English Español 韓国語

【戦評】マリナーズが粘り勝ちで5割復帰 青木は好機で凡退

2017.7.18 17:24 Tuesday

 スコアが5度もタイになる白熱した接戦を制したのは2001年以来16年ぶりのポストシーズン進出を目指すマリナーズだった。試合を決めたのは延長10回に飛び出したカイル・シーガーとダニー・バレンシアの二者連続本塁打。マリナーズの選手が延長イニングで二者連続本塁打を放ったのは2002年9月8日のロイヤルズ戦のベン・デービスとマイク・キャメロン以来15年ぶりのことだった。

 「このような試合に勝てたことは素晴らしいことだ」と決勝弾を放ったシーガーは充実感を滲ませた。「敵地でアストロズのような強いチームに勝てたのは本当に素晴らしい。彼らはとても良いチームだし、今日はたくさんのバトルがあった。僕たちにとって本当に大きな勝利だよ」

 マリナーズはアストロズ先発のランス・マカラーズJr.を攻略し、5回終了時点で5-2と3点をリードしていた。ところが、先発のアリエル・ミランダが踏ん張れず、6回裏にカルロス・ベルトランに12号同点ツーランを被弾。ここで登板した2番手ジェームズ・パゾスが一死も奪えず満塁のピンチを招くと、3番手トニー・ジックがジョージ・スプリンガーに四球を与え、押し出しで勝ち越し点を献上してしまう。

 しかし、マリナーズは7回表にネルソン・クルーズの20号ソロで同点に追い付くと、8回表にはマイク・ズニーノに13号ソロが飛び出して1点を勝ち越し。勝負は決したかに思われた。

 ところが、8回裏に登板した5番手ニック・ビンセントが3連打を浴びて無死満塁のピンチを作ってしまう。ジェイク・マリズニックから空振り三振を奪って一死としたものの、ここで登板した6番手スティーブ・シーシェックがスプリンガーに犠牲フライを打たれ、この試合5度目の同点に。9回裏には7番手ヨバニ・ガヤードが先頭のジョシュ・レディックに二塁打を浴び、一打サヨナラのピンチを背負ったが、遊撃手のジーン・セグーラが好守を連発してアストロズのサヨナラ勝ちを阻止。一死二、三塁の好機で打席に立った青木宣親はセグーラへのゴロに倒れ、チャンスをモノにすることができなかった。

 何度もピンチを背負いながらもアストロズに決定的な1点を与えなかったマリナーズ。延長戦に突入するや否や、シーガーに13号ソロ、バレンシアに11号ソロが飛び出し、二者連続本塁打で2点を勝ち越して試合を決めた。

 「すべての投手、すべての野手、チーム全員で勝ち取った勝利だ」とスコット・サービス監督も満足げ。前半戦最終戦から続く5連勝により、マリナーズはおよそ3週間ぶりの勝率5割復帰を果たした。首位アストロズとの15.5ゲーム差を逆転するのは容易ではないが、ワイルドカード圏内まではわずか1.5ゲーム差。ライバルは多いが、ここ最近の勢いを考えると一気にワイルドカード圏内へ浮上していく可能性は十分にある。16年ぶりに「野球がある秋」を過ごせるのか。今後のマリナーズの戦いから目が離せない。


 関連ニュース

  7月13日 【前半戦レビュー】ア・リーグ西部地区


 関連動画

  7月18日 グラブを葬ったベルトランが12号同点ツーラン!

  7月17日 死球にも負けず! クルーズが試合を決める貴重な一発

spotvnow