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【戦評】シーガーのグランドスラムで大逆転!

2017.6.12 14:10 Monday

 試合を決めたのはまたしてもこの男だった。昨日の試合でキャリア初のサヨナラ打を放ったコリー・シーガー(ドジャース)。昨季ナ・リーグ新人王に輝いた若きスターが、自身がスターたる所以を驚異の勝負強さで証明した。

 ドジャースにとっては苦しい試合だった。2回表に3点を先制され、直後の2回裏に2点を返して1点差に迫ったものの、先発リュ・ヒョンジンが踏ん張れず、3回表にレッズの主砲ジョーイ・ボットーに18号ソロを浴びてしまう。5回裏にチェイス・アトリーが4号ソロを放って再び1点差としたものの、今度は2番手ロス・ストリップリングがデビン・メゾラコに5号ツーランを浴びるなど3失点。点差を縮めては突き放され、追い付けないまま試合は終盤に突入する。

 8回裏、レッズのマウンドには3番手オースティン・ブライスが前の回から引き続き上がっていた。一死からコディ・ベリンジャーにこの日2本目となる15号ソロが飛び出し3点差。続くヤスマニ・グランダルがヒットで出塁したところで、レッズのブライアン・プライス監督はたまらずクローザーのライセル・イグレシアスを投入する。

 防御率0.57と抜群の安定感を誇っていたイグレシアスだったが、この日はどこかおかしかった。いきなり3者連続四球を与え、押し出しで2点差。そしてここで昨日のヒーロー、シーガーが打席に立つ。3者連続四球の直後、ストライクがほしいはず。そんな読みがあったに違いない。初球、真ん中付近に甘く入ったチェンジアップを思い切りよく振り抜いた打球は綺麗な放物線を描き、ドジャースファンが待つライトスタンドへと吸い込まれていった。

 「彼は大舞台でやってくれる男なんだ。今日も見事にやってくれたね」とドジャースのデーブ・ロバーツ監督はシーガーの勝負強さを絶賛。今季は得点圏で打率.341、OPS1.091、満塁の場面では2打数2安打と驚異の勝負強さを発揮している。この勝負強さこそが、シーガーがスターであることの証なのだろう。

 なお、9回表のレッズの攻撃を三者凡退に抑えた守護神ケンリー・ジャンセンは今季11セーブ目をマークし、通算200セーブに到達。開幕から2ヶ月以上が経過した現在も無四球を続けており、「開幕からの無四球での奪三振数記録」は43まで伸びている(メジャー記録を更新中)。

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