【戦評】ナショナルズ救援陣を攻略しブレーブスが逆転勝ち
2017.6.13 14:37 Tuesday

ブレーブス打線によるこの日5本目の本塁打が土壇場で試合をひっくり返した。ともに3連敗中だったブレーブスとナショナルズ。この試合の明暗を分けたのはリリーフ陣の出来だった。
マイク・フォルティネビッチ(ブレーブス)とスティーブン・ストラスバーグ(ナショナルズ)の両先発で始まったこの試合は、初回だけで3本塁打が飛び交う乱打戦となり、フォルティネビッチは3.1回8失点でノックアウト。一方のストラスバーグも5回6失点で降板した。5回終了時点で9-6とナショナルズが3点リード。しかし、ナショナルズ最大の弱点である不安定なリリーフ陣がこの日もリードを守れなかった。
6回と7回の2イニングはジェイソン・ハーシュ(ブレーブス)とジェイコブ・ターナー(ナショナルズ)の両投手が踏ん張り、両軍とも無得点。ナショナルズのダスティ・ベイカー監督は8回もターナーを続投させたが、この判断が裏目に出た。この回先頭の5番マット・アダムスにこの日2本目となる9号ソロを浴びて2点差。一死後、7番リオ・ルイーズにセンターへのツーベースを浴び、8番ダンズビー・スワンソンに四球を与えたところでベイカー監督は速球派左腕エニー・ロメロを投入した。しかし、代打ダニー・サンタナに死球を与えて一死満塁のピンチを背負うと、1番エンダー・インシアーテにきっちり犠牲フライを打たれて1点差に迫られてしまう。一方のブレーブスはジェイソン・モットが5番アダム・リンドにヒットを許したものの、6番マット・ウィータースを二塁への併殺打に打ち取り、ナショナルズの攻撃を3人で退けた。そして、試合は1点差のまま9回へと突入する。
クローザーを務めていた新人コーダ・グローバーが故障者リスト入りしたナショナルズは、9回のマウンドに今季ここまで防御率1.08と安定した投球を続けていたマット・アルバースを送り出した。ところが、四球2つで一死一、二塁のピンチを作ると、6番タイラー・フラワーズにカウント2-0からの甘い速球を狙い打たれて痛恨の4号逆転スリーラン。ブレーブス打線によるこの日5本目の本塁打が一気に試合をひっくり返した。
9回裏、ブレーブスはクローザーのジム・ジョンソンが1点を失ったものの、なんとかリードを守り抜いて11-10で試合終了。ブレーブスのリリーフ陣は5.2回を投げて2失点。一方、ナショナルズのリリーフ陣は4回を投げて5失点。リリーフ陣の出来がそのまま勝敗に直結した形となった。