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【戦評】代打同点弾&サヨナラ弾!マンシーニが大暴れ

2017.6.8 16:35 Thursday

 強打の新人トレイ・マンシーニ(オリオールズ)が驚異的な勝負強さを見せつけた。

 9番マックス・モロフの2点タイムリーツーベースなどで序盤から試合を優位に進めたパイレーツは4点リードの9回裏、前の回に2番アダム・ジョーンズに11号ソロを浴びたジョニー・バーベイトを続投させた。しかし、この判断が結果的に裏目に出てしまうことになる。

 9回裏、オリオールズは先頭の5番マーク・トランボが四球を選んで出塁すると、6番ジョナサン・スコープがレフトへのツーベースを放ち、無死二、三塁のチャンスを作る。ここでパイレーツはクローザーのトニー・ワトソンを慌てて投入。しかし、3連続セーブ失敗中の左腕には明らかに荷が重すぎた。代打ジョーイ・リカードがセンターへ犠牲フライを打ち上げて1点を返すと、8番J.J.ハーディがレフトへのタイムリーツーベースで続き2点差。そして二死後、1番セス・スミスの代打としてマンシーニが打席へ。「野球は何が起こるかわからないゲームなんだ。2-6で負けていたけど、みんなが必死に繋いで僕に出場機会を与えてくれた」と試合後にチームメイトへの感謝を語ったマンシーニは8球目、真ん中付近に甘く入ったチェンジアップを右中間スタンドへ放り込み、今季8号となる代打同点ツーラン。強打の新人が大仕事をやってのけた。

 しかし、ドラマはこれだけでは終わらなかった。11回裏、パイレーツの7番手ウェイド・ルブラン(元西武)から途中出場の7番リカードがレフト前ヒットで出塁すると、9番ケイレブ・ジョセフが8球粘って四球を選び、二死一、二塁と一打サヨナラのチャンスを作る。そして、打席には再びマンシーニ。その初球だった。インローへのカットボールを捉えた打球は勢いを失うことなく、そのままレフトスタンドへ。延長11回の熱戦にピリオドを打つ、豪快な9号サヨナラスリーランとなった。

 「9回にみんなが繋いでくれなかったらこんなに幸せにはなれなかっただろうね」とマンシーニ。9回に代打で同点本塁打を放ち、その後サヨナラ本塁打を放ったのは2011年5月17日のブライアン・マッキャン(当時ブレーブス、現アストロズ)以来6年ぶりの快挙となった。オリオールズは今季6度目のサヨナラ勝ち。延長戦では9勝1敗と驚異的な強さを発揮している。

 2試合連続のサヨナラ勝ちで一時の不調を脱した感のあるオリオールズ。ここから再び上昇気流に乗り、ヤンキースとレッドソックスの2強による首位争いに割って入りたいところだ。一方、大逆転負けを喫したパイレーツはクリント・ハードル監督がクローザー交代を示唆しており、今後の動きに注目が集まっている。

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