アストロズ 今オフはブルペンのグレードアップに照準
2017.11.10 15:05 Friday
優勝パレードを終え、2017年シーズンの王者・アストロズもオフシーズンを迎えている。主力選手のほとんどは来季以降も契約が残っており、大物選手の補強に動く可能性は限りなく低い。チームの弱点を補うような動きが中心となりそうだ。
アストロズからフリーエージェントとなったのは指名打者のカルロス・ベルトラン、外野手のキャメロン・メイビン、救援左腕のフランシスコ・リリアーノ、救援右腕のルーク・グレガーソンとタイラー・クリッパードの5選手。クリッパード以外の4選手はポストシーズンのロースターに名を連ねていたが、チームに大打撃を与えるような流出はない。
ポストシーズンでも露呈したように、アストロズの最大の弱点はブルペンである。ポストシーズンではジャスティン・バーランダー、ランス・マカラーズJr.、チャーリー・モートンといった先発投手をリリーフで起用することによってブルペン崩壊を乗り切ったが、この起用法をシーズンを通して続けるわけにはいかない。特にリリアーノの退団により救援左腕がトニー・シップのみという状況に陥っており、セットアッパーを任せられるような救援左腕を獲得しておきたいところだろう。そこで獲得候補となるのがマイク・マイナー、ブーン・ローガン、トニー・ワトソンといった投手たち。特にマイナーはクローザーを担える能力があることを今季証明しており、クローザーのケン・ジャイルズに対する保険も兼ねてぜひとも獲得したい投手だ。また、先発投手がやや人員過剰となっており、先発投手とのトレードで救援投手の補強に動くことも考えられる。
もう一つ、補強に動く可能性があるのがレフトだ。今季は最終的にマーウィン・ゴンザレスがレギュラーに定着したものの、本来は内外野兼用のユーティリティとしてフレキシブルに起用したい選手。デレク・フィッシャーをレギュラーに抜擢するのも一つの方法だが、ジャロッド・ダイソンやハウィー・ケンドリックといった準レギュラー級の実力を誇るベテラン外野手を加えておいて損はないだろう。
ワールドシリーズを連覇したチームは1998~2000年のヤンキース以降現れておらず、アストロズは来季18年ぶりの快挙に挑むことになる。ジェフ・ルーノウGMはどのような補強プランを立てているのか。敏腕GMの今オフの動きに注目したい。
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