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インターナショナルFAが解禁

2017.7.3 10:13 Monday

 日本時間7月3日はメジャーリーグである一大イベントがある。それは先日行われたドラフト会議で対象外だったドミニカ共和国やキューバ、メキシコ出身選手達と契約ができる日だ。既に以前から「MLBPipeline.com」では有望選手ベスト30を発表しており、そのほとんどが16歳の選手達で占められている。彼らは巨額の契約金ととも夢のメジャーの舞台を目指して階段を登っていくことになるのだ。

 「インターナショナルFA」とは何のことなのか。これはメジャーリーグのドラフト会議で指名対象となるアメリカ・カナダ・プエルトリコ出身以外の選手達がメジャー球団と契約できるようになることだ。ただし、今回は「アマチュア選手限定」となるためプロリーグでプレーしている日本や韓国、台湾の選手は対象外となる。この理由から今回のFAではドミニカ共和国やキューバ出身選手らが大半を占めているのだ。

 近年はこうした有望選手達との契約金が高騰したこともあり、各球団に予算がつけられ一定の金額を超えた場合には罰則が与えられる。去る2015年にレッドソックスがヨアン・モンカダ(現ホワイトソックス)を獲得した際には3150万ドルで契約をしたが、予算を超えたために最終的には罰金も含めて6300万ドルを支払うことになってしまった。このインターナショナルFAは戦力均衡を目的とし、勝率による順位が下位のチームが有利になるように決められているが、こうして資金がある球団も惜しみなく大金をつぎ込む。

 ちなみに昨年、予算を超えてしまった球団は30万ドル以上の金額を出して選手を獲ることができない。その球団はアスレチックス・アストロズ・ブレーブス・カージナルス・カブス・ドジャース・ジャイアンツ・ナショナルズ・パドレス・レッズ・ロイヤルズだ。

 そして解禁になった今回、すでに多くの選手がチームと契約を果たしている。今回有望株ランキングトップ3の選手を紹介する。カッコ内は契約した球団。

○ワンダー・サムエル・フランコ(レイズ)

 両打ちの遊撃手でスピードと広い守備範囲を武器とするドミニカ共和国の16歳。1番打者タイプであり、有望株ランキングでは堂々の1位にランクインしている。将来的には打力を活かすことも考え、二塁手として育てるプランもあるようだ。ちなみに彼はエリック・アイバー(パドレス)の甥でもある。

○ダニエル・フローレス(レッドソックス)

 パワーと強肩を兼ね備えた両打ちの16歳捕手。スカウトによれば守備でのフットワークの軽さや送球の良さを買っているという。チームをけん引する正捕手となる可能性を十分に秘めている。

○ジェフリー・マルテ(ツインズ)

 ドミニカ共和国出身で守備範囲の広さが武器の遊撃手。スカウトは彼の打球反応の速さとフットワークの軽さを絶賛しているという。その一方で課題は打撃。彼はライナー性の打球を打つことに特化しているが、徐々にパワーをつけ本塁打を打てるまでに成長すれば打って守れる球界を代表する選手になる可能性が高い。

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