【戦評】ボイド ノーヒッターまであと1人も快挙逃す
2017.9.18 08:32 Monday

長年タイガースのエースとして活躍したジャスティン・バーランダーがアストロズを地区優勝に導いた日本時間9月18日、26歳の左腕マシュー・ボイド(タイガース)がノーヒッターまであと1人に迫る快投を披露。9回二死からティム・アンダーソンに二塁打を浴びて快挙達成はならなかったものの、ノーヒッターまであと1人に迫ったのはタイガースではバーランダー以来6年ぶりのことだった。
この試合では序盤からタイガース打線が機能し、初回から6イニング連続得点で大量9点をリード。7回裏こそ無得点に終わったものの、8回裏にはジャイマー・キャンデラリオに3号スリーランが飛び出し、試合の行方を決定づけた。そして、猛打爆発の陰に隠れてボイドがノーヒットピッチングを展開。気付けば観客の関心は試合の行方よりも、ノーヒッターの行方に向けられていた。
9回表のホワイトソックスの攻撃。先頭のアダム・エンゲルがカウント2-1からの4球目を打ち上げて三塁へのファウルフライに倒れると、代打で登場したケバン・スミスはカウント0-2からの3球目を打って二塁ゴロに倒れ、ノーヒッター達成まであと1人となった。ここで打席には1番アンダーソン。「ノーヒッターを達成させないように、何とかしようと思っていたんだ」と自身の打席を振り返ったアンダーソンはカウント2-0からの3球目、外角低めへのチェンジアップを右中間へ弾き返し、これが二塁打となってノーヒッター阻止に成功したのだった。114球目を打たれて快挙達成を逃したボイドだったが、気落ちすることなくヨアン・モンカダを打ち取って記念すべきメジャー初完投&初完封を達成。121球の熱投だった。
試合後、ブラッド・オースマス監督はシーズンの大半を三塁手として過ごし、ここ最近になってライトを守る機会が多くなったニコラス・カステヤーノスに守備固めを起用する考えはなかったのかと問われ、「あの打球は誰も捕れないよ」と答えた。惜しくも快挙を逃したボイドだが、9月は4先発で防御率2.16と好投を続けており、8月末の時点で6.13だった防御率は5.33まで向上。今日の好投は来季の先発ローテーション定着に向けて大きなアピールとなったに違いない。
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