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【戦評】どうしたミラー まさかの4失点

2017.6.15 15:47 Thursday

 アンドリュー・ミラーがおかしい。つい2日前まで防御率0.29という驚異的な数字をマークしていた難攻不落の「ミラー城」が2試合連続で落城してしまった。

 昨日の試合でコディ・ベリンジャーに今季初被本塁打となる勝ち越し弾を浴び、今季初黒星を喫したミラー。しかし、テリー・フランコーナ監督からの信頼は変わらず、この試合でも同点の8回表に2番手としてマウンドへ送り込まれた。ところが、一死後に「左腕キラー」のエンリケ・ヘルナンデスに外角への速球をライトスタンドへ運ばれ、まさかの2試合連続被弾。またしてもドジャースに勝ち越しを許してしまう。その後、内野安打と2四球で一死満塁のピンチを招くと、5番ヤスマニ・グランダルを遊撃への併殺打に打ち取ったかと思われたものの、二塁エリック・ゴンザレスが二塁ベースを踏んでいないと判定され、2点目。ここでミラーは降板となったが、代わった3番手ザック・マカリスターが6番クリス・テイラーに2点タイムリーを浴び、ミラーには4失点が記録された。

 「ヘルナンデスはここ最近、とても良い打席を送っている」とドジャースのデーブ・ロバーツ監督はミラーから勝ち越し弾を放った「左腕キラー」の活躍を絶賛。今季のヘルナンデスは右投手に対して1本塁打、OPS.638に終わっているものの、左投手に対しては5本塁打、OPS1.038と流石の成績を残している。「ミラーは間違いなく球界最高の投手の一人だ。昨日の試合でヘルナンデスはミラーを打てなかったけど、打席の内容は良かった。今日はやり返したね。良い球を良いスイングでしっかり打ち返した。脱帽だよ」とロバーツ監督のヘルナンデスへの称賛の言葉は止まらなかった。

 インディアンスの先発コリー・クルーバーに7回4安打10奪三振2失点と抑えられていただけに、ドジャースにとっては大きな勝利となった。一方、2試合続けてミラーが打たれ、痛い連敗を喫したインディアンス。「彼だって人間なんだよ。彼は信じられないくらい素晴らしい投手だし、状態だって悪くない。今日はただ、左投手を非常に得意にしている打者が左投手をしっかり攻略した、というだけのことさ」とフランコーナ監督はミラーへの変わらぬ信頼を口にしたが、2試合連続の「ミラー城」の落城は今後の投手起用に少なからず影響を与えることになるかもしれない。


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