ナショナルズ&フィリーズの新監督が正式に決定
2017.10.31 12:39 Tuesday
日本時間10月31日、ナショナルズとフィリーズの両球団はそれぞれデーブ・マルティネスとゲーブ・キャプラーを新監督に任命したことを正式に発表した。ともに就任会見はワールドシリーズ終了後に行われる予定となっている。
今オフ、監督を解任して新監督探しをしていたのレッドソックス、ヤンキース、タイガース、メッツ、フィリーズ、ナショナルズの6球団(経営陣が一新されたマーリンズにも監督交代の可能性は残されている)。すでにレッドソックスはアレックス・コーラ、タイガースはロン・ガーデンハイアー、メッツはミッキー・キャラウェイを新監督に迎えることが決定しており、監督の座が空席となっているのは3球団だけだったが、ナショナルズとフィリーズもようやく新監督が決定した。
2年連続地区シリーズ敗退の責任を問われてダスティ・ベイカー監督が解任されたナショナルズの新監督を務めるマルティネスは、10シーズンにわたってジョー・マドン(現カブス監督)のもとでベンチコーチを務めてきた人物だ。監督経験はないものの、「マドンの右腕」としてその手腕を高く評価されており、ここ数年は何度もメジャー球団の監督候補として名前が浮上していた。古いやり方にとらわれない革新性、選手とのコミュニケーション能力、データ分析への理解など、ナショナルズが新監督に求めていた条件にマルティネスはピッタリ合致。ブライス・ハーパー、マックス・シャーザーらスター選手を擁するナショナルズを球団史上初のワールドシリーズへ導くことがマルティネスに課された使命となる。
一方、フィリーズの第54代監督に就任することが決定したキャプラーは2005年に巨人でプレイした経験もあり、日本の野球ファンにも馴染みのある人物だ。監督経験豊富な人物を求めていたフィリーズにとって、マイナーで1年間の監督経験しかないキャプラーは監督候補から程遠かったが、2度の面接を経てリーダーシップや若手選手とのコミュニケーション能力などを高く評価され、監督候補に急浮上した。若手選手が多いというチーム事情に合致するだけでなく、データ分析や栄養学への知識・理解があることも高評価に繋がったと見られている。リース・ホスキンスら若手選手を中心にチーム再建を進めるフィリーズを正しい方向へ導くことが期待される。
監督の座が依然空席となっているのはジョー・ジラルディとの契約更新を見送ったヤンキースのみ。現時点では球団内部からの昇格が有力視されているが、キャプラーのように面接を行う中で新たな候補が急浮上する可能性もある。今後の動向に注目したい。