【戦評】7点差を追い付かれるもサヨナラ満塁弾で決着
2017.7.26 17:31 Wednesday

エドウィン・エンカーナシオンが放った一発が熱戦に終止符を打った。延長11回裏に飛び出した今季21号は7点リードを追い付かれた試合に決着をつけるサヨナラ満塁弾。エンカーナシオンの通算6本目となるサヨナラ弾により、ア・リーグ中部地区の首位を走るインディアンスは2位ロイヤルズとの1.5ゲーム差をキープした。
エンカーナシオンの一発により、インディアンスは「1試合で2本の満塁本塁打を放ち、なおかつ2本目がサヨナラ弾」を達成した史上初のチームとなった。インディアンスの選手によるサヨナラ満塁弾は2014年6月19日にニック・スウィッシャーが放って以来3年ぶり。このときも対戦相手はエンゼルスだった。「素晴らしい気分だよ。インディアンスに来てから初めてのサヨナラ打だからね」とエンカーナシオンは興奮気味に話していた。
インディアンスはエンゼルス先発のジェシー・チャベスを攻略し、ブラッドリー・ジマーの6号グランドスラム、マイケル・ブラントリーの7号ソロなどで2回裏に一挙7点を先制。しかし、直後の3回表にコール・カルフーンの13号スリーランなどで4点を返され、5回表にはルイス・バルブエナに10号ツーランが飛び出して1点差。続く6回表にユネル・エスコバーにタイムリー二塁打を浴びて、7点差を追い付かれてしまった。
試合には負けてしまったエンゼルスだが、「ポジティブなこともあったよ。試合の早い段階で大量リードを奪われてしまったけど、今季の僕たちがどんなチームなのかを示せたと思う。僕たちは決して諦めない。僕たちは戦い続ける。追い付いて延長戦に持ち込んだし、勝つチャンスもあった」とアンドレルトン・シモンズが語ったように、7点ビハインドを追い付いたことは前向きに捉えていいはずだ。
エンカーナシオンの劇的な一発で熱戦を制したインディアンス。3番手ブライアン・ショウ以降の5投手がエンゼルス打線を無得点に抑えるなどブルペン陣の頑張りも光ったが、3回以降なかなか追加点を奪えなかったことや7点リードを守れなかったことを考えると決して褒められた試合内容ではない。また、この試合の勝利によって5連勝となったが、背後には7連勝中のロイヤルズが迫っている。昨季あと1勝届かなかったワールドシリーズ制覇へ向けて、これからどのように戦っていくのか。劇的勝利の余韻に浸っている余裕はなさそうだ。
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