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トレード市場 ブルージェイズが売り手の中心に?

2017.7.6 11:26 Thursday

 ワイルドカード圏内まで4.5ゲーム差ながら、借金6で地区最下位に沈んでいるブルージェイズ。ロースターの高齢化が進む中、昨年まで2年連続でリーグ優勝決定シリーズまで進出している強豪が主力選手の放出に踏み切る可能性が出てきた。

 ブルージェイズのロス・アトキンスGMはトレード・デッドラインのプランを明らかにしていないが、開幕ロースターの平均年齢がメジャー最高であり、しかも、その高齢化したロースターで結果を残せていないという現実がある。これらのことから、7月末までにチーム状態が劇的に上向くようなことがなければブルージェイズが売り手に回ることは濃厚だと見られている。

 しかし、「今オフFAになる選手を放出すればいい」という単純なものではない。来季以降の契約が保証されていない主力選手はホゼ・バティースタ、マルコ・エストラーダ、フランシスコ・リリアーノの3人。本来であれば彼らの残り数ヶ月と引き換えに若手有望株を獲得したいところだが、3人ともポストシーズン進出を狙うチームが欲しがるような成績を残しているわけではない。また、バティースタに関しては守備力の低下を考えると放出先はア・リーグのチームに限られる。交換要員として得られるのは「そこそこ」の若手選手であり、チームの将来的な戦力アップに繋げるのは難しいだろう。

 となると、ジョシュ・ドナルドソン、マーカス・ストローマン、J.A.ハップ、アーロン・サンチェスといった名前が浮上してくる。まだ若いストローマンとサンチェスはともかく、ドナルドソンとハップの契約は2018年までとなっており、契約が残り1年半となった現段階で放出してしまうのは決して非現実的な話ではない。2015年MVPのドナルドソン、現在5試合連続クオリティ・スタートと安定した投球を続けているハップであれば、ブルージェイズが望む若手有望株を手に入れることもできるはずだ。

 ドナルドソン獲得にはカージナルスが興味を示していると伝えられている。カージナルスは来季開幕までに強打者を加えたいと考えており、現段階でのドナルドソン獲得も選択肢の一つとなっているようだ。ドナルドソンを獲得できれば、主軸打者として活躍中のジェッド・ジョーコを他のポジションへ移し、ドナルドソンには「4番・三塁」を任せることになるだろう。また、ブルージェイズのマーク・シャパイロ球団社長とカージナルスのジョン・モゼリアック球団社長が良好な関係にあることも、カージナルスのドナルドソン獲得を後押ししている。ただし、正式なトレード交渉はまだ始まっていない。さらに、ジャイアンツもドナルドソン獲得に興味を示しているという報道もある。

 ハップ獲得にはレッドソックス、ヤンキース、アストロズといったポストシーズンでの戦いを見据えたチームが興味を示していると伝えられている。昨季は自己最多の20勝をマークし、今季も1ヶ月半ほど故障離脱したとはいえ10先発で防御率3.47と安定したピッチング。前述の3球団以外にも引く手あまただろう。

 あくまでも最後までポストシーズン進出を目指すのか。それとも、来季以降の戦いを見据えて早めに動き始めるのか。シャパイロ球団社長とアトキンスGMは難しい判断・舵取りを迫られることになりそうだ。


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