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ナショナルズはクローザー獲得に動くべき?

2017.6.14 10:56 Wednesday

 リーグ3位の勝率.603をマークし、地区2位のメッツに8.5ゲーム差をつけて東部地区の首位を快走するナショナルズ。先発ローテーションと打線はリーグ屈指の充実度を誇るものの、不安定なブルペン陣が明らかにチームの足を引っ張っている。今後、ナショナルズはこの問題をどのように解決すべきなのだろうか。

 ナショナルズの救援防御率は5.11。メジャー30球団のうちワースト3位という酷さである。セーブ成功率63%はメジャー16位であり、救援防御率ほどは酷くないものの、ワールドシリーズ制覇を狙うチームにとって望ましい数字でないことは間違いない。

 ただ、ナショナルズにとって幸運なのは、これはトレード補強によって簡単に解決できる問題である、ということである。6月中旬というのはまだシーズンを諦めていないチームが多く、トレードを実行するのに最適な時期ではないものの、ポストシーズン進出、そしてその先の栄光を掴むためには、一刻も早く課題解決に向けて動き始めるべきだろう。

 ア・リーグのワイルドカード争いで全チームが5.5ゲーム差の中にいるように、現時点ではまだ数多くのチームにポストシーズン進出の可能性が残されている。この状況で一流リリーバーを獲得するトレードを成立させるのは容易ではなく、必要以上の対価を求められるに違いない。ナショナルズのマイク・リゾーGMは補強と育成のバランスを上手く取り、長期的な視点に立って勝てるチーム作りを進めてきた。確かに一定の成果は得られているが、ワールドシリーズ制覇という究極の目標を成し遂げるには至っていないのが現実だ。その目標を成し遂げるために大胆に動くことも時には必要ではないだろうか。

 オフに大物クローザーを獲得できず、クローザー候補として期待していたショーン・ケリー(防御率7.16)、ブレイク・トライネン(防御率6.33)、コーダ・グローバー(防御率5.12)は誰一人としてクローザーに定着できなかった。開幕直後にメジャーへ昇格したマット・アルバース(防御率2.10)は比較的安定したピッチングを続けているものの、ワールドシリーズ制覇を目指すチームのクローザーに相応しい投手ではない。現有戦力での課題解決が難しい状況なのだから、外部からの補強に動く以外に手はないのである。

 常にトレード獲得の噂がつきまとっているデービッド・ロバートソン(ホワイトソックス)のほか、ケルビン・ヘレーラ(ロイヤルズ)、マーク・マランソン(ジャイアンツ)、アレックス・コロメイ(レイズ)、ジム・ジョンソン(ブレーブス)、ショーン・ドゥーリトル(アスレチックス)らの名前が獲得候補として挙げられている。彼らのうちのいずれかが、ワールドシリーズ制覇の歓喜の瞬間にマウンドに立っているかもしれない。

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