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【戦評】1番リゾーの勢いが止まらない カブス5割復帰

2017.6.19 11:19 Monday

 1番打者に起用されてからの5試合で打率.409、5本塁打、OPS1.367。デクスター・ファウラー(カージナルス)の退団後、1番打者不在に苦しんでいたカブス打線は、アンソニー・リゾーという最強の1番打者を見つけたようだ。

 「俺は自分の仕事をしようとしただけさ。1人の父親として、父の日に投げられるなんて本当に素晴らしいね」と語ったジョン・ラッキーが、6回2安打1失点と先発の役割を十二分に果たしたこの試合。カブス打線は序盤から効果的に得点し、ラッキーをはじめとした投手陣に援護点をプレゼントした。

 1回表、1番リゾーが二塁打を放ってチャンスメイクすると、3番ウィルソン・コントレラスのタイムリー二塁打であっという間に先制。3回表には9番ジョン・ジェイ、1番リゾーの連打と2番イアン・ハップの四球で無死満塁のチャンスを作り、再び3番コントレラスがタイムリー2塁打を放ってリードを3点に広げる。高出塁率を誇る1番リゾーが出塁し、中軸がそれを返すという攻撃パターンがしっかりと機能した。

 しかし、2014年から3年連続30本塁打以上、今季もすでに15本塁打を放っているリゾーの魅力は高出塁率だけではない。7回表、先頭の9番ジェイがヒットで出塁すると、パイレーツの2番手ウェイド・ルブラン(元西武)の速球を豪快に右中間へと叩き込んだ。「僕たちは以前より良い野球ができているし、打線も以前より良く打てている。ロードで勝ち越せたのは良かったよ」と試合後に語ったリゾー。この一発は通算150号の記念すべき一発となった。また、9回表には2番ハップに8号ソロが飛び出し、ハップはキャリア最初の31試合で8本塁打以上を記録した球団史上4人目の選手となった(ほかの3人はマンディ・ブルックス、ボブ・スピーク、カイル・シュワーバー)。

 リゾーが出塁し、中軸がそれを返す。さらにはリゾー自身が得点を叩き出す。主砲をリードオフマンに抜擢するという「奇策」がハマりつつあるカブス。再び勝率を5割に戻し、ワールドシリーズ連覇を目指す王者の反撃が本格的に幕を開けようとしている。

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