English Español 韓国語

【戦評】前田が投打に活躍 ドジャース逃げ切り

2017.6.19 10:40 Monday

 スポット先発の機会を与えられた前田健太(ドジャース)が、投打にわたる活躍でチームのレッズ3連戦スイープに大きく貢献した。

 チームが日本時間6月10日から20連戦中ということもあって、先発ローテーションの5投手に通常より1日長い休養を与えるためにスポット先発に起用された前田。数少ないチャンスでしっかり結果を残していくしかない立場にいる前田が、しっかり結果を残した。最初の3イニングは1人の走者も許さないパーフェクト投球。特に3回裏は4球で三者凡退に抑えるなど、レッズ打線の拙攻にも助けられ、順調にアウトを積み重ねていった。

 課題はやはり打順が1巡した後のピッチング。4回裏、先頭の1番ビリー・ハミルトンにヒットを打たれてこの試合初めての出塁を許すと、3番ジョーイ・ボットーが四球、4番アダム・デュバルがヒットで一死満塁のピンチを迎える。ここで5番スコット・シェブラーに押し出しの死球を与え、初失点。さらに5番エウヘニオ・スアレスの痛烈な打球がライトを襲ったが、これをヤシエル・プイーグが好捕し、三塁走者のタッチアップも許さない。「プイーグのプレイが大きかった」と前田が振り返ったように、この回を最少失点で凌いだ前田は5イニングを3安打1失点に抑え、スポット先発としての役割を十分に果たした。

 この日の前田は得意のバッティングでも結果を残し、2回表二死二、三塁の場面でレフトへ2点タイムリーツーベースを放ってチームに先制点をもたらした。ドジャースは3回までに5得点で前田を援護。6回表には3番ジャスティン・ターナーに3号スリーランが飛び出し、試合を決めたかに思われた。

 しかし、6回裏以降、ブルペン陣がズルズルと失点し、8回裏が終わった時点で8-7と1点差。ドジャースは守護神ケンリー・ジャンセンを起用せざるを得なかった。ジャンセンは圧巻の投球を見せ、4番デュバルを三塁へのファウルフライに打ち取ると、5番シェブラー、6番スアレスから連続三振を奪って試合終了。この試合でも四球を与えなかったジャンセンは、開幕からの無四球による最多奪三振記録を50へと伸ばしている。

 試合後、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は前田のピッチングについて「今日の前田は積極的だったね。我々が事前に話していたようにストライクゾーンをしっかり攻めていた。(5回で降板させたのは)彼のスタミナを心配していたし、ブルペンを信頼していたんだ」と語ったが、前田の今後の役割については明言を避けた。

spotvnow