西部地区2球団が失速 ナのワイルドカード争いが激化
2017.8.22 12:03 Tuesday
ダイヤモンドバックスとロッキーズの西部地区2球団で決まりかと思われたナ・リーグのワイルドカード争い。しかし、ここにきてこの2球団が失速し、ワイルドカード獲得ラインが下がってきたことにより、ワイルドカード争いが激化してきた。地区優勝を狙うしかないと思われていた中部地区の各球団のほか、限りなくポストシーズン進出の可能性が小さくなっていたマーリンズまでもがワイルドカード争いに参戦しているのだ。
2ヶ月前、ロッキーズ、ドジャース、ダイヤモンドバックスという西部地区の3球団がリーグ勝率トップ3を独占。他地区の各球団に大差をつけており、西部地区で優勝できなかった2球団がワイルドカード・ゲームを戦うことになるだろうと考えるのは、極めて自然なことだった。しかし、メジャーリーグのシーズンは長い。そこから2ヶ月が経過し、ダイヤモンドバックスは6月20日以降の53試合で23勝30敗、ロッキーズは6月20日以降の51試合で21勝30敗と急失速。ロッキーズの21勝30敗は同期間におけるリーグワーストの成績だ。
これにより、他地区の球団にもワイルドカード獲得の可能性が出てきた。勝率5割をわずかに上回る程度での地区優勝争いが続き、ポストシーズン進出のためには地区優勝するしかないと思われていた中部地区のカブス、ブリュワーズ、カージナルス、パイレーツのほか、首位ナショナルズに独走を許し、ポストシーズン進出は絶望と見られていた東部地区のマーリンズがワイルドカード争いに参戦。日本時間8月22日の試合開始前の時点で、ワイルドカード2位のダイヤモンドバックスから同6位のパイレーツまでの5球団が7ゲーム差の中にひしめく混戦となっている。
ロッキーズとダイヤモンドバックスの勝率は依然.540以上をキープしており、中部地区の首位を走るカブスの勝率が.537であることを考えると、西部地区の2球団が優位であることは間違いない。しかし、この2球団がズルズルと勝率を下げていくようであれば、ブリュワーズ(勝率.520)やカージナルス(.508)、マーリンズ(.492)、パイレーツ(.484)にもワイルドカード獲得のチャンスは出てくるだろう。「無風」と見られていたワイルドカード争いに風が吹き始め、シーズン終盤の戦いはますます面白くなりそうだ。
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