ハラデイがフィリーズに残したもの
2017.11.14 17:07 Tuesday
飛行機事故により40歳の若さでこの世を去ったロイ・ハラデイ。現役引退後はメンタルスキル・コーチとしてフィリーズ傘下の若手選手の指導にあたっていたが、指導を受けた選手たちによってハラデイの教えは今後も長く受け継がれていきそうだ。
25歳の若手左腕、トム・ウィンドルはテキストメッセージをスクロールしながら眺めていたときに、ハラデイの名前を見つけて手を止めた。そしてハラデイの名前をタップしてメッセージを開き、ハラデイからの教えを振り返った。「彼からのメッセージを読むのはとても励みになるんだ。彼はきめ細かく指導をしてくれる。すべてのメッセージにちゃんと意味があるんだ。彼からのメッセージは今季、僕がスランプから抜け出すのを大いに助けてくれた。彼からのメッセージは保存しておくよ」
ハラデイは若手選手の指導について、現役時代と同じように入念な準備をしていたという。若手選手との1対1の面談があるときには、ヤンキース戦での登板に向けて準備するかのようにしっかり準備をした。また、ボールの握りを確認するかのように、iPadで用意したフォーマットやテンプレートに詳細なメモを書き込んでいった。「彼は僕たちみんなのためにここにいてくれたんだ」と24歳の右腕、ジェイコブ・ウェイゲスパックはハラデイの献身的な姿勢に感謝する。
ハラデイはブルージェイズ時代の2000年、防御率10.64という歴代ワースト(50イニング以上)の数字を叩き出し、A級への降格を経験。そのときに妻・ブランディが差し出した「The Mental ABC’s of Pitching」(ハービー・ドーフマン著)という本がハラデイを救った。ハラデイは自身がドーフマンに救われたように、自身がフィリーズのプロスペクトたちを手助けしたいと考えていた。必要であればこの本を読ませ、朗読の音源を用意して聞かせたこともあるという。自身の貴重な経験を、未来あるプロスペクトたちへ惜しみなく伝えていたのだ。
また、ハラデイはリムジンいっぱいにピザを載せて若手選手数名を野球観戦に連れて行ったり、一緒に釣りに行ったり、自身が大好きな飛行機を見せるために空港へ連れていったり、プロスペクトたちとの関係を築くことにも全力を尽くした。禁止薬物の使用により出場停止処分を受けた22歳の左腕、エルニエリー・ガルシアは、出場停止期間中にハラデイとキャッチボールをしたことを覚えている。
ここで紹介したエピソードはほんの一部であり、ハラデイの教えはフィリーズ傘下の数多くの選手たちに受け継がれている。いや、フィリーズのみならず他球団の選手たちにも影響を与えていることだろう。ハラデイはこの世を去ってもなお、球界に生き続けているのである。
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