English Español 韓国語

【戦評】首位攻防3連戦の初戦をレッドソックスが制す

2017.6.7 12:53 Wednesday

 久しぶりにヤンキースとレッドソックスによる首位争いが繰り広げられているア・リーグ東部地区。日本時間6月7日からヤンキー・スタジアムにて首位攻防の3連戦が始まった。レッドソックスが3連勝すれば首位が入れ替わるこの3連戦。大事な初戦のマウンドはドリュー・ポメランツ(レッドソックス)と田中将大(ヤンキース)に託された。

 1回表、レッドソックス打線は本調子でない田中を攻め立て、1番ムーキー・ベッツと2番アンドリュー・ベニンテンディの連打で無死一、三塁のチャンスを作る。ここで3番ザンダー・ボガーツがしっかり右方向へゴロを転がし、レッドソックスが幸先よく1点を先制する。一方のポメランツは3番アーロン・ジャッジにライトへのヒットを許したものの、3三振を奪う上々の立ち上がりを見せた。

 2回裏、ヤンキースは一死から6番アーロン・ヒックスが四球を選んで出塁すると、続く7番ディディ・グレゴリウスがライトへのヒットを放ち、ベッツの悪送球が絡んでヒックスが生還。1-1の同点に追い付く。

 同点に追い付いてもらった田中だが、3回表こそ三者凡退に抑えたものの、4回表、先頭の3番ボガーツを四球で歩かせると、4番ミッチ・モアランドと5番ハンリー・ラミレスに連続本塁打を許し、一挙3失点。続く5回表にも二死から2番ベニンテンディにソロ本塁打を浴び、結局、今日の田中は5回を投げて3本塁打を含む5安打5失点。またしても先発の役割を果たすことができず、防御率は6.55へと悪化した。

 ヤンキースはその後、5回裏に9番クリス・カーターがソロ本塁打を放って3点差に迫ると、6回裏には併殺打の間に1点を返して2点差。さらに8回裏には振り逃げの間に1点を返し、ついに1点差に迫る。

 しかし、最終回はレッドソックスの守護神クレイグ・キンブレルの前に1番ブレット・ガードナー、2番ゲーリー・サンチェス、3番ジャッジが三者連続三振に倒れ、万事休す。キンブレルは振り逃げの間に1点こそ与えたものの、アウトを全て三振で奪い、1.1回5奪三振の見事なリリーフでリーグトップの17セーブ目をマークした。

 5回5失点の田中はこれで5先発連続の黒星となり、5勝6敗と負けが先行。速球に威力がなく変化球に頼らざるを得ない場面が目立っており、不振は深刻だ。一方のポメランツは5回2失点(自責点1)の好投で6勝目(3敗)。3番手として登板したジョー・ケリーは今季最速タイとなる102.2マイル(約164.5km/h)を叩き出し、球場を沸かせた。なお、この勝利により2位レッドソックスは首位ヤンキースとのゲーム差を1に縮めている。

spotvnow