【戦評】ベタンセス大乱調 ブルージェイズが接戦制す
2017.7.6 16:37 Thursday

ヤンキースの絶対的セットアッパー、デリン・ベタンセスの様子がおかしい。日本時間6月22日の時点で0.40だった防御率は、そこからの2週間で3.29まで悪化。その間の7登板で4.2回を投げて12四球、防御率17.38と、完全にピッチングが崩壊しているのだ。
4回表までにブルージェイズに5点を先行されながらも、4回裏にアーロン・ジャッジが球団新人記録に並ぶ29号ツーランを放って3点差。さらに5回裏には崔志萬(チェ・ジマン)の1号ツーランとディディ・グレゴリウスの2点タイムリーツーベースで4点を奪い、ヤンキースが一気に逆転に成功した。
しかし、3番手チャド・グリーンが7回表にラッセル・マーティンに8号ソロを浴び、同点に追い付かれてしまう。6-6の同点で迎えた8回表、ヤンキースのジョー・ジラルディ監督は不振が続くベタンセスにマウンドを託した。ところが、ベタンセスはいきなり三者連続四球を与え、無死満塁のピンチを背負ってしまう。2つ目と3つ目の四球はストライクが1球も入らず、明らかに本来のピッチングとはかけ離れていた。ホゼ・バティースタを見逃し三振に仕留めたものの、マーティンに四球を与えて押し出し。ジラルディ監督はここでベタンセスを諦めたが、結局この1点が決勝点となってしまった。
「敵地でヤンキースに勝ち越せたのはとても大きいよ。気持ちよくアストロズとのタフな戦いを迎えるために、勝たなければならなかったからね」と同点&勝ち越しの2打点を叩き出したマーティンは、古巣ヤンキースとの戦いを振り返った。4四球の大乱調で決勝点を献上したベタンセスは「正しいメカニクスを繰り返すことができていない。それは四球の数にもはっきり表れている。投げているボール自体は悪くないんだけど、タイミングがおかしいんだ」と自身の乱調を分析。登板過多による勤続疲労などには言及しなかった。
守護神アロルディス・チャップマンにも昨季までのような安定感がなく、鉄壁のはずのベタンセス&チャップマン・コンビが揺らいでいるヤンキース。先発投手陣に不安を抱えるだけに、絶対的セットアッパー&クローザーの不調が長引くようだと、今後のポストシーズン進出争いにおいて命取りになりかねない。両者には一刻も早い復調が求められる。
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