ドジャースへの挑戦権を手にするのは?NLWCGプレビュー
2017.10.4 15:08 Wednesday
ア・リーグに続いてナ・リーグでも日本時間10月5日にワイルドカード・ゲームが行われる。リーグ3位の勝率を残しながらドジャースの存在によってワイルドカードに回らざるを得なかったダイヤモンドバックスと、苦しみながらもワイルドカード争いを制し、8年ぶりのポストシーズン進出を果たしたロッキーズが激突する一戦の見どころをお届けする。
ダイヤモンドバックスは2011年以来6年ぶり、ロッキーズは2009年以来8年ぶりのポストシーズン。同じナ・リーグ西部地区に所属する2球団が、同じくナ・リーグ西部地区を制したドジャースへの挑戦権をかけてダイヤモンドバックスの本拠地チェイス・フィールドで激突する。ダイヤモンドバックスはエースのザック・グレインキー、ロッキーズはこちらもエースのジョン・グレイが先発予定となっている。
「10月に野球をするのは特別だね」とポストシーズン進出を喜んだのはダイヤモンドバックスのトーリ・ロブロ監督。監督就任1年目でチームをポストシーズンに導いた指揮官は「エネルギーを作り出す必要はない。一年のこの時期にはすでにエネルギーは作られているからね。選手たちにはいつも通りにやろうと言っているよ」と平常心で戦うことを強調した。
ポストシーズン経験者が少ないのもこの試合の特徴だ。ロッキーズが前回ポストシーズンへ出場した2009年の戦いを経験しているのはカルロス・ゴンザレスだけ。MVP候補に挙げられているノーラン・アレナードやチャーリー・ブラックモンにもポストシーズン出場経験はない。しかし、ブラックモンは「何も問題ないと思っているよ。ポストシーズンを経験したことのない選手ばかりだけど、オールスターのような大舞台を経験している選手はいるからね」と経験値の少なさを不安視していない。
グレインキーは今季ホームで18試合に先発し、13勝1敗、防御率2.87と圧倒的な強さを発揮した。打者有利と言われる本拠地球場だが、被打率.209、K/BB5.70という見事なピッチング。夏場以降にやや調子を落としたのが不安材料だが、ポストシーズンでの経験も豊富であり、しっかり試合を作ってくれるはずだ。一方のグレイは7月下旬から13試合連続で3失点以下を継続中。こちらも試合を早々に壊してしまうような事態は考えにくい。試合序盤から点の取り合いとなったア・リーグのワイルドカード・ゲームとは異なり、投手戦が展開される可能性もありそうだ。
打線のキーマンはポール・ゴールドシュミット、J.D.マルティネス(ともにダイヤモンドバックス)、ブラックモン、アレナード(ともにロッキーズ)といったMVP級の活躍を見せた選手たち。彼らが相手エース攻略の口火を切りたいところだろう。「僕たちは相手チームの全てを知っている。でも、彼らも僕たちの全てを知っている。決戦だね。タフな試合になると思うよ」とアレナードが語ったように、同地区のライバル同士による熱い試合が繰り広げられることは間違いない。