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【戦評】行くぞオールスター!ムスターカス2戦連発24号

2017.7.5 16:58 Wednesday

 スティーブ・バルボニが1985年に記録した36本塁打。これがロイヤルズの球団記録である。2000年のジャーメイン・ダイ(33本塁打)を最後にシーズン30本塁打をクリアした選手すら長らく現れていなかったが、昨年ケンドリズ・モラレス(現ブルージェイズ)が30本塁打を放ち、ロイヤルズの選手としては16年ぶりに30本塁打の大台に到達。しかし、今季は「ファイナル・ボート」でのオールスター選出を目指すマイク・ムスターカスが30本塁打どころか40本塁打を狙えそうなペースで本塁打を量産している。

 4月に7本、5月に6本、6月に8本とコンスタントに本塁打を積み重ね、6月末の時点で自己記録(2015年の22本塁打)まであと1本に迫ったムスターカス。7月最初の試合で今季22号を放って自己記録に並ぶと、日本時間7月4日のマリナーズ戦で今季23号を放ち、あっさり自己記録を更新した。なお、自己ベストとなる23号本塁打は同時にロイヤルズの前半戦最多記録を更新する一発となった。

 そして、日本時間7月5日のマリナーズ戦。マリナーズ先発のフェリックス・ヘルナンデスから1番ウィット・メリーフィールドが先頭打者アーチを放ち、幸先よく1点を先制したロイヤルズだったが、故障者リストから復帰したばかりのダニー・ダフィーが4番ネルソン・クルーズに2点タイムリーを浴び、逆転を許してしまう。しかし4回表、4番エリック・ホズマーがセンターへのヒットで出塁すると、暴投で二塁へ進み、一死二塁で打席には6番ムスターカス。甘く入った初球のカーブを振り抜くと、打球は右中間スタンドへ飛び込む24号逆転ツーランとなった。

 「今日のヘルナンデスは良かったけど、いくつかミスを犯してしまった。ムスターカスにカーブを投げたことだ。リーグで最も調子のよい打者の一人なのに。あれが痛かった」とマリナーズのスコット・サービス監督はヘルナンデスがムスターカスへ投じた痛恨の1球を悔やんだ。一方、ロイヤルズのネッド・ヨースト監督は直近7試合で5本塁打と絶好調のムスターカスを「今の彼は見ていて楽しいよね。調子はいいし、本塁打をこれだけ量産しているんだからね」と手放しで称賛した。

 ムスターカスの一発で逆転したロイヤルズは、その後も効果的に加点し、ダフィーの力投もあって7-3で快勝。貯金を今季最大の3とし、首位インディアンスまで1.5ゲーム差に迫っている。一時はムスターカス、ホズマーといった主力選手をトレード・デッドラインで放出するのではないかと言われていたロイヤルズだが、チームは完全に復調し、ポストシーズン進出の可能性も十分。少なくとも今季終了まではロイヤルズのユニフォームを着たムスターカスの活躍を見ることができそうだ。そして、ロイヤルズ史上初のシーズン40本塁打も現実味を帯びつつある。


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