イチローが今季1号を含む4打数2安打の活躍
2017.4.20 18:51 Thursday
2017年の日本人選手は全体的にみると苦戦している。投手では田中将大(ヤンキース)や前田健太(ドジャース)、ダルビッシュ有(レンジャーズ)らが既に今季1勝を挙げているが、岩隈久志(マリナーズ)には未だに勝ち星がない。その一方で野手は青木宣親(アストロズ)が日米通算2000本安打に向けて少しずつその数を減らしている。だが、イチロー(マーリンズ)は出場機会が少ないことも関係しているが、なかなか打率が上がらず周囲からは心配の声がある。
そのイチローは古巣・マリナーズの本拠地であるセーフコ・フィールドでのマリナーズ3連戦に臨み、地元ファンからスタンディングオーベーションで迎えられた。この球場ではヤンキース時代以来3年ぶりにプレーすることもあり、メジャー3000本安打記念の式典やファンにボブルヘッドを配布するなどまさにイチロー一色となっている。
そして最終戦となった日本時間20日の試合では9番・ライトとして先発出場。マリナーズの先発はエースのフェリックス・ヘルナンデスで2回にまわってきた第1打席は空振り三振だったものの、4回の第2打席では実に14打席ぶりとなる安打をレフト方向に放った。今年のイチローは4月9日のメッツ戦で安打を放ってからスタメン出場2回、そのほかの試合ではすべて代打も打つことができずにいた。こうして久々となる1本は古巣の球場で記録した。
それだけではない。4対10で迎えた最終回に先頭打者として打席に立った彼はエバン・マーシャルの93マイルの直球を右中間スタンドへの今季第1号を放ち、セーフコ・フィールドでの一発は実に2012年4月19日以来となった。試合後には「印象に残るホームランだった。外野の頭を越えると思ったが、打球が詰まっていた」と振り返っている。
ホームランを放ってグラウンドを一周する彼の姿を見ていたロビンソン・カノとカイル・シーガーはイチローと目が合ったそうだが、言葉が出てこなかったという。43歳の一発は試合の勝敗以上に大きな意味があることだろう。
