【戦評】ロドニー2ヶ月ぶりの失点もマーテイがサヨナラ打
2017.7.3 15:50 Monday

ニック・アーメッドの故障離脱によってチャンスを得た23歳の若手内野手が、昇格5試合目にして大仕事をやってのけた。
クローザーのフェルナンド・ロドニーがロッキーズの1番チャーリー・ブラックモンにタイムリーを浴び、3-3の同点となって迎えた9回裏。ダイヤモンドバックスは二死走者なしから6番ブランドン・ドルーリーと7番クリス・アイアネッタの連打で二、三塁のチャンスを作り、ケテル・マーテイに打席が回ってきた。
昨年11月にジーン・セグーラ、ミッチ・ハニガー、ザック・カーティスとの2対3のトレードでタイワン・ウォーカーとともにダイヤモンドバックスに加入した若手内野手。正遊撃手候補の一人として期待されたが、クリス・オーウィングスやアーメッドとの競争に敗れ、開幕からマイナー生活が続いていた。ところが、アーメッドが右手の骨折により故障者リスト入り。AAA級で打率.338、OPS.905と好成績を残していたマーテイにようやくチャンスが巡ってきたというわけだ。
マウンドには左腕クリス・ラシン。カウント1-2からの4球目を思い切りよく振り抜いた打球は、レフトの頭上をはるかに超え、フェンスの手前でワンバウンドするサヨナラタイムリーとなった。
「ケテルにとって素晴らしい瞬間だったね」とトーリ・ロブロ監督は振り返った。「彼にとっても、チームにとっても、特別な瞬間だった。でも、彼はルーキーではなく、いくらか経験がある選手だということを覚えておく必要がある。『ボールをよく見ろ』と心の中で言っていたんじゃないかな。学んできた教訓を生かしたんだ。素晴らしいことだよね」
ナ・リーグ西部地区で激しい上位争いを繰り広げる2位ダイヤモンドバックスと3位ロッキーズの直接対決。クローザーのロドニーが実に日本時間4月30日以来となる失点を喫して同点に追い付かれるなど、ダイヤモンドバックスにとっては嫌な展開となっていたが、今季新加入の若手内野手の一打で3連戦の勝ち越しを決めた。これで3位ロッキーズとは4.5ゲーム差。逆に、この日敗れた首位ドジャースとの差は2.5ゲームに縮まり、地区首位再浮上も見えてきた。嫌な流れを振り払うマーテイのサヨナラタイムリーは、ロブロ監督の言う通り、チームにとって非常に大きな一打となった。
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