【戦評】復帰初戦でパクストンが快投を披露
2017.6.1 15:19 Thursday

開幕から23イニング連続無失点を記録し、5月2日までの6先発で3勝0敗、防御率1.43と好スタートを切ったマリナーズのジェームズ・パクストン。5月5日に左前腕痛で故障者リスト入りし、約4週間にわたって戦列を離れていたが、「ブレイク候補」として期待される大型左腕が久々に先発のマウンドに戻ってきた。
マリナーズは好調ロッキーズとの4連戦中。敵地クアーズ・フィールドで連勝し、パクストンは舞台を本拠地セーフコ・フィールドに移しての3戦目に先発した。復帰戦の初球は155km/hのフォーシームで見逃しストライク。初回はチャーリー・ブラックモンをレフトフライ、DJルマイユを空振り三振、ノーラン・アレナドをライトフライに打ち取り、三者凡退の順調な立ち上がりとなった。2回以降も好投を続け、5回までに打たれたヒットは3回表にトニー・ウォルターズに許した一本のみ。6回表に一死からウォルターズとブラックモンに連打を浴びてスティーブ・シシェクにマウンドを譲ったものの、復帰初戦は74球を投げて5.1イニングを3安打6奪三振無失点の見事なピッチング。離脱前の最終先発では5.1イニングで5四球を与えたが、この日は無四球と制球も安定し、完全復活を予感させるのに十分なピッチングとなった。
復帰初戦のパクストンを援護したいマリナーズ打線はここまでナ・リーグ最多タイの7勝を挙げている新人右腕アントニオ・センザテラを攻略し、2回裏にダニー・バレンシアとマイク・ズニーノのタイムリーツーベースで3点を先制。5回裏にはベン・ギャメルがレフトへタイムリーを放って4点目。7回裏にも2番手ジョーダン・ライルズからギャメルが犠牲フライを放って5-0とし、快投を披露したパクストンに十分な援護点をプレゼントした。
マリナーズはパクストン、シシェクのあと、8回表をジェームズ・パゾス、9回表をニック・ビンセントが無失点に抑え、4投手による完封リレーで4連勝。首位アストロズに独走を許しているマリナーズだが、今後はフェリックス・ヘルナンデスや岩隈久志の戦列復帰も見込まれており、徐々に追撃態勢を整えつつあるマリナーズの反攻に期待したい。