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【戦評】ダルビッシュの力投実らず メッツが接戦を制す

2017.6.8 15:52 Thursday

 レンジャーズのダルビッシュ有が5月21日以来となる勝ち星を目指してマウンドに上がったこの試合。ダルビッシュはメッツ打線に連打を許さない力投を見せたものの、一発に泣く結果となった。

 立ち上がりのダルビッシュはほぼ完璧な投球を見せる。1回表、1番マイケル・コンフォートを二塁ゴロに打ち取ると、2番アズドゥルバル・カブレラと3番ジェイ・ブルースを空振り三振に斬って取り、三者凡退の好スタート。2回表は4番ルーカス・デューダを一塁ゴロ、5番ウィルマー・フローレスを二塁ゴロ、6番カーティス・グランダーソンを空振り三振、3回表は7番ホゼ・レイエスをセンターフライ、8番トラビス・ダーノウをライトフライ、9番フアン・ラガレスを空振り三振に打ち取り、3回を投げて打者9人パーフェクトの立ち上がりとなった。

 4回表、先頭の1番コンフォートに死球を与えたダルビッシュは一死後、3番ブルースにカーブを捉えられ、右中間への大飛球。ビデオ判定の末、判定が覆ってこの大飛球がホームランとなり、メッツが逆転に成功する。さらに6回表、ここまで僅か1安打のメッツ打線は3番ブルースが2打席連続となる15号ソロをダルビッシュに浴びせ、貴重な追加点。メッツの先発ザック・ウィーラーは不安定な立ち上がりを攻められ、初回に先制を許したものの、その後は立ち直り、7回1失点の好投でリリーフ陣に後を託す。

 ダルビッシュは8回表のマウンドにも上がったが、一死後、9番ラガレスにライト前ヒットを浴びたところで降板。ブルースに2本塁打を浴びたとはいえ、打たれたヒットは僅か3本。7.1回で9奪三振1四球3失点という力投を見せた。

 そして、終盤に試合が動き出す。8回裏、レンジャーズは簡単にツーアウトを奪われたものの、4番ノマー・マザーラがセンター前ヒットで出塁すると、この日5番に入っていたロビンソン・チリーノスがメッツの2番手ジェリー・ブレビンスから6号ツーランを放ち、レンジャーズが同点に追い付く。この時点でダルビッシュの負けはなくなった。

 サヨナラ勝ちに向けて絶対に失点を阻止したいレンジャーズは9回表、クローザーのマット・ブッシュを投入。ところが、4番デューダにツーベースを浴びた後、6番グランダーソンに四球を与え、二死ながら一、二塁のピンチを背負ってしまう。ここで打席には7番レイエス。やや詰まった打球がセンター方向へ飛び、これを捕球したルーグネッド・オドーアが二塁封殺を狙ってエルビス・アンドルースへ送球。しかし、この送球がワンバウンドになってしまい、アンドルースはしっかり捕球できなかった。この間に二塁走者のマット・レイノルズが生還。メッツが1点を勝ち越した。

 最後はメッツのクローザー、アディソン・リードが三者凡退に抑えて試合終了。レンジャーズは一度は同点に追い付いたものの、勝負どころで痛恨のミスが出て接戦を落とす結果となってしまった。メッツのテリー・コリンズ監督は「レイノルズは全くスピードを落とさなかった。あれが選手たちがやるべきことなんだよ。レイノルズは良い仕事をしてくれたね」と決勝のホームを踏んだ代走レイノルズの走塁をべた褒め。また、「ブルースは大活躍だったね。気付けば私たちは2本しかヒットを打てていなかったけど、幸運なことに2本ともホームランだった。とてもラッキーだったよ。明日はオフだし、今夜はパーティーだね」と2本塁打を放ったブルースの活躍に上機嫌だった。

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