海外選手獲得ルール違反のブレーブスに厳罰 前GMは永久追放
2017.11.22 11:48 Wednesday
海外フリーエージェント選手の獲得に関してMLBの規則に違反していたとされるブレーブスに対する処分が日本時間11月22日に決定し、該当期間に契約した選手との契約無効化、ジョン・コッポレラ前GMの球界永久追放など厳しい処分が下された。
ロブ・マンフレッド・コミッショナーはブレーブスのルール違反に関する調査結果について声明を発表。2015年10月に4年契約でGMに就任したコッポレラは、海外フリーエージェント選手との契約についての制限を回避するために制限内で契約したかのように装い、その後、別の形で該当選手や代理人に追加の金銭を受け渡していたとされている。本来であれば、契約金総額の上限を超過すれば罰金を支払ったうえで次の契約ピリオドにおいて契約金に制限が設けられることになっているが、コッポレラは2015年から2016年の契約ピリオドにおいて前述の不正を行うことによりこれを回避。2016年とから2017年の契約ピリオドでも契約金を制限されることなく、海外フリーエージェント選手と契約を結んでいた。さらに、ロバート・プアソンという有望選手の代理人と交渉し、2019年から2020年の契約ピリオドにおいてブレーブスと契約するように仕組んでいたという(禁止行為)。
これに対する処分として、MLB機構はブレーブスが契約した13選手との契約無効化を決定。これらの選手はフリーエージェントとなり、他球団との契約交渉が可能になる。さらに、2019年から2020年の契約ピリオドにおいて契約金が1万ドルを超える契約を結ぶことを禁止され、2020年から2021年の契約ピリオドでは使用可能な契約金総額が50%削減されることになった。また、来年のドラフトでは3巡目の指名権を喪失。これらの不正を主導したとされるコッポレラは永久追放処分となり、国際スカウト部長を務めていたゴードン・ブラックリーにも1年間の停職処分が科されている。
1991年から2005年まで14季連続地区優勝(ストライキでシーズン中断となった1994年を除く)を飾った名門球団による大スキャンダル。すでにジョン・ハート野球部門社長も辞任しており、アレックス・アンソポロスGMのもとで再出発を図ることが決定している。腐敗にまみれた名門球団は栄光を取り戻すことができるのだろうか。
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