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【戦評】イチローが2号ソロを放つもチームの勝利には繋がらず

2017.6.12 12:57 Monday

 6月に入って9打数3安打(打率.333)と少しずつ本来のバッティングを取り戻しつつあるイチロー(マーリンズ)。主砲ジャンカルロ・スタントンが前日の試合で右手首に死球を受けた影響で欠場したこの試合。マーリンズに不足した「パワー」を補ったのはなんとイチローのバットだった。

 マーリンズ打線はパイレーツの先発イバン・ノバ、2番手フアン・ニカシオを攻略できず、7回まで僅か2安打。1回裏に5番エリアス・ディアスのタイムリーツーベースで2点を先制された後、6回裏に8番ジョーディ・マーサーのタイムリーでリードを3点に広げられ、苦しい展開が続いていた。

 8回表、パイレーツは今季ここまで安定感を欠いているセットアッパーのダニエル・ハドソンがマウンドへ。この回の先頭打者として打席に入ったイチローは、ボール、見逃しストライク、ボールの後の4球目、真ん中高めのフォーシームを思いっきり引っ張った。イチローが捉えた打球はライトスタンドの最前列に飛び込む2号ソロとなり、マーリンズがようやく1点を返す。2014年から3年連続で1本塁打どまりだったイチローにとって、シーズン複数本塁打はヤンキース時代の2013年(7本塁打)以来4年ぶりとなった。

 しかし、マーリンズの反撃はここまで。スタントンを代打に起用するなど執念の采配を見せたドン・マティングリー監督だったが、防御率0点台と抜群の安定感を誇るパイレーツの4番手フェリペ・リベロを攻略することはできなかった。なお、パイレーツの先発ノバは6回1安打無失点の好投で今季6勝目(4敗)をマーク。4奪三振無四球とこの日も抜群の制球力を発揮し、今季89イニングを投げて与えた四球は僅か7つだけとなっている(与四球率0.71)。

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