殿堂入りの名将・ラルーサがDバックス退団へ
2017.10.19 08:48 Thursday
日本時間10月19日、ダイヤモンドバックスはチーフ・ベースボール・アナリストを務めるトニー・ラルーサが10月末をもって退団することを発表した。ラルーサにはすでに数球団からのオファーが届いており、ラルーサはどこへ行くのがベストなのかを見極めたうえで、自身の新天地について決断する予定だという。
「今季のことはずっと忘れられないだろうね」とラルーサは93勝69敗というリーグ3位の成績を残し、ワイルドカードを獲得して6年ぶりのポストシーズン進出を果たした今季を振り返った。ダイヤモンドバックスは昨季、ザック・グレインキーを獲得するなど大型補強を展開したものの、69勝93敗で地区4位に沈み、ラルーサ自身が採用したデーブ・スチュワートGMとチップ・ヘイル監督が解任された。ラルーサ自身の役職もチーフ・ベースボール・オフィサーからチーフ・ベースボール・アナリストへと変わり、チーム編成は新任のマイク・ヘイゼンGMに託されたが、ラルーサはチーム編成のトップから降格させられたにもかかわらず、このままチームを去るわけにはいかないと考えていた。そして、昨季から勝敗を逆転させるというV字回復でポストシーズン進出を果たし、自身が去るのに適切な時期が来たと判断するに至ったようだ。「”感謝している”というのがベストの言葉だろうね」と3年強を過ごした球団に感謝の意を表したラルーサは、退団を決断した大きな理由の一つとして「球団フロント陣が非常に優秀であること」を挙げている。
ラルーサは1979年途中に34歳の若さでホワイトソックスの監督に就任し、33年間に及ぶ監督生活をスタート。1986年途中からアスレチックスの監督を務め、1988年からリーグ3連覇を成し遂げて1989年にはワールドシリーズを制覇した。1996年からはカージナルスの監督を務め、16年間で負け越しは3回だけという安定感で常勝軍団を形成。2004年にリーグ優勝、2006年と2011年にワールドシリーズ制覇を経験し、自身3度目の世界一を置き土産に監督業から身を引いた。そして、2014年に野球殿堂入り。監督として歴代3位の2728勝をマークし、弁護士の資格を持つことでも知られるこの名将の次なるチャレンジは、どこで始まるのだろうか。
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