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ワイルドカード狙うマリナーズがフェルプスを獲得

2017.7.21 10:34 Friday

 ア・リーグのワイルドカード争いに参戦しているマリナーズが若手4選手を放出してマーリンズから中継ぎ右腕デービッド・フェルプスを獲得した。クローザーのエドウィン・ディアスらブルペン陣が登板過多気味であり、彼らの負担を軽減するために実績あるリリーバーを加えた格好だ。

 フェルプス獲得のためにマリナーズが放出したのはブライアン・ヘルナンデス、ブランドン・ミラー、パブロ・ロペス、ルーカス・シラルディの4選手。マリナーズのマイナー組織に魅力的な若手有望株が少ないという事情もあり、マーリンズは「質」よりも「量」を重視する戦略をとったようだ。

 今季のフェルプスは44試合に登板して2勝4敗、防御率3.45を記録。自己ベストのシーズンを過ごした昨季(64試合、7勝6敗4セーブ、防御率2.28)に比べるとやや見劣りするが、今季最初の8登板で10失点を喫したのが影響しており、その後の36登板に限れば防御率2.19、被打率.195の好成績をマークしている。また、ナ・リーグの救援投手の中で投球イニング47は9位、18ホールドは2位タイの数字である。

 マリナーズのブルペン陣は直近51試合で両リーグトップの防御率2.65を記録。ディアスを中心にニック・ビンセント、スティーブ・シーシェック、トニー・ジック、マーク・ゼプチンスキーらが安定したピッチングを続けているが、先発陣に不安を抱えていることもあり、ブルペン陣の負担が増大していた。フェルプス獲得はブルペン陣の負担を軽減する狙いがあると見られている。

 7月末のトレード期限までまだ10日以上を残しており、今後ジェリー・ディポートGMは先発投手の補強に動くことになるだろう。ドリュー・スマイリーの今季全休が確定し、岩隈久志の復帰も遅れており、アンドリュー・ムーアとサム・ガビーリオの新人2投手を先発ローテーションに組み込まなければならない状況では、ワイルドカード争いを勝ち抜くには不安が残る。

 マリナーズは今日からヤンキースとの4連戦。マリナーズが3勝1敗以上で勝ち越せばワイルドカード争いでの順位が逆転するだけに、両チームの戦いから目が離せない。

●マーリンズが獲得した4選手

 ブライアン・ヘルナンデスは19歳の外野手。ベネズエラ出身で、2014年にインターナショナルFAとしてマリナーズと契約した。5ツール・プレイヤーに成長する可能性を秘めた選手であり、今季はAアドバンス級とAAA級で計31試合に出場して打率.259、2本塁打、OPS.718をマークしている。MLB Pipelineのプロスペクト・ランキングではマリナーズの6位にランクインしていた。

 ブランドン・ミラーは22歳の右腕。2016年にドラフト6巡目指名を受けてマリナーズに入団した。今季はA級で18試合に先発して9勝4敗、防御率3.65と安定したピッチング。同プロスペクト・ランキングではマリナーズの16位にランクインしていた。

 パブロ・ロペスは21歳の右腕。ベネズエラ出身で、2012年にインターナショナルFAとしてマリナーズと契約した。今季はAアドバンス級で18先発を含む19試合に登板し、5勝8敗、防御率5.04を記録。マイナー通算288.1イニングで39四球という制球力が光る。同プロスペクト・ランキングではマリナーズの22位にランクインしていた。

 ルーカス・シラルディは23歳の右腕。メジャー通算235試合に登板したカルビン・シラルディの息子であり、2014年にドラフト15巡目指名を受けてマリナーズに入団した。今季はリリーフに専念し、Aアドバンス級で28試合に登板して2勝1敗3セーブ、防御率4.58をマーク。37.1イニングで63三振を奪っており、制球難を克服できれば面白い存在になりそうだ。


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