内野のグレードアップを目指すエンゼルス
2017.11.17 15:25 Friday
エンゼルスは今オフ、内野のグレードアップを目指している。ESPNのジェリー・クラスニックによると、エンゼルスはザック・コザートとニール・ウォーカーの獲得に興味を示しているようだ。その一方で、獲得候補リストの最上位にはマイク・ムスターカスの名前があると見られている。また、イアン・キンズラー(タイガース)の獲得についても球団内で話し合いが行われているとの報道がある。
今季のエンゼルスは遊撃のアンドレルトン・シモンズが攻守に活躍した一方で、二塁と三塁のレギュラーを固定できなかった。二塁は64試合に先発出場したダニー・エスピノーザ、三塁は87試合に先発出場したユネル・エスコバーが最多出場であり、チーム全体の二塁手のOPSは.601(リーグ15位)、三塁のOPSは.713(リーグ14位)という惨状。この両ポジションについては補強が急務な状況となっている。
コザートはメジャー昇格後は遊撃一筋という選手であり、シモンズという不動の正遊撃手を抱えるエンゼルスにはややミスマッチかもしれない(コザートが二塁または三塁へのコンバートを了承するのであれば話は別だが)。打率.297、24本塁打、OPS.933という今季の打撃成績は魅力だが、シモンズがいる以上、コザート獲得は現実的ではないだろう。
そこで二塁の補強候補として挙がるのがウォーカーとキンズラーだ。ウォーカーは二塁と三塁を守ることができる選手だが、キャリアの大半を二塁手として過ごしてきた。今季はメッツで開幕を迎え、8月にブリュワーズへ移籍。シーズントータルでは打率.265、14本塁打、OPS.801をマークした。一方のキンズラーは再建に着手したタイガースが放出に動いていることが報じられており、獲得のチャンスは十分。今季は自己最悪の打率.236に終わったものの、22本塁打&14盗塁といまだパワー&スピードのコンビネーションは健在であり、二塁守備も高水準を維持している。二塁のグレードアップにはうってつけの存在かもしれない。
そして、三塁の補強候補としてエンゼルスが目をつけているのがムスターカスだ。長期欠場した昨季の鬱憤を晴らすかのように今季は本塁打を量産し、ロイヤルズの球団記録を更新する38本塁打を記録。38本塁打、85打点、OPS.835はいずれもキャリアハイを更新し、カムバック賞にも選出された。打線の中軸を担うマイク・トラウト、アルバート・プーホルス、ジャスティン・アップトンはいずれも右打者であり、左右のバランスという点においてもムスターカスはエンゼルスにフィットする存在である。
トラウトという球界最高のスーパースターを擁し、アップトンの引き留めに成功するなど、着々と戦力を整えつつあるエンゼルス。二塁と三塁のグレードアップに成功すればリーグでも有数の強力打線が完成するだけに、ビリー・エプラーGMの手腕に期待したい。
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