【戦評】新人ピベッタが好投!ケリーがセールから決勝打!
2017.6.16 15:05 Friday

「あんなに素晴らしい投手と対戦したのは初めてだったから、本当に興奮したよ。僕はなんとか彼に立ち向かおうとした。彼が素晴らしいピッチングをするのはわかっていたし、実際にそうなった。僕もできる限り彼のようなピッチングをしようと心掛けたんだ。これが今日、僕がしたことさ」とルーキー右腕ニック・ピベッタは自身のピッチングを振り返った。
好打者がズラリを顔を並べるレッドソックス打線に臆することなく立ち向かい、7回を投げて打たれたヒットは僅か4本。連打を許さなかった一方で9つの三振を奪い、無失点に抑えてみせた。2回表二死満塁の場面ではハウィー・ケンドリックが見事な好守を見せ、無失点。「あのプレイはとても大きかった。あれが抜けていれば1点か2点は入っていただろうからね」とピベッタが語ったように、ルーキー右腕の好投をバックも好守で盛り立てた。
好投を続けるピベッタに援護点をプレゼントしたいフィリーズ打線だったが、レッドソックスの先発クリス・セールの前に7回まで僅か3安打に封じられてしまう。そして8回裏、一死から8番アンドリュー・ナップがヒットで出塁すると、投手パット・ニーシェックの打順でピート・マッカニン監督はタイ・ケリーを代打に送る。「僕はああいう場面で打席に立つとき、そんなにプレッシャーを感じないんだ。ああいう打席は選手として誰もが経験したいと思うよ」とケリー自身が振り返ったように、試合を左右するかもしれない場面での起用にも関わらず、ケリーは落ち着いていた。セールの102球目、真ん中付近のスライダーを捉えた打球はレフト線へのタイムリーツーベース。ついにフィリーズが貴重な1点を手に入れた。
「セールのような好投手から打てるのは気分が良いね。どうかわからないけど、たぶん今夜はいつもより多くの友人が僕に連絡してくるんじゃないかな」と決勝打のケリー。一方、10奪三振1失点の好投ながら完投負けとなったセールは「この試合で一番悪い球を、投げてはいけない場面で投げてしまった」と痛恨の一球を悔やんでいた。