【戦評】サンチェスの活躍でライバル対決に勝ち越し
2017.6.9 16:26 Friday

ア・リーグ東部地区の首位攻防戦となったライバル対決3連戦の第3戦。ヤンキースの若き正捕手がチームを牽引し、2勝1敗で勝ち越し。2位レッドソックスとのゲーム差を3に広げた。
レッドソックスがデービッド・プライス、ヤンキースがマイケル・ピネイダの先発で始まったこの試合。初回、いきなりゲーリー・サンチェスが輝きを見せる。内野安打で出塁した1番ムーキー・ベッツの盗塁を見事に阻止。「サンチェスは素晴らしい送球をしたね。(遊撃の)グレゴリウスのプレイも良かったよ」とジョー・ジラルディ監督が振り返ったこのプレイがピネイダを勢いづけた。
やや不安定な立ち上がりとなったピネイダだったが、2回以降は完全に立ち直り、守備のミスから1点を与えたとはいえ、安定したピッチングを披露。7回表は先頭の5番ハンリー・ラミレスにヒットを許したものの、6番ジャッキー・ブラッドリーJr.と7番ジョシュ・ラトレッジから空振り三振を奪い、8番パブロ・サンドバルは二塁ゴロ。結局、7回を投げて4安打8奪三振1失点(自責点0)という見事なピッチングでマウンドをリリーフ陣に託した。
サンチェスはバットでもピネイダを援護し、球界屈指の左腕プライスから3回裏に7号スリーラン、5回裏に8号ツーランを放って計5打点。これで対プライスは通算7打数で4本塁打。「投手と対戦する時、良いコンタクトを心掛けている。それが僕のアプローチなんだ。良いコンタクトをする。とてもシンプルさ。プライスに対して良い結果が出ているけど、プライスと対戦する時も僕のアプローチは変わらない。ただ、良い結果が出ているというだけのことだよ」と語ったサンチェスは、プライスに対する自身の好成績にやや困惑気味といった様子。しかし、サンチェスの2本塁打5打点が試合を決め、ヤンキースはライバル対決3連戦に勝ち越した。
5回5失点で今季初黒星を喫したプライスは「今夜はあまりチェンジアップが良くなかった。(好投して今季初勝利を挙げた)オリオールズ戦とは正反対のチェンジアップだったよ。速球はベースの両サイドに投げ分けられていたし、良かったと思う。勝負どころでしっかり投げられなかったね」と自身のピッチングを振り返っていた。
