【戦評】ジャイアンツ8点差を追い付くもサヨナラ負け
2017.6.16 16:39 Friday

終盤3イニングで大量8点のビハインドを追い付き、ロッキーズの絶対的守護神グレッグ・ホランド(ロッキーズ)に今季初のセーブ失敗をもたらしたものの、ジャイアンツの反撃は勝利にはあと一歩届かなかった。
先発のマット・ムーアが3イニングで11安打を浴び、8失点でノックアウトされたこの試合。ジャイアンツは2回表に押し出しで1点を返したとはいえ、3回終了時点で1-8と7点ビハインド。敗色濃厚の試合となっていた。6回裏に3番ノーラン・アレナードのタイムリーツーベースで1点を追加され、点差は8点に。しかし、ここからジャイアンツの反撃が始まった。
7回表、先頭の2番エドゥアルド・ヌニェスが内野安打で出塁すると、一死後、3番バスター・ポージーが9号ツーランを左中間へ叩き込む。これで6点差。ところが、ジャイアンツ打線はハムストリングを痛めたヌニェスと足首を痛めたポージーをこの回限りで失ってしまう。
8回表、ポージーに代わってマスクを被った9番ニック・ハンドリーが2号ソロを放つと、代打で登場した投手タイ・ブラックがタイムリーを放ち4点差。さらに、二死一、二塁から6番ブランドン・クロフォードが5号スリーランを放ち、1点差に詰め寄る。
そして9回表。ロッキーズは今季メジャー最多の23セーブをマークし、セーブ成功率100%をキープしている守護神ホランドをマウンドへ送ったが、ジャイアンツは一死二、三塁のチャンスを作ると、2番ゴーキース・ヘルナンデスがしっかり犠牲フライを打ち上げ、ついに試合を振り出しに戻す。さらに3番ブランドン・ベルトが敬遠され、一打勝ち越しのチャンスでブルース・ボウチー監督は投手のジェフ・サマージャを代打に送る。カウント2-2からの5球目だった。外角低めへの投球が後ろに逸れる間に、三塁走者のディナード・スパンが本塁を狙ったものの、間一髪タッチアウト。ジャイアンツは同点にこそ追い付いたものの、勝ち越すことができなかった。
このプレイが試合の流れを変えてしまったのか、9回裏、ジャイアンツは6番手ハンター・ストリックランドがあっさり打たれてサヨナラ負け。主力野手を試合中に2人失い、投手を2度も代打に送る執念を見せたジャイアンツだったが、劇的な逆転勝利を手に入れることはできなかった。
