【戦評】新1番打者が先頭打者アーチ!カブス逃げ切り
2017.6.27 16:11 Tuesday

新1番打者ウィルソン・コントレラスの先頭打者アーチやハビアー・バイエズの攻守にわたる活躍で試合を優位に進めたカブスが、最終回のナショナルズの反撃をなんとか凌いで逃げ切り。この日試合がなかった地区首位ブリュワーズとの差を1ゲームに縮めた。
開幕からなかなか波に乗れず、勝率5割付近をウロウロしているカブス。とはいえ、やはり「腐っても昨季のワールドシリーズ王者」である。ナ・リーグ東部地区の首位を走るナショナルズの本拠地、ナショナルズ・パークに乗り込んでの一戦は、さながらポストシーズンのような緊張感を漂わせる、緊迫した試合となった。
試合はコントレラスの一発で幕を開けた。「人生の中でも記憶にない」という1番打者として起用されたコントレラスは、初回の第1打席で早速ジョー・マドン監督の期待に応えてみせた。カウント3-1からの5球目を振り抜いた打球は、レフトスタンドに飛び込む先頭打者アーチ。捕手による先頭打者アーチは2010年9月4日のジョン・ジェイソ(当時レイズ)以来7年ぶり、メジャー史上9人目の快挙となった。
ナショナルズの先発ジオ・ゴンザレスに対して相性が悪いアンソニー・リゾーを2番に下げ、左腕に強いコントレラスを1番に抜擢。「我々のチームには40盗塁できるような選手はいない。1番に置くべきスピードを持つ選手はいないんだ。だから、ベストの打者を1番に置くようにしている。たくさん打席が回ってくるからね」と語るマドン監督の采配がピタリと的中した形となった。
コントレラスの先頭打者アーチで1点を先制したカブスだが、その後は両軍の投手陣が好投を続け、なかなか得点が生まれない。カブスの遊撃手・バイエズはダイビングキャッチやスライディングキャッチなど好守を連発し、虎の子の1点を守り続ける投手陣を盛り立てた。
カブスは8回表に7番アルバート・アルモーラのスクイズ(記録は内野安打)で待望の追加点をあげると、9回表には2番リゾー、4番イアン・ハップ、5番バイエズにタイムリーが飛び出して3点を追加。リードを5点に広げ、試合は決まったかに思われた。
ところが、9回裏から登板した7番手のヘクター・ロンドンが7番マット・ウィータースにタイムリーを浴びて1点を失い、マドン監督は守護神のウェイド・デービスを投入。しかし、デービスも代打のスティーブン・ドリューに2点タイムリーツーベースを浴びると、ワイルドピッチでさらに1点を失い、5-4と1点差に追い上げられてしまう。二死二、三塁という一打逆転サヨナラの場面で打席には3割4分を超える高打率を誇る4番ライアン・ジマーマン。ここはデービスがなんとか踏ん張り、低めのナックルカーブを振らせて空振り三振で試合終了。ポストシーズンのような手に汗握る接戦を、昨季のワールドシリーズ王者・カブスが制した。
「いつだって勝つことは素晴らしいけど、シャーザーと対戦する前に勝てて良かったよ」とマドン監督は安堵感を滲ませた。「ポストシーズン前哨戦」との声もある両軍の4連戦。明日はマックス・シャーザー(ナショナルズ)とジェイク・アリエタ(カブス)の好投手対決が予定されている。
関連ニュース
6月27日 第5回中間発表 投票締め切りまであと3日!
6月26日 第12週の最優秀ブルペンはドジャース
6月26日 【戦評】ブリュワーズ 快勝で首位キープ
6月23日 大不振のシュワーバーがAAA級降格
6月23日 オールスターのロースターは日本時間7月3日に発表
6月22日 【戦評】マーリンズ ノーヒッター阻止から逆転勝利
6月21日 【戦評】1番リゾーの第1打席は出塁率10割!
6月21日 第4回中間発表 ホズマーが一塁手トップに浮上
関連動画
6月27日 バイエズのスライディングキャッチをStatcastで分析!
6月27日 ハビアー・バイエズ 驚異の美技2連発!
6月24日 期待されたシュワーバーを3Aへ
6月24日 ハーパーが放つ鋭い打球がチームを勝利に導く
6月22日 マックス・シャーザー 6試合連続2桁奪三振!
6月22日 エリスの内野安打でノーヒッター終了…
6月21日 1番リゾー 7試合連続第1打席出塁の軌跡
6月21日 最強1番打者リゾーが今季3本目の先頭打者アーチ
6月20日 ブライス・ハーパー 弾丸ライナーの18号
6月17日 シャーザーが5試合連続2桁奪三振