【戦評】ロバーツ監督の継投ズバリ ドジャースが接戦制し逆王手
2017.11.1 14:35 Wednesday

ドジャースがジャスティン・バーランダー(アストロズ)の不敗神話をストップさせ、ワールドシリーズの対戦成績を3勝3敗のタイとして世界一に逆王手をかけた。バーランダーは好投しながらも要所で踏ん張れず、6回2失点でアストロズ加入後初黒星。ドジャースは5回途中からの継投がピタリとハマり、6回裏に逆転して奪ったリードを最後まで守り抜いた。
アストロズがバーランダー、ドジャースがリッチ・ヒルの先発で始まったワールドシリーズ第6戦。先手を取ったのはアストロズだった。3回表にジョージ・スプリンガーの今シリーズ4本目となる本塁打で1点を先制。しかし、5回表無死二、三塁のチャンスを生かせないなど、その後は拙攻が目立ち、完全に主導権を握るには至らなかった。
5回表二死満塁の場面でヒルに代えてブランドン・モローを投入し、ピンチを切り抜けたドジャース。6回表にも二死一、二塁のピンチを背負ったが、トニー・ワトソンがマーウィン・ゴンザレスを二塁ライナーに抑えて事なきを得た。そしてその裏、安打と死球で無死一、二塁のチャンスを迎えると、クリス・テイラーがライト線への二塁打を放ち、ついに同点。さらにコリー・シーガーがライトへの犠牲フライで続き、一気に試合をひっくり返した。
7回表一死一、二塁のピンチを前田健太が無失点で切り抜けると、直後の7回裏、ジョク・ピーダーソンが貴重な追加点となる3号ソロ。8回からは試合前にデーブ・ロバーツ監督が「1イニング限定」と話していたケンリー・ジャンセンを投入する執念を見せ、ジャンセンは指揮官の期待に応える力投で見事6アウト・セーブを完成させた。
ヒル以降、モロー、ワトソン、前田、ジャンセンと繋いだ継投が見事に機能し、ブルペン陣は4回1/3を2安打無失点に抑える好投。ワールドシリーズに入ってから疲れが見え始めていたブルペン陣だが、今日の試合では勝利を引き寄せる見事なパフォーマンスを見せた。
いよいよ明日は第7戦。貴重な同点打を放ったテイラーは「激しい戦いになるだろうね」と勝利の余韻に浸ることなく気を引き締めた。リーグ優勝決定シリーズが4勝先取制となった1985年以降、リーグ優勝決定シリーズとワールドシリーズにおいて2勝3敗でホームでの第6戦を迎えたチームが勝利したケースは16度あり、うち14チームはシリーズを制している。第6戦に勝利した勢いのままドジャースが29年ぶりの世界一に輝くのか、それともアストロズが球団史上初のワールドシリーズ制覇を成し遂げるのか。運命の第7戦の先発投手はアストロズがランス・マカラーズJr.、ドジャースがダルビッシュ有と発表されている。
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