【戦評】ノーヒッター男・ボルケスが2試合連続の好投
2017.6.9 17:14 Friday

前回の登板で今季メジャー初となるノーヒッターを達成したエディソン・ボルケス(マーリンズ)。開幕から7連敗を喫し、前々回の登板で今季初勝利をマークしたばかりだが、どうやら完全に本来の姿を取り戻したようだ。
初回に3点の援護をもらったボルケスはやや不安定な立ち上がりとなり、1回裏に1安打と2四死球で二死満塁のピンチを背負う。しかし、ここで6番アンドリュー・マカッチェンを得意のチェンジアップで見逃し三振に斬って取り、ここから波に乗っていく。2回から7回までの6イニング、複数のランナーを許したイニングは1つもなく、特に3回からの3イニングは打者9人をパーフェクト。前回登板で猛威を振るった速球(シンカー)とチェンジアップのコンビネーションが今日も冴えわたった。「今日は前回より良かったと思うよ。前回より変化球でより多くのストライクを取ることができた。初回以降は速球のコマンドも良かった。四球を2つ出しちゃったけど、勝負どころで良いピッチングができたね」とボルケスも自身のピッチングが良くなっていることを実感しているようだ。
これで直近3登板の計22回で僅か1失点(3勝0敗、防御率0.41)。5月24日までの9先発で0勝7敗、防御率4.82と苦しんでいたが、ホゼ・フェルナンデス亡き後のエース候補として迎え入れられた右腕がようやく本領を発揮している。パイレーツのマカッチェンも「今日の彼は全球種のコマンドが素晴らしかったね。速球をしっかりコマンドして優位なカウントを作り、チェンジアップやカーブで仕留める。変化球もしっかりコントロールされていたよ。彼がそういう投球をするときは簡単には打てない。ヒットを打つのも出塁するのも大変なんだ」とボルケスのピッチングに脱帽。直近10試合で7勝3敗と息を吹き返しつつあるマーリンズ。その快進撃を支えているのがボルケスのピッチングであることは言うまでもない。