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ジェイムソン・タイヨン ガンと闘う不屈の男

2017.5.20 10:30 Saturday

 メジャーリーグが始まって早1カ月半が経過し、首位を独走するチームと故障者に泣かされ、本来の力を発揮できていないチームの明暗が分かれてきた。現在、ナ・リーグ中地区最下位のパイレーツの故障者こそ3人ではあるが、スターリング・マルテの出場停止処分やカン・ジョンホがチームに合流できないなど事情が重なっている。それでもチームは戦うしかない。現在、精巣がんで故障者リスト入りしているジェイムソン・タイヨンも同じくして「試練」と戦っている。

 タイヨンは25歳の先発投手で昨年、メジャーデビューを果たした期待の若手。6月初旬に初昇格すると18試合で5勝を挙げてチームの先発ローテーションの一角を担い活躍した。今季も6試合に登板して2勝と貴重な戦力になっていたが、去る日本時間5月3日夜に体の不調を訴えて検査の結果、精巣ガンの疑いが発覚。その後、9日に手術を受けていた。

 本人はガンの知らせを受けた当時のことを「まるで映画の中にいるようだった」と振り返っており、次に浮かんだ考えとしては「治るためには一体、何をすべきなのか」ということだったという。手術後はガンの進行度を知るためにCTスキャン実施。検査結果としては良好だったようだ。

 現在は本拠地であるPNCパークも利用しながらリハビリに励んでいる。チームを率いるクリント・ハードル監督は「タイヨンは何が起こっても彼自身で物事を決断する。私たちも彼のためにできる限りのことをする」と支援を表明している。

 過去、タイヨンは2014年にトミー・ジョンとヘルニアの手術を経験しており、多くの逆境を乗り越えてきた。持ち味の強気の投球同様に試練に立ち向かっていくことだろう。チームメイトもピンクのリストバンドを付けながら1日でも早い彼の復帰を願っている。

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