マリナーズ・岩隈 今季中の戦列復帰は絶望か
2017.9.15 11:51 Friday
右肩の故障に苦しんでいる岩隈久志(マリナーズ)の今季中の戦列復帰は実現しない可能性が高くなりつつある。マリナーズのスコット・サービス監督は36歳右腕のシーズンが終了したとは明言していないものの、レギュラーシーズンの残り3週間で再びマウンドに立つのは難しいと考えているようだ。
メジャーデビューからの5シーズン、安定感のあるピッチングでマリナーズを支えてきた岩隈だったが、今季は右肩の炎症で5月上旬に故障者リスト入り。回復具合も思わしくなく、未だに戦列復帰を果たせないでいる。今季は6試合に先発して0勝2敗、防御率4.35。このまま白星を手にすることなくシーズンを終える可能性が高くなっている。
岩隈は戦列復帰に向けて6月にマイナーで2度のリハビリ登板を行った。しかし、右肩の不調により2試合に投げただけでリハビリ登板をストップ。戦列復帰には至らなかった。現在は本拠地セーフコ・フィールドで定期的にボールを投げており、日本時間9月10日にはチームメイトを相手に実戦形式での登板を実施。しかし、右肩は思ったように回復しておらず、状態は万全ではない。
サービス監督は「岩隈はいくつかのオプションを探っている。右肩にとってベストの選択は何なのかを検討中なんだ」と岩隈の現状について説明した。「詳しいことはよく知らない。セーフコ・フィールドから行ける範囲の病院へ行って、何人かの医者に意見を聞いているみたいだよ。それが私が知っている最新の情報だ」
では、岩隈が今季中に戦列復帰を果たす可能性はあるのだろうか。サービス監督が「100%無理だとは言わないけれど、可能性はかなり低いだろうね」と語ったように、レギュラーシーズンが残り3週間となった時点で右肩の状態が未だ万全でないことを考えると、今季中の戦列復帰は難しいと言わざるを得ない。来季以降のために動き始めるのが得策だろう。
昨季、岩隈は自己最多の16勝(12敗)をマーク。チームでただ一人、シーズンを通してローテーションを守り抜いた先発投手だった。その負担が36歳を迎えた今季、一気に岩隈の右肩を襲ったのかもしれない。岩隈は今季125イニングを投げれば、来季の年俸1500万ドルが保証されるはずだった。それを達成できず、来季の契約は年俸1000万ドルの球団オプションとなっている。もし球団がオプション破棄を選択すれば、岩隈は100万ドルのバイアウトを得たうえでフリーエージェント市場に出ることになる。マリナーズがオプションを行使するかどうかは、岩隈の右肩の状態にかかっていると言えそうだ。
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