー・コリンズ監督は「レイノルズは全くスピードを落とさなかった。あれが選手たちがやるべきことなんだよ。レイノルズは良い仕事をしてくれたね」と決勝のホームを踏んだ代走レイノルズの走塁をべた褒め。また、「ブルースは大活躍だったね。気付けば私たちは2本しかヒットを打てていなかったけど、幸運なことに2本ともホームランだった。とてもラッキーだったよ。明日はオフだし、今夜はパーティーだね」と2本塁打を放ったブルースの活躍に上機嫌だった。

  • 【戦評】投手戦を制しカーショウがリーグトップタイの8勝目

    2017.6.8 15:11 Thursday

     クレイトン・カーショウとスティーブン・ストラスバーグの初対決となったこの試合。好投手の直接対決に相応しい投手戦が展開され、最終的にはミスが勝敗を左右する結果となった。

     先制したのはナショナルズ。2回表、先頭の4番ライアン・ジマーマンがインローの難しいボールを思いっきり引っ張ってレフトスタンドへ運び、リーグトップとなる17号ソロで先制点を叩き出す。しかし、その後はカーショウが流石のピッチング。2回から3イニング連続で四球を与えるなど、この日のカーショウは決して本調子ではなかったが、要所をしっかり締めてナショナルズに追加点を許さない。

     一方のストラスバーグは4回裏に三者連続三振を奪うなど、5回まで危なげないピッチングでドジャース打線を零封。ところが、6回裏、簡単にツーアウトを取ったものの、2番コリー・シーガーに低めのフォーシームを捉えられ、センター後方へ8号同点ソロを浴びてしまう。

     コーチがマウンドへ足を運び、一息ついたストラスバーグは3番エイドリアン・ゴンザレスを空振り三振に斬って取り、スリーアウトかと思いきや、捕手のホゼ・ロバトンがこれを後逸。振り逃げで出塁を許してしまう。ここで打席には4番ヤスマニ・グランダル。フルカウントからの6球目、外角のカーブを上手くバットに乗せた打球は決して会心の当たりではなかったものの、ライアン・レイバーンのグラブの先をかすめて左中間を破り、暴投により二塁へ進塁していたゴンザレスが生還。この回、ドジャースがもらったチャンスをしっかりモノにして2点を奪い、逆転に成功する。

     逆転してもらったカーショウは7回表のナショナルズの攻撃を三者凡退に抑え、8回からペドロ・バイエズへバトンタッチ。ところが、バイエズが8回表、先頭の1番トレイ・ターナーに右中間へのスリーベースを浴びてしまう。無死三塁。絶体絶命の大ピンチ。しかし、バイエズは2番レイバーンを空振り三振に斬って取ると、3番ブライス・ハーパーのピッチャー返しをガッチリ捕球し、三塁走者のターナーは本塁で走塁死。ここでドジャースは守護神ケンリー・ジャンセンにスイッチし、4番ジマーマンを投手ゴロに抑えて事なきを得た。

     9回表、ジャンセンは先頭の5番ダニエル・マーフィーにライト前ヒットを浴び、その後、一死二塁のピンチを背負ったものの、代打のアダム・リンドとマット・ウィータースを抑えて試合終了。ナショナルズにスイープを喰らえば1987年以来30年ぶり(当時はエクスポズ)となるところだったが、僅か3安打に終わったドジャースがワンチャンスをモノにしてなんとかスイープを回避した。

     カーショウは7回3安打9奪三振1失点の好投で今季8勝目(2敗)。「良い打線だし、(ナショナルズは)本当に良いチームだよ。勝てたのは幸運だったね」と試合後に語ったカーショウは「スイープを阻止できて良かったよ」とホッとした様子。カーショウから先制本塁打を放ったジマーマンは「彼と対戦するのは楽しいんだ。今、メジャーで最高の投手の一人だし、おそらく史上最高の投手の一人でもあるからね」とカーショウとの対戦を振り返った。

  • 1試合4本塁打の歴史を振り返る

    2017.6.8 12:24 Thursday

     スクーター・ジェネット(レッズ)の1試合4本塁打に沸いた昨日のメジャーリーグ。ジェネットを含め、過去17人が達成している1試合4本塁打の歴史を簡単に振り返ってみよう。

    ①ボビー・ロウ(ビーンイーターズ:1894年5月30日)

     ロウは史上初となる1試合4本塁打を達成。うち2本は3回の1イニングで放ったものだった。ロウは決してスラッガーではなく、18年のメジャー生活で71本塁打を記録している。

    ②エド・デラハンティ(フィリーズ:1896年7月13日)

     4本塁打のうち2本がランニング本塁打という非常に珍しい記録の持ち主。歴代17度の1試合4本塁打のうち、ランニング本塁打が含まれているのはデラハンティだけである。デラハンティは16年のメジャー生活で101本塁打を記録。1893年の19本塁打が自己最多だった。

    ③ルー・ゲーリッグ(ヤンキース:1932年6月3日)

     ゲーリッグはア・リーグ史上初となる1試合4本塁打を達成。また、近代野球(1900年以降)でも初の快挙となった。この試合はヤンキースが20-13でアスレチックスに勝利。ゲーリッグは9回にもセンターへの大飛球を放ったが、スタンドへは僅かに届かなかった。ゲーリッグはこの年、34本塁打を記録。17年のメジャー生活で493本塁打を放った。

    ④チャック・クライン(フィリーズ:1936年7月10日)

     1933年に三冠王を獲得し、キャリア2度のサイクルヒットを達成したクラインは9-6でパイレーツに勝利したこの試合で4本のアーチを架けた。クラインはこの年、25本塁打を記録。17年のメジャー生活で300本塁打を放った。

    ⑤パット・シーリー(ホワイトソックス:1948年7月18日)

     シーリーはア・リーグ史上初となる延長戦での1試合4本塁打を達成。ダブルヘッダー第1戦でアスレチックス投手陣を粉砕した。シーリーのキャリアは短く、メジャー生活は7年のみ。その7年間で86本塁打を記録した。

    ⑥ギル・ホッジス(ドジャース:1950年8月31日)

     ホッジスは2回にこの日1本目の本塁打を名投手ウォーレン・スパーンから放つと、3回、6回、8回にもアーチを架け、1試合4本塁打を達成。この年32本塁打を放ったホッジスは、18年のメジャー生活で370本塁打を記録した。

    ⑦ジョー・アドコック(ブレーブス:1954年7月31日)

     アドコックは4人の投手からそれぞれ本塁打を放ち、二塁打1本と合わせて1試合18塁打を記録。これは当時のメジャー最多記録となった。シーズン16~19号本塁打を固め打ちしたアドコックは、この年23本塁打を記録。17年のメジャー生活で336本塁打を放った。

    ⑧ロッキー・コラビト(インディアンス:1959年6月10日)

     コラビトはオリオールズ投手陣から4打席連続本塁打を記録。ロウ、ゲーリッグに次ぐ史上3人目の4打席連発となった。コラビトはメジャー2年目の1956年から11年連続20本塁打以上を記録し、30本塁打以上が7度、40本塁打以上が3度。14年のメジャー生活で374本塁打を記録した。

    ⑨ウィリー・メイズ(ジャイアンツ:1961年4月30日)

     メジャーリーグが誇るレジェンドの一人であるメイズはこの試合、1回、3回、6回、8回にアーチを架け、4本塁打8打点の大暴れ。前夜に食べたスナックの影響で吐き気を催しながら試合に臨んでいたと伝えられている。メイズは22年にわたる長いキャリアの中で歴代5位となる660本塁打を記録した。

    ⑩マイク・シュミット(フィリーズ:1976年4月17日)

     フィリーズがカブスを18-16というスコアで破ったこの試合。名三塁手のシュミットにとっても記念すべき試合となった。チーム9本塁打のうち4本塁打がシュミットによるもので、5回、7回、8回、10回に4打席連続本塁打を記録し、チームの勝利に貢献。この年38本塁打を放ったシュミットは、18年のメジャー生活で548本塁打を記録した。

    ⑪ボブ・ホーナー(ブレーブス:1986年7月6日)

     2回に先制ソロを放ったホーナーは、4回にソロ、5回にスリーラン、9回にもソロを放ち、1試合4本塁打を達成。なお、ホーナーの4本塁打6打点の大活躍にもかかわらず、ブレーブスは8-11でエクスポズに敗れている。この年27本塁打を放ったホーナーは、翌年ヤクルトに入団。93試合で31本塁打を放ち、「ホーナー旋風」を巻き起こした。メジャー生活は通算10年で、218本塁打を記録した。

    ⑫マーク・ウィッテン(カージナルス:1993年9月7日)

     ダブルヘッダー第2戦、初回に満塁本塁打を放ったウィッテンは6回と7回にスリーラン、9回にツーランを放ち、1試合4本塁打と1試合12打点のメジャー最多タイ記録を同時に達成(1試合12打点は1924年にジム・ボトムリーが記録)。「史上最高のパフォーマンス」との呼び声もある。ウィッテンはこの年、自己最多となる25本塁打、99打点を記録。11年のメジャー生活で105本塁打を放った。

    ⑬マイク・キャメロン(マリナーズ:2002年5月2日)

     イチローと鉄壁の右中間を形成したキャメロンはこの試合、1回に2本塁打を放つと、3回と5回にもアーチを架け、5回までに4本塁打を記録。ルー・ピネラ監督は「人生で数多くの試合を見てきたけど、最初の5イニングで4本塁打なんて初めて見たよ」と驚きを隠せなかった。なお、ブレット・ブーンとキャメロンは同一イニングに2度の2者連続本塁打を記録。これは現在でも史上唯一の記録となっている。キャメロンは17年のメジャー生活で278本塁打を記録した。

    ⑭ショーン・グリーン(ドジャース:2002年5月23日)

     キャメロンの快挙達成から3週間。グリーンは4本塁打のほかに単打1本、二塁打1本を放ち、1試合19塁打のメジャー新記録を樹立した。この試合が始まるまで僅か5本塁打だったグリーンはこの試合をきっかけに復調し、この年42本塁打を記録。15年のメジャー生活で328本塁打を放った。

    ⑮カルロス・デルガド(ブルージェイズ:2003年9月25日)

     この年すでに37本塁打を放っていたデルガドはこの試合、1回に38号スリーランを放つと、4回、6回、8回にも本塁打を放ち、1試合4本塁打を達成。デルガドはこの日、体調不良だったと伝えられているが、試合中にはその影響を全く見せなかった。この日1本目の本塁打で通算300本塁打に到達したデルガドは、この日3本目の本塁打で自身3度目となるシーズン40本塁打にも到達。17年のメジャー生活で473本塁打を記録した。

    ⑯ジョシュ・ハミルトン(レンジャーズ:2012年5月8日)

     1回、3回、7回、8回と4本のツーランを放ったハミルトン。うち2本はジェイク・アリエタ(当時オリオールズ)から放ったものだった。4回にはアリエタから二塁打を放っており、1試合18塁打はア・リーグ最多記録となっている。今年1月に再起を目指してレンジャーズとマイナー契約を結んだハミルトンだったが、4月にリリースされ、現在は無所属。通算200本塁打は2015年を最後に変わっていない。

    ⑰スクーター・ジェネット(レッズ:2017年6月6日)

     今季3本塁打だったジェネットは3回に4号満塁本塁打を放つと、4回に5号ツーラン、6回に6号ソロ、8回に7号ツーランを放ち、1回の先制タイムリーと合わせて5打数5安打4本塁打10打点の大暴れ。この時点で通算42本塁打となったジェネットだが、もちろんこれは1試合4本塁打を達成した17人の中で最少の数字。今後、ジェネットがどこまで通算本塁打数を増やしていけるか注目したい。

  • ヨエニス・セスペデスが復帰間近に

    2017.6.8 10:32 Thursday

     ナ・リーグ東部地区2位タイながら首位ナショナルズに12ゲームの大差をつけられているメッツ。そのメッツにまもなく頼れる主砲が戻ってくる。

     昨オフ、メッツと4年1億1000万ドルの大型契約を結んだヨエニス・セスペデスは今季、4月11日のフィリーズ戦で1試合3本塁打を記録するなど、出場18試合で6本塁打、10打点、OPS.992の好スタートを切った。ところが、左ハムストリングを痛めて4月28日に故障者リスト入り。セスペデスを欠いた試合でチームは16勝22敗(勝率.421)と苦戦が続いている。

     ジョン・リコGM補佐がニューヨーク・ポストに語ったところによると、ポートセントルーシーの春季キャンプ施設で調整中のセスペデスはすでに全力で走れる状態まで回復しており、違和感もなく、まもなくチームに合流できるようだ。

     当初はDHが使える敵地テキサスでのレンジャーズ戦で復帰する見込みだったが、Aアドバンス級でのリハビリ出場の際に四頭筋に痛みを感じ、復帰が先延ばしになっていた。メッツは今後、オールスター・ブレイクまでDHが使えないナ・リーグの球団との対戦が続くため、セスペデスが万全の状態となってから復帰させる方針だ。

     首位を快走するナショナルズを猛追するためにはセスペデスのバットは欠かせない。首脳陣、チームメイト、ファン、誰もが頼れる主砲の復帰を心待ちにしている。

  • 田中将大の復調を待つヤンキース

    2017.6.8 10:12 Thursday

     直近の5先発で0勝5敗、防御率10.72と極度の不振に苦しんでいる田中将大。しかし、ヤンキースは今のところ、田中を先発ローテーションから外すつもりはないようだ。

     「ローテーション通りだよ。話し合っていることはあるけど、表に出すような段階ではない」とジョー・ジラルディ監督が話せば、ラリー・ロスチャイルド投手コーチも田中の登板をスキップする計画はないことを明言した。しかしながら、ロスチャイド投手コーチは前回の対戦でノックアウトされたオリオールズ戦(日本時間6月12日)ではなく、マイク・トラウトを欠くエンゼルス戦(日本時間6月13日)に田中を回す可能性があることを示唆している。

     ジラルディ監督、ロスチャイルド投手コーチはともに田中の不調の原因がリリースポイントが安定しないことにあると考えており、すでに田中にもそれを伝え、改善に向けて動き始めている。ジラルディ監督はさらに、球速が出ていない一方で田中の身体には特に異常はないこと、スライダーやスプリッターの不安定さが不振に繋がっていることなどを付け加えた。

     本来のピッチングを取り戻すために苦心する田中将大。5年ぶりの地区優勝に向けて、首脳陣が自軍のエースとして信頼を置く右腕の復調は必要不可欠だ。

  • カージナルスがエクトル・メンドーサと契約

    2017.6.8 10:00 Thursday

     現在、ナ・リーグ中地区4位のカージナルスは新たにキューバ出身のエクトル・メンドーサとの契約に合意したと発表した。彼は23歳の右腕投手で以前は読売ジャイアンツにも所属していた。

     2014年8月に入団したメンドーサは当時、20歳。以前はキューバ国内リーグで先発や抑えをこなした経験から将来性豊かな選手として大きな期待がかけられていた。翌2015年に1軍デビューを果たすと2試合に登板して1ホールド 防御率3.00の成績を残した。そのオフには世界野球プレミア12でキューバ代表の一員としても投げていた。2016年も日本に残り、3試合でマウンドにあがるも防御率11.25と結果を残せず、その後はメジャー挑戦を目指して亡命していた。

     彼の武器は140キロ台中盤の直球をはじめ、カーブやスライダー、カットボールと多彩。カージナルスとしてはリリーフ投手として起用する見込みだという。近年、チームは3年前からキューバ出身選手の獲得に積極的でアレドミス・ディアスをはじめ、2016年に巨人に在籍したホセ・ガルシア、有望株の外野手であるジョナサン・マチャドなど数多くの選手を入団させている。

     日本では不本意な結果に終わったメンドーサ。果たして彼は新天地で活躍することができるのか、その右腕に注目が集まる。

  • マリナーズがジーン・セグーラと契約延長へ

    2017.6.7 18:34 Wednesday

     マリナーズが5年総額7000万ドルでジーン・セグーラとの契約延長に向けて動いている。

     ダイヤモンドバックスに加入した昨季大ブレイクを果たし、リーグ最多の203安打を記録して打率.319、20本塁打、33盗塁の好成績をマークしたセグーラ。昨季は二塁手としての出場が大半だったが、タイワン・ウォーカー、ケテル・マーテイとのトレードでミッチ・ハニガー、ザック・カーティスとともにマリナーズに加入した今季は本来のポジションである遊撃に復帰。昨季に続いて安定した打棒を発揮し、打率.341はリーグトップとなっている。

     今季のセグーラは開幕直後に右ハムストリングの張りで故障者リスト入りし、6月2日に右足首痛で再び故障者リスト入り。当初は復帰まで数週間を要すると見られていたものの、スコット・サービス監督によると戦列復帰に近付いているようだ。

     2015年オフに初めて年俸調停権を得たセグーラの年俸は2016年が260万ドル、今年が620万ドル。報道通りに5年契約が締結されれば、調停3年目とFA権取得後の4年間をカバーすることになり、2023年まで契約が残っているロビンソン・カノーと少なくとも2022年まで二遊間コンビを組むことになる。

     他にもネルソン・クルーズは2018年、フェリックス・ヘルナンデスは2019年、カイル・シーガーは2021年まで契約が残っており、マリナーズの「勝負モード」はあと数年続くことになりそうだ。

  • サム・ダイソンがジャイアンツへ

    2017.6.7 18:10 Wednesday

     ジャイアンツは後日指名選手または金銭とのトレードで、レンジャーズからサム・ダイソンと金銭を獲得した。

     昨季は73試合で38セーブをマークしてチームの地区優勝に大きく貢献し、第4回WBCにも参加してアメリカの初優勝に貢献したダイソンだったが、今季は開幕から絶不調。ここまで4度のセーブ機会を全て失敗し、被本塁打は昨季の5本をすでに上回る6本。奪三振数(7)を上回る四球(12)を与え、1勝6敗、防御率10.80と昨季の好成績が嘘のような大不振に苦しんでいた。

     ジャイアンツは安定感を欠くブルペンを立て直すためにダイソンを獲得。今季開幕からの不調が一時的なものであり、昨季のような安定感を取り戻してくれることを期待しているようだ。

     レンジャーズのジョン・ダニエルズGMによるとダイソンに対して複数の球団からトレードのオファーがあった模様。そのうちのいくつかの球団はダイソン同様に不振に陥っている選手とのトレードを提案してきたが、レンジャーズ側がマイナーの若手選手との交換を希望し、ジャイアンツとのトレードが実現するに至った。

  • 【戦評】シャーザーが圧巻の投球!7回14Kで今季7勝目

    2017.6.7 17:48 Wednesday

     ナ・リーグ東部地区で独走状態のナショナルズとナ・リーグ西部地区で激しい首位争いを繰り広げているドジャースが激突し、「ポストシーズン前哨戦」との声もある3連戦の第2戦。初戦を制したナショナルズはエース右腕のマックス・シャーザーで連勝を狙う。一方、本拠地ドジャー・スタジアムでの連敗は避けたいドジャースは開幕から安定した投球を続けているブランドン・マッカーシーに先発のマウンドを託した。

     試合は初回から動く。1回表、先頭の1番トレイ・ターナーが内野安打で出塁すると、すかさず二盗、三盗を決めて無死三塁のチャンスを作る。2番ブライアン・グッドウィンは三塁へのファウルフライに倒れたものの、3番ブライス・ハーパーがレフトへの犠牲フライを放ち、ナショナルズが1点を先制した。その裏、ドジャースは1番チェイス・アトリーがライト前ヒットで出塁し、2番コリー・シーガーの二塁ゴロをダニエル・マーフィーが弾いて無死一、二塁。3番ヤスマニ・グランダルは空振り三振に倒れたが、4番エイドリアン・ゴンザレスがライト前へタイムリーヒットを放ち、あっという間にドジャースが同点に追い付いた。しかし、シャーザーは5番コディ・ベリンジャー、6番クリス・テイラーを2者連続の空振り三振に斬って取り、計3奪三振と決して悪くないスタートを切る。

     シャーザーは2回裏に7番ローガン・フォーサイス、8番ヤシエル・プイーグ、9番マッカーシーから3者連続三振を奪い、なんとこれで5者連続三振。3回裏には2つの四球を与えたものの、ベリンジャーの振り逃げを含む3つの三振を奪い、3回まで9奪三振とハイペースで三振を積み重ねていく。

     シャーザーの快投に応えたいナショナルズ打線は4回表、先頭の3番ハーパーがライト線へのエンタイトル・ツーベースで出塁すると、4番ジマーマンの二塁ゴロの間にハーパーは三塁へ。ここで5番マーフィーが守備のミスを取り返す犠牲フライを放ち、ナショナルズが1点を勝ち越した。

     その後もシャーザーの好投は続き、4回裏に2三振、5回裏から7回裏まで各1三振を奪い、今季最多となる14奪三振を記録。打たれたヒットは僅か3本、7回1失点(自責点0)の見事なピッチングを見せ、2桁奪三振は早くも今季6度目となった。

     不安を抱えるナショナルズのリリーフ陣だが、この日は8回裏をオリバー・ペレスが2三振を含む三者凡退と完璧に抑え、最後を新人クローザーのコーダ・グローバーが締めて2-1で試合終了。マーフィーの犠牲フライで勝ち越した1点を守り抜き、ナショナルズがドジャースとの「ポストシーズン前哨戦」に連勝した。

     ドジャースは失策絡みで何度かチャンスを作ったものの、得点圏で10打数1安打に終わり、あと一本が出なかった。マッカーシーは7回3安打2失点と好投したが、打線の援護がなく、今季3敗目(5勝)。「彼らしいピッチングをしていたね」とシャーザーの好投を称えた。一方、シャーザーは今季7勝目(3敗)を挙げ、グローバーは8セーブ目をマークした。

     なお、3連戦の最終戦となる明日の試合はスティーブン・ストラスバーグ対クレイトン・カーショウという好マッチアップが予定されている。

  • 【戦評】ロイヤルズが驚異の粘り アストロズ連勝ストップ

    2017.6.7 15:55 Wednesday

     リリーフ陣の好投が味方の大逆転劇を呼び込んだ。

     本拠地カウフマン・スタジアムに11連勝中のアストロズを迎えている一昨年のワールドシリーズ王者・ロイヤルズ。4連戦の初戦を落として迎えた日本時間6月7日の第2戦。この試合はデービッド・ポーリーノ(アストロズ)、ジェイク・ジュニス(ロイヤルズ)の若手右腕対決となった。

     序盤から試合を優位に進めたのは11連勝中のアストロズ。3回表に3番ホゼ・アルトゥーベの犠牲フライなどで3点を先制すると、4回表には2番ジョシュ・レディックのタイムリーツーベース、5番カルロス・ベルトランの8号ツーランなどで4点を追加し、4回終了時点で7-2と大量5点をリード。ロイヤルズの先発・ジュニスを3.2回7失点でKOした。

     しかし、ここからロイヤルズのリリーフ陣がアストロズに追加点を許さない。5月29日に昇格後、3試合連続で無失点に抑えていた2番手ケビン・マッカーシーが2.1回を2安打無失点で切り抜けると、防御率9点台という大不振に喘いでいた3番手トラビス・ウッドも2回を無失点に抑え、味方の反撃に望みを託す。

     すると4点ビハインドの8回裏、一死からの3連打で1点を返すと、3回裏に今季1号本塁打を放った9番アレックス・ゴードンが四球を選んで二死満塁のチャンスを迎える。ここでアストロズのA.J.ヒンチ監督はこの回3人目の投手としてクローザーのケン・ジャイルズを投入。同点阻止、そして12連勝に向けて勝負を賭ける。

     打席には1番ウィット・メリーフィールド。昨日の試合で19試合連続安打がストップしてしまったものの、現在ロイヤルズで最も好調な打者の1人だ。スライダーの3連投であっという間にカウント0-2と追い込まれてしまったが、「打てないと思ったから見送ったんだ。そうしたらボールだったんだ」と試合後に振り返った外角への99.6マイルのフォーシームを見送り、カウント1-2。そして5球目。真ん中付近に入ってきた甘いスライダーを見逃さなかった。打球はレフトの左を襲い、走者一掃の同点タイムリーツーベース。一塁走者のゴードンが前のめりになりながら生還し、ロイヤルズがついに同点に追い付いた。

     9回表、ロイヤルズは4番手マイク・マイナーが二死から7番ユリエスキー・グリエルにヒットを許したものの、無失点に抑え、これでリリーフ陣は5.1回無失点という見事なパフォーマンス。あとは味方のサヨナラ劇を待つのみとなる。

     9回裏、アストロズはジャイルズが続投。3番ロレンゾ・ケインを三塁ゴロ、4番エリック・ホズマーを二塁ゴロに打ち取り、3球でツーアウトを取ったものの、5番サルバドール・ペレスにライト前ヒットを打たれて二死一塁。そして、ここで打席に入った6番マイク・ムスターカスがカウント0-1からの2球目、甘く入ったスライダーを見事に捉え、15号サヨナラツーランを豪快にライトスタンドへと叩き込んだ。

     試合後、ロイヤルズのネッド・ヨスト監督は「2-7になったときもベンチの雰囲気は悪くなかった。試合が決まったなんて思ってなかったよ」と語り、見事な逆転劇を演じたチームに満足げ。リリーフ陣の頑張りに打線が応え、まさにチーム一丸となって手にした会心の勝利となった。一方、敗戦投手となったジャイルズは「必要なときに自分の投球ができなかった。僕がチームを負けさせてしまったんだ。全部僕のせいだ。今日は勝てたはずの試合だった。打線はしっかり仕事をした。僕のせいだよ」とガックリ肩を落としていた。

     ロイヤルズの劇的な逆転勝利により、アストロズの連勝は11でストップ。明日の第3戦ではロイヤルズが今季好調のジェイソン・バルガスで連勝を狙う一方、アストロズはエース左腕のダラス・カイケルに連敗阻止を託す。

  • 【戦評】首位攻防3連戦の初戦をレッドソックスが制す

    2017.6.7 12:53 Wednesday

     久しぶりにヤンキースとレッドソックスによる首位争いが繰り広げられているア・リーグ東部地区。日本時間6月7日からヤンキー・スタジアムにて首位攻防の3連戦が始まった。レッドソックスが3連勝すれば首位が入れ替わるこの3連戦。大事な初戦のマウンドはドリュー・ポメランツ(レッドソックス)と田中将大(ヤンキース)に託された。

     1回表、レッドソックス打線は本調子でない田中を攻め立て、1番ムーキー・ベッツと2番アンドリュー・ベニンテンディの連打で無死一、三塁のチャンスを作る。ここで3番ザンダー・ボガーツがしっかり右方向へゴロを転がし、レッドソックスが幸先よく1点を先制する。一方のポメランツは3番アーロン・ジャッジにライトへのヒットを許したものの、3三振を奪う上々の立ち上がりを見せた。

     2回裏、ヤンキースは一死から6番アーロン・ヒックスが四球を選んで出塁すると、続く7番ディディ・グレゴリウスがライトへのヒットを放ち、ベッツの悪送球が絡んでヒックスが生還。1-1の同点に追い付く。

     同点に追い付いてもらった田中だが、3回表こそ三者凡退に抑えたものの、4回表、先頭の3番ボガーツを四球で歩かせると、4番ミッチ・モアランドと5番ハンリー・ラミレスに連続本塁打を許し、一挙3失点。続く5回表にも二死から2番ベニンテンディにソロ本塁打を浴び、結局、今日の田中は5回を投げて3本塁打を含む5安打5失点。またしても先発の役割を果たすことができず、防御率は6.55へと悪化した。

     ヤンキースはその後、5回裏に9番クリス・カーターがソロ本塁打を放って3点差に迫ると、6回裏には併殺打の間に1点を返して2点差。さらに8回裏には振り逃げの間に1点を返し、ついに1点差に迫る。

     しかし、最終回はレッドソックスの守護神クレイグ・キンブレルの前に1番ブレット・ガードナー、2番ゲーリー・サンチェス、3番ジャッジが三者連続三振に倒れ、万事休す。キンブレルは振り逃げの間に1点こそ与えたものの、アウトを全て三振で奪い、1.1回5奪三振の見事なリリーフでリーグトップの17セーブ目をマークした。

     5回5失点の田中はこれで5先発連続の黒星となり、5勝6敗と負けが先行。速球に威力がなく変化球に頼らざるを得ない場面が目立っており、不振は深刻だ。一方のポメランツは5回2失点(自責点1)の好投で6勝目(3敗)。3番手として登板したジョー・ケリーは今季最速タイとなる102.2マイル(約164.5km/h)を叩き出し、球場を沸かせた。なお、この勝利により2位レッドソックスは首位ヤンキースとのゲーム差を1に縮めている。

  • ドジャースが投手補強へ動く?

    2017.6.7 11:59 Wednesday

     ここまでメジャートップのチーム防御率3.22を記録しているドジャース。しかし、ポストシーズン進出、そしてワールドシリーズ制覇に向けて、投手陣のさらなるアップグレードを目指す可能性があるようだ。

     ドジャースの先発投手陣には実力派がズラリと名を連ねる一方で、コンディションに不安を抱えている投手が非常に多い。リッチ・ヒルは今季すでに2度の故障者リスト入りを経験し、前田健太、ブランドン・マッカーシー、リュ・ヒョンジンも1度ずつ故障者リスト入り。5月の月間最優秀投手に選出されたアレックス・ウッドも左胸鎖関節の炎症で故障者リスト入りしている。また、昨季鮮烈なデビューを果たしたフリオ・ウリアスは制球難に苦しみ、現在はマイナー中で調整中だ。これらの投手たちは実力こそあるものの、決して計算できる投手ではなく、先述の6人を合わせてもシーズン200投球回以上は僅か1度しかない(2014年のマッカーシー)。今後、複数の先発投手を同時に欠くという事態も十分に考えられるだけに、大黒柱クレイトン・カーショウを支える一流先発投手の獲得に動く可能性はある。

     また、カーショウは来年3月に30歳を迎える。ペドロ・マルティネス(元レッドソックスなど)が最後のサイ・ヤング賞を獲得したのが28歳のシーズンであるように、今後はカーショウにも衰えや成績悪化の恐れがつきまとう。昨季のポストシーズンでは大車輪の働きを見せたカーショウだが、カーショウ頼みの投手陣ではポストシーズンを勝ち抜けないことはすでに証明された。カーショウが選手生活のピークにいるうちにワールドシリーズ制覇を成し遂げるためには、やはりカーショウとダブル・エースを形成できるような投手の獲得が不可欠だろう。

     ドジャースが一流投手の獲得を可能にするだけの若手有望株や資金的余裕を抱えていることも投手補強を後押しする。今年7月のトレード市場ではダルビッシュ有(レンジャーズ)やジェイソン・バルガス(ロイヤルズ)、さらにはゲリット・コール(パイレーツ)、クリス・アーチャー(レイズ)、アービン・サンタナ(ツインズ)、ソニー・グレイ(アスレチックス)といった有力投手獲得の可能性が取り沙汰されることになりそうだ。

     さらに、信頼できるリリーフ左腕が不足していることもあり、トニー・ワトソン(パイレーツ)やブラッド・ハンド(パドレス)の獲得に動く可能性もある。ワトソンにはアストロズやナショナルズが興味を示しているという噂もあり、トレード市場が7月末のデッドラインに向けてどのように動いていくのか、今後の動きから目が離せない。

  • 【速報】ジェネットが史上17人目の1試合4本塁打

    2017.6.7 11:13 Wednesday

     日本時間6月7日のレッズ対カージナルス戦で史上17人目となる大記録が飛び出した。

     「5番・レフト」で先発出場したスクーター・ジェネットは1回裏の第1打席でカージナルス先発のアダム・ウェインライトから先制タイムリーを放つと、3回裏の第2打席で4号グランドスラム、4回裏の第3打席で5号ツーラン、6回裏の第4打席で6号ソロ、8回裏の第5打席で7号ツーランを放ち、2012年5月8日のジョシュ・ハミルトン(当時レンジャーズ)以来メジャー史上17人目となる1試合4本塁打を達成。レッズの選手としては初の快挙となった。

     また、同時に史上15人目となる1試合10打点以上を記録。1試合10打点は今年4月30日にアンソニー・レンドン(ナショナルズ)が記録しており、今季2人目となった。ジェネットは昨日のカージナルス戦で決勝2点タイムリーツーベースを放ち、19打数連続無安打のスランプから脱出したばかり。今年3月にウエーバーでブリュワーズからレッズへ放出された男が、誰も予想しなかった大爆発を見せた。

     試合はジェネットの歴史的な活躍もあってレッズが13-1と大勝。5連敗のカージナルスを抜いてナ・リーグ中部地区3位に浮上した。

  • コローンDL入りでニューカム昇格の可能性?

    2017.6.7 10:59 Wednesday

     今季12先発で2勝7敗、防御率7.78と苦しんでいるバートロ・コローン(ブレーブス)。チームはこの現役最年長選手を故障者リストへ登録することを決断した。

     昨日のフィリーズ戦で3.2回8失点と滅多打ちを喰らったコローンは、左腹斜筋痛のために今日、10日間の故障者リストに登録された。ブライアン・スニッカー監督は「彼は腹斜筋の治療を受けている。大きな問題ではないと思うよ。彼本来のピッチングではなかったし、何かあるんじゃないかと思っていたんだ」と語り、長期離脱にはならないことを示唆。チームは故障者リスト入りの期間を利用してコローンが心身ともに本来の姿を取り戻してくれることを期待しているようだ。

     コローンの枠を埋めるために、AA級ミシシッピからリリーフ右腕のジェイソン・ハーシュが昇格。コローンは日本時間6月11日のメッツ戦に先発する予定だったが、その試合ではAAA級グウィネットからマット・ウィスラーを昇格させて今季初先発を任せるようだ。また、同日はダブルヘッダーが予定されており、もう一方の試合では若手有望株のショーン・ニューカムあるいはルーカス・シムズが先発に抜擢される可能性が出てきた。両者とも今季は開幕からAAA級グウィネットでプレイしており、23歳の左腕・ニューカムは11先発で防御率2.97、23歳の右腕・シムズは11先発で防御率4.13をマーク。どちらが抜擢されてもメジャー初登板初先発となる。

     「選手を守るために決断しなければならないときもあるんだ」と語り、ベテラン右腕の故障者リスト入りを決断したスニッカー監督。その右腕と20歳以上離れた若手有望株にメジャー初登板初先発の機会を与えるのか。スニッカー監督の次なる決断に注目したい。

  • 第2回中間発表 ジャッジが全体トップに

    2017.6.7 10:20 Wednesday

     日本時間6月7日、第88回オールスター・ゲームのファン投票第2回中間発表(ア・リーグ)が行われ、アーロン・ジャッジ(ヤンキース)が故障離脱中のマイク・トラウト(エンゼルス)を抜いて全体トップに浮上した。

     ジャッジは外野手部門1位の125万1543票を獲得し、外野手部門2位のトラウト(115万5356票)を上回った。なお、現時点で100万票を超えたのはこの2人のみとなっている。外野手部門以外にトップが入れ替わったのは二塁手部門と三塁手部門。二塁手部門ではホゼ・アルトゥーベ(アストロズ)が99万8107票を集め、前回トップのスターリン・カストロ(ヤンキース)を抜いてトップに浮上。また、三塁手部門では今季なかなか調子が上がらないマニー・マチャド(オリオールズ)が3位に後退し、前回2位のミゲル・サノー(ツインズ)と前回3位のホゼ・ラミレス(インディアンス)がそれぞれ1つずつ順位を上げた。

     捕手部門はサルバドール・ペレス(ロイヤルズ)、一塁手部門はミゲル・カブレラ(タイガース)、遊撃手部門はフランシスコ・リンドーア(インディアンス)、指名打者部門はネルソン・クルーズ(マリナーズ)がトップの座をキープ。外野手部門では前回4位のマイケル・ブラントリー(インディアンス)が前回3位のムーキー・ベッツ(レッドソックス)を抜いてファン投票選出圏内に名を連ねている。

     一塁手部門はトップのカブレラですら47万5826票にとどまっており、2位のヨンダー・アロンゾ(アスレチックス)とは4万票ほどしか離れていない。圧倒的な実績を誇るカブレラだが、今季はここまで打率.274、5本塁打、OPS.811と冴えない数字が並んでおり、他の選手の活躍次第では今後順位が大きく入れ替わる可能性もありそうだ。

     投票締め切りは日本時間6月30日(金)午後12時59分。どの選手が夢の球宴への切符を手にするのか、今後の順位変動に注目だ。

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