ポスティング新制度が大筋合意 大谷のメジャー挑戦が始まる
2017.11.22 10:36 Wednesday
大谷翔平(北海道日本ハム)が今オフ、メジャーリーグへ移籍する準備がようやく整った。日本時間11月22日、MLB、NPB、MLB選手会の三者がポスティング・システムの新制度について合意に達したと現地メディアが報道。大谷は早ければ日本時間12月2日にもポスティング・システム利用の申請が可能となる。
交渉期限を24時間延長し、日本時間11月22日午前10時が最終期限となっていたポスティング・システムの新制度交渉。今オフは昨年までの旧制度を維持し、来オフからの3年間は新制度を適用することが決定した。よって、今オフのメジャー移籍を目指す大谷や牧田和久(埼玉西武)のポスティングについては入札金額の上限は2000万ドルとなり、最高額で入札した全てのチームが該当選手と交渉可能になる。
交渉の争点となっていたのはNPB球団が保有する「撤回権」だ。これは入札金額に納得いかなかった場合にNPB球団がポスティングを破棄できる権利だが、選手の望み通りにメジャー移籍が実現できない可能性があるため、MLB選手会は「撤回権」の破棄を求めていた。最終的にはNPB側が「撤回権」を破棄することで双方が歩み寄り、合意に至ったようだ。
来オフから3年間にわたって適用される新制度では、選手の契約総額に応じてNPB球団が手にする移籍金が変動するシステムが採用されることになった。2500万ドルまでの部分は20%、2500万ドルを超えて5000万ドルまでの部分は17.5%、5000万ドルを超える部分は15%に相当する金額が移籍金となり、NPB球団に支払われることになっている。
大谷のメジャー移籍に関して、ポスティング・システム以外の部分では今オフから適用されている新労使協定のルールに従うことになっており、25歳未満である大谷はマイナー契約しか結ぶことができない。300万ドルを超える契約金を用意できるレンジャーズ、ヤンキース、ツインズの3球団が金銭面でリードしていると見られるが、大谷は二刀流を全面的に受け入れてくれるチームを最優先に考えるはず。大谷のハートを射止めるのはどのチームなのか。いよいよ争奪戦が幕を開ける。
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