いよいよ明日ポストシーズン開幕!ALWCGプレビュー
2017.10.3 12:59 Tuesday
メジャーリーグではいよいよ日本時間の明日からポストシーズンの戦いが幕を開ける。その先陣を切るのがヤンキースとツインズによるアメリカン・リーグのワイルドカード・ゲーム(以下ALWCG)だ。一発勝負、一戦必勝の戦いの見どころをお届けする。
ヤンキースの本拠地、ヤンキー・スタジアムで行われるALWCG。レッドソックスとの熾烈な地区優勝争いの末、惜しくもワイルドカードに回ることになったヤンキースと、メジャーリーグ史上初となる前年100敗(59勝103敗)からのポストシーズン進出を果たしたツインズが激突する。ヤンキースはルイス・セベリーノ、ツインズはアービン・サンタナが先発予定だ。
「才能だけで試合に勝てるわけじゃない。基礎を疎かにすれば、103敗を喫してしまうんだ。僕たちはスプリング・トレーニングで基礎的なことから取り組んできた。併殺をしっかり取ったり、カットマンへ正確に送球したりすることが勝つためには必要なんだ。こうした取り組みによって僕たちは全く別のチームになったんだよ」と今季を振り返ったのはツインズの正二塁手、ブライアン・ドージャーだ。従来から若手選手のポテンシャルの高さを評価されていたツインズは、こうした地道な取り組みによって大変身。ドージャー、ジョー・マウアーといった中心選手にバイロン・バクストン、エディ・ロサリオ、ジョー・ベリオスらブレイクを果たした若手選手が融合し、見事にワイルドカードを獲得した。先発予定のサンタナは今季メジャー最多タイとなる5完投&3完封をマーク。16勝8敗、防御率3.28という好成績を残し、シーズンを通して安定したパフォーマンスを見せたが、3完封をマークしているように好調時にはまさにアンヒッタブルな存在。ポール・モリター監督は「サンタナの長所は試合を通じて速球を狙ったところへ投げられることだ。それがあるから打者は苦労する。さらに、サンタナは右打者も左打者も苦にしない」とエース右腕に信頼を寄せている。
サンタナと投げ合うのは23歳の右腕、セベリーノだ。今季ブレイクを果たしエース格へ成長を遂げた右腕は、193.1イニングを投げて14勝6敗、防御率2.98、230奪三振という好成績をマーク。フォーシームは平均球速97.5マイルを誇り、これはルイス・カスティーヨ(レッズ)と並んで先発投手ではメジャー最速の数字である。ジョー・ジラルディ監督は「我々はセベリーノの今季の活躍に本当に満足している。彼は投手として成熟したし、相手打線を封じ込めることのできる投手だ。明日は彼のピッチングが重要になるね」と若きエースの好投に期待を寄せる。支配力ではセベリーノに軍配が上がるだけに、ツインズ打線をねじ伏せる快投に期待したい。
本塁打王のアーロン・ジャッジを中心とした打線、一流リリーバーがズラリと名を連ねるブルペンを抱えるヤンキースが優勢と見られるが、一発勝負の戦いであるだけに何が起こるかわからない。ツインズは戦列復帰したばかりのミゲル・サノーがスタメンから外れる見込みとなっており、打線にはやや迫力を欠くものの、9月20日のヤンキース戦ではセベリーノを3回3失点で降板させている。一戦必勝のALWCGを制し、インディアンスとの地区シリーズに進出するのはどちらのチームなのか。試合は日本時間明日午前9時に開始予定だ。