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フリーエージェント市場での補強を必要とする10球団

2017.11.20 11:34 Monday

 GM会議が終了し、来月にはウィンター・ミーティングが行われる。各球団の動きも少しずつ本格化していくはずだ。MLB公式サイトではフィル・ロジャースが「フリーエージェント市場での補強が必要な球団」として10球団をピックアップし、補強ポイントに対する解決策を提案している。

 2015年のワールドシリーズ王者であるカブスはオフに獲得したベン・ゾブリストとジョン・ラッキー、夏場に獲得したアロルディス・チャップマンの貢献が大きかった。今季のワールドシリーズを制したアストロズもオフの間に獲得したカルロス・ベルトラン、ブライアン・マッキャン、ジョシュ・レディック、夏場に加入したジャスティン・バーランダーの働きなしでは頂上まで辿り着けなかっただろう。ワールドシリーズを制するためには補強は不可欠と言える。

 レンジャーズの補強ポイントは「先発1~2番手とクローザー」。ロジャースは解決策としてジェイク・アリエタ、アディソン・リード、フアン・ニカシオの獲得を提案している。アリエタはテキサス・クリスチャン大学出身という縁もあり、もし獲得が実現すればダルビッシュ有に代わる右腕エースとして大きな戦力になりそうだ。

 カブスも同じく「先発1~2番手とクローザー」を必要としている。クオリファイング・オファーを拒否してフリーエージェントとなったウェイド・デービスとの再契約も噂されるが、ロジャースが提案する解決策はダルビッシュと契約し、ア・リーグのセーブ王に輝いたアレックス・コロメイ(レイズ)をトレードで獲得することだ。

 「長打力のある一塁手」を欲するレッドソックスはエリック・ホズマーの獲得、「一塁手または指名打者」を必要とするインディアンスはミッチ・モアランドの獲得が解決策に挙げられている。また、カージナルスは「クローザーと先発3番手」を必要としており、デービスとアレックス・カッブを獲得することがその解決策として提案されている。

 「2人の先発投手」を必要とするオリオールズはランス・リンと契約し、クローザーのザック・ブリットンとのトレードでコリン・マクヒュー(アストロズ)ないし前田健太(ドジャース)を獲得すべきと提案。「中堅手」の獲得を目指すマリナーズにはロレンゾ・ケインの獲得を勧めている。「クローザーと先発投手」が補強ポイントとなるツインズにはグレッグ・ホランド、タイラー・チャットウッドの獲得を解決策として挙げ、「長打力のある右翼手」が補強ポイントとなるダイヤモンドバックスはカルロス・ゴンザレスを獲得すべきとしている。

 そして、「先発1~2番手」を必要とするエンゼルスに対しては大谷翔平とザック・コザートを獲得すべきと主張。エース級のポテンシャルを秘める大谷はともかく、コザートは投手ではなく遊撃手だが、「打線を強化することが若手投手の助けになる」との狙いがあるようだ。チームの弱点となっていた二塁または三塁にコザートを入れることによって、攻守両面でパーカー・ブリッドウェル、タイラー・スキャッグス、アンドリュー・ヒーニーといった若手投手をサポートできるとロジャースは説明している。

 ロジャースが提案した解決策のなかに実現するものはあるのか。今後のフリーエージェント市場&トレード市場の行方に注目したい。

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