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  • 日本時間1月16日から国際FA選手との契約可能期間がスタート

    2022.1.14 11:30 Friday

     現地時間1月15日(日本時間1月16日)、各チームが国際FA選手と契約できる期間がスタートする(現地時間12月15日までの11カ月間)。この契約可能期間は従来、現地時間7月2日にスタートしていたが、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で2020年7月2日のスタートが2021年1月15日に変更され、それ以来1月15日が「新たな7月2日」となっている。今回の契約可能期間の対象となる選手には元ソフトバンクのオスカー・コラス(ホワイトソックスと契約予定)も含まれている。

     プロスペクト(若手有望株)の情報を専門的に扱う「MLBパイプライン」では今回の契約可能期間の対象となる国際FA選手の上位50人のランキングを紹介しており、コラス(キューバ出身・外野手)は5位にランクイン。メジャーリーグ公式サイトは「キューバでプレーした3年間で57試合に出場して打率.305、9本塁打、OPS.869を記録し、投手としても3試合にリリーフ登板して3回1/3を1失点に抑えた」とキューバ時代の実績を紹介し、「ホワイトソックスと契約予定」と伝えている。

     同ランキングの1位はロデリック・アリアス(ドミニカ共和国出身・遊撃手)。「強肩で送球が正確。フットワークがよく、グラブさばきも柔軟で、平均以上の守備範囲を誇る。優れた選球眼を持ち、めったに三振しない。両打ちで、特に右打席はパワーがある。非常に優秀な打者に成長する可能性を秘めている」と攻守両面で極めて高い評価を受けている。ヤンキースと契約予定だ。

     同2位のクリスチャン・バケーロ(キューバ出身・外野手)はナショナルズ、同3位のリカルド・カブレラ(ベネズエラ出身・遊撃手)はレッズ、同4位のウィリアム・ベルゴーヤ(ベネズエラ出身・遊撃手)はフィリーズと契約予定。また、キューバ時代に44試合連続安打を記録し、昨年5月にキューバ代表チームを離れて亡命したセザー・プリエト(キューバ出身・内野手)はオリオールズと契約予定であることが報じられている。

     これらの国際FA選手にとって、メジャー球団との契約がメジャーリーガーになるための第一歩。ここから何人のスーパースターが誕生するか楽しみだ。

  • ついに労使交渉再開 機構側が選手会に対して新しい案をオファー

    2022.1.14 10:00 Friday

     日本時間1月14日、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会はZOOMによるオンライン形式での労使交渉を行った。本格的な話し合いが開催されるのは6週間前にロックアウトが始まって以降、初めてとなる。関係者によると、機構側はサービスタイム(メジャー登録日数)2年以上の選手のサラリーを成績に応じて大きく上昇させる、トップ・プロスペクトを開幕ロースターに登録することを各チームに奨励するなど、新たな案をオファー。しかし、選手会が満足するような内容ではなかったようだ。

     機構側は「若手選手のサラリー上昇」や「プロスペクトのサービスタイム操作対策」に加え、すでに双方のあいだで共通認識のある問題についても提案を行ったという。これにはタンキング抑制のためのドラフト指名順の変更、ポストシーズン出場枠の拡大、ユニバーサルDH(両リーグでの指名打者制)の導入といった項目が含まれる。「タンキングを防止して全30チームによる競争を実現したい」という選手会の要望に応えようという姿勢を一応示した形だ。ただし、ぜいたく税の課税ラインの引き上げやFA資格を得るまでの期間の短縮などを求める選手会の主張に沿った内容とは言い難い。

     ロックアウト前の機構側の案には、メジャー最低保証年俸の引き上げ、ぜいたく税の課税ラインの引き上げ、クオリファイング・オファー制度の廃止など、選手会への譲歩が多く盛り込まれていたが、今回の新たな案に盛り込まれなかったものも多くある。ぜいたく税の課税ラインについては、機構側が2億1400万ドルからスタートして最終的に2億2000万ドルまで引き上げるとしていたのに対し、選手会は2億4500万ドルを主張。また、ポストシーズン出場枠についても機構側は14球団、選手会は12球団を希望するなど、意見が分かれていた。

     今後はまず、選手会がカウンターオファー(対案)を提示し、それに再び機構側がカウンターオファーを出すという形で妥協点を見つけていくことになる。今回の機構側の新たな案で大きな進展があったとは言い難いが、労使交渉が再開されたことだけは事実。2022年シーズンの開幕を無事に迎えられるか注目だ。

  • メジャー30球団の永久欠番一覧 最多はヤンキースの21個・22人

    2022.1.13 11:30 Thursday

     メジャーリーグでは2日続けて新たな永久欠番が発表された。メッツのキース・ヘルナンデスの「17」とツインズのジム・カートの「36」だ。両者とも今年7月に行われるホームゲームで永久欠番セレモニーが開催される予定となっている。ここではメジャーリーグ全30球団の永久欠番を改めて確認してみよう。永久欠番が最も多いのはヤンキースの21個(22人)。2014年にジョー・トーレの「6」、2017年にデレク・ジーターの「2」が永久欠番となったことにより、1ケタの背番号はすべて永久欠番となった。

     各球団の永久欠番は以下の通り。なお、「背番号なし」や「イニシャル」など永久欠番と同等の扱いを受けている人物については、ここでは割愛している。また、全球団共通のジャッキー・ロビンソンの「42」はドジャースのみ記載した。

    オリオールズ
    「4」アール・ウィーバー
    「5」ブルックス・ロビンソン
    「8」カル・リプケンJr.
    「20」フランク・ロビンソン
    「22」ジム・パーマー
    「33」エディ・マレー

    レッドソックス
    「1」ボビー・ドーア
    「4」ジョー・クローニン
    「6」ジョニー・ペスキー
    「8」カール・ヤストレムスキー
    「9」テッド・ウィリアムス
    「14」ジム・ライス
    「26」ウェイド・ボッグス
    「27」カールトン・フィスク
    「34」デービッド・オルティス
    「45」ペドロ・マルティネス

    ヤンキース
    「1」ビリー・マーティン
    「2」デレク・ジーター
    「3」ベーブ・ルース
    「4」ルー・ゲーリッグ
    「5」ジョー・ディマジオ
    「6」ジョー・トーレ
    「7」ミッキー・マントル
    「8」ヨギ・ベラ
    「8」ビル・ディッキー
    「9」ロジャー・マリス
    「10」フィル・リズート
    「15」サーマン・マンソン
    「16」ホワイティ・フォード
    「20」ホルヘ・ポサダ
    「23」ドン・マティングリー
    「32」エルストン・ハワード
    「37」ケーシー・ステンゲル
    「42」マリアーノ・リベラ
    「44」レジー・ジャクソン
    「46」アンディ・ペティット
    「49」ロン・ギドリー
    「51」バーニー・ウィリアムス

    レイズ
    「12」ウェイド・ボッグス
    「66」ドン・ジマー

    ブルージェイズ
    「12」ロベルト・アロマー
    「32」ロイ・ハラデイ

    ホワイトソックス
    「2」ネリー・フォックス
    「3」ハロルド・ベインズ
    「4」ルーク・アプリング
    「9」ミニー・ミノーソ
    「11」ルイス・アパリシオ
    「14」ポール・コナーコ
    「16」テッド・ライオンズ
    「19」ビリー・ピアース
    「35」フランク・トーマス
    「56」マーク・バーリー
    「72」カールトン・フィスク

    ガーディアンズ
    「3」アール・アブリル
    「5」ルー・ブードロー
    「14」ラリー・ドビー
    「18」メル・ハーダー
    「19」ボブ・フェラー
    「20」フランク・ロビンソン
    「21」ボブ・レモン
    「25」ジム・トーミー

    タイガース
    「2」チャーリー・ゲーリンジャー
    「3」アラン・トラメル
    「5」ハンク・グリーンバーグ
    「6」アル・ケーライン
    「11」スパーキー・アンダーソン
    「16」ハル・ニューハウザー
    「23」ウィリー・ホートン
    「47」ジャック・モリス

    ロイヤルズ
    「5」ジョージ・ブレット
    「10」ディック・ハウザー
    「20」フランク・ホワイト

    ツインズ
    「3」ハーモン・キルブリュー
    「6」トニー・オリーバ
    「7」ジョー・マウアー
    「10」トム・ケリー
    「14」ケント・ハーベック
    「28」バート・ブライレブン
    「29」ロッド・カルー
    「34」カービー・パケット
    「36」ジム・カート

    アストロズ
    「5」ジェフ・バグウェル
    「7」クレイグ・ビジオ
    「24」ジミー・ウィン
    「25」ホゼ・クルーズ
    「32」ジム・アンブリクト
    「33」マイク・スコット
    「34」ノーラン・ライアン
    「40」ドン・ウィルソン
    「49」ラリー・ダーカー

    エンゼルス
    「11」ジム・フレゴシ
    「26」ジーン・オートリー
    「29」ロッド・カルー
    「30」ノーラン・ライアン
    「50」ジミー・リース

    アスレチックス
    「9」レジー・ジャクソン
    「24」リッキー・ヘンダーソン
    「27」キャットフィッシュ・ハンター
    「34」ロリー・フィンガース
    「43」デニス・エカーズリー

    マリナーズ
    「11」エドガー・マルティネス
    「24」ケン・グリフィーJr.

    レンジャーズ
    「7」イバン・ロドリゲス
    「10」マイケル・ヤング
    「26」ジョニー・オーツ
    「29」エイドリアン・ベルトレイ
    「34」ノーラン・ライアン

    ブレーブス
    「3」デール・マーフィー
    「6」ボビー・コックス
    「10」チッパー・ジョーンズ
    「21」ウォーレン・スパーン
    「29」ジョン・スモルツ
    「31」グレッグ・マダックス
    「35」フィル・ニークロ
    「41」エディ・マシューズ
    「44」ハンク・アーロン
    「47」トム・グラビン

    マーリンズ
    なし

    メッツ
    「17」キース・ヘルナンデス
    「14」ギル・ホッジス
    「31」マイク・ピアッツァ
    「36」ジェリー・クーズマン
    「37」ケーシー・ステンゲル
    「41」トム・シーバー

    フィリーズ
    「1」リッチー・アシュバーン
    「14」ジム・バニング
    「15」ディック・アレン
    「20」マイク・シュミット
    「32」スティーブ・カールトン
    「34」ロイ・ハラデイ
    「36」ロビン・ロバーツ

    ナショナルズ/エクスポズ
    「8」ゲーリー・カーター
    「10」ラスティ・スタウブ
    「10」アンドレ・ドーソン
    「30」ティム・レインズ

    カブス
    「10」ロン・サント
    「14」アーニー・バンクス
    「23」ライン・サンドバーグ
    「26」ビリー・ウィリアムス
    「31」ファーガソン・ジェンキンス
    「31」グレッグ・マダックス

    レッズ
    「1」フレッド・ハッチンソン
    「5」ジョニー・ベンチ
    「8」ジョー・モーガン
    「10」スパーキー・アンダーソン
    「11」バリー・ラーキン
    「13」デーブ・コンセプシオン
    「14」ピート・ローズ
    「18」テッド・クルズースキー
    「20」フランク・ロビンソン
    「24」トニー・ペレス

    ブリュワーズ
    「1」バド・シーリグ
    「4」ポール・モリター
    「19」ロビン・ヨーント
    「34」ロリー・フィンガース
    「44」ハンク・アーロン

    パイレーツ
    「1」ビリー・マイヤー
    「4」ラルフ・カイナー
    「8」ウィリー・スタージェル
    「9」ビル・マゼロスキー
    「11」ポール・ウェイナー
    「20」パイ・トレイナー
    「21」ロベルト・クレメンテ
    「33」ホーナス・ワグナー
    「40」ダニー・マートウ

    カージナルス
    「1」オジー・スミス
    「2」レッド・ショーンディーンスト
    「6」スタン・ミュージアル
    「9」イノス・スローター
    「10」トニー・ラルーサ
    「14」ケン・ボイヤー
    「17」ディジー・ディーン
    「20」ルー・ブロック
    「23」テッド・シモンズ
    「24」ホワイティ・ハーゾグ
    「42」ブルース・スーター
    「45」ボブ・ギブソン
    「85」オーガスト・A・ブッシュ

    ダイヤモンドバックス
    「20」ルイス・ゴンザレス
    「51」ランディ・ジョンソン

    ロッキーズ
    「17」トッド・ヘルトン
    「33」ラリー・ウォーカー

    ドジャース
    「1」ピー・ウィー・リース
    「2」トミー・ラソーダ
    「4」デューク・スナイダー
    「19」ジム・ギリアム
    「20」ドン・サットン
    「24」ウォルター・オルストン
    「32」サンディ・コーファックス
    「39」ロイ・キャンパネラ
    「42」ジャッキー・ロビンソン
    「53」ドン・ドライスデール

    パドレス
    「6」スティーブ・ガービー
    「19」トニー・グウィン
    「31」デーブ・ウィンフィールド
    「35」ランディ・ジョーンズ
    「51」トレバー・ホフマン

    ジャイアンツ
    「3」ビル・テリー
    「4」メル・オット
    「11」カール・ハッベル
    「20」モンテ・アービン
    「24」ウィリー・メイズ
    「25」バリー・ボンズ
    「27」フアン・マリシャル
    「30」オーランド・セペダ
    「36」ゲイロード・ペリー
    「44」ウィリー・マッコビー

  • ツインズがカートの「36」を永久欠番に 通算283勝の殿堂入り左腕

    2022.1.13 10:00 Thursday

     日本時間1月13日、ツインズはメジャー通算283勝、ゴールドグラブ賞16度の実績を誇り、昨年12月に時代委員会の選考でアメリカ野球殿堂入りを果たした左腕ジム・カートの背番号「36」を永久欠番にすることを発表した。ツインズの永久欠番は全球団共通のジャッキー・ロビンソンの「42」を除くと9人目だが、投手ではバート・ブライレブンの「28」に続いてカートが2人目。現地時間7月16日、本拠地でのホワイトソックス戦の試合前に永久欠番セレモニーが行われる予定だ。

     ツインズの永久欠番は1975年、強打者ハーモン・キルブリューの「3」が第1号で、ロッド・カルーの「29」、トニー・オリーバの「6」、ケント・ハーベックの「14」、カービー・パケットの「34」、ブライレブンの「28」、トム・ケリーの「10」、そして2019年にジョー・マウアーの「7」が仲間入り。ここにカートの「36」が加わることになった。

     現在83歳のカートは永久欠番の発表が行われたZOOM会見に出席し、「最初は殿堂入りのお祝いのようなものかと思った。ロッド(・カルー)が永久欠番について話し始めたとき、『これは本当にクールなことだ』と思ったよ」とコメント。「とても光栄なことです。ショートストップが足りないけれど、ジャッキー・ロビンソンを加えれば永久欠番の選手だけでほぼ完全なチームを組むことができるね」と語った。ZOOM会見にはカルーのほか、ハーベック、ブライレブン、オリーバ、ケリー、マウアーと存命の永久欠番選手(ケリーは監督)が出席した。

     カートはメジャー25年間で通算283勝237敗17セーブ、防御率3.45、2461奪三振を記録。このうち190勝をツインズ(と前身のセネタース)でプレーした15年間でマークした。ミネソタ移転後の189勝、422先発、2959回1/3はチーム1位、133完投、23完封、1824奪三振も同2位となっている。オールスター・ゲームには3度選出され、カージナルス時代の1982年にはワールドシリーズ制覇も経験。なお、通算16度のゴールドグラブ賞を受賞した(1962年から16年連続)が、これは全ポジションの全選手のなかでメジャー歴代2位タイである(グレッグ・マダックス18度、ブルックス・ロビンソン16度)。

  • 名左腕・レスターが現役引退を表明 がんを乗り越えて通算200勝

    2022.1.13 00:00 Thursday

    「ESPN」が報じたところによると、メジャー16年間で通算200勝をマークした38歳のベテラン左腕、ジョン・レスターが現役引退を決断したようだ。レスターはレッドソックス、アスレチックス、カブス、ナショナルズ、カージナルスの5球団で合計16年間プレーし、200勝117敗、防御率3.66、2488奪三振を記録。デビューイヤーの2006年に未分化大細胞リンパ腫(血液がんの一種)と診断されたものの、抗がん剤による治療を乗り越え、オールスター選出5度、ワールドシリーズ制覇3度の名投手として活躍した。

     レスターは現役引退を決めた理由について「肉体的にしんどくなってきた。1年を通して小さなことが積み重なり、パフォーマンスを阻害するようになってきたんだ」とコメント。「僕は自分のことを自分で決めたいと思っている。誰か他の人に『もう無理だ』と言われるのは嫌なんだ。『ありがとう、楽しかったよ』と言って終わりたい。それが(現役引退を決断することになった)一番の決め手かもしれないね」と語った。

     がんを克服して2007年7月にメジャー復帰。翌2008年から12年連続で少なくとも171回2/3を投げ、9勝に終わった2012年を除く11度の2ケタ勝利をマークした。レッドソックス時代の2010年とカブス時代の2016年に自己最多の19勝を挙げ、2018年にはリーグ最多タイの18勝をマークして最多勝のタイトルを獲得。レッドソックス時代の2007年と2013年、カブス時代の2016年と合計3度のワールドシリーズ制覇を経験し、3度のワールドシリーズで通算4勝1敗、防御率1.77と素晴らしい成績を残している。また、2008年にはノーヒッターも達成した。

     通算200勝の大台まであと7勝という状態で迎えた昨季は、ナショナルズで3勝5敗、防御率5.02に終わったが、カージナルス移籍後は4勝1敗、防御率4.36を記録。現地時間9月20日のブリュワーズ戦でマークしたシーズン7勝目で通算200勝に到達した。シーズン終了後にFAとなり、「現役続行の場合はカージナルスが再契約に興味を示している」と言われていたが、現役引退を決断。2002年のプロ入りから20年間に及ぶプロ野球選手生活に終止符を打った。

  • 現地1月13日に労使交渉再開予定 機構側が選手会に新たな提案へ

    2022.1.12 13:00 Wednesday

     メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者によると、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会は現地時間1月13日(日本時間1月14日)に新たな労使協定の締結に向けた労使交渉を再開するようだ。ZOOMを使用したリモート形式で行われる今回の話し合いでは、機構側が選手会に対して主要な経済問題や戦力均衡対策を含めた新たな提案を行う予定だという。現地時間12月2日(同12月3日)のロックアウト突入後、主要な問題について話し合いが行われるのは今回が初めてとなる。

     旧労使協定失効前の話し合いは不調に終わり、メジャーリーグ機構は移籍市場の凍結を含むロックアウトに突入することを選択。それ以降の数週間で双方は何度か話し合いの場を設けたものの、主要な問題に関する議論は先送りにされ、全く交渉が進展していなかった。旧労使協定失効目前の現地時間12月1日(同12月2日)、選手会は機構側から提示された案を拒否。この数時間後にロックアウトが始まり、機構側はそれ以降、交渉合意に向けた新たな提案への準備を進めてきたとみられる。

     主な議題としては、過度なタンキングを抑制するためのドラフト抽選制度の導入、クオリファイング・オファー制度の廃止、ユニバーサルDH(両リーグでの指名打者制)の導入、若手選手の待遇改善の一環としての最低保証年俸の引き上げなどが挙げられている。選手会はFAや年俸調停の資格を得るまでの期間の短縮や収益分配の改革など、より実質的な利益を求めており、新たな労使協定の締結は困難を極めることが予想される。双方がどこまで譲歩して妥協するかがポイントとなりそうだ。

     メジャー球団同士のオープン戦は現地時間2月26日(同2月27日)にスタートする予定であり、予定通りにオープン戦をスタートするためには少なくとも2月前半までに労使交渉が合意に至る必要があると考えられている。「予定通りにシーズン開幕を迎えるためのデッドラインは3月1日」との声もあるが、2022年シーズンは無事に開幕を迎えることができるのだろうか。

  • レイズのブルペン捕手・ラミレスが28歳で急死 死因は公表されず

    2022.1.12 11:30 Wednesday

     日本時間1月12日、レイズはブルペン捕手のジーン・ラミレスが28歳の若さで亡くなったことを発表した。ラミレスが死去したのは日本時間1月11日のことで、死因については公表されていない。ラミレスは2016年ドラフト28巡目指名でレイズに入団し、マイナーで3年間プレーしたものの、目立った成績を残せないまま2018年シーズン終了後に解雇。しかし、球団スタッフとしてチームに残り、昨季まで3年間ブルペン捕手を務めていた。将来はベンチコーチや監督になることが夢だったという。

     ラミレスは選手やコーチ、その他の球団スタッフから愛される存在であり、その若すぎる死はレイズの球団組織に大きな衝撃を与えている。エリック・ニアンダー編成本部長は「ジーンの家族に深い同情と哀悼の意を表します。彼は思いやりのあるチームメイトであり、友人でした。彼はすべてのことに喜びを感じる人で、その優しい心はすべての人にとって贈り物でした。私たちはこの予期せぬ困難な損失に対処しながら、ジーンとともに過ごした時間に感謝しています」とのコメントを発表。ケビン・キャッシュ監督も「ジーンは素晴らしいチームメイトであり、友人でした。彼は毎日クラブハウスとブルペンにたくさんの情熱とエネルギーをもたらし、彼がレイズと野球を愛していることは誰の目にも明らかでした。彼は広い心と他人を惹きつける笑顔の持ち主でした」と語っている。

     プエルトリコ出身のラミレスはテキサス州フォートワースの高校に通っていたため、レンジャーズの本拠地グローブライフ・フィールドで行われた2020年のワールドシリーズの際には「人生で最高の瞬間です」と誇らしげに話していた。2019年には「ジ・アスレチック」の取材に対して(レッドソックスで長年コーチを務めた)父・カルロスの足跡をたどり、「いずれはメジャーリーグの監督やベンチコーチ、コーディネーターになりたいです」と語っていたこともある。28歳という若すぎる死を迎え、残念ながらその夢を叶えることはできなかったが、球団史上初の3年連続ポストシーズン進出を成し遂げたレイズを支えた人物の1人だったことに疑いの余地はないだろう。

  • メッツがヘルナンデスの「17」を永久欠番に 7月にセレモニー開催

    2022.1.12 10:00 Wednesday

     日本時間1月12日、メッツは好打好守の一塁手、キース・ヘルナンデスが背負った背番号「17」を永久欠番にすることを発表した。メッツの永久欠番は、全球団共通のジャッキー・ロビンソンの「42」を除くと、トム・シーバーの「41」、マイク・ピアッツァの「31」、ジェリー・クーズマンの「36」、ギル・ホッジスの「14」、ケーシー・ステンゲルの「37」に次いで6人目。永久欠番のセレモニーは日本時間7月10日に本拠地シティ・フィールドで開催される予定だ。

     現在68歳のヘルナンデスは、1974年にカージナルスでメジャーデビューし、1983年途中にメッツへ移籍。現役最終年の1990年はインディアンス(現ガーディアンズ)でプレーし、17年間に及ぶメジャー生活を終えた。1979年に首位打者とMVPを獲得し、翌1980年にもリーグトップの出塁率をマークするなど、選手としての絶頂期はカージナルス時代だったが、メッツ移籍後も1984年から3年連続で打率3割を記録するなど活躍。1986年には球団史上2度目のワールドシリーズ制覇に貢献し、翌1987年は球団史上初のキャプテンに就任した。

     メジャー通算2182安打、打率.296、162本塁打、1071打点、出塁率.384、OPS.821をマークした打撃はもちろん、一塁で見せる好守にも定評があり、カージナルス時代の1978年からメッツ時代の1988年まで11年連続でゴールドグラブ賞を受賞。ドン・マティングリーの9度を上回り、一塁手として史上最多の受賞回数を誇っている。このほか、オールスター・ゲーム選出5度、シルバースラッガー賞2度の実績があり、メッツ移籍の前年、1982年にはカージナルスの一員としてもワールドシリーズ制覇を経験している。

     ヘルナンデスは「興奮しているよ。人生を超えて続く本当に特別な栄誉だからね」と永久欠番に大喜び。引退後も解説者としてメッツの試合に携わっており、「(オーナーの)スティーブ(・コーエン)から電話で永久欠番について知らされたときはとても感動したよ。球団組織において選手に与えられる最高の栄誉だからね。1983年のチーム加入以来、私を家族の一員のように扱ってくれたメッツのファンにも感謝しているよ」と語った。

  • ブルージェイズに女性コーチ誕生 ビエイラがマイナー打撃コーチに

    2022.1.11 13:00 Tuesday

     球界における女性登用の流れが続くなか、ブルージェイズに球団史上初の女性コーチが誕生したようだ。まだ球団からの正式発表は行われていないものの、ハイメ・ビエイラがブルージェイズ傘下のマイナーの打撃コーチに就任することが明らかになった。ビエイラは2019年からブルージェイズに在籍して様々な役割を担当しており、チームや選手のことを熟知している人物。なお、ブルージェイズはまだマイナーのコーチングスタッフの割り振りを決めておらず、ビエイラがマイナーのどの階級を担当するかも未定となっている。

     メジャーリーグ公式サイトのベテルエム・アシャメ記者によると、ビエイラはトロントのゲルフ・ハンバー大学で運動生理学と運動科学を学び、ソフトボールの選手としても活躍。その後、コーチとして復帰し、ヨーク大学で科学修士号も取得しているという。直近では、昨年2月からブルージェイズの野球運営部門で研究開発インターンとして勤務。それ以前は、ジェイズ・ケア財団(=1992年から野球を通してカナダ全土の疎外された地域の若者たちに生活スキルを指導し、社会的変化を起こしてきた団体)のスタッフとして働いていた。

     ブルージェイズでフィールド上の肩書を持つ女性は、2018~19年にヘッドアスレチックトレーナーを務めたニッキー・ハフマンに次いで2人目。コーチを務める女性はビエイラが球団史上初となる。なお、ハフマンは北米4大スポーツでヘッドアスレチックトレーナーに就任した史上2人目の女性だった。

     ビエイラのコーチ就任が明らかになる前日には、レイチェル・バルコベックがヤンキース傘下A級の監督に抜擢されたことが判明。2019年に女性としてメジャーリーグの球団組織における史上初のフルタイムの打撃コーチに就任したバルコベックは、メジャーリーグ傘下のマイナー球団における史上初の女性監督となった。マーリンズのキム・アングGMを筆頭に、球界では女性登用の流れが続いており、今後も実力のある女性にはそれに見合った役職が与えられることになりそうだ。

  • メッツのベンチコーチ探しが難航中 候補者3名の引き抜きに失敗

    2022.1.11 11:30 Tuesday

     メッツは現在、バック・ショウォルター新監督を支えるベンチコーチの人選を進めているが、すでにほとんどの球団がコーチングスタッフの編成を終えていることもあり、ベンチコーチ探しは難航しているようだ。まず、パドレスにライアン・フラハティ(クオリティコントロールコーチ)の面接を拒否されたことが報じられ、レッズのジェフ・ピックラー(作戦・外野守備コーチ)は自ら面接を辞退。さらに、ジャイアンツにもアンドリュー・ベイリー(投手コーチ)の面接を拒否されたことが新たに明らかになった。

     メッツは昨季終了後、GMと監督を決定するまでに時間を要したことがコーチングスタッフの編成作業に大きく響いている。ビリー・エプラーのGM就任が決まったのが11月中旬、ショウォルターの監督就任に至ってはロックアウト突入後の12月中旬に発表されており、多くのチームがすでにコーチングスタッフの編成を完了している時期だった。

     ヤンキースの打撃コーチ補佐に就任することが決定していたエリック・シャベスを打撃コーチとして引き抜いたメッツだが、このようにメジャーリーグでは通常、コーチ本人にとってキャリアアップとなる場合には他球団への移籍を許可するケースが多い。ところが、ベンチコーチは監督に次ぐポジションであり、フラハティやベイリーにとってキャリアアップとなるのだが、「この時期に移籍されてしまうと後任が見つからない」ということでパドレスもジャイアンツも面接許可を出さなかったようだ。

     昨季のコーチングスタッフからジェレミー・ヘフナー(投手コーチ)がチームに残り、ウェイン・カービー(一塁ベースコーチ)、ジョーイ・コーラ(三塁ベースコーチ)、シャベス(打撃コーチ)の加入も内定したメッツだが、ベンチコーチやブルペンコーチなど、コーチングスタッフにはまだ空席がある。他球団からの引き抜きが難しい状況のなかで、スプリング・トレーニング開始までにコーチングスタッフの編成を無事に終えることはできるのだろうか。

  • 昨年4月に電撃引退のエンゼルス・バットリーが現役復帰を希望か

    2022.1.11 10:00 Tuesday

     昨年4月に「野球への愛情と情熱が失われた」として現役引退を電撃発表したエンゼルスの救援右腕タイ・バットリーが現役復帰を希望しているようだ。「オレンジ・カウンティ・レジスター」のジェフ・フレッチャー記者によると、バットリーはツイッターのスペースにおける会話のなかで現役復帰の意思を持っていることを明らかにしたという。2019年にチーム最多の72試合、短縮シーズンの2020年もチーム2位の27試合に登板したバットリーは現在、エンゼルスの制限リストに登録されたままとなっている。

     現在28歳のバットリーは、2012年ドラフト4巡目指名でレッドソックスに入団し、2018年7月末にイアン・キンズラーとのトレードでウィリアムス・ジェレスとともにエンゼルスへ移籍。同年8月にメジャーデビューを果たした。2019年にはブルペンの一角としてメジャーに定着し、72試合に登板して72回1/3を投げ、6勝7敗2セーブ、26ホールド、防御率3.98、84奪三振を記録。クローザーのハンセル・ロブレスにつなぐセットアッパーの役割を担った。

     ところが、さらなる成長が期待された2020年は27試合に登板して26回1/3を投げ、2勝3敗5セーブ、2ホールド、防御率5.81、18奪三振と成績が悪化。メジャーリーグ公式サイトでエンゼルスを担当するレット・ボリンガー記者によると、ジョー・マドン監督は昨年のスプリング・トレーニング終了時、バットリーにマイナー降格を告げたという。それに対してバットリーは「野球への愛情と情熱が失われた。殿堂入りやワールドシリーズ制覇、オールスター出場は僕の夢ではない。(プロ野球選手を目指すことを否定した)人々が間違っていると証明するためにプロ野球選手になることが目標だった」と現役引退を表明した。

     エンゼルスはバットリーが現役復帰の意思を示したことを受け、ロックアウト終了後に何らかの対応を取る見込みだ。弱体投手陣を抱えるなかで、元セットアッパーが万全の状態で復帰できるのであれば大きな戦力となるが、バットリーは再びエンゼルスのユニフォームを着ることになるのだろうか。

  • 殿堂入り候補・オルティス 歴史的な現役ラストイヤーを振り返る

    2022.1.10 13:00 Monday

     今回のアメリカ野球殿堂入り投票から有資格者となったデービッド・オルティス。この男は2015年11月18日、40歳の誕生日に翌2016年シーズンが現役ラストイヤーとなることを発表した。そして、2016年は打率.315、38本塁打、127打点、OPS1.021という引退する選手とは思えないような素晴らしい成績をマーク。現役ラストイヤーにオルティスを超える成績を残すのは困難、いや不可能かもしれない。そのオルティスが現役ラストイヤーに込めた思いや当時の心境などを振り返っている。

     オルティスが2016年に記録した48二塁打、38本塁打、127打点、87長打は現役ラストイヤーの選手としては史上最多記録である。また、OPS1.021はその年のリーグトップの数字だった。さらに、データサイト「ベースボール・リファレンス」によると、この年に記録したオフェンシブWAR(5.1)、OPS+(164)、塁打数(333)も引退前年の選手としては史上最高だったという(伝説の名打者、シューレス・ジョー・ジャクソンは現役ラストイヤーにこの3部門でオルティスを上回る数字を残しているが、「ブラックソックス事件」による永久追放であるため、対象外とする)。

     メジャーリーグ公式サイトによる電話インタビューのなかで、オルティスは「あんな成績を残したあとに引退する人はいないと思う」とコメント。しかし、迷いはなかった。「もうダメだったんだ。ガス欠になったんだ」とオルティス。2016年限りでの現役引退を決断した最大の理由は、2012年7月から悩まされていたアキレス腱の痛みだったという。「正直に言うと、あのシーズンは例年以上に体調管理に気をつけていた。それでもアキレス腱に痛みが出た。他の部位は健康だったんだけどね」と当時を振り返った。

     また、自分の子供のような年齢の選手が周りに増え始めたことも引退の決断を後押ししたという。「2015年にシアトルで二塁打を打った。投手が交代して新しい投手が出てきたが、投手の周りに内野手が集まっている様子を見ると、21歳や22歳の選手ばかりだった。タンパベイやヒューストンでも同じような状況だった。それで『来年で終わりにしよう』って思ったんだ」とオルティスは語る。

    「あの年、僕は全力を尽くした」と現役ラストイヤーを振り返ったオルティス。「まだやれたのでは」と惜しむ声は少なくないが、少なくともオルティス自身は2016年限りで引退したことを全く後悔していないようだ。

  • テッド・ウィリアムス 2度の従軍で5シーズンを失った「最強打者」

    2022.1.10 11:30 Monday

     兵役によりキャリアの数年間を失った名選手は少なくないが、なかでもテッド・ウィリアムスは特別なケースである。第二次世界大戦と朝鮮戦争で2度も従軍しているのだ。複数の戦争に従軍した史上唯一の殿堂入り選手でもある。ウィリアムスは1943~45年の3シーズンで1度も試合に出場せず、1952年は6試合に出場したところで兵役へ。1953年8月に戦列復帰したが、この年もわずか37試合にしか出場できなかった。全盛期の一部と言える24~26歳と33~34歳の5シーズンで合計43試合しかプレーしていないのだ。

    「最後の4割打者」として知られるウィリアムスは、2度の従軍で5シーズンを失ったにもかかわらず、MVP2度、三冠王2度、首位打者6度、本塁打王4度、打点王4度、通算2654安打、打率.344、521本塁打、1839打点、OPS1.116など素晴らしい成績を残している。通算709三振に対して2021四球を選び、出塁率.482は史上最高の数字だ。現役ラストイヤーとなった1960年には、シーズン終了時に42歳になっていたにもかかわらず、打率.316、29本塁打、72打点、出塁率.451、OPS1.096という驚異的な数字をマークしている。

     しかし、「もし2度の従軍がなかったら」と考えずにはいられない。第二次世界大戦へ出兵する前年には自身初の三冠王(打率.356、36本塁打、137打点)に輝いており、3年のブランクを経て復帰した1946年にも打率.342、38本塁打、123打点の好成績をマーク。朝鮮戦争により合計43試合しか出場できなかった1952~53年の打率は4割を超えており(101打数41安打、打率.406)、その前後のシーズンにはリーグトップのOPSを記録している。よって、従軍せずプレーしていれば、間違いなく球界トップクラスの打撃成績を残していたはずだ。

     メジャーリーグ公式サイトのトーマス・ハリガン記者は、ウィリアムスが第二次世界大戦に従軍する前(1939~42年)と後(1946~49年)の4シーズン、朝鮮戦争に従軍する前(1948~51年)と後(1954~57年)の4シーズンの平均成績をもとに、2度の従軍で失われた5シーズンの成績を予想。その結果、5シーズンで698試合に出場し、860安打、161本塁打、602打点、654四球、WAR41.6という数字が弾き出された。重複を避けるために5シーズンで実際に出場した43試合の成績を差し引いたうえで、この予想成績を加算すると、ウィリアムスの通算成績は3400安打、660本塁打、2400打点、2600四球、6000出塁、WAR160を超えることになる。3400安打は史上8人、660本塁打は同6人、WAR160は同4人しか達成しておらず、2400打点、2600四球、6000出塁は前人未到の大記録である。

     あくまでも仮定の話に過ぎないが、2度の従軍がなければ通算打点記録(ハンク・アーロンの2297)や通算四球記録(バリー・ボンズの2558)はウィリアムスのものとなっていたに違いない。しかし、実際のウィリアムスは、現役ラストイヤーに通算500本塁打こそ達成したものの、3000安打と2000打点には届かず、レッドソックス一筋19シーズンのキャリアを終えたのだった。

  • ヤンキース傘下のマイナー球団でマイナー史上初の女性監督誕生へ

    2022.1.10 10:00 Monday

    「ジ・アスレチック」の報道によると、ヤンキース傘下A級タンパはレイチェル・バルコベックを今季の監督に起用することを決定したようだ。メジャーリーグと提携関係にあるマイナー球団では史上初の女性監督が誕生する。現在34歳のバルコベックはプロ野球の世界で10年間のコーチ経験があり、2019年11月にはヤンキース傘下で女性としては史上初となるフルタイムの打撃コーチに就任。昨年7月にはフューチャーズ・ゲームのコーチングスタッフに選出され、ア・リーグ選抜の一員として一塁ベースコーチも経験した。

     バルコベックは昨季、ヤンキース傘下ルーキー級のチームで打撃コーチを務めていた。そのチームでは「MLBパイプライン」のプロスペクト・ランキングでで球団2位(全体17位)の高評価を受けているジェイソン・ドミンゲスらを指導。ドミンゲスは昨季途中にルーキー級からA級へ昇格しており、バルコベックはそのA級で監督を務めることになった。バルコベックはドミンゲスを「彼と一緒に仕事をするのは楽しい。信じられないくらいに知的だし、能力も高い。私は彼のことをリーダーと見なしている。とても若いけれど、正しいやり方を貫いている」と絶賛している。

    「ドライブライン・ベースボール」で打者の目の動きや投手の股関節の動きを研究するなど、最先端のアナリティクスに精通していることがバルコベックの特徴だ。バルコベック自身も以前「スイングメカニクスは私の得意分野であり、とても自信がある」と語っていたことがある。よって、監督に就任したあともアナリティクスを最大限に活用しながらチームの指揮を執り、選手を指導していくことが予想される。

     ヤンキース傘下ルーキー級の打撃コーチに抜擢された際、バルコベックは「私はスポーツ界で私より先に登場した女性たちによる産物だ。もし誰かが私のことを先駆者と思ってくれるなら、それは他の女性への可能性を広げることにもつながるし、素晴らしいことだと思う」と話していた。文字通りの先駆者として、女性ではマイナー史上初となる監督の大役に挑む。

  • 同数の通算319本塁打で引退したフィルダー親子 公式サイトが特集

    2022.1.9 13:00 Sunday

     メジャーリーグ公式サイトのサラ・ラングス記者は、セシル・フィルダーとプリンス・フィルダーの親子に関する特集記事を公開した。フィルダー親子は全く同じ通算本塁打数を記録して現役を引退。0本や1本、2本という話ではなく、両者とも球界を代表するパワーヒッターとして活躍し、通算319本塁打で引退したのだ。ラングス記者はこの数字に着目し、通算319本塁打に至るまでの軌跡やその他の特筆すべき記録など、様々なトピックスを紹介している。

     2人揃って通算319本塁打を記録したフィルダー親子だが、そこに至るまでの道のりは大きく異なっている。父セシルは1985年にブルージェイズでメジャーデビューしたものの、最初の4シーズンで31本塁打。1987年に82試合に出場して14本塁打、OPS.905をマークしたのがキャリアハイという状況だった。しかし、1989年に日本プロ野球の阪神タイガースで106試合に出場して38本塁打という活躍を見せると、メジャー復帰を果たした1990年はタイガースで51本塁打、132打点、OPS.969という大活躍。ここから2年連続で本塁打王、3年連続で打点王に輝き、1998年に34歳で17本塁打を放って引退するまで、通算319本塁打をマークした。

     一方の息子プリンスは2002年ドラフト全体7位指名を受けたエリートだった。2005年にメジャーデビューし、2007年には50本塁打を放って早くも本塁打王のタイトルを獲得。2009年には自己最多の141打点で打点王に輝き、2006~13年の8年間で記録した283本塁打はアルバート・プーホルス(291)、ミゲル・カブレラ(287)、ライアン・ハワード(287)に次ぐメジャー4位の数字だった。ところが、タイガースからレンジャーズへトレードされた1年目の2014年に首を故障して長期欠場。2015年は158試合に出場して23本塁打を放ったが、2016年に首の故障が再発し、大型契約を残したまま32歳の若さでメジャーでのプレーを終えた。快調に積み重ねていた通算本塁打は結局、父と同数の319本どまりだった。

     フィルダー親子は通算本塁打数だけでなく、メジャーデビューした年齢(21歳)も同じ。また、走者2・3塁の状況(4本)、4回の打席(49本)、5回の打席(29本)、9回の打席(18本)、2アウトの状況(97本)、2アウト未満の状況(222本)といった様々なシチュエーションでも同数の本塁打を記録している。なお、親子揃ってシーズン50本塁打を記録したのはメジャー史上唯一。シーズン40本塁打のコンビも他にゲレーロ親子がいるだけだ。息子ブラディミール・ゲレーロJr.は今後シーズン50本塁打を達成する可能性があるものの、父ブラディミール・ゲレーロは44本塁打が自己最高であり、「シーズン50本塁打を記録した史上唯一の親子」の座はしばらく安泰だろう。

  • 4つ以上のディケードでプレーした選手たち 公式サイトが特集

    2022.1.9 11:30 Sunday

     メジャーリーグ公式サイトのデービッド・アドラー記者とアンドリュー・サイモン記者は「4つ以上のディケード(=年代)でプレーした選手」を紹介する特集記事を公開した。両記者は記事のなかで「長くプレーするためには驚異的な耐久力や生命力のほか、不屈の精神、そして運とタイミングのよさも必要だ。ディケードの終わりにキャリアをスタートさせると一番有利になる」と指摘。なお、4つ以上のディケードでプレーした選手は過去31人しかおらず、通算500本塁打(28人)や通算3000安打(32人)と同等の難易度ということになる。

     記事中で紹介されている31人のなかに5つのディケードでプレーした選手が2人だけいる。1920年代から60年代までプレーしたサチェル・ペイジと1940年代から80年代までプレーしたミニー・ミニョソだ。

     先月、時代委員会の選考によりアメリカ野球殿堂入りを果たしたミニョソは「史上唯一の5ディケード・プレーヤー」として知られていた。1949年にインディアンス(現ガーディアンズ)でメジャーデビューし、1964年ホワイトソックスを最後に引退。しかし、ホワイトソックスのビル・ベック・オーナーのアイデアにより1976年に50歳で3試合、1980年に54歳で2試合に出場して「5ディケード・プレーヤー」となった。なお、ニグロリーグの記録がメジャーリーグの公式記録として認定されたことにより、ミニョソのデビューは1946年となっている。

     ニグロリーグで活躍した伝説の名投手・ペイジは1948年(当時42歳)にインディアンスでメジャーデビューし、1953年限りで引退。ところが、1965年にアスレチックスと1試合だけの契約を結び、59歳で3イニングを無失点に抑えた。この時点では1940年代から60年代までの「3ディケード・プレーヤー」に過ぎなかったが、ニグロリーグの成績が加わることで「5ディケード・プレーヤー」の仲間入りを果たした。

     4つ以上のディケードでプレーした選手は以下の31人。なお、1999年以前にデビューした選手のなかに2020年代もプレーした選手はいない。新たな「4ディケード・プレーヤー」の誕生はしばらくお預けということになりそうだ。

    ダン・ブローザース(1879-1904)
    ジム・オルーク(1872-1904)
    キッド・グリーソン(1888-1912)
    ディーコン・マグワイア(1884-1912)
    ジャック・オコナー(1887-1910)
    ジャック・ライアン(1889-1913)
    ニック・アルトロック(1898-1933)
    エディ・コリンズ(1906-30)
    ジャック・クイン(1909-33)
    ボボ・ニューサム(1929-53)
    サチェル・ペイジ(1927-65)
    ミッキー・バーノン(1939-60)
    テッド・ウィリアムス(1939-60)
    アーリー・ウィン(1939-63)
    ウィリー・メイズ(1948-73)
    ミニー・ミニョソ(1949-80)
    ジム・カート(1959-83)
    ティム・マッカーバー(1959-80)
    ウィリー・マッコビー(1959-80)
    ビル・バックナー(1969-90)
    リック・デンプシー(1969-92)
    カールトン・フィスク(1969-93)
    ジェリー・ロイス(1969-90)
    ノーラン・ライアン(1966-93)
    リッキー・ヘンダーソン(1979-2003)
    マイク・モーガン(1978-2002)
    ジェシー・オロスコ(1979-2003)
    ティム・レインズ(1979-2002)
    ジェイミー・モイヤー(1986-2012)
    ケン・グリフィーJr.(1989-2010)
    オマー・ビスケル(1989-2012)

  • オーストラリアで女性プロ野球選手がデビュー 17歳のサウスポー

    2022.1.9 10:00 Sunday

     現地時間1月7日、オーストラリアン・ベースボール・リーグ(ABL)に新たな歴史が刻まれた。ABL史上初の女性投手としてメルボルン・エーシズのジェネビーブ・ビーコム投手がデビューしたのだ。アデレード・ジャイアンツとの試合に登板した17歳の左腕・ビーコムは6回に登板し、1イニングを無失点に抑える好投。速球とカーブのコンビネーションで相手打者を封じた。ABLは現役メジャーリーガーもプレー経験のあるリーグであり、メジャーリーグ公式サイトは「ABLでプレーすることは小さな業績ではない」と伝えている。

     メルボルン球団の公式サイトによると、ビーコムは先頭打者に出塁を許したあと、次打者をゴロアウトに打ち取ってまず1アウト。四球でピンチを広げたものの、続く2人の打者をゴロアウトとフライアウトに仕留め、客席からの歓声を浴びたという。メルボルン球団は1対7で大敗したが、ビーコムのデビューと好投はチームにとってこの試合における数少ないハイライトとなった。

     ABL公式サイトによると、ABL経験のあるメジャーリーガーは41人いるという。そのなかにはオーストラリア出身で現在メジャートップクラスのクローザーであるリアム・ヘンドリックス(ホワイトソックス)のほか、ディディ・グレゴリアス(フィリーズ)、ケビン・キアマイアー(レイズ)、崔志萬(チェ・ジマン:レイズ)、アダム・エンゲル(ホワイトソックス)、アンドリュー・キットレッジ(レイズ)、リース・ホスキンス(フィリーズ)、ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)、菊池雄星(FA)など現役バリバリのメジャーリーガーも多数含まれている。メジャーリーグ公式サイトが伝えているように、このリーグの舞台に立つことは決して簡単なことではないのだ。

     ビーコムは「もし誰かがあなたのやりたくないこと、たとえばソフトボールとか他のスポーツをやれと言ってきたとしても耳を貸してはいけません。やりたいことをやり、一生懸命に努力すれば、必ずどこかで成功できます。不可能ではありません。できるんです」と同じ夢を持つ若い女性たちにエールを送った。また、メルボルン球団の監督を務める元メジャーリーガーのピーター・モイランは「野球で目撃したことのなかで最も気に入ったことの1つ」とツイートし、ビーコムのデビューを祝福した。

  • 殿堂入り投票 最終年のボンズ、クレメンスへの支持は広がらず

    2022.1.8 13:00 Saturday

     2022年度のアメリカ野球殿堂入り投票は日本時間1月26日に投票結果が発表され、同7月25日に殿堂入りセレモニーが開催される。投票は昨年末で締め切られており、現時点では匿名7人を含む143人の記者が自身の投票先をSNSなどで公開している。ライアン・シボドー氏らの有志グループがこれを集計し、現時点ではデービッド・オルティス、バリー・ボンズ、ロジャー・クレメンスの3人が当選ラインとなる得票率75%をクリア。しかし実際のところ、ボンズとクレメンスへの支持は広がっておらず、殿堂入りは厳しい状況だ。

     殿堂入り候補30人のうち、ボンズ、クレメンス、カート・シリング、サミー・ソーサの4人は今回が10度目の挑戦となり、記者投票で殿堂入りするラストチャンスを迎えている。シリングは過去2回連続で得票率70%を超えていたが、昨年度の投票結果発表後に「投票対象から外してほしい」と発言したことなどが影響したのか、昨年度シリングに投票した記者のうち、すでに18人がシリングへの投票を回避しており、ラストチャンスでの殿堂入りは絶望的な状況となっている(昨年度シリングに投票していない記者2人がシリングに投票しているため、トータルでは前年比マイナス16票)。ソーサは昨年度の得票率17.0%が自己最高で、今回も現時点で26.6%にとどまっている。

     ボンズとクレメンスという大物2人に目を向けると、両者とも現時点では当選ラインの得票率75%をクリア(ボンズ80.4%、クレメンス79.0%)。しかし、各記者の個別の票を見てみると、昨年度ボンズに投票せず、今回ボンズに投票した記者は3人だけ。逆に昨年度ボンズに投票した記者のうち、1人がボンズへの投票を回避しており、トータルでは前年比プラス2票とほとんど支持は広がっていない(クレメンスも同様に前年比プラス2票)。まだ全体の6割以上の記者は自身の投票先を明らかにしていないが、これらの票が加算されたときに得票率75%をクリアできる可能性は極めて低いとみられる。ステロイド疑惑があるとはいえ、史上屈指の実績を誇る両者だが、記者投票での殿堂入りを果たすことなく有資格期間の10年を完走することが濃厚だ。

     今回の投票で殿堂入りする可能性があるのは有資格初年度のオルティス。現時点では得票率83.2%とトップの支持を集めており、最終的に75%のラインを突破する可能性は十分にある。また、昨年度の投票で35.3%から52.9%へ大幅アップを遂げたスコット・ローレンは現時点で72.0%。今回の殿堂入りは難しいかもしれないが、早ければ来年度の投票で殿堂入りが実現することになりそうだ。

  • 各球団の「球団史上最高の選手」 メジャーリーグ公式サイトが選出

    2022.1.8 11:30 Saturday

     日本時間1月8日、メジャーリーグ公式サイトは各球団の「球団史上最高の選手」を選出する特集記事を公開した。メジャーリーグの歴史に名を残すレジェンドがズラリと並ぶなか、現役選手からはレイズのエバン・ロンゴリア(現ジャイアンツ)、エンゼルスのマイク・トラウト、マーリンズのジャンカルロ・スタントン(現ヤンキース)の3人が選出。また、ナショナルズはエクスポズ時代の実績も含めてブラディミール・ゲレーロが選ばれたが、「ワシントン移転後に限ればライアン・ジマーマンだ」と記されている。

     メジャーリーグ公式サイトが選んだ各球団の「球団史上最高の選手」は以下の通り。おそらく誰もが納得する顔ぶれだろう(★はアメリカ野球殿堂入りの選手を表す)。

    オリオールズ:カル・リプケンJr.★
    レッドソックス:テッド・ウィリアムス★
    ヤンキース:ベーブ・ルース★
    レイズ:エバン・ロンゴリア
    ブルージェイズ:ロイ・ハラデイ★

    ホワイトソックス:フランク・トーマス★
    ガーディアンズ:ボブ・フェラー★
    タイガース:タイ・カッブ★
    ロイヤルズ:ジョージ・ブレット★
    ツインズ:ハーモン・キルブリュー★

    アストロズ:クレイグ・ビジオ★
    エンゼルス:マイク・トラウト
    アスレチックス:リッキー・ヘンダーソン★
    マリナーズ:ケン・グリフィーJr.★
    レンジャーズ:イバン・ロドリゲス★

    ブレーブス:ハンク・アーロン★
    マーリンズ:ジャンカルロ・スタントン
    メッツ:トム・シーバー★
    フィリーズ:マイク・シュミット★
    ナショナルズ:ブラディミール・ゲレーロ★

    カブス:アーニー・バンクス★
    レッズ:ピート・ローズ
    ブリュワーズ:ロビン・ヨーント★
    パイレーツ:ホーナス・ワグナー★
    カージナルス:スタン・ミュージアル★

    ダイヤモンドバックス:ランディ・ジョンソン★
    ロッキーズ:トッド・ヘルトン
    ドジャース:サンディ・コーファックス★
    パドレス:トニー・グウィン★
    ジャイアンツ:ウィリー・メイズ★

  • エンゼルス前監督のオースマス アスレチックスのベンチコーチ就任へ

    2022.1.8 10:00 Saturday

    「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマン記者によると、エンゼルス前監督のブラッド・オースマスがアスレチックスのベンチコーチに就任することが濃厚となっているようだ。現在52歳のオースマスは現役引退後、パドレスのフロントオフィスを経てタイガースの監督(2014~17年)を務め、エンゼルスのフロントオフィスに加わったあと、2019年の1シーズンだけ監督を務めたが、コーチを務めるのは今回が初めてとなる。監督経験者のオースマスは、マーク・コッツェイ新監督にとって心強い味方となりそうだ。

     2019年シーズン終了後にエンゼルスの監督を解任されたオースマスはその後、パドレスやアストロズ、直近ではメッツの監督候補にも浮上したものの、いずれも就任には至らず。しかし、コッツェイ新監督を支えるベンチコーチを探していたアスレチックスから声が掛かったようだ。現役時代にゴールドグラブ賞を3度受賞する名捕手だったオースマスは、タイガース監督1年目の2014年にミゲル・カブレラ、ジャスティン・バーランダー、マックス・シャーザーといった巨大戦力を擁して地区優勝。ところが、その後は目立った実績を残せず、監督通算成績は5シーズンで314勝332敗(勝率.486)となっている。

     アスレチックスは今オフ、ボブ・メルビン監督がパドレスへ移籍。ベンチコーチを務めていたライアン・クリステンソンもメルビンのあとを追う形でパドレスへ移ったため、新監督だけでなく新しいベンチコーチも探す必要があった。新監督はコッツェイに決定し、ベンチコーチもオースマスの就任が決定的に。なお、他のコーチングスタッフのメンバーに変更があるかどうかは明らかになっておらず、球団からの公式発表待ちという状況である。

     今オフのアスレチックスはチーム解体が予想されており、ロックアウト明けに主力選手を放出するトレードを行うとみられている。コッツェイとオースマスのコンビは多くの主力選手を失った状態での厳しい船出を強いられることになるだろう。

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