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【戦評】ベッツが大暴れ!レッドソックス3連勝

2017.6.15 15:19 Thursday

 一時は打率が2割5分台まで落ち込むなど、今季あまり元気がなかったムーキー・ベッツにようやく当たりが戻ってきた。

 舞台を昨日までのボストンからフィラデルフィアに移しての対フィリーズ3戦目。昨日までの2試合はペドロイアとベニンテンディのサヨナラ打で決着したが、この試合で主役となったのはボウリングの名手、いや、昨季ア・リーグMVP投票2位にランクインしてスーパースターの仲間入りを果たしたベッツだった。

 「4時間以内に試合を終わらせることができて嬉しいよ」と今日の勝利を振り返ったベッツ。2試合連続で4時間以上の延長戦となったボストンでの2試合は少なからず両軍の選手の身体にダメージを与えているのだろう。しかし、そんなダメージもベッツには全く関係なかった。1回表の第1打席でレフト前ヒットを放ったベッツは3番ザンダー・ボガーツのタイムリーで先制のホームを踏むと、2回表の第2打席でフェンス直撃のタイムリーツーベース、4回表の第3打席で10号ソロを放ち、あっという間にサイクルヒットに王手をかける。6回表の第4打席は空振り三振に倒れ、迎えた9回表の第5打席。三塁打が出ればサイクル達成となるこの打席でベッツはこの試合2本目となる11号ソロを放った。「サイクル超え」となる4安打3打点の大活躍。これでここ3試合で2度目の4安打となり、打率は約3週間ぶりに2割8分台まで回復。6月の月間打率は3割を超えた(.309)。

 今季のベッツは昨季同様に守備面でも素晴らしいプレイを連発しており、昨日の時点でのDRS(守備防御点)+14は両リーグの全外野手の中でトップの数字。全ポジションでもノーラン・アレナード(ロッキーズ)が三塁で記録している+15に次ぐメジャー2位の数字となっている。この試合でも5回裏にハウィー・ケンドリックが放ったライトへの難しい打球を見事にダイビングキャッチ(Statcastによると捕球可能性は32%)。昨季のMLB最優秀守備選手の実力を見せつけた。

 昨季の活躍を考えると物足りない成績に終わっているベッツだが、25三振を上回る31四球を選ぶなど、選手としてのレベルは確実に上がっている。今の勢いを維持できれば、昨季惜しくも届かなかった30本塁打&30盗塁も決して夢ではない。勝利時のダンスでファンを楽しませるベッツが試合中のプレイでもファンを喜ばせる場面が増えれば、レッドソックスが激戦区のア・リーグ東部地区を制する可能性もグッと高まるに違いない。


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