クルーバーはなぜ第2戦に回ったのか
2017.10.5 10:51 Thursday
昨季1勝届かずワールドシリーズ制覇を逃したインディアンスは明日からヤンキースとの地区シリーズを戦う。すでにインディアンスは第5戦までの先発予定投手を発表しているが、絶対的エースのコリー・クルーバーを第1戦ではなく第2戦に先発させるという驚きの決断をした。この決断の裏にはいったい何があったのか。
第1戦にトレバー・バウアー、第2戦にクルーバー、第3戦にカルロス・カラスコを先発させるというプランがあることをクルーバーが初めて耳にしたのは数週間前のことだ。テリー・フランコーナ監督はクルーバーとの話し合いの場を設け、このプランについて説明した。第1戦に先発した投手は第3戦以降にリリーフで待機したり、中3日で第4戦に先発したりすることができる。この役割に最も適した投手がバウアーであるとフランコーナ監督は判断した。そしてそれ以上に、クルーバーが第2戦で先発すれば通常と同じ中4日で第5戦に先発できるということを強調した。クルーバーはこの説明を聞き、プランを受け入れる旨をフランコーナ監督に伝えたという。
クルーバーは今季29試合に先発して18勝4敗、防御率2.25、265奪三振という素晴らしい成績をマーク。最多勝と最優秀防御率の二冠に輝き、サイ・ヤング賞の最有力候補に挙げられている。特に6月1日に故障者リストから戦列に戻って以降は15勝2敗、防御率1.62と圧巻のピッチング。その男がエゴを捨て、「チームに勝つチャンスがあり、僕に投げてほしいと言われればいつでも投げるよ」とチーム第一の姿勢を見せているのである。
昨季のポストシーズンではクルーバーは6試合に先発したが、うち3試合は中3日での登板だった。この3試合ではクルーバーは15イニングで7失点。その他の3試合では19.1イニングで防御率0.00をマークしただけに、中3日での登板がクルーバーのピッチングに悪影響を及ぼしていることは明白だった。そうしたこともあり、インディアンスはクルーバーになるべく中4日のルーティーンを維持してもらいたいと考えている。その第一歩が地区シリーズ第2戦での先発というわけだ。
「これがベストの選択だと思うよ」と語るのは野球部門社長のクリス・アントネッティ。「勝ち進んでいけば、クルーバーに短い間隔での登板を頼むかもしれない」と今後の投手起用については含みを持たせたが、中4日のルーティーンを維持し、万全の状態でマウンドに上がる絶対的エースは対戦相手にとって大きな脅威となるに違いない。
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