ドジャースが投手補強へ動く?
2017.6.7 11:59 Wednesday
ここまでメジャートップのチーム防御率3.22を記録しているドジャース。しかし、ポストシーズン進出、そしてワールドシリーズ制覇に向けて、投手陣のさらなるアップグレードを目指す可能性があるようだ。
ドジャースの先発投手陣には実力派がズラリと名を連ねる一方で、コンディションに不安を抱えている投手が非常に多い。リッチ・ヒルは今季すでに2度の故障者リスト入りを経験し、前田健太、ブランドン・マッカーシー、リュ・ヒョンジンも1度ずつ故障者リスト入り。5月の月間最優秀投手に選出されたアレックス・ウッドも左胸鎖関節の炎症で故障者リスト入りしている。また、昨季鮮烈なデビューを果たしたフリオ・ウリアスは制球難に苦しみ、現在はマイナー中で調整中だ。これらの投手たちは実力こそあるものの、決して計算できる投手ではなく、先述の6人を合わせてもシーズン200投球回以上は僅か1度しかない(2014年のマッカーシー)。今後、複数の先発投手を同時に欠くという事態も十分に考えられるだけに、大黒柱クレイトン・カーショウを支える一流先発投手の獲得に動く可能性はある。
また、カーショウは来年3月に30歳を迎える。ペドロ・マルティネス(元レッドソックスなど)が最後のサイ・ヤング賞を獲得したのが28歳のシーズンであるように、今後はカーショウにも衰えや成績悪化の恐れがつきまとう。昨季のポストシーズンでは大車輪の働きを見せたカーショウだが、カーショウ頼みの投手陣ではポストシーズンを勝ち抜けないことはすでに証明された。カーショウが選手生活のピークにいるうちにワールドシリーズ制覇を成し遂げるためには、やはりカーショウとダブル・エースを形成できるような投手の獲得が不可欠だろう。
ドジャースが一流投手の獲得を可能にするだけの若手有望株や資金的余裕を抱えていることも投手補強を後押しする。今年7月のトレード市場ではダルビッシュ有(レンジャーズ)やジェイソン・バルガス(ロイヤルズ)、さらにはゲリット・コール(パイレーツ)、クリス・アーチャー(レイズ)、アービン・サンタナ(ツインズ)、ソニー・グレイ(アスレチックス)といった有力投手獲得の可能性が取り沙汰されることになりそうだ。
さらに、信頼できるリリーフ左腕が不足していることもあり、トニー・ワトソン(パイレーツ)やブラッド・ハンド(パドレス)の獲得に動く可能性もある。ワトソンにはアストロズやナショナルズが興味を示しているという噂もあり、トレード市場が7月末のデッドラインに向けてどのように動いていくのか、今後の動きから目が離せない。